明日行ける東京の秘境・檜原村で、 温泉ワーケーションしてきました!

TURNS編集部が行ってきました!

東京都心から気軽に通えるワーケーション先をお探しの方へ!

関東近郊で都心から2時間以内で、自然豊かで温泉やグルメ、観光スポットもあって、一人で行っても楽しめる。そんな地域ってないかな…と思って探してみたら、なんと都内にありました!

\\東京都本土唯一の村・檜原村です!//

 

檜原村ってどんな地域?

東京都の西部、西多摩郡に属する檜原村は、総面積(105.41㎢)の約93%を山林が占め、村の大半が「秩父多摩甲斐国立公園」に指定されている緑豊かな山村です。

都内を流れる多摩川の上流域に位置する水源の村で、村の北~西側には奥多摩三山と呼ばれる大岳山、御前山、三頭山の急峻な山々がそびえ、村の中央を標高約 900m~1,000mの浅間尾根が東西に走り、その尾根を挟むように流れる清流・北秋川・南秋川沿いに26の集落が点在しています。

関東屈指の自然環境を誇る檜原村は、天然温泉あり、アウトドア・レジャーあり、秘境グルメありの東京が誇る観光スポット。村内には一棟貸しのコテージやキャンプ場、温泉旅館がいくつもあるほか、昨年(2022年)には泊まれるテレワーク&ワーケーション施設「Village Hinohara」もオープンしたので、単身からご家族まで幅広い世代におすすめできる地域です◎

▷関連記事
東京の消滅可能性都市・檜原村に移住希望者が絶えない理由。
https://turns.jp/80164

 

檜原村のおすすめワーケーションプラン

今回は、実際に檜原村を訪ねてワーケーションを体験してきました!

この記事では訪問したスポットをご紹介しながら、旅先・ワーケーション先としての檜原村の魅力をたっぷりとお届けします!

09:30 檜原村に到着!

新宿駅からJR中央線(特急)、青梅線を乗り継ぎ、五日市線終点の武蔵五日市駅までは約1時間。そこから檜原村の中心部まで、路線バスに揺られること約20分。

「着いたらどこへ行こう?」と旅のプランを練っていたら、あっという間に到着しました!

まず驚いたのは、思わず「ヤッホー!」と叫びたくなるような新緑眩しい山々と、東京最後の清流と呼ばれる秋川の澄み渡る美しさ。川底が見えるほど透明なエメラルドグリーン色の川には、今すぐ捕まえて食べたくなる天然のアユ?ヤマメ?がのびのびと泳いでいました。

多摩川の故郷は、こんなにも美しい大自然の中だったのですね。

10:00 払沢の滝でリフレッシュ!

最初に目指したのは、檜原村を代表する観光スポット「払沢の滝」。路線バスの「払沢の滝入口」停留所から徒歩で15~20分ほどのところにあります。

滝へと続く小川を遡上するように遊歩道が伸びていて、川のせせらぎや鳥のさえずり、風が奏でる心地よい自然の音色が聞えてきます。


元・檜原郵便局舎を移設・再建したスポット。現在は「木工房 森のささやき」が入居。

左「ひのはら陶芸館 ギャラリー喫茶やまびこ」。陶芸家が作る器で地産食材を使ったメニューや自家製コーヒーが味わえる。

道中にはフォトジェニックなスポットがたくさん。写真を撮りながらルンルン歩いていると、すぐに到着しました!

こちらが東京で唯一日本の滝百選に選ばれている「払沢の滝」。全4段、全長約60mにも及ぶ、鳥肌が立つほどの名瀑です。

土日祝日、夏休みなどは観光客も多く訪れるそうですが、この日(梅雨入りスレスレ・平日午前中)はひとっこひとりおらず、滝と一対一で向き合うことができました。

周囲の音が聞こえなくなるほどの大瀑声の中は、まるで異世界。「払沢の滝の底には大蛇が棲む」という伝説を思い出してしばらく覗き込んでみたり、これを機に酒欲を洗い清めようと滝しぶきを浴びながらぼーっとしたり。

涼風の中で、すっかりリフレッシュできましたー!

払沢の滝
https://hinohara-kankou.jp/spot/hossawanotaki/

 

11:00 villa delpino(ヴィッラ デルピーノ)で絶品ランチ!

たくさん歩いてお腹もペコペコになったところで、地産食材を使った絶品イタリアンが楽しめる「villa delpino」さんへ。

オリーブ香る静かな店内で料理を待っていると、近くを流れる清流のせせらぎや森の香りが風に乗って届きます。

新鮮野菜の色合い鮮やかな料理の味わいは、まさに絶品!

素材にこだわり丁寧に作られたご飯をゆっくり食べるのって、こんなにも心満たされるものなのですね。

普段は”残り物のおかずかき集め弁当!”を一人無心で頬張っている私にとって、非日常を五感で感じられる贅沢過ぎるランチタイムでした◎

Villa delpino
https://www.facebook.com/hinohara.delpino

※人気店のため、事前予約をおすすめします!

 

12:00 MOKKINO MORI

午後は、払沢の滝の上流域にある「MOKKINO MORI (モッキノモリ)」へ。

MOKKINO MORIは、地域に根を張り活動する林業会社「株式会社 東京チェンソーズ」の社有林を活用して運営されている、会員制の本格アウトドア森林フィールドです。広葉樹が生き生きと茂る天然林と、人の手で植えられ育てられた針葉樹の人工林が織りなす美しい森が、四季折々の表情で訪れる人を迎えます。

会員になると24時間365日、東京の大自然の中でキャンプや川遊び、アウトドアワーケーションを自由に楽しむことができますよ☺︎

この日は、周囲の山々を見渡せる見晴らし抜群のウッドデッキで、東京チェンソーズ代表取締役の青木亮輔さんを取材させていただきました!

お話の中で特に印象的だったのは、近年は林業の六次産業化と収益構造の多様化が進んでいて、建築用木材を生産・販売して収益を得る従来型の林業は、もはや林業の一側面でしか無くなっているという事実。これからの時代の林業は、一本の木の命や森の個性と向き合い、それらの価値を最大限に生かす森林ビジネスを生み出すことで、収益拡大のチャンスも産業発展の可能性もあるいうことでした。

国産木材価格の低迷、担い手の高齢化など難しい課題を抱える日本の林業ですが、東京チェンソーズさんの東京の森と林業への愛ある想いとビジョンに触れ、林業はまさにこれから成長期を迎えようとする未来ある産業なのだとイメージを一新することができました。

MOKKINO MORI
https://mokki.jp/

▷取材記事はこちら!
■人と共生する美しい森が、檜原村の希望になるまで
東京チェンソーズ・青木亮輔さん
https://turns.jp/80955

■東京の木のおもちゃに込める、100年先への希望
東京チェンソーズ・木田正人さん、飯塚潤子さん
https://turns.jp/80447

 

13:30 檜原 森のおもちゃ美術館

続いて向かったのは、山間部にありながらオープンから1年余りで5万人以上の来場者を記録した、話題のスポット「檜原 森のおもちゃ美術館」(以下、おもちゃ美術館)。1984年に廃校になった旧・北檜原小学校を、地産木材をふんだんに用いて生まれ変わらせた木造2階建ての体験型美術館です。

館内には木の心地よい香りと木で再現された檜原村の風景が広がっていて、山・森・川・里それぞれをイメージした空間は、ここでしか出会えない遊びと学びを生むやさしい色合いの木のおもちゃで溢れています。

おもちゃ美術館設立の背景にあるのは、2018年にスタートした「檜原 トイビレッジ構想」。これは、檜原村役場と東京チェンソーズ、おもちゃ美術館の3者が官民の枠を超えて連携し、地産木材を使う木のおもちゃづくり(産業)と、おもちゃ美術館を核とする木育推進事業(観光)の2つの軸で地域活性化を図るもので、檜原村ではこの構想に基づき2019年に村内の小沢地区におもちゃ工房を、2021年にはその隣におもちゃ美術館をオープンさせました。

木のピザ作りに付き合ってくださった、館長の大谷貴志さん♡

この日は館長の大谷貴志さんにご案内いただきながら、館内をぐるりと見学。大谷さんが「ここが檜原生まれの木のおもちゃでいっぱいになった時が、おもちゃ美術館が本当に完成する時だと思っています」と話されていたのが印象的でした。

おもちゃ美術館の中には、地産の新鮮食材を使った体に優しいランチが楽しめる「さとやま食堂」があるほか、周囲には「神戸園キャンプ場」や「檜原村神戸国際マス釣場」、「神戸岩」などの観光スポットも豊富。仕事の合間に釣りをしたりハイキングをしたりして一息つくのも良さそうです!

檜原 森のおもちゃ美術館
https://www.hinohara-toymuseum.com/

 

15:00 「檜原とうふ ちとせ屋」でおやつ!

小腹が空いたところで、「払沢の滝入口」バス停の目の前にある「檜原とうふ ちとせ屋」さんへ。厳選された国産大豆と、澄み渡る秋川の源流水から手づくり豆腐を作る、大人気のお豆腐屋さんです。

この日は、遠方からわざわざ買いに訪れる人も多いと聞く、「うの花ドーナツ」をいただきました!

揚げたてのカリッとした香ばしさと、おからを豆乳で練り上げたモッチモチの生地。素朴で絶妙な甘みも感じられて………おいしすぎて写真を撮るのをすっかり忘れてしまいましたm(_ _)m(読者様の中に、うの花ドーナツの写真を提供してくださる心優しい方はいませんか…?)

ドーナツ片手に路線バスが来るのをぼけ~っと待っていると、鳥のような獣のような、耳慣れない甲高い鳴き声が。声の主を探して空を見上げると、樹上に野生の子ザルの姿が見えました!

絶対写真に収めてやるぞっ!と鳴き声を真似してしばらく鳴いていたら、森の中から仕方なさそうに出てきてくれました。(その節は、どうもありがとう!)

ふわっふわの毛並みとつぶらな瞳。か、かわいい♡

檜原とうふ ちとせ屋
https://www.instagram.com/chitoseya_tofu/?hl=ja

 

15:30 Village Hinohara


写真提供:Village Hinohara

子猿の優しさと愛らしさに色めきながら路線バスに乗り込み、次の目的地「Village Hinohara」へ。

Village Hinoharaは、昨年(2022年)11月にオープンしたばかりの明るく開放的な会員制テレワーク&ワーケーション施設です。この日は同施設の管理運営を担う「一般社団法人アナドロマス」代表理事の清田直博さんに、施設をご案内いただきながらお話を伺いました。

Village Hinoharaの最大の特徴は、仕事をフックに村の関係人口を増やす“コミュニティ創造拠点”としての役割を担う、新しいコンセプトのワーケーションスポットであること。ビジネス拠点としての利用はもちろん、移住・二拠点居住希望者向けのお試し滞在拠点、村内外をつなぐ観光交流拠点としての機能もあわせ持っています。

施設の詳細はこちらの記事にご利用方法とあわせてまとめましたので、これから檜原ワーケーションに行かれる方は、ぜひぜひご活用ください!ドロップイン利用も可能です◎

Village Hinohara
https://villagehinohara.tokyo/

▷取材記事はこちら!
今、おすすめのワーケーションスポット「Village Hinohara」に行ってきました!
Village Hinohara・清田直博さん
https://turns.jp/81173

17:00 「蛇の湯温泉たから荘」で天然温泉を満喫!

旅の最後は、檜原村最奥の集落・数馬へ。「かぶと造り」と呼ばれるかやぶき屋根が素敵な秘湯・蛇の湯温泉にお邪魔しました。

お風呂は撮影禁止だったので(当たり前ですね…)写真はお届けできないのですが、女湯は森を望む内風呂が1つ。浴場内は二面が森に向けて開かれた大きな窓になっていて、まるで絵画のように溢れる緑を眺めながらゆったり入浴できます。

泉質は無色透明のアルカリ性単純硫黄冷鉱泉。肌への刺激が少ないなめからな天然温泉なので、お子さまからお年寄りまで幅広い世代が一緒に楽しめます。

この日、浴場にはどこを隠そう私一人だけ。窓の外から大きめの野鳥が不思議そうにこちらを眺めていましたが、鳥相手に隠すところもないさ(♪)と開放的に入浴し、最高の気分でワーケーションを締めくくったのでした!


湯上りは、小説に出てきそうな広間でリラックス

蛇の湯温泉たから荘
http://janoyu-takarasou.o.oo7.jp/

 

檜原ワーケーションの注意点

これから檜原村に行かれる方へ。

今回のワーケーションで私が「事前に知っておきたかった…!」と思った点をシェアします。良きワーケーションの参考になりますように!

行きも帰りも1~2本

仮免時に教習所の事務所に突っ込みそうになって運転恐怖症を発症した私。今回は路線バスをブイブイ乗り回して移動しましたが、その運行本数は1時間に1〜2本ほど。

時間の都合で残念ながら訪問できなかったスポットもあったので、運転が上手な方は最初から車で行った方がタイムロスも少なく、より檜原村の魅力を堪能できると思います!

オフシーズン中の飲食店は、月・火曜日定休のところが多い

私が檜原村を訪ねたのは、梅雨入り間近の6月。人混みを避けようと月〜火曜日滞在で行程を組んだのですが、村内の飲食店は両日ともお休みや臨時休業のところが多かったです。

行ってみたいところがある方は、SNS等で訪問先の営業日をしっかり確認することをおすすめします!

女一人で泊まれる宿泊先が少ない

村内には素敵な温泉旅館がいくつもあるものの、女一人の宿泊は未だに警戒されてしまうのだそう。

Village Hinoharaはこんな私でもWelcome!と言ってくださったので、ぜひぜひチェックを!

 

関東近郊で温泉ワーケーションをするなら、檜原村!


撮影に夢中になり、靴のまま川に入ってしまったのは…いい思い出!

天然温泉にどっぷり浸かって気分までほかほかになり(内緒で地酒もしこたま飲んで)、帰りの電車の中で大爆睡した私…。新宿駅に降り立った瞬間、モワッと重たい都心の空気と無機質な人の流れに淡い夢もせっかくの酔いも醒め、つい2時間ほど前まですぐそばにあった檜原村の澄んだ空気と秋川の涼やかな香りが、早くも恋しく感じられました。

東京近郊の田舎でも都会でもない、よく分からないまち(笑)で生まれ育った私には、”故郷に帰る”という感覚が未だにピンと来ないのですが、自分を取り戻せる地域を持っている方は、きっとこんな風に心洗われる風景をいつでも思い描けるんだろうなと思います。

短い滞在ながらもすっかり檜原村のファンになり、「また絶対に行こう!」と心に決めた充実の檜原ワーケーションでした!

 

\檜原村特集!/

今回の旅で出会った方々へのインタビュー記事を掲載中です!

ぜひご一読ください~!

■人と共生する美しい森が、檜原村の希望になるまで
東京チェンソーズ・青木亮輔さん
https://turns.jp/80955

■東京の木のおもちゃに込める、100年先への希望
東京チェンソーズ・木田正人さん、飯塚潤子さん
https://turns.jp/80447

■今、おすすめのワーケーションスポット「Village Hinohara」に行ってきました!
Village Hinohara・清田直博さん
https://turns.jp/81173

■「檜原 森のおもちゃ美術館」に行ってきました!
檜原 森のおもちゃ美術館・大谷貴志さん
Coming soon!

■“地域”という小さな共同体の中で、大きな経済との新しい関係を築く
檜原村地域おこし協力隊・高野 優海さん
https://turns.jp/80214

■東京の消滅可能性都市・檜原村に移住希望者が絶えない理由。
檜原村企画財政課むらづくり推進係
https://turns.jp/80164


取材・文・撮影:高田裕美

                   

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