既卒として就職活動をするときの履歴書はどのように書けばよいのでしょうか。

既卒の場合は新卒のようなエントリーシートがある企業は少なく、また転職とは違って職歴も限られています。そのため、自分の強みや志望動機をいかに効果的に伝えるかが重要です。

この記事では、既卒者が履歴書を書く際のコツや自己PR・志望動機の例文をご紹介します。

既卒で職歴がなくても魅力的な履歴書は作成できます!ぜひ参考にしてみてください。

【まずはチェック!!】求人数の多い大手転職サービスが人気!おすすめの求人数比較表!

大手転職サービスの取り扱い求人件数を独自調査。転職サービスの専任担当者が最新の取り扱い求人情報を確認し、求人数比較表にまとめています。転職活動にあたってはエージェントやサイトを積極的に活用しましょう。まずは一通りサービスを体験してみて自分にあったサービスを見つけることをおすすめします。比較表はこちら。

右にスクロールできます

おすすめ リクルートエージェント doda マイナビAGENT リクナビNEXT パソナキャリア ビズリーチ リクルートダイレクトスカウト マイナビ転職 エン転職 JACリクルートメント type
特色 全年代・全業界 全年代・全業界 全業界 全年代・全業界 ハイクラス・女性向け ハイクラス全年代・業界 ハイクラス・全年代 全年代・全業界 全年代・全業界 ハイクラス 全業界・首都圏
求人数 557,813件 249,933件 非公開 1,176,000件以上 46,538件 150,516件 476,322件 非公開 85,670件 21,138件 2,476件
求人の豊富さ
ポイント 非公開求人も多数 エージェント・サイト両方の利用が可能 地方の求人も充実 企業からのオファーあり オファーも受けられる 2種類のスカウトあり 登録するとスカウトが多数届く スカウトサービスあり 利用者の満足度が高い コンサルタントのサポートが手厚い とくにエンジニア、20代、女性の求人に強み

2025年3月21日調査:各転職エージェントの取り扱い求人件数・各転職サイトの掲載求人数

Contents

既卒の履歴書とは?

既卒就活では履歴書が重要な役割を担います。

新卒とも転職とも異なる既卒ならではの履歴書の特徴や役割について、まずは押さえておきましょう。

  • そもそも既卒とは?新卒・第二新卒との違い
  • 既卒就活における履歴書の役割
  • 履歴書と職務経歴書の違い

それでは順に解説します。

そもそも既卒とは?新卒・第二新卒との違い

既卒とは、学校(大学や専門学校など)を卒業して一定期間が経過しているにもかかわらず、正社員としての就業経験がない状態を指します。既卒は新卒や第二新卒とは明確に区別されています。

新卒は学校を卒業したばかりの人で、通常は卒業後すぐに就職活動を行います。一方、第二新卒は卒業後に就職したものの、3年以内に離職した人を指す場合が多いです。

既卒はこのどちらにも当てはまらない状態で、卒業後にアルバイトやフリーターとして過ごしていた人、進学や留学をしていた人、就職活動がうまくいかなかった人などが含まれます。

既卒就活における履歴書の役割

既卒の履歴書は、応募者の基本情報や学歴、職歴(アルバイト含む)、自己PR、志望動機などを伝える重要なツールです。

既卒就活では、新卒就活のようなエントリーシートがなく、また社会人経験のある人の転職活動のように豊富な職歴を記載することもできません。そのため、限られた情報の中で自分の強みや意欲を効果的に伝える必要があります。

履歴書は面接の前に企業が応募者を知る唯一の手段となる場合も多く、選考通過の可否を左右する重要な書類です。既卒の履歴書では特に、卒業後の期間をどう過ごしてきたか、その間に得た経験や学びが重要視されます。

履歴書と職務経歴書の違い

既卒就活においても、履歴書と職務経歴書の違いを理解しておくことが大切です。

履歴書は個人の基本情報、学歴、資格、簡単な職歴、自己PR、志望動機などを簡潔にまとめた書類です。一方、職務経歴書は主に転職者が使用する書類で、これまでの職歴や業務内容、実績などを詳細に記載します。

既卒者の場合、正社員としての職歴がないため、基本的には履歴書のみで応募することが多いですが、アルバイトやインターンシップなどの経験が豊富にある場合は、それらの内容を詳しく記した職務経歴書を添えると良いでしょう。

履歴書がプロフィールシートの役割なら、職務経歴書は実績を示すポートフォリオのような位置づけと言えます。

既卒の履歴書は職歴なしでも大丈夫!採用担当者が見ているポイント

既卒の履歴書において、正社員としての職歴がなくても心配する必要はありません。採用担当者は職歴以外にも様々な観点から応募者の適性や可能性を見極めようとしています。

既卒の履歴書で採用担当者が注目するポイント
  • 卒業後の期間の過ごし方と学び
  • コミュニケーション能力と人間性
  • 向上心と行動力
  • 未経験でも活かせる潜在的なスキル
  • 志望動機の一貫性と熱意

それでは順に見ていきましょう。

卒業後の期間の過ごし方と学び

既卒の履歴書で採用担当者がまず注目するのは、卒業後の空白期間をどのように過ごしたかという点です。

例えば以下のように、どのような活動に取り組んできたかは重要な評価ポイントとなります。

  • アルバイト
  • ボランティア活動
  • 資格取得のための勉強
  • セミナー参加 など

特に、その期間中に得た知識やスキル、経験が応募する職種にどう活かせるかを明確に示すことがカギです。たとえ正社員経験がなくても、目的意識を持って時間を過ごし、何らかの成長があったことをアピールできれば、ポジティブな評価につながります。

コミュニケーション能力と人間性

採用担当者は既卒の履歴書から、応募者のコミュニケーション能力や人間性を読み取ろうとします。特に、企業の社風や求める人材像とマッチしているかどうかは重要な判断基準です。

履歴書の記載内容や文章表現から、以下のような人間性が伝わります。

  • 協調性
  • チームワーク力
  • 顧客志向性 など

例えば、アルバイト経験でのチームワークや顧客対応のエピソード、サークル活動でのリーダーシップなど、対人関係におけるポジティブな経験を具体的に記載することで、自分の人間性をアピールしましょう。

既卒の履歴書では職歴が少ない分、人柄や対人スキルが採用判断において重要な要素となるため、これらを効果的に伝えることが求められます。

向上心と行動力

既卒の履歴書では、向上心と行動力のアピールが特に重要です。

特に既卒者は「なぜ今まで正社員として就職できなかったのか」という懸念を払拭するためにも、以下のような自己啓発や新しいことへの挑戦の具体例を挙げて、向上心と行動力をアピールすることが効果的です。

  • 卒業後に資格取得に挑戦した
  • 独学でプログラミングを学んだ
  • 新しい環境に飛び込んでチャレンジした など

また、目標に向かって努力し続ける姿勢や、困難に直面しても諦めない粘り強さなども、採用担当者が重視するポイントです。履歴書の自己PR欄では、これらの要素を具体的なエピソードとともに記載しましょう。

未経験でも活かせる潜在的なスキル

既卒の履歴書において、正社員経験がなくても、応募職種で活かせる潜在的なスキルをアピールすることが重要です。既卒に対して、採用担当者は即戦力よりも成長可能性に注目していることが多いためです。

例えば、以下のように、飲食店でのアルバイト経験や学生時代の経験から培ったスキルは意外と多いものです。

  • 接客スキル
  • 時間管理能力
  • チームワーク
  • リーダーシップ など

また、次のような日常生活や趣味を通じて身につけたスキルも価値があります。

  • PCスキル
  • SNS運用能力
  • 語学力 など

既卒の履歴書では、これらの潜在的なスキルと応募職種との関連性を明確に示し、「未経験だが適性はある」ということをアピールしましょう。

志望動機の一貫性と熱意

既卒の履歴書で採用担当者が特に注目するのは、志望動機の一貫性と熱意です。

  • なぜその業界・企業を志望するのか
  • どのような価値を提供したいのか
  • 将来どのようなキャリアを描いているのか

など、明確なビジョンと強い意欲が伝わる志望動機が求められます。

特に既卒者は「とりあえず就職したい」という印象を与えないよう注意が必要です。志望動機には、企業研究を通じて得た具体的な情報や、その企業の理念・サービスへの共感、自分の強みを活かせる点などを盛り込むと説得力が増します

既卒の履歴書はどう書く?基本的な書き方のコツ

既卒の履歴書は、職歴がなくても効果的にアピールできるように工夫することが大切です。

ここでは、履歴書を構成する各項目の具体的な書き方や、既卒ならではの強みを伝えるポイントを解説します。

  • 履歴書の種類と選び方
  • 学歴欄の正しい書き方
  • 職歴欄の書き方(アルバイト・インターンシップの記載方法)
  • 職歴がない場合の対処法
  • 免許・資格欄の効果的な書き方
  • 写真の選び方と注意点
  • 自己PRの組み立て方
  • 業界・職種別の志望動機の書き方

それでは順に見ていきましょう。

履歴書の種類と選び方

既卒の履歴書を選ぶ際は、自分の状況に合ったタイプを選ぶことが重要です。

既卒就活では、職歴欄が小さめで自己PRや志望動機の欄が大きいテンプレートを選ぶのがポイントです。一般的な履歴書は職歴欄が広く取られているため、職歴の少ない既卒者にとっては使いづらい場合があります。

転職サイトや転職エージェントが提供している既卒向けの履歴書テンプレートも多くあり、これらをダウンロードして活用するのも良いでしょう。また、JIS規格の履歴書は汎用性が高く、多くの企業で受け入れられています。

履歴書をWordで作成する場合は、フォントや余白などの体裁を整え、読みやすさを重視するように気をつけましょう。

学歴欄の正しい書き方

既卒の履歴書における学歴欄は、正確かつ簡潔に記載することが基本です。

学校名や学部・学科名は正式名称を使い、入学年月と卒業年月を西暦で統一して記載します。中学校については省略し、高校からの記載で問題ありません。

また、大学や専門学校を中退した場合は「中退」と明記し、理由については面接で説明できるよう準備しておきましょう。浪人や留年があった場合も正直に記載するべきですが、その期間に何を学んだかを自己PRなどで前向きにアピールすることが大切です。

既卒の履歴書では学歴欄が重要な情報となるため、虚偽の記載は絶対に避けましょう。卒業後にスクールや通信教育で学んだ内容があれば、それも学歴欄または「免許・資格」欄に記載すると良いでしょう。

職歴欄の書き方(アルバイト・インターンシップの記載方法)

既卒の履歴書では、正社員としての職歴がなくても、アルバイトやインターンシップの経験を職歴欄に記載することができます。

書き方のポイント 説明
期間を明確に記載する いつからいつまで働いていたかを年月で明記します。
企業名と職種を正確に書く 「〇〇株式会社 △△店 接客係(アルバイト雇用)」のように、できるだけ具体的に記載します。
主な業務内容を簡潔に説明する 「接客・レジ業務・商品管理」など、担当した主要な業務を箇条書きで記載すると分かりやすいです。
経験から得たスキルを含める 「チームリーダーとして5名のスタッフ管理を担当」など、応募職種に関連するスキルや役割を強調します。
複数のアルバイト経験がある場合は選別する 応募職種に関連性の高いものや、長期間継続したものを優先的に記載します。

既卒の履歴書では、アルバイトやインターンシップでの経験を単なる「バイト」ではなく、「職務経験」として前向きに捉え、そこから得たスキルや成長を示すことが重要です。

職歴がない場合の対処法

既卒の履歴書で職歴がまったくない場合でも、空白期間を前向きに説明する方法はあります。

書き方のポイント 説明
学習活動を記載する 資格取得のための勉強、オンライン講座の受講、独学での技術習得など、スキルアップのための活動を具体的に記載します。
ボランティア活動を含める 無償でも社会的活動に参加した経験があれば、そこで得たスキルや気づきを記載します。
プロジェクト経験を強調する 個人で取り組んだプロジェクトや制作物があれば、その内容と成果を説明します。
自己啓発の取り組みを記載する 読書や研究活動、セミナー参加など、自己成長に向けた取り組みを具体的に示します。
家庭の事情を簡潔に説明する 介護や家族の支援などの理由がある場合は、簡潔に触れることも検討します。

既卒の履歴書では、職歴がなくても空白期間の過ごし方を前向きに捉え、その間の学びや成長をアピールすることが大切です。空白期間についての詳しい説明は、面接で質問された際に準備しておきましょう。

免許・資格欄の効果的な書き方

既卒の履歴書における免許・資格欄は、自分の強みをアピールする重要なセクションです。

書き方のポイント 説明
取得順ではなく重要度順に記載する 応募職種に関連性の高い資格を上位に記載します。
取得年月を明記する 特に最近取得した資格は、学習意欲の証明になります。
正式名称を使用する 略称ではなく正式名称を記載します。
級やスコアがある場合は具体的な数値も書きます。
勉強中の資格も記載する 「〇〇検定1級(20XX年X月受験予定)」のように、現在挑戦中の資格も意欲をアピールするために記載するとよいでしょう。
外国語能力を具体的に示す TOEIC、英検などのスコアや級を明記します。
実務で使える程度の語学力があれば「英語ビジネス会話可能」などと補足します。

既卒の履歴書では、資格取得の努力が評価されるため、卒業後に取得した資格は特に重要です。応募職種に直接関連しない資格でも、継続的な学習意欲や向上心を示す証拠として活用しましょう。

写真の選び方と注意点

既卒の履歴書に貼付する写真は、第一印象を左右する重要な要素です。以下のポイントに注意して適切な写真を選びましょう。

選び方のポイント 説明
サイズと撮影時期 履歴書用の写真は一般的に縦4cm×横3cmで、3ヶ月以内に撮影したものが望ましいです。
服装 スーツ着用が基本です。
清潔感のある印象を与える、シンプルな色(紺・黒・グレーなど)のスーツを選びましょう。
表情 自然な笑顔で撮影することが理想的です。
無表情すぎると印象が悪くなります。
背景 白または薄い色の無地が標準です。
ポーズ 正面を向き、姿勢を正して撮影します。
アクセサリー 派手なアクセサリーは避け、シンプルなものにとどめましょう。
メイク(女性の場合) ナチュラルメイクが適切です。派手なメイクは避けましょう。

写真館や証明写真機で撮影する場合は、「履歴書用」と伝えると適切なサイズや明るさで撮影してもらえます。既卒の履歴書では、社会人としての印象を与える写真を選ぶことが重要です。

自己PRの組み立て方

既卒の履歴書における自己PR欄は、職歴の少なさをカバーする重要なセクションです。

書き方のポイント 説明
構成を意識する
  • 導入(自分の強み)
  • 具体例(強みを裏付けるエピソード)
  • 応募職種との関連性
  • まとめ(入社後の抱負)
既卒ならではの強みを考える
  • アルバイト経験から得たスキル
    (例:接客力、時間管理能力)
  • 学生時代の活動で培った能力
    (例:リーダーシップ、プロジェクト管理能力)
  • 卒業後の期間に身につけたスキル
    (例:資格取得、自己学習)
  • 人間性の強み
    (例:粘り強さ、柔軟性、向上心)
数字で実績を示す 「売上20%アップに貢献」「チーム8人をまとめる」など、具体的な数字を用いると説得力が増します。
簡潔に記載する 文字数の制限内で要点をまとめ、読みやすい文章を心がけましょう。

既卒の履歴書では、自己PRで自分の可能性や成長意欲を積極的にアピールし、「なぜ採用すべきか」を明確に伝えることが大切です。

業界・職種別の志望動機の書き方

既卒の履歴書における志望動機は、業界や職種に合わせた内容にすることが重要です。

以下は、主な業界・職種別の志望動機作成のポイントです。

書き方のポイント 説明
IT業界・エンジニア職
  • 技術への興味や学習意欲をアピール
  • 自己学習で身につけたプログラミング知識や作成したアプリなどを具体的に記載
  • 論理的思考力や問題解決能力を示すエピソードを含める
営業職
  • コミュニケーション能力やチャレンジ精神をアピール
  • アルバイトでの接客経験や販売実績を具体的に記載
  • 目標達成への意欲や粘り強さを示すエピソードを含める
事務職
  • 正確性や効率性をアピール
  • PCスキルや事務処理能力を具体的に記載
  • チームワークや調整力を示すエピソードを含める
クリエイティブ職
  • 創造性や表現力をアピール
  • 独自のポートフォリオや作品について言及
  • 新しいアイデアを生み出す能力を示すエピソードを含める

既卒の履歴書では、志望動機で「なぜその業界・職種を選んだのか」「自分がどのように貢献できるか」を明確に伝え、熱意と適性を示すことが大切です。業界研究を十分に行い、具体的な企業情報を盛り込むと説得力が増します。

既卒者が履歴書の「自己PR」欄で伝える3つのポイント

既卒の履歴書で自己PRは、採用担当者があなたの人となりや強みを知る貴重な資料となります。

既卒者が履歴書で効果的な自己PRを書くためには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。

既卒の履歴書「自己PR」欄のポイント
  1. 具体的なエピソードに基づく実績や行動を示す
  2. 既卒期間の有効活用をアピールする
  3. 応募職種との関連性を明確にする

それでは順に見ていきましょう。

① 具体的なエピソードに基づく実績や行動を示す

既卒の履歴書での自己PRは具体的なエピソードを挙げることが重要です。

「コミュニケーション能力が高い」と書くだけでなく、「アルバイト先でのクレーム対応で顧客満足度を高めた経験」など、実際の行動や結果を示しましょう。

数字を用いると説得力が増します。また、その経験から学んだことも記載すると、向上心をアピールできます。

② 既卒期間の有効活用をアピールする

既卒の履歴書では、卒業後から現在までの期間をどう過ごしたかが重要です。

資格取得や独学、ボランティア活動、短期インターンシップなど、自己成長につながる活動をアピールしましょう。たとえ就職活動と直接関係ない活動でも、そこから得たスキルや気づきを仕事に活かせる観点で伝えることが大切です。

③ 応募職種との関連性を明確にする

既卒の履歴書の自己PRでは、あなたの強みと応募職種との関連性を明確にすることが重要です。

たとえば営業職を希望する場合、アルバイトでの接客経験や、サークル活動でのコミュニケーション能力を営業スキルにどう活かせるかを説明しましょう。

業界研究や職種理解を深めた上で、自分の適性や能力がいかに役立つかを具体的に伝えることで、採用担当者の共感を得られます。

既卒者が履歴書の「志望動機」欄で押さえるべき3つの要素

既卒の履歴書における志望動機は、なぜ今その企業・職種を志望するのかを明確に伝える必要があります。

既卒者が履歴書で説得力のある志望動機を書くためには、以下の3つの要素が重要です。

既卒の履歴書「志望動機」欄で押さえるべき要素
  • 企業・業界を選んだ理由を説明する
  • 自分の強み・適性とのマッチングを示す
  • 入社後のビジョンを具体的に描く

それでは順に見ていきましょう。

① 企業・業界を選んだ理由を説明する

既卒の履歴書の志望動機では、なぜその企業や業界に興味を持ったのかを明確に伝えることが重要です。企業の理念や事業内容、サービスや製品への共感など、具体的な理由を挙げましょう。

単に「御社に興味があります」では説得力がありません。業界研究や企業分析を通じて得た知識を基に、自分の価値観や将来展望とどう合致しているかを説明することで、志望度の高さをアピールできます。

② 自分の強み・適性とのマッチングを示す

既卒の履歴書の志望動機では、自分の強みや経験が企業でどう活かせるかを明確にすることが重要です。アルバイト経験、学生時代の活動、独学で身につけたスキルなどが、応募先でどのように役立つのかを具体的に説明しましょう。

企業が求める人材像を理解した上で、自分がその条件にどう合致しているかを述べることで、採用担当者に「この人は当社に合う人材だ」と思ってもらえる可能性が高まります。

③ 入社後のビジョンを具体的に描く

既卒の履歴書の志望動機では、入社後どのように成長し、貢献したいかというビジョンを描くことが大切です。短期的な目標と長期的な展望の両方を示すと良いでしょう。

「御社で○○のスキルを身につけ、3年後には△△の分野で成果を上げたい」など、具体的な目標を示すことで、計画性と意欲をアピールできます。このビジョンが企業の方針や事業計画と一致していれば、さらに説得力が増します。

既卒の履歴書の書き方|自己PRの例文

既卒の履歴書の自己PR欄は、あなたの強みや人柄を最大限アピールできる場所です。特に職歴が少ない既卒者にとって、自己PRは採用担当者に自分を知ってもらう重要な機会となります。

ここでは状況別の自己PRの例文と、そのポイントを紹介します。

  1. アルバイト経験を活かした自己PR
  2. 資格・スキルを活かした自己PR
  3. ブランクがある場合の自己PR

それでは順に見ていきましょう。

例文① アルバイト経験を活かした自己PR

例文

私の強みは、飲食店でのアルバイト経験で培った臨機応変な対応力とチームワーク精神です。

3年間勤めたカフェでは繁忙時間帯に多数の顧客対応を行い、クレーム発生率をゼロに抑えました。また、新人スタッフの教育係として、マニュアル改善に取り組み早期戦力化に貢献しました。

この経験から養った冷静な判断力と状況把握能力を御社でも発揮したいと考えています。

ポイント
  • 具体的な数字でアピール
  • 成果や貢献を明確に述べている
  • アルバイトで身につけたスキルの活かし方に言及している

例文② 資格・スキルを活かした自己PR

例文

卒業後、IT業界への就職を目指し独学でプログラミングを学びました。HTML/CSS、JavaScriptの基礎知識を習得し、簡単なWebサイト制作ができるレベルに達しています。

また、基本情報技術者試験に合格し、IT分野の基礎知識も身につけました。学習過程では問題解決能力と自己学習能力を高めることができました。

この学習意欲と基礎知識を活かして、御社のWeb開発チームに貢献したいと考えています。

ポイント
  • 具体的な資格やスキルレベルを明示
  • 独学の過程での努力が分かる
  • 未経験をカバーする学習意欲をアピール

例文③ ブランクがある場合の自己PR

例文

大学卒業後の2年間は家庭の事情により就職活動を中断しましたが、その期間を自己成長の機会と捉えました。

オンライン英会話でTOEIC650点から800点へとスコアを向上させ、また日商簿記3級を取得しました。さらに地域ボランティア活動で多様な年齢層とのコミュニケーション能力も養いました。

このように常に向上心を持って行動し続ける姿勢が私の強みです。この学習意欲と行動力を御社でも発揮したいと考えています。

ポイント
  • ブランクの理由を簡潔に述べつつ、成長にフォーカス
  • 具体的な成果を示している
  • 空白期間の有効活用で培われた強みを明確に示している

既卒の履歴書の書き方|志望動機の例文

既卒の履歴書における志望動機は、なぜその企業・職種を選んだのかを説得力を持って伝える重要な部分です。

ここでは、様々な職種や状況に応じた志望動機の例文と、そのポイントを紹介します。

  1. 未経験業界への志望動機
  2. 事務職の志望動機
  3. 営業職の志望動機
  4. 技術職の志望動機

それでは順に見ていきましょう。

例文① 未経験業界への志望動機

例文

IT業界は社会のあらゆる分野に革新をもたらしていることに魅力を感じ、御社を志望しました。

特に御社のクラウドサービスが中小企業のDX推進に貢献していることを知り、共感しました。大学で統計学を学び、卒業後は独学でプログラミングを習得してきました。

御社の研修制度を活用して技術力を高め、統計知識を活かしてデータ分析分野で貢献したいと考えています。

ポイント
  • 業界と企業への理解を示す
  • 未経験でも活かせる強みを明確に
  • 具体的な成長プランと貢献方法を述べる

例文② 事務職の志望動機

例文

御社の安定した財務基盤と社員を大切にする企業文化に共感し、志望しました。

学生時代のインターンシップやアルバイトを通じて、正確さと効率性を重視した事務処理能力を身につけました。飲食店でのシフト管理ではエクセルを活用してスタッフスケジュールを最適化し、人件費削減に貢献しました。日商簿記3級も取得しています。

御社で正確かつ迅速な業務処理に貢献し、将来は経理知識も深めていきたいと考えています。

ポイント
  • 企業文化への理解と共感を示す
  • 事務職に必要なスキルを具体的に記載
  • キャリアアップの方向性も示す

例文③ 営業職の志望動機

例文

御社の顧客の業務改善に真摯に向き合う姿勢に感銘を受け、志望しました。特に顧客の課題解決に重点を置く営業スタイルに共感しています。

大学時代は学園祭実行委員として地元企業から多数の協賛を獲得し、卒業後はアパレルショップでの接客を通じて顧客ニーズを引き出す傾聴力を身につけました。

これらのスキルを活かして御社の営業職として顧客との信頼関係を構築し、将来はコンサルティング営業ができる人材を目指します。

ポイント
  • 企業の営業スタイルへの理解と共感
  • 営業関連の具体的な経験とスキルをアピール
  • 入社後の目標が明確

例文④ 技術職の志望動機

例文

御社の環境技術への取り組みと持続可能な社会実現への貢献に共感し、志望しました。特に太陽光発電システムの効率化技術に魅力を感じています。

大学で環境工学を専攻し、卒業後も再生可能エネルギーについて学び続けてきました。また環境NGOでのボランティア活動も経験しています。

御社の研修制度を活用して専門知識を深め、将来は新たな環境ソリューション開発に携わり、持続可能な社会づくりに貢献したいと考えています。

ポイント
  • 企業の技術や理念への具体的な理解
  • 技術職に関連する学びや活動をアピール
  • 自分の価値観と企業の方向性の一致を強調

既卒の履歴書の注意点

既卒の履歴書作成は、就職活動の成否を左右する重要なステップです。

ここでは、既卒者が履歴書を作成する際に特に気をつけるべき点を解説します。

既卒の履歴書の注意点
誤字脱字がないようにする
履歴書と職務経歴書の内容に一貫性を持たせる
履歴書の内容を面接で活かす
テンプレートはダウンロードを活用する
悩んだら転職エージェントに相談する

それでは順に見ていきましょう。

誤字脱字がないようにする

既卒の履歴書では、誤字脱字がないよう細心の注意を払いましょう。特に企業名や部署名などの固有名詞は間違いやすいので、公式サイトなどで正確な表記を確認することが大切です。

完成した履歴書は必ず時間を置いて読み直すか、可能であれば第三者にチェックしてもらうことをおすすめします。細かい部分まで正確に記入することで、丁寧で信頼できる人材だという印象を与えることができます。

履歴書と職務経歴書の内容に一貫性を持たせる

既卒の履歴書と職務経歴書は、互いに補完し合う関係にあります。両者の内容に矛盾があると、信頼性を損なう恐れがあるため、記載内容の一貫性を保つことが重要です。

特に経歴の期間や業務内容、自己PRのポイントなどは統一しましょう。職務経歴書でアピールしたスキルや経験は、履歴書の自己PRにも盛り込むことで、応募者のアピールポイントが明確になり、採用担当者に強い印象を与えることができます。

履歴書の内容を面接で活かす

既卒の履歴書に記載した内容は、面接での質問材料になることを念頭に置いて作成しましょう。特に自己PRや志望動機は、面接で掘り下げて聞かれることが多いです。

履歴書に書いた内容を具体的に説明できるよう、エピソードや数字などの裏付けを準備しておきましょう。また、面接前に履歴書の内容を再確認し、一貫した回答ができるよう準備することで、誠実さと準備の良さをアピールできます。

テンプレートはダウンロードを活用する

既卒向けの履歴書は、一般の文房具店で売られているものよりも、転職サイトや転職エージェントが提供しているテンプレートの方が適していることが多いです。

通常の履歴書は職歴欄が広く取られており、職歴の少ない既卒者には使いづらい場合があります。既卒向けのテンプレートは、自己PRや志望動機の欄が広く取られているなど、既卒者の強みをアピールしやすい構成になっているため、積極的に活用しましょう。

悩んだら転職エージェントに相談する

既卒の履歴書作成で悩んだ場合は、転職エージェントに相談するという選択肢もあります。エージェントは多くの就職支援の経験があり、業界や企業ごとに効果的な履歴書の書き方を熟知しています。

特に自己PRや志望動機の書き方に迷った場合、自分の強みや適性を客観的に分析し、効果的なアピールポイントを見つけるサポートをしてくれます。無料で相談できるサービスも多いので、積極的に活用しましょう。

まとめ

この記事では、既卒者が履歴書を書く際のポイントについて解説し、効果的な自己PR・志望動機の例文をご紹介しました。

既卒の履歴書では、職歴がなくても問題ありません。重要なのは、卒業後の期間をどう過ごしたか、どんな学びがあったかを伝えることです。

また既卒の履歴書の自己PRや志望動機欄は、具体的なエピソードを交えながら、企業が求める人材像とのマッチングを示せるように意識して書くのがポイントです。

履歴書を書く際は誤字脱字に注意し、転職サイトや転職エージェントで提供されているテンプレートのダウンロードも活用してみましょう。悩んだときは転職エージェントに相談するのも一つの方法です。

自分の強みを活かした魅力的な履歴書で、採用担当者の心をつかみましょう!