水のにおいのするまち

写真で伝える地域のコト「岐阜県郡上市」

こんにちは、TURNSのヤノです。

「郡上に来た時に雨が降ってるなんて、水のまちに歓迎されているんだよ」

取材当日、岐阜県郡上市に着いた時にはすでに雨が降っていて。せっかくの取材なのに少し残念だなと、そう思いながら取材ツアーがスタートした時、「こばけん」こと郡上カンパニーディレクター小林謙一さんに言われたひとことです。

その言葉通り、まさに「水のまち」としての魅力をたっぷりと味わうことができた一泊二日の取材ツアーでした。

雨の中訪れた郡上市は(二日目は晴れていましたが)、山の木々や石、流れる川、そしてまち並みが静かでとても美しく…。それを伝えるべく写真をたくさん使って郡上市をご紹介していきます。


岐阜県郡上市。
長良川と吉田川がまちの中を流れる郡上市は、暮らしの中にも水を取り入れて生活が営まれてきた水のまち。

TURNSの事業でも何度か訪れたことがありますが、雨の日の訪問は今回が初めて。郡上カンパニーのディレクター岡野春樹さんにコーディネートしていただき、一泊二日かけて郡上市を巡ってきました。

白山信仰が盛んな時代には「上り千人、下り千人、宿に千人」と言われるほど修験者の出入りで栄えた石徹白に位置し、その信仰の拠点となった「白山中居神社」。

郡上市内からさらに北、入り組んだ山道を抜けてようやく石徹白地域に到着します。

▲道中も霧が立ち込める

ようやくたどり着いた白山中居神社では、晴れた日とはまた違った表情を見ることができました。境内に生える木々、流れる川、濡れる草…雨に濡れて色濃く際立つそれらの存在感とは反対に、雨音しかしない静かな空間。

つい時間を忘れてしまいます。

▲水辺の生き物も境内をうろうろ

▲苔生す石

「石徹白」と聞いて、映画「おだやかな革命」を思い出す方もいるかもしれませんね。
※おだやかな革命についてはこちら!
https://turns.jp/26504

▲奥に立っているのが平野彰秀さん(撮り終わるまで立っててくれました)

続いて伺ったのが、劇中でも紹介されている石徹白洋品店。平野彰秀さん、平野馨生里さん夫婦の元を訪ねました。

訪れたタイミングがよく、石徹白洋品店ではちょうど藍染の作業中。見学のついでに少しお手伝い(という名の体験ですね…)させていただきました。

石徹白洋品店では、地域で親しみを持って使われてきた野良着「たつけ」を今に伝えることを一つのミッションとして取り組んでいます。様々な取り組みが行われている郡上市内において、古くから受け継がれてきた「たつけ」、そして地域の人々の「たつけ」への想いを後世に残していくことは、これからの石徹白にとってもとても大切なこと。

ただ昔のまま残すのではなく、今の時代の文脈で読み解き、それを伝えているのです。

▲藍染体験の後に、馨生里さんがお話してくださいました。

ということで、1日目はここまで。

時間があっという間に流れていき気がついたら、夕方に。そのまま郡上八幡まで戻り、夜は、知る人ぞ知るディープなお店「喜代竹」で岐阜県名物「けいちゃん」を味わいました。

▲鉄板にうつす時に、めちゃくちゃはねるので要注意!味は格別。

二日目、最初にお会いしたのが、明宝ツーリズムネットワークセンターの由留木正之さん。

何を隠そう、由留木さんは自然をフィールドにした遊びの達人。教科書では学ぶことができないような“自然の”知識と経験が豊富な方。

「石のここまでは苔が生えてるでしょう。ということは、水位が苔が生えているところまでは上がってきていないということなんです。つまり、しばらくこの高さまでは増水していない川…ということがわかります」

▲由留木さんのお話を聞いていると、自然と足元に生えてる草にも興味が湧いてきます

▲火を囲みながら


▲コーヒーを飲んだり

何気ない山や川が由留木さんと一緒にいると、豪華絢爛な観光施設よりも楽しいスポットになってしまいます。これは、由留木さんのあそぶ力と、まわりの人をあそばせることができる力があってこそ。

そしていよいよ最後の目的地へ。

「水文化」をキーワードにまちづくり活動を行うNPO法人 郡上八幡水の学校で事務局長を務める武藤隆晴さん。

郡上八幡で生まれ育ち、勤めていた八幡町役場、その後合併した郡上市役所で、郡上八幡市街地のまちづくりにかかわっていた郡上市を知り尽くす方。

▲水のまちの成り立ちなどのお話をしていただきました

武藤さんには、改めて郡上市と水の関わりについてレクチャーしていただきました。
郡上八幡を歩いていると、どこにいても水の気配を感じます。

都会では、自分たちが使う水がどこからきて使い終わった後にどこに流れていくのか、あまり意識する機会はすくないかもしれません。

しかし、郡上ではまちを巡る水路がすぐ近くに。
郡上ではただその水の恵みを享受するだけでなく、どうすればその環境を維持することができるのか…暮らしと水の距離が近いからこそ意識してしまいます。

▲あちこちに個人利用と共同利用の井戸が点在しています。

▲暮らしと水の距離が近い

二日間かけてゆっくりとまわった郡上市。
まちには水が流れ、山には木々が生い茂り、その足元には川が流れている。郡上ではどこにいても、その水資源のことを抜きには語ることができない多くのことがあります。

そしてここ郡上は、地域の人と移住者が敬い合い、一緒に地域の未来を考え、その地域ならではの風習、文化や伝統、資源を次代に繋いでいく地域。

よく言われるところの、“キーパーソン”という概念はとっくに存在せず、想いと行動力ある人たちがどんどん繋がって地域を盛り上げていく。

TURNS創刊当初から、訪れる度に学び多き郡上です。

さて、次訪れた時は、誰に会ってどこに行こうか。

取材を終えたばかりなのに、もうそんなことを考えてしまいます。

写真・文:矢野航


〜TURNSヤノ行ってきたまち〜
徳島県美波町
https://turns.jp/30081
徳島県佐那河内村
https://turns.jp/20864
青森県
https://turns.jp/10290
埼玉県東松山市
https://turns.jp/11743
岐阜県郡上市
https://turns.jp/31026

                   

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