特集 ❘ まちづくりは小さなリノベーションから動き出す
「リノベーションまちづくり」といった言葉に対して、 施設や公園の大がかりなリニューアルを想像する人も少なくないかもしれません。 しかし、どんなまちづくりの成功例も、起点にあるのは誰かの知恵と情熱。 最初は小さく始まったユニークな試みが人を呼び込み、まちのファンを増やし、 新たな試みを点在させていく。 点はやがて線になり、いつしか面になる。 いま在るものの価値を受け止め、活かしていくことで、まちの未来を拓く。 今号で紹介するのは、そんなリノベーションの先駆者たちです。
過去に敬意を、隣人に愛を 未来に繋がる装置としての「箱」をつくる
群馬県・中之条町 かたや
「良いリノベーション」とはなんだろうか。その答えの一つが、群馬県吾妻郡中之条町にある。 アーティスト滞在型の現代アートの祭「中之条ビエンナーレ」で知られるこの町は、人口1万5千 人ほど。けれど開催期間の一ヶ月間にはのべ48万人もが訪れる。15年以上も海外を含め外から 訪れるアーティストと交流を育み続けたこの町で今、静かにリノベーション物件と移住者が増え ているという。訪れた先で見たものは、過去に敬意を払いながら新たな価値を生んでいくリノベー ションの生みの親と仲間たち。果たして、渦の中心にあるものとは。
繋がり、楽しみ、そして学ぶ
私たちの生き方が村の未来をかたちづくる
福島県・飯舘村 図図倉庫
街を舞台にした壮大な実験……と書くと不謹慎に感じられるだろうか。しかし、福島県飯館村の複 合施設「図図倉庫」で起きていることは、やはりそう表現するのがしっくりくる。原発事故による 全村避難を経たこの地では現在、外から集まった人々と地元住民とが協力して、何かに怒るでも なく、淡々と、面白がりながら未来志向の試行錯誤を続けている。科学者、農家、アーティスト…… 垣根を超えた柔軟な連携から、私たちが十年先に目指すようなまちづくりの未来像が垣間見えた。
官民連 携で育まれた土壌から まちの豊かな風 景が生まれ続ける
岐阜県・岐阜市 柳ケ瀬商店街
元気なまちには元気な商店街がある。かつてはシャッター街と呼ばれた岐阜市・柳ケ瀬商店街。 今では、毎月行われるマーケットに 1 日 4000 人ほどの客が県内外から訪れる。リノベーション まちづくりの成功例として注目を集めているこのまちは、いかにして活気を取り戻したのだろう か。民間・行政・中間支援組織、それぞれの立場から柳ケ瀬に関わってきた人たちに話を聞くと、 お互いを尊重しながら自分の役割を果たす、官民連携のあり方が見えてきた。
小さな勇気が町の未来を照らす 新たな学び舎から広がるイノベーション
北海道・八雲町 ペコレラ学舎
リスクを恐れず、果敢に最初の一歩を踏み出す人を「ファーストペンギン」と呼ぶ。二十五歳で地元・ 北海道八雲町に U ターンし、当時町すらも注力していなかった観光コンテンツの開発やプロモーショ ンをはじめとする地域活性に、独自で取り組みはじめた赤井義大さんも、そう呼ぶにふさわしい。先頭 に立って道を切り開いてきた赤井さんに続くように、今八雲町には全国から多くの若者が集まり、自分 らしい関わり方を見つけている。今回訪ねたのは、廃校を活用した彼らの拠点の一つ「ぺコレラ学舎」。 現在進行形でリノベーションが進められるこの学び舎には、明るい未来への兆しがあった。
ここにいる、それだけでいい 高校生びいきの古民家カフェ
福島県・白河市 コミュニティ・カフェ EMANON
福島県南部の城下町、白河市には「高校生びいき」を掲げる古民家カフェがある。 福島県産にこだわったメニュー、家具、地域の歴史を感じさせるロケーション、さ らにはそこで過ごす時間。すべてが地元の高校生たちに向けられている。根底にあ るのは、高校生たちの存在そのものを受け止め、支えようという「ケア」の哲学。 そこではどんな時間が流れているのだろう。白河市のカフェ「EMANON」をたずねた。
第2特集 |伝統的建造物の現在地と、未来
私たちは古い建物などを通して、先人たちとの「時代を超えた対話」をしている。 本号巻頭のインタビューで、建築家・建築 学者の門脇耕三さんはそう指摘しています。 であるならば、例えば明治期や江戸期の街並み、 建造物が保存されていることには、経済合 理性では計り得ない価値があるはず。 第2特集で取り上げるのは、まちを挙げ て歴史ある街並みを保存している伝統的建 造物群保存地区。決して楽ではない〝古きを生かす〞選択をした人々は、いま何を思 い、どんな未来像を描いているのか。四つの地区を取材しました。
兵庫県丹波篠山市福住地区
人が暮らし、人の営みがつくる景色。
それぞれの生業に出会えるまち
広島県尾道市
小さな点がつくる坂と路地のまちの文化
山口県萩市
人を呼び込む〝おたから〞は
美しい街並みと住人間の優しく強い結びつき
秋田県横手市増田町
伝統的な蔵の町に宿る進取の気性が
小さな町を大きく動かす
連載ほか
TURNS編集部が行く 東京都青梅市
都心までほどよい距離感の青梅でリノベ&起業する人々
僕たちのローカルデザイン考
地域ルポ 茨城県筑西市
都心から約2時間。 自然も文化もちょうどいい
地域ルポ 福島県大熊町
「原点」から再出発するまちに100%のチャレンジ精神が満ちる
地域ルポ 富山県氷見市
港町暮らし+里山暮らし どちらも手に入る、欲張りな環境
地域ルポ 岡山県高梁市
〝わたしあい〞のあるまちがつなぐ、人と人、人と地域
地域ルポ 奈良県奥大和
歴史と自然に抱かれ 私に帰る場所
地域おこし協力隊レポート
滋賀県竜王町 /
京都府南丹市
これからの官民連携
地域資源の〝活用可能性〞を掘り起こし産業としていかす
地域おこし協力隊のトリセツ
「できそう×面白そう」で 応募が集まる募集要項をつくる(募集前の業務設計)
転職先は島。
「ここなら、自分も力になれる。」海士町で、島の住宅の未来をつくる
よく見ると動いている アサダワタル
G TURNS
北陸5市と小田原市が、 海外で魅力を発信
素晴らしきローカル土産
TURNS最新号(vol.62)は、全国の書店、TURNS商店、Amazonでも発売中です!
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TURNSバックナンバー
地方移住、田舎暮らし、多拠点居住をお考えの方へ
■知って得する新しい移住のイロハ~その1~
「継業とは?事業継承との違いって?移住後に継業して成功した事例はある?マッチング方法は? 」
■知って得する新しい移住のイロハ~その2~
「二拠点居住(デュアルライフ)とは?その魅力や事例、メリット・デメリット、はじめ方は?」
■知って得する新しい移住のイロハ~その3~
「移住を成功させるステップって?どんな移住支援制度があるの?おすすめの移住先は?」
■知って得する新しい移住のイロハ~その4~
「地方創生とは?取り組み事例や制度、交付金、SDGsとの関係は? 」
■知って得する新しい移住のイロハ~その5~
古民家暮らしを始めたい方へ。物件の探し方や支援制度、知っておきたいメリット・デメリットまでまとめてご紹介!
■知って得する新しい移住のイロハ~その6~
「地域活性化の取り組み事例から学ぶ、成功の秘訣」
■知って得する新しい移住のイロハ~その7~
「”海街移住”のすすめ!」
■知って得する新しい移住のイロハ~その8~
「国内版教育移住が育む、子どもの個性と可能性」
■知って得する新しい移住のイロハ~その9~
「コミュニティビジネスとは?」
■知って得する新しい移住のイロハ~その10~
「”働く”の定義を変える、ワーケーションとは?」
■知って得する新しい移住のイロハ~その11~
「地方に移住して起業するには?」
■知って得する新しい移住のイロハ~その12~
「ふるさと納税の本質が知りたい!」
■知って得する新しい移住のイロハ~その13~
「島暮らし・離島移住のススメ!」
■知って得する新しい移住のイロハ~その14~
「自律的なキャリア形成につながる、複業とは?」
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TURNSの若者向け移住・定住促進事例
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