特集|地域を幸せにするビジネスのつくり方
自分が好きな場所で、幸せな仕事をする。
生業をつくる、というと少し大げさかもしれませんが、いろいろな地域で自分のやりたいことと、地域にちゃんと貢献できる仕事を作っている人たちがいます。
小さくスタートアップしながら、まちに溶け込み、地域の課題を解決しながらワクワクする仕事をつくる。
そんな地域ビジネスがもっと増えたら、そのまちに住む「おもしろさ」も増えるはず。
この特集では、事業の継続性、経済性、地域社会の課題に向き合いながら土着した経済活動を続けている方々を特集しました。
地域における仕事、働き方が多様化してきた今だからこそ、その土地ならではのビジネスを一緒に考えていけたらと思っています。
地域で新たなビジネスを生み出すローカルイノベーターを育てる
たなべ未来創造塾〘和歌山県田辺市〙
人口減少が進む和歌山県田辺市では今、地域が抱える課題を解決するべく、若い世代が次々と新たなビジネスを生み出している。彼らを支えているのは、市が企画・運営する人材育成事業「たなべ未来創造塾」。現在七期目を開講しているこの塾では、これまでの修了生の約七割が事業創出を実現している。また、塾生同士のコラボレーションも多く生まれ、自分たちで地域を盛り上げようとする機運が高まっている。なぜこれほどの成果を上げることができているのか、塾の立ち上げから携わってきた行政職員と塾の修了生たちに話を聞いた。
HOSTEL からはじまる共有地で、札幌に「フラットな居場所」をつくる
UNTAPPED HOSTEL /Seesaw Books〘北海道札幌市〙
外の街を知るために、一度街を出たとしても。自分の生まれ育った街の良さをよく知っているからこそ、Uターンして仕事をつくる。札幌の街にUNTAPPED HOSTEL を立ち上げた神さんも、街のよさをよく知る一人だった。「自分の人生を詰め込んだ」ホステルを立ち上げた神さんは、街にフラットな居場所をつくりたいと話す。「風通しが良くて、元気になれる場所があれば。それから、自分もワクワクする場所をつくりたい」。社会や街を主語にせず、自分がつくりたい場所をつくる。ただ、フラットな居場所を愛している。街に居場所をつくる神さんの、仕事を聞いた。
「好きなことを命をかけてやるだけ」
富山の秘境でレストランを営むシェフの覚悟
Cuisine régionale L’évo〘富山県利賀村〙
自分らしい暮らし方をするために地域で仕事をつくる人がいる一方で、やりたいことを突き詰めるために、最も適しているという地域を選ぶ人もいる。「Cuisine régionale L’évo」のオーナーシェフ・谷口さんは後者の人間だ。理想のために土地を変え、土地を拓き、建物をつくり、スタッフともども移住をして……。ただ好きなことを突き詰め続ける谷口さんの純粋さ、それを叶えるための大きな覚悟。そしてその覚悟は結果として地域を変えていく力になるということを、私たちは教えてもらった。
高校生株式会社が考える、地域とともに生きること
高校生社長ホールディングス株式会社〘茨城県常陸大宮市〙
JR水戸駅から在来線で約三十分。常陸大宮駅で電車を降りると、広い空が目に入ってきた。常陸大宮高等学校は、駅から歩いて二十五分ほど。バス通りから坂を上がった先にある。
同校商業科の生徒たちが運営する高校生社長ホールディングス株式会社(旧HIOKOホールディングス株式会社)は、日本ではまだ例の少ない「高校生株式会社」だ。設立さ
れたのは二〇一六年。今年で七期目を迎える。常陸大宮高校はなぜ高校生株式会社の設立に至り、どのような目的で活動を続けているのだろうか。同社で顧問を務める横山治輝先生と、五つの事業会社で社長を務める五人の生徒たちにお話を伺った。
多様な起業スタイルが混ざり合うシゴトの生態系を地方で生み出す
ドチャベン〘秋田県〙
地域にインパクトと活力を与える人材の誘致と育成を目指して二〇一五年に始まったドチャベン。ドチャベンとは「土着ベンチャー」の略称。地域の暮らしを楽しみながら起業する人を支援するプログラムとして秋田県が主催し、二〇二二年で八年目を迎える。ドチャベンで提唱してきた地方×起業×移住のスタイルがニュースタンダードになりつつあると話すのはドチャベンの発案者である丑田俊輔さんだ。ドチャベンのプログラムを経て実際に起業・移住をした面々にも話を聞いた。
第2特集|まちをおもしろくするデザイン会社たち
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土のそばで、僕らは川をつくる。拡張し続けたデザイナーの存在意義
福島県郡山市|Helvetica Design.inc
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目の前にいる人の人生に、デザインでできることを
島根県出雲市|あしたの為のデザイン
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「暮らしたい」「やってみたい」を実現しつづける好循環をデザインする
秋田県秋田市|株式会社SeeVisions
連載
地域おこし協力隊現地リポート
佐賀県/地域と行政を繋ぐ、県庁発の協力隊。暮らしの豊かさを交通で叶える
地域ルポ
青梅市
大人の島留学
鞄ひとつでできる移住で島の現場へ飛び込もう!
これからの官民連携
学びあうわたしたちの居場所を共につくる
誰も書かない地域おこし協力隊のトリセツ
地域おこし協力隊には、なぜ企画書が必要なのか
日本のオフグリッドを訪ねて
G TURNS
サンフランシスコで「Craft Vallay Fair」が開催されました
わたしも「TURNS」になりました
こちかぜごはん
小松理虔の晴天の霹靂
地域インターンを実りあるものにするために
ご当地特選土産
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TURNSバックナンバー
地方移住、田舎暮らし、多拠点居住をお考えの方へ
■知って得する新しい移住のイロハ~その1~
「継業とは?事業継承との違いって?移住後に継業して成功した事例はある?マッチング方法は? 」
■知って得する新しい移住のイロハ~その2~
「二拠点居住(デュアルライフ)とは?その魅力や事例、メリット・デメリット、はじめ方は?」
■知って得する新しい移住のイロハ~その3~
「移住を成功させるステップって?どんな移住支援制度があるの?おすすめの移住先は?」
■知って得する新しい移住のイロハ~その4~
「地方創生とは?取り組み事例や制度、交付金、SDGsとの関係は? 」
■知って得する新しい移住のイロハ~その5~
古民家暮らしを始めたい方へ。物件の探し方や支援制度、知っておきたいメリット・デメリットまでまとめてご紹介!
■知って得する新しい移住のイロハ~その6~
「地域活性化の取り組み事例から学ぶ、成功の秘訣」
■知って得する新しい移住のイロハ~その7~
「”海街移住”のすすめ!」
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■知って得する新しい移住のイロハ~その9~
「コミュニティビジネスとは?」
■知って得する新しい移住のイロハ~その10~
「”働く”の定義を変える、ワーケーションとは?」
■知って得する新しい移住のイロハ~その11~
「地方に移住して起業するには?」
■知って得する新しい移住のイロハ~その12~
「ふるさと納税の本質が知りたい!」
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