地方に移住して農業を始めるには?支援制度や補助金もご紹介!

知って得する、新しい移住のイロハ~その12「農ある暮らしを始めたい!」~

地方で「農」と関わる暮らしを始めたいけど、まず何から準備すればいいの?という方へ。

この記事では、新規就農だけじゃない「農」との関わり方や、AI・ICT技術を取り入れたスマート農業の今と未来、新規就農者向けの補助金・支援制度など、あなたらしく「農ある暮らし」を始める方法をご紹介します!

 

目次

農ある暮らしのスタイル

「農」=「農業」と思われがちですが、自宅にあるプランターや庭の小さなスペースで野菜や果物、ハーブを育てたり、本業の傍らで農業を始めたりと、「農」との関わり方は十人十色。

特に近年ではICTやIoTを活用したスマート農業やオンライン販売を取り入れる方も増えており、「農ある暮らし」の在り方も多様化しています。

「農ある暮らし」にはどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、農と関わる目的に合わせ6つのスタイルをご紹介します。

家庭菜園

自宅のベランダや庭のちょっとしたスペースで始められる家庭菜園は、一番身近な「農ある暮らし」への入り口ですよね。

特にトマトやナスなどの身近な野菜を少量育てるのであれば、専門書やネット検索で得られる知識で十分対応でき、種や必要資材もホームセンター等で手に入れることができます。

土地や機材を借りたりする必要もないため、固定費が掛からないのも気軽に始めやすいポイント。

自給自足の暮らしがしたい方や、自分や家族が食べる分だけ収穫できれば十分という方におすすめのスタイルです。

週末農業

「週末農業」とは、自宅から通える範囲に畑を借りて休日だけ農作業をする就農スタイルのこと。家庭菜園よりも広い規模で畑を耕したい、副業として農業を始めてみたいという方におすすめです。

近年では週末農業用のレンタル農園やシェア農園サービスがスタートしたり、社会人向けのスクールも開講されているので、家庭菜園からのステップアップとしても、新しい趣味の場としても活用する方が増えています。

シェア畑とは?

民間企業が展開する小規模農地のレンタルサービスで、農具や資材の貸し出し、各種サポートが受けられます。お世話代行などのサービスもあり、定期的に通えない方や忙しい方の利用も増えています。

■サポート付き貸し農園「シェア畑」

https://www.sharebatake.com/

市民農園とは?

農家でない方々が小規模農地を利用して、野菜や花を栽培できる農園のこと。月額・年間の利用料金を支払うことで、指定された区画の農地を自由に使用することができます。

自治体のサイトに市民農園の一覧が掲載されている地域もありますよ。

■神奈川県「神奈川県内の市民農園一覧」

https://www.pref.kanagawa.jp/documents/3946/kaisetsuichiranr2.pdf

■千葉県松戸市「市民農園一覧」

https://www.city.matsudo.chiba.jp/shisei/toshiseubi/midori/simin-nouen/shimin-nouen_ichiran/index.html

農業バイト・パート

新規就農に向けた研修も兼ねて、まずはアルバイトやパートとして働きながら農業のノウハウを学ぶこともできます。

主婦として家事をこなしながら農の経験を積む、副業OKの会社に勤めて休日は農作業をして収入を得るなど、暮らしのベースはそのまま、売り上げや利益の心配をせず農と関わりたい方にもおすすめです。

家族で経営しているような小~中規模の農園であれば、土づくりから栽培・出荷までの一連の流れを経験することもできます。

各種求人サイトに副業、未経験者歓迎の求人が多数掲載されていますよ。

半農半X

「半農半X」とは、自分や家族が食べる分の食料は自給し(半農)、残りの時間は自分のやりたいこと(半X)をする就農スタイルのこと。

半Xとして何を組み合わせるかは自由ですが、農業は栽培から出荷、販売まで手間がかかる分、場所や時間を問わずにできる仕事をされる方が多いようです。

農家として生計を立てながら別の仕事をするという意味では「兼業農家」と似た概念ですが、「兼業農家」が元々農家をしていた人が農業以外の仕事をして収入を得ることを意味するのに対し、「半農半X」は農業以外の仕事をしている人がその仕事と並行して農業をすることを指します。

農業と好きなことを両立させたい方におすすめです。

農園継承

少子高齢化と過疎化が進む地方では、耕作する人がいないために活用できていない「耕作放棄地」が増えており、日本の食料自給率低下を招く要因の一つとして、国や自治体も対策に力を注いでいます。

「農園継業」とは、こうした「耕作放棄地」を含む担い手不在の農園を引き継ぐ就農スタイルのこと。例えば、果樹栽培を一から始める場合は植え付けから収穫まで最低でも3~5年程度は見込まなければなりませんが、農園を引き継ぐ形で就農できれば一年目から一定の収入が得られるなど、担い手側にも多くのメリットがあります。

若い継ぎ手を探している農園は多く、各自治体が把握・管理していることもあるので、まずは役所や農業に関する相談窓口に問い合わせてみることをおすすめします。

新規就農

新規就農にあたっては技術習得が求められるのはもちろん、設備投資用の資金調達や卸先の確保、また、地域によってはコミュニティへの参画が求められるなど、様々な課題が生じます。

国家課題である農業の担い手不足という課題を解決するため、国も自治体も新規就農者に対する補助金や助成金、各種支援制度を充実させていますのでぜひご活用下さい。

※支援制度については、この記事の後半で詳しくご紹介します。

 

ICT・IoTを活用したスマート農業成功事例

体力に加え豊富な知識と経験がものを言う農業は、未経験からの挑戦が難しい職業とされてきました。しかし、近年では機械化やAI、ICT技術を取り入れたスマート農業化、さらに数値やデータ活用による「農の見える化」が進んでおり、新規参入しやすい分野への変わりつつあります。

TURNS vol.46【4/20発売】では「DXが変える 農業と地域の未来」と題し、スマート農業化によって進化し続ける農業の今とこれからの可能性を特集しました。

ここではその一部をご紹介します。

町全体で持続可能な農業を実現|宮崎県新富町

100年先も続く農業をテクノロジーを駆使し、町ぐるみで取り組む

新富町〘宮崎県新富町〙

宮崎空港から車で北へ約三十分に位置する新富町は、東京ドーム約四百六十個分にも及ぶ広大な農地が広がり、年間を通して多彩な農作物が収穫される農業の町。ここで今、動き出しているのが、テクノロジーを駆使し、少ない人手で儲かる農業を目指す「スマート農業」。〝楽しく稼げ、百年先も続く持続可能な農業を実現する〞を合言葉に、新しい農業の世界を描く町の今と未来に迫る。

 

少人数経営のまま事業拡大|北海道帯広市

農業従事者兼エンジニア兼橋渡し役 農業の未来を拓き続けるフロントマン

三浦農場〘北海道帯広市〙

北海道十勝地方にて三代目として農場を継ぐ三浦尚史さん。畑面積は徐々に増え、今や百ヘクタール超。少人数運営のまま事業拡大できる秘訣は、飽くなき改善欲と好奇心、分野をまたぐ経験値に裏付けられた視座にあった。

 

アグリテック集積都市を創る|埼玉県深谷市

深谷市が耕す、農業新時代 アグリテックカルチャーはここから始まる

DEEP VALLEY〘埼玉県深谷市〙

日本でも有数の農業都市、かつ新時代への適応を進めている地域と言えば、深谷市は間違いなくその筆頭格だ。アグリテック集積都市「ディープバレー」として、着実に農業史を変えようと突き進む仕掛け人たちに話を聞いた。

 

農業を新規参入しやすい産業へ|宮城県亘理郡

データと知見を共有し、イチゴ農家を「続けられる仕事」にする。

MIGAKI-ICHIGO〘宮城県亘理郡〙

勘と経験の世界だった農業を、IT化とデータ管理によって「新規就農者でも続けられる」ものに変えようとする株式会社GRA。農家同士が競わず、共に高め合う新しい農業のビジョンとは? 代表の岩佐大輝さんに聞いた。

 

異業種人材とアイディアを積極採用|茨城県龍ケ崎市

そのスマート農業、本当にスマート? 巨大ファームに見る、人とデータと機械の関係

横田農場〘茨城県龍ケ崎市〙

社員たった11名で、東京ドーム32個分もの広大な農場を管理するコメ農家がいる。いったいなぜそんなことが可能なのか? やっぱり、ロボットのおかげ? あるいは、ITのおかげ? いやいや。答えは別のところにあった。

 

農×イベントで農業の裾の緒を広げる|秋田県にかほ市

思いを持ち寄れば、未来が育ついちじくいちがはぐくむもの

いちじくいち〘秋田県にかほ市〙

いちじくを軸にしたマルシェイベント「いちじくいち」。
お世辞にもアクセスがいいとは言えない旧小学校を会場に、いちじくだけで2日間で6,000人が訪れるイベントになった理由とは。メディアと農業の健全な協業について聞いた。

 

TURNSvol.46は、全国の書店、Amazonの他、TURNSのオンラインショップ「TURNS商店」でも発売中です!

 

新規就農するまでのステップ

本業として農業を始めたい方へ。

ここでは、新規就農を実現するまでの一般的なステップをご紹介します。

1.情報収集をする

まずは情報収集をしながら、自分はどこでどのような農業がしたいのかのビジョンを明確にします。

各種メディアの他、就農セミナーに足を運んだり農業体験に参加するなどして、様々な角度から情報を集めましょう。

<WEBサイト>

農業をはじめる.JP

日本中の就農に関する情報が集まるポータルサイトです。農林水産省ほか関係省庁や自治体、JAグループ等が行っている支援やサービス、民間企業等が実施する農業体験や農業研修、就農相談会等に関する情報が掲載されています。

https://www.be-farmer.jp/

新・農業人ハンドブック2021

就農相談窓口や就農体験、研修中に受けられる資金、就農開始直後に受けられる資金や無利子融資、経営確立後も受けられる収入保険や補助金の情報など、それぞれのステージ別に活用可能な情報がまとまっています。

https://www.maff.go.jp/j/new_farmer/n_kikaku/handbook2021.html

<就農セミナー>
新規就農希望者を対象とした大規模イベントとしては「新・農業人フェア」が有名ですが、他にも自治体や農業団体が就農相談会や見学会を開催しています。

新・農業人フェア

https://www.be-farmer.jp/consult/event/

<農業体験>
各県の農業学校や就農準備校、各市町にある市民農園などでは、農業体験コースが設けられていることも。地元の農家さんが季節バイトなどを募集しているケースもあるので、ぜひチェックを!

<各種相談窓口>
各自治体の農業関連課や民間の農業団体などで個別相談を受け付けています。

相談したい内容に応じて、各都道府県の新規就農相談センター、JA、農業改良普及センター、農業開発公社などをご活用下さい。

2.農業体験、研修に行く

情報収集を通してビジョンが明確になったら、実際に就農希望先の地域に赴き、農業体験を受けることをおすすめします。体験プログラムの内容は数時間から数日程度のものまで様々ですが、ある程度の期間を掛けて農と関わることで、技術や経験が得られるのはもちろん、農業や移住先の地域への向き不向き知るのにも役立ちますよ。

各自治体や地域の農業大学校が実施している農業研修では、1~2年ほどかけてより実践的な技術を習得していきます。

公的な支援や補助金の申請時に各県内の登録施設での農業研修受講が義務付けられているケースもあるので、支援を受けたい方は事前に申請条件を調べておきましょう。

体験・研修先としては以下が代表的です。

<各自治体の農業研修施設>

各自治体が研修施設を準備しています。希望先に研修施設がないかぜひチェックを。

例:秋田県農業研修センター

https://www.city.akita.lg.jp/jigyosha/norinsuisangyo/1006808/1006809/1007071.html

例:とやま農業未来カレッジ

https://taff.or.jp/nou/college/

<農業大学校>

42 道府県に設置されており、各エリア特性に合わせた農業を学ぶことができます。研修費も割安で寮を併設している施設も多く見られます。

https://www.maff.go.jp/j/keiei/nougyou_jinzaiikusei_kakuho/kyoiku_syoukai.html

<農業法人>
将来就職したい法人の研修に参加するのもひとつの手。給料をいただきながら研修が受けられるケースもあります。

<受入農家>
土づくりから種まき、収穫、出荷まで、一連の作業を全て体験できるのが魅力です。双方の条件等が合えばそのまま雇用となるケースもあります。

3.青年等就農計画を作成する

農業体験や研修を通して、いつ、どこで、どんな農業を始めたいのかが明確になってきたら、「青年等就農計画」を作成します。

「青年等就農計画制度」とは、新たに農業を始める方、農業を始めてから5年以内の方で、①青年(原則18歳以上45歳未満)、②特定の知識・技能を有する中高年齢者(65歳未満)、①もしくは②の者が役員の過半数を占める法人が青年等就農計画を作成し、市町村に認定されると「認定新規就農者」として重点支援が受けられる制度のこと。具体的には、無利子融資(青年等就農資金)や青年就農給付金(経営開始型)等のメリット措置を受けることができます。

「青年等就農計画」には、いつ、どこで、どんな農業を始めるのか、何をどれくらいの規模で作るのかなど、将来の農業経営の構想を具体的に記載する必要がありますが、作成にあたっては市町村や農協等に相談、支援を求めることができます。

▼農林水産省「青年等就農計画制度について」

https://www.maff.go.jp/j/new_farmer/nintei_syunou.html

4.農地と家を探す

農業研修や計画書の作成と並行して進めたいのが、農家として独立するための準備。

空き農地は自治体やJAなどが把握していることもありますが、条件の良い土地は地元農家さんの紹介を通してしか出会えないことも多いようです。その場合は、時間をかけて農家さんとの信頼関係を構築するところから始める必要が出てきます。

農林水産省が運営する「eMFF農地ナビ」では全国の農地情報を検索することができますので、上記とあわせてご活用ください。

https://map.maff.go.jp/

4.販路開拓

独立を目指す上で、事前に目星をつけておきたいのが収穫物の販路。売り先が多い方が収入が安定するため、農協やスーパーへの卸に加え、マルシェなどのイベントへの出店やネット販売など、消費者にダイレクトに販売できる独自の販路も確保しておきましょう。

代表的な販路は以下の通りです。

<農業協同組合(JA)>

一番メジャーなのは、各地の農協に納品する販売方法。販売価格を決めることはできませんが、規格に合った農作物であれば、買い取りで取引をしてもらえます。

<スーパーや流通業者への出荷>

業者によっては農家さんとの直取引を行っています。直接交渉に赴くのもひとつの手ですが、先輩農家さんの紹介から取引をスタートできるとスムーズです。

<直売所や朝市で販売>
道の駅やマルシェ、地域のイベントなどに出店して販売する方法も。自分で価格が決定できたり、消費者とコミュニケーションがとれる点はやりがいにも繋がります。一方で準備に時間と手間が掛かるので、農作業と並行してこなせるかの見極めが大切です。

<ネット販売>
近年ではインターネットを活用して、オンライン販売を行う農家さんも増えています。

商品内容も価格も自分で自由に決定でき、気に入ってもらえればリピート購入に繋がるというメリットがある一方、少量注文が多く数をこなす必要があることや、出荷、顧客管理に手間が掛かるというデメリットも。

消費期限の長い加工品販売用とし、商品管理や発送作業を外部に委託するなど、事業の方向性やビジョン、経営規模に合わせた使い分けが求められます。

5.農業コミュニティへの参加

農業は自然を相手にする仕事である以上、常に台風や大雨、日照りなど予測できないリスクが伴います。

新規就農準備をスムーズに進めるためにも、いざという時に助け合うためにも、常に仲間づくりを意識しながら就農準備を進めていきましょう。

農家同士の横の繋がりだけでなく、農協や農業共済に加入したり自治体等関連機関と連携をはかったりすることで、より心強い支援を受けることができ、農を生業にする夢が実現しやすくなります。

 

国による新規就農者向けの補助金、支援制度

国や自治体も、食料自給率の向上、農の担い手不足という国家課題の解決に向けて新規就農者向けの支援制度を拡充させています。

2022年からは新規就農者に最大1000万円補助する新制度がスタートし、初期投資の負担を大幅に軽減できるようになりました。

ここでは国による、新規就農者向けの支援制度をご紹介します。

強い農業づくり総合支援交付金【令和4年4月1日改正】

農林水産省が食料産地の収益⼒強化と持続的な発展、⾷品流通の効率化を図ることを目的に、基幹施設や卸売市場施設の整備を支援すると同時に、 地域農業者の減少や労働⼒不⾜などの⽣産構造の変化に対応するため、⽣産事業モデルや農業⽀援サービス事業の育成を支援するもの。次の4つのタイプに分けられます。

1.産地基幹施設等支援タイプ

概要

消費者・実需者ニーズを踏まえた国産農畜産物の安定的供給体制の構築を図るため、産地や担い手の発展の状況に応じて必要となる集出荷施設等の産地の基幹施設の整備を支援するもの。

対象・採択要件

主な採択要件は次の通りです。
・ 受益農業従事者(農業の常時従事者(原則年間150日以上))が5名以上であること。
・ 成果目標の基準を満たしていること。
・ 面積要件等を満たしていること。
・ 受益地の全て(受益地が広域に及ぶ場合は概ねとする)において、実質化された人・農地プランが策定されていること。(産地食肉センター、食鳥処理施設、鶏卵処理施設及び家畜市場等は除く)
・ 目標年度までに環境負荷低減等の取組に係る研修を受講し、関連するチェックシートを提出すること。
・ 産地基幹施設を整備する場合にあっては、原則として、総事業費が5千万円以上であること。
・ 費用対効果分析を実施し、投資効率が1.0以上であること。

交付率

都道府県への交付率は定額(事業実施主体へは事業費の1/2以内等の補助率)

参考:産地基幹施設等支援タイプ|農林水産省

https://www.maff.go.jp/j/seisan/suisin/tuyoi_nougyou/t_tuti/R4/attach/pdf/211221-74.pdf

2.卸売市場等支援タイプ

概要

品質・衛⽣管理の強化等を図る卸売市場施設、産地・消費地での共同配送等に必要なストックポイント等の整備を⽀援するもの。

対象・採択要件

中央卸売市場及び地方卸売市場が実施する施設の改良、造成又は取得であって、以下の取組に該当するもの。

・品質・衛生管理高度化施設整備の取組
・物流効率化に向けた施設整備の取組
・卸売市場統合・連携促進施設整備の取組
卸売市場統合・連携を促進するもののうち、以下に掲げるもの

他の卸売市場との統合に係る施設の整備
他の卸売市場との連携に係る共同集出荷施設の整備
産地・実需者との連携に係る施設の整備
・ 輸出促進対応卸売市場施設整備の取組
・ 卸売市場防災対応施設整備の取組
・既存卸売市場における地震に係る災害の未然防止や被害の軽減等に必要な耐震化及び災害発生時に業務を継続するために必要な最低限度の防災対策の整備
・重要インフラの緊急点検に関する関係閣僚会議(平成30年9月21日)を受けて、重要インフラの緊急点検を実施した卸売市場(以下「緊急点検卸売市場」という。)が作成する事業継続
計画(BCP)等に即して実施する非常用電源の整備
・緊急点検卸売市場が実施する国土強靭化に資する防災・減災のための整備

交付率

施設規模等によって異なる。

参考:卸売市場等支援タイプ|農林水産省

https://www.maff.go.jp/j/seisan/suisin/tuyoi_nougyou/t_tuti/R4/attach/pdf/211221-69.pdf

3.生産事業モデル支援タイプ

概要

事業者と農業者・産地が協働する中で、それぞれの能力を発揮して安定的な生産・供給に取り組む先駆的な生産事業や取組を支援するもの。

対象・採択要件

供給調整機能を有する施設を既に備えているまたは、原則、協働事業計画承認年度内に整備にに着手することを予定している事業者。

採択要件は以下の通りです。

・協働事業計画に位置付けられた拠点事業者が事業実施主体であること
・成果目標の基準を満たしていること
・費用対効果分析を実施していること(1.0以上であること)

交付率

推進事業は定額・1/2以内(補助金の上限額は1協働事業計画あたり5,000万円以内)
整備事業は1/2以内(補助金の上限額は20億円以内)

参考:生産事業モデル支援タイプ|農林水産省

https://www.maff.go.jp/j/seisan/suisin/tuyoi_nougyou/t_tuti/R4/attach/pdf/211221-48.pdf

4.農業支援サービス事業支援タイプ

概要

農業従事者の高齢化、農村人口の減少等による農業現場の人手不足を解消を目的とする、「農業支援サービス事業」の育成・普及を図るもの。

対象・採択要件

農業支援サービス事業支援タイプ(以下「本対策」という。)での取組の内容は、以下の通り。
・農業者の行う農作業を代行する取組
・農業者が使用する農業用機械等を、レンタル・サブスクリプション等の販売以外の手段によって農業者に提供する取組
・作業者を必要とする農業現場に農作業を行う人材を派遣する取組
・農産物(生育途中のものを含む。)、種苗、土壌やほ場等の状態の把握及びその情報の分析を行い、これに基づき農業者に情報・助言等を提供する取組
・上記に該当しない農業支援サービスであって、事業実施主体と地方農政局長等が協議して認める農業支援サービスを農業者に提供する取組

交付対象経費

本対策の交付対象経費は1の取組に必要な農業用機械等の取得又はリース導入に係る費用とし、本対策の対象として明確に区分でき、かつ、証拠書類によってその金額が確認できるものとする。また、その経理に当たっては、費目ごとに整理するとともに、ほかの事業等の会計と区分して経理を行うこととする。

交付率
・1/2以内
・単年度の交付限度額は、1,500 万円以内。

参考:農業支援サービス事業支援タイプ|農林水産省

https://www.maff.go.jp/j/seisan/suisin/tuyoi_nougyou/t_tuti/R4/attach/pdf/211221-31.pdf

 

農業次世代人材投資資金

次世代を担う新規就農希望者にたいし、就農前の研修を後押しする資金(準備型(2年以内))と就農直後の経営確立を支援する資金(経営開始型(5年以内))を交付する制度。

1.準備型

概要

都道府県が認める道府県の農業大学校等の研修機関等で研修を受ける就農希望者に、最長2年間、年間最大150万円を交付するもの。

要件

以下の要件全てを満たす必要があります。

・就農予定時の年齢が、原則49歳以下であり、次世代を担う農業者となることについての強い意欲を有していること

・独立・自営就農または雇用就農を目指すこと
親元就農を目指す者については、研修終了後5年以内に経営を継承するか又は農業法人の共同経営者になること

・都道府県等が認めた研修機関等で概ね1年以上(1年につき概ね1,200時間以上)研修すること

・常勤の雇用契約を締結していないこと

・生活保護、求職者支援制度など、生活費を支給する国の他の事業と重複受給でないこと

・原則として前年の世帯(親子及び配偶者の範囲)所得が600万円以下であること

・研修中の怪我等に備えて傷害保険に加入すること

参考:農業次世代人材投資資金とは|農林水産省

https://www.maff.go.jp/j/new_farmer/n_syunou/roudou.html

2.経営開始型

概要

新規就農される方に、農業経営を始めてから経営が安定するまで最長5年間のうち、経営開始1~3年目は年間150万円、経営開始4~5年目は年間120万円を定額交付するもの。

要件

以下の要件全てを満たす必要があります。

・独立・自営就農時の年齢が、原則49歳以下の認定新規就農者であり、次世代を担う農業者となることについての強い意欲を有していること

・独立・自営就農であること

・青年等就農計画等※が以下の基準に適合していること

・市町村が作成する 人・農地プラン (東日本大震災の津波被災市町村が作成する経営再開マスタープランを含む。)に中心となる経営体として位置付けられていること(もしくは位置付けられることが確実であること)。または、農地中間管理機構から農地を借り受けていること。

・生活保護等、生活費を支給する国の他の事業と重複受給していないこと。また農の雇用事業による助成金の交付又は経営継承・発展支援事業による補助金の交付を現に受けておらず、かつ過去にうけていないこと。

・原則として前年の世帯(親子及び配偶者の範囲)所得が600万円以下であること

参考:農業次世代人材投資資金とは|農林水産省

https://www.maff.go.jp/j/new_farmer/n_syunou/roudou.html

 

自治体による新規就農者向けの補助金、支援制度

各自治体も新規就農向けの手厚い支援体制を整備しています。給付金の支給や初期投資に掛かる費用の一部補填など、心強いサポートが受けられますのでぜひご活用下さい。

ここでは、事例として福井県の新規就農者向けの支援内容をご紹介します。

農業研修

福井県では「ふくい園芸カレッジ」を設置し、新規就農者向けの研修を行っています。特に「新規就農コース」では、園芸の基礎から経営戦略までを実践的に学ぶことができ、1年後には里親農家研修としてベテラン農家さんの元で経験を積むことも可能です。

■ふくい園芸カレッジ

https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/021037/fukuiengeicollege.html

経営支援金

新規就農者がいち早く経営を安定化させられるよう、奨励金または給付金を支給しています。加えて、非農家出身の新規就農者が経営を開始する際に必要な小農具等の整備に対し奨励金を支給しています。

就農奨励金

経営が不安定な新規就農者に対して、奨励金を交付します。

非農家出身者:月15万円(1年目)月10万円(2年目)・月5万円(3年目)

兼業農家出身者:月15万円(1年目)

専業農家出身者:月5万円(1年目)

小農具等整備奨励金

経営開始に必要な小農具等を整備するための奨励金を交付しています。

非農家出身者 購入費の2分の1

(ただし50万円を上限とする)

上記は前述の国による新規就農支援と併用することができます。また、福井市ではU・Iターンの新規就農者に対し、就農に掛かる初期費用を支援しています。(30万円/年(最長2年間))

■福井県新規就農希望者の支援について

https://www.city.fukui.lg.jp/sigoto/nourin/nougyou/sinkisyunou.html

 

まとめ

生きるエネルギー源となる”食”。

その”食”を自らの手で生み出す力を付けることは、それらを外に頼り切る暮らしでは決して得られない安定と充足感を生みます。

この記事でご紹介したように、「農ある暮らし」を始めるためのサービスや支援制度は豊富に準備されているので、ぜひあなたらしい方法で「農ある暮らし」を始めてみてくださいね。

TURNSは、あなたの新しい暮らしを応援しています!

 

文:高田裕美


地方移住、田舎暮らし、多拠点居住をお考えの方へ

■知って得する新しい移住のイロハ~その1~

「継業とは?事業継承との違いって?移住後に継業して成功した事例はある?マッチング方法は? 」

https://turns.jp/52158

■知って得する新しい移住のイロハ~その2~

「二拠点居住(デュアルライフ)とは?その魅力や事例、メリット・デメリット、はじめ方は?」

https://turns.jp/52116

■知って得する新しい移住のイロハ~その3~

「移住を成功させるステップって?どんな移住支援制度があるの?おすすめの移住先は?」

https://turns.jp/52312

■知って得する新しい移住のイロハ~その4~

「地方創生とは?取り組み事例や制度、交付金、SDGsとの関係は? 」

https://turns.jp/52906

■知って得する新しい移住のイロハ~その5~

古民家暮らしを始めたい方へ。物件の探し方や支援制度、知っておきたいメリット・デメリットまでまとめてご紹介!

https://turns.jp/53334

■知って得する新しい移住のイロハ~その6~

「地域活性化の取り組み事例から学ぶ、成功の秘訣」

https://turns.jp/53326

■知って得する新しい移住のイロハ~その7~

「”海街移住”のすすめ!」

https://turns.jp/56113

■知って得する新しい移住のイロハ~その8~

「国内版教育移住が育む、子どもの個性と可能性」

https://turns.jp/56955

■知って得する新しい移住のイロハ~その9~

「コミュニティビジネスとは?」

https://turns.jp/57730

■知って得する新しい移住のイロハ~その10~

「”働く”の定義を変える、ワーケーションとは?」

https://turns.jp/60273

■知って得する新しい移住のイロハ~その11~

「地方に移住して起業するには?」

https://turns.jp/61760


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