36歳の平均年収は約582万円です。これは厚生労働省の令和5年の統計をもとに年収に換算したデータで、全体の平均年収472.9万円を大きく上回る水準となります。

30代後半に差し掛かる36歳は、管理職への昇進や専門性の向上により年収が大幅に上昇する重要な時期です。

この記事では、36歳の平均年収を男女別・業界別・地域別に詳しく解説し、手取り額や年収アップのための戦略もご紹介します。

Contents

36歳の平均年収は582.2万円!全年齢・男女別の違い

36歳の平均年収は582.2万円と、全年齢平均を大きく上回る高水準となっています。

【36歳の平均年収・平均月収】

36歳
性別 平均年収 平均月収(所定内給与額) 年間賞与その他特別給与額
全体 582.2万円 35.8万円 152.6万円
男性 606.5万円 37.0万円 162.3万円
女性 507.3万円 32.0万円 122.8万円

【参考:全年齢の平均年収・平均月収】

全年齢
性別 平均年収 平均月収(所定内給与額) 年間賞与その他特別給与額
全体 472.9万円 31.8万円 90.9万円
男性 528.4万円 35.1万円 107.3万円
女性 377.9万円 26.3万円 62.8万円

※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く

それでは詳しく見ていきましょう。

36歳の平均年収と全年齢平均の比較

36歳の平均年収582.2万円は、全年齢平均472.9万円と比較して109.3万円も高い水準となっています。この差は、36歳という年齢が多くの企業で中堅社員から管理職候補への移行期にあたることが大きな要因です。

36歳の平均月収は35.8万円となっており、全年齢平均の31.8万円を4万円上回っています。この時期は基本給の上昇に加えて、役職手当や責任手当などの各種手当が加わることで、月収ベースでも着実な増加が見られます。

また、年間賞与その他特別給与額も152.6万円と、全年齢平均90.9万円の約1.7倍の水準となっており、36歳という年代の評価の高さが表れています。

36歳の女性の平均年収は507.3万円!男性との比較

36歳女性の平均年収は507.3万円で、男性の606.5万円と比較すると99.2万円の差があります。この男女間の年収格差は、雇用形態の違いや職種・業界の偏り、昇進機会の差などが複合的に影響しています。

月収ベースでは、36歳女性が32.0万円、男性が37.0万円となっており、月額で5万円の差が生じています。年間賞与においても、女性が122.8万円、男性が162.3万円と約40万円の差があり、これが年収格差の一因となっています。

ただし、36歳女性の平均年収507.3万円は全年齢女性平均377.9万円を大きく上回っており、この年代の女性が着実にキャリアを積み重ねていることが分かります。

36歳の平均ボーナス額はいくら?

36歳の平均ボーナス額(年間賞与その他特別給与額)は152.6万円となっています。これは月収35.8万円の約4.3ヶ月分に相当し、多くの企業で夏季・冬季の年2回支給を基本とした水準です。

男女別に見ると、男性の平均ボーナス額は162.3万円、女性は122.8万円となっており、基本給と同様に差が見られます。この差は基本給をベースに算出されるボーナスの特性上、基本給の差がそのまま反映される傾向があります。

36歳のボーナス額は、全年齢平均90.9万円と比較して約1.7倍の水準であり、この年代が企業にとって重要な戦力として評価されていることが分かります。

36歳の平均年収と年収中央値から読み解く収入の実態

36歳の平均年収582.2万円と年収中央値420万円(doda調べ)には大きな開きがあります。

この差は高額所得者が平均値を押し上げていることを示しており、実際の年収分布はより幅広い層に分散していることが分かります。

ここでは、30代後半に差し掛かる36歳の収入実態を詳しく分析してみましょう。

  • 36歳の年収中央値は420万円 
  • 36歳の平均年収582.2万円が「高い」と言われる理由 

それでは順に見ていきましょう。

36歳の年収中央値は420万円

36歳の年収中央値は、dodaの調査結果によると420万円となっており、平均年収582.2万円との間に162.2万円もの差があります。

この年収中央値とは、全体を年収順に並べた際の真ん中の値を指し、実際の収入分布をより正確に表す指標です。

男女別の年収中央値を見ると、男性が500万円、女性が360万円となっており、平均年収と同様に男女間の格差が存在します。この中央値は、36歳の労働者の半数が420万円以上、残りの半数が420万円未満の年収であることを示しています。

平均年収と中央値の大きな差は、一部の高額所得者(年収800万円以上の層)が平均値を押し上げていることを意味し、多くの36歳の実際の年収はこの中央値により近い水準にあると考えられます。

【36歳の年収中央値】

年齢 全体 男性 女性
全年齢 380万円 420万円 340万円
36歳 420万円 500万円 360万円

※出典:正社員の年収中央値は?男女別・年齢別・都道府県別にも解説(平均年収ランキング【最新版】) |転職ならdoda(デューダ)

36歳の平均年収582.2万円が「高い」と言われる理由

36歳の平均年収582.2万円が高いとされる理由は、この年代が多くの企業で中核的な役割を担い始める時期であることが挙げられます。入社から10年以上の経験を積み、専門性と管理能力を兼ね備えた人材として評価されるためです。

また、36歳は多くの企業で主任やマネージャークラスへの昇進機会が増える年代でもあります。これに伴い役職手当や管理職手当が加算され、基本給だけでなく諸手当の面でも年収が大幅に上昇します。

さらに、この年代は転職市場でも高い評価を受けやすく、より良い条件を求めて転職することで年収アップを実現する人も多い時期です。実績と経験を武器に、より高い年収を提示する企業への転職が可能になることも、平均年収上昇の要因となっています。

36歳の平均年収は最終学歴(大卒・高卒・専門卒)で格差あり?

36歳の平均年収は最終学歴によっても大きな差が生じています。

大学院卒の734.9万円から高校卒の506.8万円まで、約228万円もの格差があります。この学歴による年収差は、入社時の初任給格差から始まり、昇進スピードや職種の違いによってさらに拡大する傾向があります。

【最終学歴別:36歳の平均年収・平均月収】

最終学歴別 36歳
平均年収 平均月収(所定内給与額)
高校卒 506.8万円 31.3万円
専門学校卒 489.6万円 31.1万円
高専・短大卒 496.5万円 32.7万円
大学卒 596.5万円 36.6万円
大学院卒 734.9万円 43.3万円

※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く

それでは詳しく見ていきましょう。

大卒36歳の平均年収は596.5万円

大卒36歳の平均年収は596.5万円となっており、全体平均582.2万円を14.3万円上回る水準です。平均月収は36.6万円と、全体平均35.8万円よりも高い傾向にあります。

大卒者の場合、入社時から総合職や専門職として配置されることが多く、管理職候補としてのキャリアパスが明確に設定されている企業が多いことが年収に反映されています。36歳という年代では、多くの大卒者が係長やマネージャークラスに昇進し、役職手当が年収を押し上げています。

また、大卒者は転職市場でも有利な立場にあり、より条件の良い企業への転職によって年収アップを実現しやすい環境にあります。専門性の高い職種や外資系企業への転職も選択肢が豊富で、これが平均年収を押し上げる要因となっています。

高卒36歳の平均年収は506.8万円

高卒36歳の平均年収は506.8万円となっており、大卒と比較すると89.7万円の差があります。平均月収は31.3万円で、大卒の36.6万円と比べて5.3万円の差が見られます。

ただし、高卒36歳の平均年収506.8万円は決して低い水準ではなく、全年齢平均472.9万円を大きく上回っています。特に技術職や現場管理職として長年の経験を積んだ人材は、学歴に関係なく高い評価を受ける傾向があります。

製造業や建設業などの業界では、現場での実務経験と技術力が重視され、高卒でも管理職への昇進や高い年収を実現している例も多く見られます。資格取得や技能向上により、学歴による年収差を縮める努力も可能です。

専門学校卒・高専・短大卒の36歳の平均年収

専門学校卒36歳の平均年収は489.6万円、高専・短大卒は496.5万円となっています。これらの学歴は高卒と大卒の中間的な位置づけとなっており、専門性を活かした職種での活躍が期待されます。

専門学校卒の場合、美容師、調理師、看護師、IT技術者など、専門資格や技術を活かした職種に就くことが多く、その分野での経験と実績によって年収が決まる傾向があります。36歳という年代では、その分野のエキスパートとして高い評価を受ける人材も多く存在します。

高専・短大卒の場合は、技術系職種や事務系職種で活躍する人材が多く、企業によっては大卒と同等の処遇を受けるケースもあります。継続的な学習と資格取得により、年収アップの機会も十分に存在する学歴といえます。

36歳の平均年収を業種別・企業規模別に比較

36歳の平均年収は業種や企業規模によっても大きく異なります。

  • 36歳の平均年収より高い業界トップ3とその特徴
  • 36歳の平均年収より低い業界の実態
  • 大企業と中小企業の36歳の平均年収の差

それでは順に見ていきましょう。

36歳の平均年収より高い業界トップ3とその特徴

36歳の平均年収582.2万円を上回る業界のトップ3は、

  1. 不動産業・物品賃貸業(723.8万円)
  2. 電気・ガス・熱供給・水道業(717.5万円)
  3. 金融業・保険業(706.7万円)

となっています。

不動産業・物品賃貸業では、不動産の売買や賃貸管理、設備リースなど高額な取引を扱うため、営業成績による歩合給や成果報酬が年収を押し上げています。36歳という年代では、十分な営業経験と顧客基盤を築いており、高い収益を上げる人材として評価されます。

電気・ガス・熱供給・水道業は、社会インフラを支える安定した業界であり、高い技術力と専門性が求められます。また、規制業界としての安定性と公共性の高さから、従業員の処遇も良好に設定されており、36歳では管理職候補として重要な役割を担っています。

【業種別:36歳の平均年収・平均月収】

主な業種 36歳
平均年収 平均月収
(所定内給与額)
不動産業,物品賃貸業 723.8万円 43.5万円
電気・ガス・熱供給・水道業 717.5万円 43.5万円
金融業,保険業 706.7万円 41.5万円
建設業 650.2万円 37.5万円
情報通信業 630.0万円 38.7万円
製造業 583.6万円 35.2万円
運輸業,郵便業 555.7万円 35.0万円
教育,学習支援業 547.2万円 34.3万円
卸売業,小売業 532.9万円 33.6万円
生活関連サービス業,娯楽業 488.9万円 33.7万円
医療,福祉 447.0万円 29.6万円
宿泊業,飲食サービス業 419.6万円 28.8万円

※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く

36歳の平均年収より低い業界の実態

36歳の平均年収582.2万円を下回る業界では、宿泊業・飲食サービス業が419.6万円と最も低い水準となっています。医療・福祉業界も447.0万円と相対的に低い水準にとどまっています。

宿泊業・飲食サービス業では、人材の流動性が高く、パート・アルバイトの割合も多いことが平均年収を押し下げています。ただし、36歳で管理職や店舗責任者として活躍している人材は、より高い年収を得ているケースも多く見られます。

医療・福祉業界では、介護職員や看護助手などの職種で年収が抑えられがちですが、看護師や理学療法士などの専門職では平均を上回る年収を得ることが可能です。36歳という年代では、現場のリーダーや施設管理者として重要な役割を担うことが多くなります。

大企業と中小企業の36歳の平均年収の差

企業規模別に見ると、従業員1,000人以上の大企業では644.2万円、100~999人の中堅企業では527.4万円、10~99人の中小企業では478.1万円となっており、大企業と中小企業の間には166.1万円の大きな差があります。

大企業では36歳という年代で課長代理やマネージャークラスへの昇進機会が多く、基本給に加えて役職手当や管理職手当が支給されるため、年収が大幅に上昇します。また、福利厚生制度も充実しており、実質的な収入はさらに高くなります。

中小企業では、36歳で会社の中核を担う重要なポジションに就くことが多く、責任の重さに比べて年収が低めに設定される傾向があります。ただし、会社の業績向上に直接貢献することで、柔軟な昇給や特別賞与を受ける機会もあり、個人の実力次第で年収アップが可能です。

【企業規模別:36歳の平均年収・平均月収】

主な業種 36歳
平均年収 平均月収
(所定内給与額)
1,000人以上 644.2万円 38.8万円
100~999人 527.4万円 32.8万円
10~99人 478.1万円 31.8万円

※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く

36歳の平均年収の都道府県別ランキング

36歳の平均年収は地域によっても大きな格差が存在します。

30代後半の平均年収が最も高い東京都の544.8万円から最も低い青森県の349.8万円まで、約195万円もの差があります。都市部と地方の年収格差は生活コストの違いとも関連しており、実質的な生活水準を考慮した地域選択が重要になります。

  • 36歳の平均年収が最も高い都道府県・最も低い都道府県
  • 36歳平均年収の地域間格差によるメリット・デメリット

それでは順に見ていきましょう。

36歳の平均年収が最も高い都道府県・最も低い都道府県

30代後半(35歳~39歳)の平均年収データによると、最も平均年収が高いのは東京都の544.8万円、次いで神奈川県の517.1万円、愛知県の506.0万円となっています。一方、最も低いのは青森県の349.8万円、沖縄県の357.2万円、山形県の370.2万円となっています。

東京都の高い年収水準は、大手企業の本社機能の集中、外資系企業の存在、金融・IT・コンサルティングなどの高収入業界の集積が要因となっています。36歳という年代では、これらの企業で管理職候補として重要な役割を担うことが多く、それに見合った処遇を受けています。

一方、青森県などの地方では製造業や農業、サービス業が中心となり、相対的に年収水準が低くなっています。ただし、生活費も都市部に比べて大幅に安いため、実質的な生活水準は年収の差ほど大きくない場合もあります。

【都道府県別:35~39歳の平均年収・平均月収】

地域別 35~39歳 地域別 35~39歳
平均年収 平均月収所定内給与額 平均年収 平均月収所定内給与額
1位 東京都 544.8万円 36.6万円 25位 長野県 428.1万円 28.4万円
2位 神奈川県 517.1万円 33.9万円 26位 福井県 424.5万円 28.4万円
3位 愛知県 506.0万円 32.8万円 27位 宮城県 417.5万円 28.6万円
4位 大阪府 499.9万円 33.0万円 28位 愛媛県 415.9万円 27.8万円
5位 栃木県 485.1万円 31.6万円 29位 北海道 413.1万円 28.0万円
6位 茨城県 483.5万円 32.1万円 30位 福島県 405.0万円 27.3万円
7位 兵庫県 479.1万円 31.9万円 31位 香川県 399.1万円 27.1万円
8位 静岡県 478.1万円 31.2万円 32位 大分県 394.9万円 26.3万円
9位 三重県 462.8万円 30.5万円 33位 鹿児島県 393.5万円 26.7万円
10位 京都府 460.1万円 30.7万円 34位 熊本県 392.5万円 26.7万円
11位 滋賀県 455.8万円 30.0万円 35位 佐賀県 392.2万円 26.6万円
12位 埼玉県 451.0万円 30.5万円 36位 新潟県 387.2万円 26.2万円
13位 千葉県 448.1万円 30.0万円 37位 徳島県 384.0万円 26.1万円
14位 岐阜県 443.5万円 29.4万円 38位 長崎県 381.8万円 25.7万円
15位 山梨県 443.4万円 29.2万円 39位 秋田県 381.7万円 26.0万円
16位 山口県 442.4万円 29.1万円 40位 鳥取県 379.2万円 26.3万円
17位 和歌山県 441.0万円 29.6万円 41位 宮崎県 376.9万円 25.6万円
18位 群馬県 440.6万円 29.8万円 42位 島根県 376.1万円 25.5万円
19位 福岡県 439.5万円 29.6万円 43位 高知県 375.2万円 25.6万円
20位 広島県 437.9万円 28.8万円 44位 岩手県 372.7万円 25.2万円
21位 富山県 437.2万円 29.1万円 45位 山形県 370.2万円 25.4万円
22位 石川県 433.8万円 29.0万円 46位 沖縄県 357.2万円 25.6万円
23位 岡山県 430.1万円 28.8万円 47位 青森県 349.8万円 24.4万円
24位 奈良県 429.3万円 29.5万円

※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く

36歳平均年収の地域間格差によるメリット・デメリット

地域間の年収格差は、36歳という年代のキャリア選択に大きな影響を与えます。都市部への転職や転勤により年収アップを図ることができる一方で、生活費の増加や家族への影響も考慮する必要があります。

都市部のメリットとしては、高い年収水準、豊富な転職機会、最新のビジネストレンドに触れる機会などが挙げられます。36歳という年代では、これらの環境を活用してさらなるキャリアアップを図ることが可能です。

地方のメリットとしては、低い生活費、通勤時間の短縮、家族との時間の確保、地域コミュニティとのつながりなどがあります。36歳という子育て世代にとっては、これらの要素が生活の質の向上に大きく寄与する場合もあり、年収だけでは測れない価値があります。

36歳の平均年収・平均月収の手取り額と生活レベル

36歳の平均年収582.2万円の手取り額は、独身の場合で年間約478万円となります。この年代は住宅購入や教育費など大きな支出が予想される時期であり、計画的な家計管理が重要になります。

  • 36歳の平均年収の手取り額は約478万円 
  • 36歳で平均年収582.2万円・平均月収35.8万円の生活レベル 
  • 36歳の平均年収582.2万円で貯金はどのくらいできる? 

それでは順に見ていきましょう。

36歳の平均年収の手取り額は約478万円

36歳の平均年収582.2万円から各種税金・保険料を差し引いた手取り額は、独身の場合で年間約478万円となります。月収ベースでは約29.6万円の手取りとなり、賞与込みで年間約122万円の手取り額が加わります。

配偶者がいる場合は配偶者控除により税負担が軽減され、わずかですが手取り額が増加し、手取り額は年間約480万円となります。

手取り額の計算で控除される社会保険料は、将来の医療保障や年金受給の基盤となるため、単なる負担ではなく将来への投資ともいえます。

【36歳の平均年収・平均月収の手取り計算】
<独身の場合>

年収 月収
額面 5,822,000円 358,000円
(うち賞与) 1,526,000円
健康保険料 215,568円 17,964円
介護保険料 0円 0円
厚生年金保険料 395,280円 32,940円
雇用保険料 25,776円 2,148円
源泉所得税 104,040円 8,670円
控除額合計 740,664円 61,722円
手取り 4,776,701円 296,278円
(うち賞与) 1,221,365円

 

配偶者ありの場合>

年収 月収
額面 5,822,000円 358,000円
(うち賞与) 1,526,000円
健康保険料 215,568円 17,964円
介護保険料 0円 0円
厚生年金保険料 395,280円 32,940円
雇用保険料 25,776円 2,148円
源泉所得税 82,320円 6,860円
控除額合計 718,944円 59,912円
手取り 4,798,421円 298,088円
(うち賞与) 1,221,365円

※出典:ファンジョブ|【2025年度対応】手取り計算|月給シミュレーション【ボーナス(賞与)手取り】計算ツール

36歳で平均年収582.2万円・平均月収35.8万円の生活レベル

36歳で平均年収582.2万円を得ている場合、手取り月収約29.6万円での生活レベルは、単身世帯であれば十分に余裕のある生活が可能です。家賃10万円程度の物件に住み、食費や光熱費、通信費などの基本的な生活費を差し引いても、月10万円程度の余裕資金を確保できます。

配偶者と子ども1人の3人家族の場合でも、計画的な家計管理により安定した生活を送ることができます。住宅ローンの返済額を手取り収入の25%程度に抑え、教育費として月2~3万円を積み立てることで、将来への備えも十分に可能です。

ただし、都市部では住居費が高いため、地方と比較して実質的な生活水準は若干低くなる傾向があります。

特に将来の教育費や老後資金の準備を考えると、36歳時点での年収は将来の家計設計における重要な基盤となります。この年代で平均年収を上回る収入を確保することで、より余裕のある人生設計が可能になります。

36歳の平均年収582.2万円で貯金はどのくらいできる?

36歳で平均年収582.2万円の場合、計画的な家計管理により年間100~150万円程度の貯金が可能です。単身世帯であれば年間150~200万円の貯金も十分に実現できる水準です。

3人家族の場合、住宅費、食費、教育費、保険料などの固定費を差し引いても、年間100万円程度の貯金は可能です。この金額を将来の住宅購入資金、教育費、老後資金に適切に配分することで、安定した将来設計が可能になります。

貯金の内訳としては、緊急時資金として生活費の6ヶ月分(約180万円)、住宅購入頭金として300~500万円、教育費として子ども1人あたり300万円程度を目標とすることが推奨されます。36歳という年代では、これらの目標に向けて計画的な資産形成を進めることが重要です。

36歳の平均年収を超えるためのキャリア戦略

36歳は専門性と管理能力のバランス型成長を図る重要な時期です。

この年代では技術的な専門性を深めつつ、チームマネジメントや組織運営のスキルを身につけることで、より高い年収を目指すことができます。転職市場でも高い評価を受けやすい年代であり、戦略的なキャリア形成が将来の成功を左右します。

36歳の平均年収を超えるためのキャリア戦略
  1. 専門性を深めつつマネジメントスキルを身につける 
  2. 成長業界への転職で年収アップを実現する 
  3. 管理職候補としての実績を積み重ねる 
  4. 転職エージェントを活用して転職する

それでは順に見ていきましょう。

① 専門性を深めつつマネジメントスキルを身につける

36歳では、これまでの専門性をさらに深化させつつ、チームリーダーとしてのマネジメントスキルを身につけることが年収アップの鍵となります。

技術職であれば最新技術への対応力と部下指導能力の両立、営業職であれば戦略立案とチーム統率力の向上が求められます。PMP資格やMBA取得なども効果的です。

② 成長業界への転職で年収アップを実現する

36歳という経験豊富な年代では、IT、DX推進、再生可能エネルギーなどの成長業界への転職により大幅な年収アップが可能です。

これまでの業界での経験を活かしつつ、新しい分野でのチャレンジが評価される時期でもあります。業界研究と自身のスキルの棚卸しを行い、市場価値の高い分野への転職を検討しましょう。

③ 管理職候補としての実績を積み重ねる

36歳は多くの企業で管理職登用の重要な時期です。プロジェクトリーダーや部下の指導経験、業務改善の実績など、管理職としての適性を示す具体的な成果を積み重ねることが重要です。

チーム運営での成功事例や、売上向上・コスト削減などの数値で示せる実績があれば、昇進と年収アップの可能性が高まります。

④ 転職エージェントを活用して転職する

36歳での転職は、転職エージェントの活用により成功率が大幅に向上します。この年代の豊富な経験とスキルを正確に評価し、適切なポジションを紹介してくれる専門エージェントとの連携が重要です。

年収交渉においても、市場相場を熟知したエージェントのサポートにより、現在より20%~30%の年収アップも期待できます。

まとめ

この記事では、36歳の平均年収について男女別・業界別・地域別に詳しく解説しました。

36歳の平均年収582.2万円は全年齢の平均年収を大きく上回り、専門性と管理能力を兼ね備えた人材として高く評価される年代であることが分かります。

36歳時点の収入水準は将来の家計設計における重要な基盤です。将来の教育費や老後資金の準備を考え、継続的なスキルアップと戦略的なキャリア形成によりさらなる年収アップを目指しましょう!