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ハンター心得-春の山菜狩り
TURNSメンバーのブログレポート-徳島県佐那河内村

こんにちは、TURNSのヤノです。

かなり久しぶりの投稿になってしまいました。
前回から季節は移ろい春真っ盛り。
(今年の春は暑い気がするので、もう初夏みたいですが…)

花粉症とは無縁の僕にとって、なんとも嬉しい季節。
暑くもなく寒くもない、春は過ごしやすいところがいいんですが、何より嬉しいのは…美味しいものがたくさん食べられる季節だということにつきます。

そして、このタイミングで声をかけていただいたのが、徳島県佐那河内村(さなごうちそん)で開催される…

「村の山菜を探そう!山菜を味わうWS」

都会の喧騒の中、日々過ごしていると味わうことができない山の幸。
そもそも山菜ってどこに生えていて、どうやって取っているのか…。

ということで!初めての山菜狩りへ。
気持ちはさながらハンターのごとく、村ならではの春の味覚をハンティングしながら、都会ではなかなか知ることができない山菜狩りの裏側をご紹介します。


佐那河内村とは…

人口2,400人ほどの徳島県内唯一の村。間も無く開村1000年という長い歴史があり、(1000年前というと紫式部が源氏物語を書き終えたくらい…日本史の世界ですね)藩政時代の「5人組」の流れをくむ「常会」など村独自のコミュニティが今尚残っている。徳島市内から車で30分ほどという立地のため移住者希望者も多い。村にいると落ち着く。楽しい。棚田米も美味しい。鮎も美味しい。野菜も美味しいetc…

山菜…の前に、まずは佐那河内村役場に勤める福本さんのご実家で栽培されている「菌床しいたけ」を採らせていただくことに。

ビニールハウスの中には菌床しいたけの株が約5,000個も

徳島県といえば有名なのが「すだち」。
例に漏れず、佐那河内村でもすだちの栽培は盛んですが、実は徳島県、菌床しいたけの生産量が日本一。もちろん佐那河内村でも菌床しいたけの栽培が行われています。村内では25軒くらいの農家さんがしいたけを栽培しているんだとか。

ハンター心得その1「しいたけの規格を見分ける」

素人目にパッと見ると見分けのつかないしいたけですが、3種類の規格があるそう。その違いを福本さんのお母さんに解説していただきました。

何が違うのかと言うと、しいたけのヒダの形。
つまり、見栄えがいいかどうか…ですので、規格による味の違いはほとんどありません。

それでも市場に出すからには、見栄えがいいものの方が値段が高いわけです。例えば、虫に食われて少しかけてしまっていたり、ヒダが開いてしまっていたりすると「秀」にはなれません。

スーパーで虫のついている野菜を見たら「え」と思うのが都会人の性かも知れませんが、栽培の現場に立ち会うと虫がいることは驚くことではありません。むしろ虫がいた方が安全ってことでは…とさえ思えてきます。市場と現場での見え方の違いは、なんとも難しいものです。

ハンター心得その2「おいしく食べる」

いつもだったら、炒めたりして食べるしいたけ。佐那河内村ならではの食べ方があるのか聞いてみると

「特に、ないかな…」(福本さん)

「そうですか…」(ヤノ)

それでも粘って聞き出した、しいたけレシピがこちら!

※写真はイメージです。

ピザみたいにしいたけのカサの中に食材を入れて焼き上げる。間違いなくおいしい食べ方です。ちなみに、個人的に一番試してみたいレシピは、シンプルに焼いたしいたけに醤油…とすだちを一絞り。徳島ならではの食べ方ですね。

完全に取りすぎました…。

今回のイベントに参加しているメンバーと集合写真

 

いよいよ山へ

イベントのスケジュールは、山菜を収穫後みんなで調理して、その場で味わう…と言うなんとも贅沢な内容。

山に入ると…早速、

「あれ。あれが、たらの芽です。右から三番目の…」

 
「…。」

 
山菜狩り初心者には、さっぱり見分けがつきません。

 

ハンター心得その3「山菜を見分ける」

山菜を狩るからには、どれが食べられる山菜なのか見分ける「目」が必要です。
ここで今回取れた山菜をご紹介。



時間にして1時間もかからずで、これだけの種類の山菜が取れました。
しかし、案内してもらったからわかりましたが、一人で歩いていても知らずに通り過ぎてしまうようなものばかり。

どれが山菜かわかりますか?

山菜を見分けるためにはまず「知ること」。
これに尽きます。

 

ハンター心得その4「山菜は協力して採るべし」

この写真、木をなぎ倒そうとしているわけではありません。
何をしているのかというと…

たらの芽をみんなで協力して収穫している光景でした。
たらの芽が生えているところは(木の個体にもよりますが)手を伸ばしただけでは届かないような所ばかり。しかも枝には軍手だけでは防ぎきれないようなトゲが生えています。

おいしい山菜にありつくためには、知恵を絞って協力して採らなければいけません。
機械を使って簡単に取ろうと思えばできるかもしれませんが、早く・たくさん採ることが目的ではないし、採る工程・体験までを含めて「山菜狩り」なんだということを実感しました。何より協力して採る…ということが、とても楽しい時間です。

 

ハンター心得その5「採った食材は楽しく食べるべし」

みんなで採った山菜は、みんなで調理してその場で食べます。新鮮な食材を美味しくいただく一番の調味料は「楽しく食べる」ということでしょう。

猪肉の焼き肉など、山菜以外も。

たらの芽の天ぷら

さわらの藁焼き

***

俳句の表現で「山笑う」という春の季語があります。

佐那河内村で体験した春は、花咲き新芽芽吹く、まさに「山笑う」という表現そのもの。

そして春の恩恵を受けて、笑うのは山だけではなく、「人も笑う」。四季の移ろいを日々のリズムに取り入れて、春には春の暮らし方を楽しむ。そして、春の食材を味わい、その時間を人と共有する。

そんな「丁寧な」暮らし方こそ、何にも変えがたい贅沢な暮らしだと感じる山菜狩りでした。

色々と体験して満足していましたが、ハンターレベルで言ったらまだまだ初心者。
これからも村の暮らしを体験させてもらう必要がありそうです。

 
写真・文 矢野航