50歳の平均年収がどの程度なのか、同世代の年収水準が気になっている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、厚生労働省の統計データから年収を換算すると、50歳の平均年収は745.6万円となります。これは全年齢の平均年収472.9万円と比較すると約273万円も高い水準となっています。50歳は多くの人がキャリアのピークを迎える重要な年代であり、年収水準も他の年代と比べて高い水準にあるのです。
この記事では、50歳の平均年収について男女別・業界別・地域別の詳細データから手取り額、さらには年収アップのための戦略まで幅広く解説します。
Contents
50歳の平均年収は746万円!全年齢・男女別の違い
50歳の平均年収について、全年齢平均との比較や男女間の格差、ボーナス額の実態を詳しく解説します。
【50歳の平均年収・平均月収】
50歳 | |||
---|---|---|---|
性別 | 平均年収 | 平均月収(所定内給与額) | 年間賞与その他特別給与額 |
全体 | 745.6万円 | 45.2万円 | 202.7万円 |
男性 | 782.2万円 | 47.4万円 | 213.6万円 |
女性 | 596.8万円 | 36.5万円 | 158.7万円 |
【参考:全年齢の平均年収・平均月収】
全年齢 | |||
---|---|---|---|
性別 | 平均年収 | 平均月収(所定内給与額) | 年間賞与その他特別給与額 |
全体 | 472.9万円 | 31.8万円 | 90.9万円 |
男性 | 528.4万円 | 35.1万円 | 107.3万円 |
女性 | 377.9万円 | 26.3万円 | 62.8万円 |
※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く
それでは詳しく見ていきましょう。
50歳の平均年収と全年齢平均の比較
50歳の平均年収は745.6万円で、全年齢平均の472.9万円と比較すると約273万円も高い水準となっています。これは50歳が多くの企業で管理職として活躍する年代であり、豊富な経験と専門性が評価される時期であることを示しています。
50歳の平均月収は45.2万円で、全年齢平均の31.8万円を大きく上回っています。この年代は部長職や執行役員クラスに昇進するケースも多く、基本給に加えて役職手当や管理職手当が加算されることで高い月収を実現しています。
また年間賞与額も202.7万円と全年齢平均の90.9万円の約2.2倍となっており、責任ある立場に応じた処遇を受けていることが分かります。
50歳の女性の平均年収は597万円!男性との比較
50歳女性の平均年収は596.8万円で、同年代の男性782.2万円と比較すると約185万円の差があります。この格差は他の年代と比べても大きく、管理職への登用率や職種の違いが主な要因となっています。
50歳女性の平均月収は36.5万円で、男性の47.4万円と約11万円の差が生じています。
ただし、50歳女性の年収は全年齢女性平均の377.9万円と比較すると約219万円高く、この年代の女性が豊富な経験を活かして一定の地位を築いていることも事実です。特に近年は女性管理職の登用が進んでおり、将来的にはこの格差は徐々に縮小していくと考えられます。
50歳の平均ボーナス額はいくら?
50歳の平均ボーナス額は202.7万円で、月収の約4.5ヶ月分に相当します。これは全年齢平均の90.9万円と比較すると約2.2倍の水準で、50歳の年収の高さに大きく寄与しています。
男女別に見ると、50歳男性のボーナス額は213.6万円、女性は158.7万円となっており、約55万円の差があります。
50歳のボーナス額は企業の業績や個人の評価によって大きく変動しますが、管理職としての責任と成果に応じた報酬として重要な役割を果たしています。特に大手企業では、この年代のボーナス額が300万円を超えるケースも珍しくありません。
50歳の平均年収と年収中央値から読み解く収入の実態
50歳の年収分布の実態を、平均年収と年収中央値の比較から詳しく分析します。50歳は年収格差が大きく広がる年代でもあり、一部の高収入者が平均値を押し上げている構造があります。
- 50歳の年収中央値は500万円
- 50歳の平均年収746万円が「高い」と言われる理由
- 年収ピークと生涯収入の見通し
それでは順に見ていきましょう。
50歳の年収中央値は500万円
dodaの調査によると、50歳の年収中央値は500万円で、平均年収の745.6万円より約246万円低い水準となっています。この大きな差は、一部の高収入層が平均値を大幅に押し上げていることを示しており、実際の50歳の年収分布がどのような状況にあるかを理解する上で重要な指標です。
年収中央値とは、すべての50歳の年収を低い順に並べた際の真ん中の値で、実際の年収実感により近い数値といえます。つまり、50歳の半数が500万円以上、残りの半数が500万円未満の年収ということになります。
男女別では、50歳男性の年収中央値は600万円、女性は380万円となっており、ここでも大きな格差が存在しています。
【50歳の年収中央値】
年齢 | 全体 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
全年齢 | 380万円 | 420万円 | 340万円 |
50歳 | 500万円 | 600万円 | 380万円 |
※出典:正社員の年収中央値は?男女別・年齢別・都道府県別にも解説(平均年収ランキング【最新版】) |転職ならdoda(デューダ)
50歳の平均年収746万円が「高い」と言われる理由
50歳の平均年収746万円が高いと言われる理由は、この年代が企業内で最も重要なポジションに就く時期であることが挙げられます。多くの企業で部長職や執行役員クラスに昇進し、組織運営の中核を担う立場となるため、それに見合った高い報酬が支払われています。
また、50歳は専門性と経験が最も充実する年代でもあります。20代から30年以上のキャリアを積み重ね、業界知識や人脈、マネジメント能力などが高いレベルで統合されているため、企業にとって代替困難な人材として評価されています。
さらに、この年代は住宅ローンや教育費などの支出が多い時期でもあり、生活設計上も高い年収が必要とされる年代といえます。
年収ピークと生涯収入の見通し
50歳は多くの人にとって年収のピーク期にあたります。統計データを見ると、50代前半から中盤にかけて年収が最も高くなり、その後は定年に向けて徐々に下降していく傾向があります。54歳の平均年収889万円が最高値となっており、50歳はそのピークに向かう重要な時期です。
生涯収入の観点では、50歳までに築いた年収水準がその後の収入に大きく影響します。この年代で管理職として確固たる地位を築けているかどうかが、定年までの収入と退職金、さらには再雇用時の条件を左右する重要な要素となります。
50歳時点で年収700万円以上を維持している場合、生涯収入は2億5千万円を超える可能性が高く、老後の生活設計にも大きな安心材料となります。
(参考)50歳~65歳の年齢別平均年収・平均月収
年齢 | 平均年収 | 平均月収(所定内給与額) | 年間賞与その他特別給与額 |
---|---|---|---|
50歳 | 745.6万円 | 45.2万円 | 202.7万円 |
51歳 | 791.8万円 | 47.3万円 | 223.8万円 |
52歳 | 816.2万円 | 48.9万円 | 228.9万円 |
53歳 | 864.0万円 | 51.0万円 | 252.6万円 |
54歳 | 889.0万円 | 52.7万円 | 256.4万円 |
55歳 | 844.7万円 | 50.6万円 | 237.4万円 |
56歳 | 879.6万円 | 53.8万円 | 233.6万円 |
57歳 | 851.7万円 | 51.7万円 | 231.4万円 |
58歳 | 845.9万円 | 50.7万円 | 238.1万円 |
59歳 | 829.8万円 | 49.8万円 | 232.2万円 |
60歳 | 650.9万円 | 37.2万円 | 204.0万円 |
61歳 | 561.3万円 | 35.5万円 | 135.7万円 |
62歳 | 527.6万円 | 34.6万円 | 112.4万円 |
63歳 | 494.6万円 | 32.0万円 | 110.4万円 |
64歳 | 499.1万円 | 32.4万円 | 110.5万円 |
65歳 | 488.8万円 | 32.3万円 | 100.9万円 |
※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く
50歳の平均年収は最終学歴(大卒・高卒・専門卒)で格差あり?
50歳における学歴別の年収格差について詳しく分析します。この年代になると実力や経験が重視される一方で、依然として学歴による年収差が存在しているのが実情です。
【最終学歴別:50歳の平均年収・平均月収】
最終学歴別 | 50歳 | |
---|---|---|
平均年収 | 平均月収(所定内給与額) | |
高校卒 | 650.8万円 | 40.0万円 |
専門学校卒 | 644.7万円 | 40.3万円 |
高専・短大卒 | 672.8万円 | 40.0万円 |
大学卒 | 846.5万円 | 51.1万円 |
大学院卒 | 1,047.4万円 | 61.0万円 |
※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く
それでは詳しく見ていきましょう。
大卒50歳の平均年収は847万円
大卒の50歳の平均年収は846.5万円で、全体平均の745.6万円を約101万円上回っています。大学卒業者の場合、入社時から総合職として採用されるケースが多く、管理職候補として育成されることで、50歳時点で部長職以上のポジションに就いている割合が高いことが要因です。
大卒50歳の平均月収は51.1万円で、年間賞与を含めると相当な高収入を実現しています。特に大手企業では、大卒者の多くが50歳前後で執行役員や取締役候補となるため、役員報酬に近い水準の給与を受け取るケースも珍しくありません。
また、大学院卒の場合はさらに高く、平均年収が1,047.4万円に達しており、専門性の高さが評価されています。
高卒50歳の平均年収は651万円
高卒の50歳の平均年収は650.8万円で、大卒との差は約196万円となっています。
ただし、この年収水準も決して低いものではなく、全年齢平均を大きく上回る高い水準です。高卒者の場合、技術職や現場管理職として長年の経験を積み重ね、専門性を活かした高い評価を受けているケースが多く見られます。
高卒50歳の平均月収は40.0万円で、製造業や建設業などの技術職では、現場のエキスパートとして重要な役割を担っています。また、中小企業では高卒者が経営幹部として活躍するケースも多く、会社の規模や業界によっては大卒者以上の年収を得ている例も存在します。
専門学校卒・高専・短大卒の50歳の平均年収
専門学校卒の50歳の平均年収は644.7万円、高専・短大卒は672.8万円となっています。これらの学歴の方々は、専門的な技能や資格を活かして、特定分野のエキスパートとして活躍するケースが多く見られます。
特に高専卒の場合、エンジニアとしての専門性が高く評価され、技術系企業では大卒者と同等以上の処遇を受けることも珍しくありません。
専門学校卒者も、医療技術や情報技術など専門性の高い分野で活躍し、資格や実績に基づいた高い年収を実現しています。50歳という年代では、学歴よりも実務経験と専門性が重視される傾向が強く、これらの要素を持つ人材は高い市場価値を維持しています。
50歳の平均年収を業種別・企業規模別に比較
50歳の平均年収は業種や企業規模によって大きく異なります。経験豊富な50歳の人材を重視する業界や、規模の大きな企業ほど高い年収水準を提示する傾向があります。
- 50歳の平均年収より高い業界トップ3とその特徴
- 50歳の平均年収より低い業界の実態
- 大企業と中小企業の50歳の平均年収の差
それでは順に見ていきましょう。
50歳の平均年収より高い業界トップ3とその特徴
50歳の平均年収を上回る業界のトップ3は、
- 不動産業・物品賃貸業(約994万円)
- 金融業・保険業(約899万円)
- 建設業(約886万円)
となっています。これらの業界では、50歳の豊富な経験と人脈が特に重視され、高い年収が実現されています。
不動産業では、50歳の人材が持つ幅広い人脈と営業力、市場知識が高く評価されています。大型案件の取りまとめや投資判断において、経験に基づく判断力が重要な価値を持つため、この年代の人材に対して高い報酬が支払われています。
金融業・保険業では、リスク管理や投資判断など、長年の経験が必要な業務で50歳の人材が中核的役割を担っているため、高い年収水準が維持されています。
【業種別:50歳の平均年収・平均月収】
主な業種 | 50歳 | |
---|---|---|
平均年収 | 平均月収 (所定内給与額) |
|
不動産業,物品賃貸業 | 994.0万円 | 52.7万円 |
金融業,保険業 | 898.7万円 | 53.2万円 |
建設業 | 885.5万円 | 51.0万円 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 863.0万円 | 52.7万円 |
教育,学習支援業 | 814.5万円 | 49.4万円 |
情報通信業 | 758.8万円 | 47.4万円 |
卸売業,小売業 | 712.4万円 | 44.2万円 |
製造業 | 697.3万円 | 42.1万円 |
運輸業,郵便業 | 674.8万円 | 43.0万円 |
生活関連サービス業,娯楽業 | 648.7万円 | 45.0万円 |
医療,福祉 | 631.8万円 | 39.5万円 |
宿泊業,飲食サービス業 | 613.1万円 | 41.5万円 |
※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く
50歳の平均年収より低い業界の実態
50歳の平均年収を下回る主な業界には、宿泊業・飲食サービス業、医療・福祉、生活関連サービス業・娯楽業などがあります。これらの業界では、全体的な賃金水準が他業界より低く設定されている傾向があります。
ただし、これらの業界でも50歳の年収は全年齢平均を大きく上回っており、決して低い水準ではありません。
特に医療・福祉業界では、資格や専門性を活かした管理職として活躍する50歳の人材が多く、施設長や部門責任者として重要な役割を担っています。また、これらの業界では社会的意義ややりがいを重視する人材が多く、年収以外の価値も考慮して業界選択が行われています。
大企業と中小企業の50歳の平均年収の差
企業規模別に見ると、従業員1,000人以上の大企業では50歳の平均年収が830.9万円、100~999人の中堅企業では683.2万円、10~99人の中小企業では605.6万円となっており、企業規模による格差が明確に表れています。
大企業では50歳の人材が執行役員や事業部長クラスに昇進するケースが多く、役員報酬に近い高い給与水準が実現されています。また、大企業の充実した福利厚生制度も、実質的な年収向上に寄与しています。
一方、中小企業では給与水準は相対的に低いものの、50歳の経験豊富な人材が経営の中核を担い、会社の意思決定に直接関与できる機会が多いという特徴があります。
【企業規模別:50歳の平均年収・平均月収】
主な業種 | 50歳 | |
---|---|---|
平均年収 | 平均月収 (所定内給与額) |
|
1,000人以上 | 830.9万円 | 49.1万円 |
100~999人 | 683.2万円 | 42.3万円 |
10~99人 | 605.6万円 | 39.4万円 |
※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く
50歳の平均年収の都道府県別ランキング
50歳の平均年収は地域によっても大きな差があります。都市部と地方の格差、生活コストとの関係など、地域選択が年収に与える影響について詳しく解説します。
- 50代前半(50歳~54歳)の平均年収が高い都道府県・低い都道府県
- 都市部(東京都・神奈川県・大阪府など)の50歳の平均年収事情
- 地方の50歳の平均年収事情
- 50歳平均年収の地域間格差によるメリット・デメリット
それでは順に見ていきましょう。
50代前半(50歳~54歳)の平均年収が高い都道府県・低い都道府県
50歳~54歳の平均年収データによると、最も平均年収が高いのは東京都の670.2万円、最も低いのは青森県の408.7万円となっており、その差は約262万円に達しています。この大きな格差は、産業構造や企業の集積度、物価水準の違いが反映されたものです。
東京都が最高位にある理由は、大手企業の本社機能や金融機関、IT企業などの高収入業界が集中していることが挙げられます。
また、東京都に次ぐ神奈川県(634万円)、大阪府(618万円)も同様に、大都市圏として多様な産業が発達し、50歳の経験豊富な管理職に対する需要が高いことが年収の高さにつながっています。
【都道府県別:50歳~54歳の平均年収・平均月収】
地域別 | 50歳~54歳 | 地域別 | 50歳~54歳 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
平均年収 | 平均月収(所定内給与額) | 平均年収 | 平均月収(所定内給与額) | ||||
1位 | 東京都 | 670.2万円 | 44.0万円 | 25位 | 岐阜県 | 498.9万円 | 32.8万円 |
2位 | 神奈川県 | 633.9万円 | 40.7万円 | 26位 | 和歌山県 | 495.0万円 | 33.0万円 |
3位 | 大阪府 | 618.3万円 | 40.2万円 | 27位 | 山口県 | 493.0万円 | 32.4万円 |
4位 | 栃木県 | 603.9万円 | 38.2万円 | 28位 | 福井県 | 486.5万円 | 32.6万円 |
5位 | 愛知県 | 589.4万円 | 37.5万円 | 29位 | 香川県 | 486.2万円 | 32.2万円 |
6位 | 静岡県 | 556.3万円 | 35.9万円 | 30位 | 福島県 | 476.7万円 | 32.3万円 |
7位 | 兵庫県 | 553.9万円 | 36.0万円 | 31位 | 佐賀県 | 470.6万円 | 31.3万円 |
8位 | 三重県 | 552.3万円 | 35.6万円 | 32位 | 高知県 | 470.3万円 | 31.5万円 |
9位 | 茨城県 | 547.5万円 | 35.8万円 | 33位 | 新潟県 | 465.1万円 | 31.1万円 |
10位 | 京都府 | 543.2万円 | 36.0万円 | 34位 | 島根県 | 462.0万円 | 30.7万円 |
11位 | 埼玉県 | 533.7万円 | 36.0万円 | 35位 | 愛媛県 | 458.9万円 | 30.6万円 |
12位 | 滋賀県 | 533.4万円 | 34.6万円 | 36位 | 熊本県 | 458.0万円 | 30.5万円 |
13位 | 千葉県 | 532.5万円 | 35.8万円 | 37位 | 徳島県 | 455.3万円 | 30.4万円 |
14位 | 広島県 | 529.4万円 | 34.8万円 | 38位 | 大分県 | 452.0万円 | 30.0万円 |
15位 | 福岡県 | 525.2万円 | 34.6万円 | 39位 | 鹿児島県 | 449.7万円 | 30.4万円 |
16位 | 富山県 | 509.6万円 | 33.6万円 | 40位 | 岩手県 | 437.4万円 | 29.3万円 |
17位 | 奈良県 | 507.3万円 | 34.6万円 | 41位 | 秋田県 | 435.7万円 | 29.2万円 |
18位 | 北海道 | 505.6万円 | 33.7万円 | 42位 | 宮崎県 | 432.9万円 | 29.2万円 |
19位 | 宮城県 | 504.2万円 | 33.7万円 | 43位 | 山形県 | 431.5万円 | 28.9万円 |
20位 | 岡山県 | 503.5万円 | 33.4万円 | 44位 | 沖縄県 | 422.1万円 | 29.8万円 |
21位 | 山梨県 | 502.4万円 | 33.5万円 | 45位 | 鳥取県 | 421.1万円 | 29.0万円 |
22位 | 群馬県 | 502.1万円 | 33.6万円 | 46位 | 長崎県 | 417.3万円 | 27.9万円 |
23位 | 石川県 | 500.0万円 | 33.1万円 | 47位 | 青森県 | 408.7万円 | 27.9万円 |
24位 | 長野県 | 499.8万円 | 33.1万円 | – | – | – | – |
※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く
都市部(東京都・神奈川県・大阪府など)の50歳の平均年収事情
首都圏の50歳の平均年収は、東京都670.2万円、神奈川県633.9万円、埼玉県533.7万円、千葉県532.5万円となっており、いずれも全国平均を上回る高い水準です。
これらの地域では、グローバル企業や大手企業の管理職として活躍する50歳の人材が多く、高い年収を実現しています。関西圏でも大阪府618.3万円、兵庫県553.9万円、京都府543.2万円と高い水準を維持しており、製造業やサービス業の管理職として50歳の人材が重要な役割を担っています。
これらの都市部では、50歳の豊富な経験と専門性を活かせる多様な業界が存在し、転職市場も活発であることが年収の高さに寄与しています。
地方の50歳の平均年収事情
地方の50歳の平均年収は、多くの県で400万円台から500万円台となっており、都市部との格差が顕著に表れています。
ただし、地方では製造業の工場長や地域の中核企業の管理職として、50歳の人材が重要な役割を果たしているケースも多く見られます。
特に製造業が盛んな地域では、工場の責任者や技術管理者として高い評価を受け、地域平均を上回る年収を得ている50歳の人材も存在します。また、地方公務員や地域金融機関の管理職なども、安定した高収入を実現しています。
50歳平均年収の地域間格差によるメリット・デメリット
地域間の年収格差は、50歳のキャリア選択に重要な影響を与えます。都市部の高年収は魅力的ですが、住居費や生活コストも高く、実質的な生活水準では地方と大きな差がない場合もあります。
東京都で年収670万円の場合と、地方で年収450万円の場合を比較すると、住居費の差だけで年間200万円以上の違いが生じることも珍しくありません。
一方、地方での生活は年収は低くても、住宅を購入しやすく、通勤時間が短い、自然環境が豊かなど、生活の質的な面でのメリットがあります。
50歳という年代では、子どもの教育環境や親の介護、自身の老後生活なども考慮して地域選択を行う必要があり、単純な年収の高さだけでは判断できない複合的な要素を検討することが重要です。
50歳の平均年収・平均月収の手取り額と生活レベル
50歳の平均年収746万円の実際の手取り額と、その収入での生活レベルについて詳しく解説します。この年代は家計支出も多い時期であり、年収と手取り額の関係を正確に把握することが重要です。
- 50歳の平均年収の手取り額は約593万円
- 50歳で平均年収746万円・平均月収45万円の生活レベル
- 50歳の平均年収746万円で貯金はどのくらいできる?
- 51歳の平均年収792万円との比較で見る将来性
それでは順に見ていきましょう。
50歳の平均年収の手取り額は約593万円
50歳の平均年収745.6万円の手取り額は、独身の場合で約593万円、配偶者ありの場合で約600万円となります。月収ベースでは、独身で手取り約37万円、配偶者ありで約37万円となっており、額面の月収45.2万円から社会保険料や税金で約8万円が控除される計算です。
50歳の手取り額から差し引かれる主な項目は、健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、所得税となります。配偶者控除が適用される場合は、所得税が軽減され手取り額がやや増加します。
この年代は介護保険料の負担が始まっていることも、手取り額に影響を与える要因の一つです。
【50歳の平均年収・平均月収の手取り計算】
<独身の場合>
年収 | 月収 | |
額面 | 7,456,000円 | 452,000円 |
(うち賞与) | 2,027,000円 | – |
健康保険料 | 263,472円 | 21,956円 |
介護保険料 | 42,240円 | 3,520円 |
厚生年金保険料 | 483,120円 | 40,260円 |
雇用保険料 | 32,544円 | 2,712円 |
源泉所得税 | 183,360円 | 15,280円 |
控除額合計 | 1,004,736円 | 83,728円 |
手取り | 5,926,514円 | 368,272円 |
(うち賞与) | 1,502,250円 | – |
<配偶者ありの場合>
年収 | 月収 | |
額面 | 7,456,000円 | 452,000円 |
(うち賞与) | 2,027,000円 | – |
健康保険料 | 263,472円 | 21,956円 |
介護保険料 | 42,240円 | 3,520円 |
厚生年金保険料 | 483,120円 | 40,260円 |
雇用保険料 | 32,544円 | 2,712円 |
源泉所得税 | 144,600円 | 12,050円 |
控除額合計 | 965,976円 | 80,498円 |
手取り | 6,000,233円 | 371,502円 |
(うち賞与) | 1,537,209円 | – |
※出典:ファンジョブ|【2025年度対応】手取り計算|月給シミュレーション 、 【ボーナス(賞与)手取り】計算ツール
50歳で平均年収746万円・平均月収45万円の生活レベル
50歳で手取り月収37万円の生活レベルは、一般的に中流から上流階層に位置します。住宅ローンの返済中であっても、月15~20万円程度の返済であれば余裕を持って支払いが可能で、子どもの教育費にも十分な予算を確保できます。
この収入レベルでは、夫婦と子ども2人の4人家族の場合、
- 食費月10万円
- 光熱費月2万円
- 通信費月2万円
- 保険料月5万円
といった支出は対応できます。また年1~2回の家族旅行や趣味への支出も可能でしょう。
ただし、50歳になると子どもの大学進学費用や住宅ローンの残債など、家計管理に注意が必要なケースもあります。
50歳の平均年収746万円で貯金はどのくらいできる?
50歳で手取り月収37万円の場合、適切な家計管理により月5~10万円程度の貯金が可能です。年間では60~120万円の貯蓄ができる計算で、老後資金の準備としては重要な時期にあたります。
この年代では、60歳以降の収入減少に備えて、積極的な資産形成が求められます。
50歳の貯金目標としては、年収の3~5倍程度、つまり2,200万円~3,700万円程度の金融資産を目指すことが推奨されます。
iDeCoや企業年金、つみたてNISAなどの制度を活用し、税制優遇を受けながら効率的な資産形成を行うことが重要です。また、住宅ローンの繰り上げ返済も検討し、定年までに完済することで老後の家計負担を軽減することも大切な戦略です。
51歳の平均年収792万円との比較で見る将来性
前述の「年収ピークと生涯収入の見通し」で示したとおり、51歳の平均年収は791.8万円で、50歳から約46万円の上昇が見込まれます。この上昇は、50代前半が年収のピーク期であることを示しており、管理職としての責任と成果に応じた報酬アップが期待できます。
54歳で平均年収889万円がピークとなった後は、55歳以降で段階的な減少が始まります。この年収推移を踏まえると、50歳から54歳までの5年間は、生涯年収を最大化する重要な期間といえます。
この時期の年収アップや資産形成の成果が、定年後の生活水準を大きく左右するため、積極的なキャリア戦略と資産運用が求められます。また、役職定年制度がある企業では、55歳以降の処遇変更も考慮した長期的な生活設計が必要です。
50歳の平均年収を超えるためのキャリア戦略
50歳で平均年収746万円を超えるためには、この年代特有の強みを活かした戦略的なアプローチが必要です。豊富な経験と専門性を武器に、より高いポジションや条件の良い職場への転職を目指すことが重要です。
- 50歳の平均年収を超えるためのキャリア戦略
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- 経験値を活かした戦略的転職・独立
- マネジメントスキル強化による年収アップ
- 専門性の深化でエキスパートポジションを狙う
- 50代向け転職エージェントの活用法
それでは順に見ていきましょう。
① 経験値を活かした戦略的転職・独立
50歳の転職では、豊富な経験と実績を最大の武器として活用することが成功の鍵です。
この年代の転職は、これまでのキャリアの集大成として位置づけ、自身の専門性や人脈を活かせる環境を選択することが重要です。
特に業界の構造改革やDX推進などの重要プロジェクトでは、50歳の経験豊富な人材に対する需要が高まっており、1,000万円を超える条件での転職も可能です。
② マネジメントスキル強化による年収アップ
50歳のマネジメント職では、事業戦略の立案や組織変革をリードする能力が求められます。
MBA取得や経営幹部向け研修への参加により、経営スキルを体系的に学ぶことで、より高いポジションへの昇進や転職が可能になります。
特に、グローバル企業では国際的なマネジメント経験や語学力を重視する傾向があり、年収1,200万円以上のポジションも狙えます。
③ 専門性の深化でエキスパートポジションを狙う
50歳で専門職として活躍する場合は、その分野でのトップエキスパートとしての地位確立が年収アップの近道です。
IT分野ではシステムアーキテクトやセキュリティ専門家、財務分野ではCFOや投資専門家など、高度な専門性を要求されるポジションで高年収が実現できます。
資格取得や学会活動を通じて専門性を対外的にアピールし、業界での知名度を高めることが重要です。
④ 50代向け転職エージェントの活用法
50歳の転職では、この年代の転職に特化したエージェントの活用が成功確率を大幅に向上させます。
ハイクラス転職に強い転職エージェントでは、年収800万円以上の求人を中心に扱っており、50歳の経験を正当に評価する企業とのマッチングが可能です。
転職活動では、これまでの実績を具体的な数値で示し、企業への貢献度を明確にアピールすることが成功の秘訣となります。
まとめ
この記事では、50歳の平均年収について、男女別・業界別・地域別の詳細データから手取り額、年収アップのためのキャリア戦略まで幅広く解説しました。
50歳の平均年収746万円は全年齢平均を大きく上回る水準です。また、これまでに培った豊富な経験と専門性を活かした戦略的なキャリア形成により、さらなる年収向上も期待できます。