年収200万円の手取りは約161万円と、収入の約2割が税金や社会保険料で引かれる計算になります。また年収200万円の月々の手取り額は約13.4万円となり、生活費を賄うには厳しい状況です。

この記事では、年収200万円の手取り額の計算方法や税金・社会保険料の内訳、この収入での生活レベルの実態、パートの場合の違いなどを詳しく解説します。

また収入アップのための具体的な方法も紹介しているので、現在年収200万円で生活に不安を感じている方もぜひ参考にしてみてください!

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年収200万円の手取りは約161万円!手取り計算の基本知識

結論からお伝えすると、年収200万円の手取り額は年間で約161万円です。つまり額面から約2割が引かれる計算になります。

【年収200万円の手取り額・月収の目安】

年収 月収
額面 200万円 約16.6万円
手取り額 約161万円 約13.4万円

※独身25歳・ボーナスなしの場合

まず最初にこの章では、年収200万円の手取り額やその計算方法の概要について解説します。

  • 年収200万円の手取り額の計算方法
  • 年収200万円の手取り月収13.4万円(額面16.6万円)の控除項目
  • 年収200万円でボーナス有無による手取り額の違い

それでは順に見ていきましょう。

年収200万円の手取り額の計算方法

年収200万円の手取り額を計算する際は、税金や社会保険料などの控除項目を把握する必要があります。

年収200万円の場合、独身で25歳、ボーナスなしの条件だと、手取り額は約161万円となりますが、この計算は次のようにされます。

手取り額の計算式:年収-(所得税+住民税+社会保険料)

年収200万円の手取り額約161万円を月々の手取り額に換算すると、約13.4万円です。額面月収16.6万円から約3.2万円が毎月控除されることになります。

なお、手取り額は年齢や扶養家族の有無によっても変動するため、自分の状況に合わせた計算が必要です。

年収200万円の手取り月収13.4万円(額面16.6万円)の控除項目

年収200万円の手取り月収13.4万円(額面16.6万円)から控除される内容を見ていきましょう。

毎月の給与から控除される項目は、主に以下の5つです。

  • 厚生年金
  • 健康保険
  • 雇用保険
  • 所得税
  • 住民税
  • 介護保険料(40〜64歳対象)

これらの控除額を合計すると、独身25歳・ボーナスなしの場合は月約3.2万円となり、額面16.6万円から差し引いた13.4万円が実際の手取り月収になります。

内訳は、次のとおりです。

年収 月収
額面 200万円 約16.6万円
厚生年金 186,660円 15,555円
健康保険 101,796円 8,483円
雇用保険 12,000円 1,000円
所得税 26,950円 2,291円
住民税 63,900円 5,116円
介護保険料 0円 0円
手取り額 1,610,644円 134,220円

特に社会保険料(厚生年金と健康保険)の負担が大きいですが、これらの控除は国の制度によって定められており、給与所得者は避けられないものです。

一方で、介護保険料の負担は年齢で異なり、所得税・住民税の金額も扶養家族の有無などによって変わってくるため、手取り額はその人の状況によって異なると理解しておきましょう。

年収200万円でボーナス有無による手取り額の違い

年収200万円の手取り額は、ボーナスの有無によっても違いがあります。

年収200万円でボーナスがない場合、年間手取り額は約161万円ですが、年収200万円のうち年間20万円のボーナス(仮に年収の10%)が含まれている場合は、年間手取り額が約161.5万円になります。

これは社会保険料の計算方法に関係しています。

ボーナスがある場合、毎月の給与は低くなるため毎月の社会保険料も若干減少し、ボーナス支給時に社会保険料が引かれます。ただし税金の計算には若干の違いがあり、最終的な手取り額にわずかな差が生じるのです。詳しい内訳は次の章で解説していきます。

年収200万円(手取り約161万円)の税金・社会保険料の計算方法

年収200万円の手取り額約161万円は、様々な税金や社会保険料の控除後の金額です。

【年収200万円の手取り額計算】
<独身・ボーナスなしの場合>

年収 月収
額面 200万円 約16.6万円
厚生年金 186,660円 15,555円
健康保険 101,796円 8,483円
雇用保険 12,000円 1,000円
所得税 26,950円 2,291円
住民税 63,900円 5,116円
手取り額 1,610,644円 134,220円

 

<独身・ボーナスあり(年10%)の場合>

年収 月収
額面

200万円
(うち賞与20万円)

約15万円
厚生年金 183,000円 13,725円
健康保険 99,800円 7,485円
雇用保険 12,000円 900円
所得税 27,250円 1,841円
住民税 64,500円 4,241円
手取り額 1,615,400円 121,806円

 

<配偶者あり(扶養内パート103万以下)の場合>

年収 月収
額面 200万円 約16.6万円
厚生年金 186,660円 15,555円
健康保険 101,796円 8,483円
雇用保険 12,000円 1,000円
所得税 7,950円 675円
住民税 30,900円 2,158円
手取り額 1,665,544円 138,795円

※出典:税金・社会保険料・手取り計算シミュレーション(あなたの給料を入力してパッと計算) | 税金・社会保障教育
※25歳の場合

この章では、実際にどのような計算がなされているのか、また控除を少なくする方法はあるのか詳しく解説します。

  • 年収200万円の手取り計算① 所得税・住民税
  • 年収200万円の手取り計算② 社会保険料(健康保険・厚生年金)
  • 年収200万円の手取り計算③ 税金控除・免除制度

それでは順に見ていきましょう。

年収200万円の手取り計算① 所得税・住民税

年収200万円の手取り額を計算する際、所得税と住民税の負担は全体の控除額のうち約3分の1を占めています。

税金の計算には、まず年収から給与所得控除(約65万円)を引き、さらに基礎控除(48万円)などを差し引いた金額に税率をかけます。

年収200万円の場合、課税所得金額は約87万円となり、税率をかけた後の所得税と住民税の合計は約9万円です。

たとえば独身・ボーナスなしの場合は、次のようになります。

  • 所得税:年間約2.7万円 ※税率は5%
  • 住民税:年間約6.4万円 ※税率は一律10%(都道府県民税4%、市町村民税6%)

ただし配偶者がいる場合は配偶者控除が適用され、所得税が約8,000円、住民税が約3.1万円と負担が軽減されます。

年収200万円の手取り計算② 社会保険料(健康保険・厚生年金)

年収200万円の場合、社会保険料は手取り額を大きく左右する要素です。詳細を見ていきましょう。

独身・ボーナスなしの場合

独身・ボーナスなしの場合、年収200万円に対する社会保険料は年間約30万円で、内訳は

  • 厚生年金:約18.7万円
  • 健康保険:約10.2万円
  • 雇用保険:約1.2万円

です。

厚生年金は標準報酬月額の18.3%(労使折半で9.15%)、健康保険は地域によって異なりますが約5%(協会けんぽの場合)、雇用保険は0.6%が一般的な料率です。

月収16.6万円の場合、毎月の社会保険料負担は約2.5万円となり、給与の約15%が社会保険料として控除されることになります。

これらは将来の年金や医療保険の給付につながる重要な負担ですが、手取り額を減らす大きな要因となっています。

独身・ボーナスあり(年10%)の場合

独身でボーナスあり(年10%、20万円)の場合、年収200万円の手取り額計算は少し変わります。ボーナスがある場合の年間手取り額は約161.5万円で、ボーナスなしの場合より約5,000円多くなっています。

年収200万円のうちボーナス20万円がある分、月給は約15万円に減り、月々の社会保険料は厚生年金が約1.4万円、健康保険が約7,500円と若干下がります。

しかしボーナス時には別途社会保険料が控除され、年間の総負担額は約29.5万円と、ボーナスなしの場合とほぼ同額になります。

なお、所得税と住民税はボーナスを含めた年収全体で計算されるため、最終的な手取り額はボーナスの有無でわずかな差となります。

配偶者あり(扶養内パート103万以下)の場合

配偶者あり(扶養内パート103万円以下)の場合、年収200万円に対する税金計算が大きく変わります。

社会保険料は変わらず年間約30万円ですが、税金負担が約6.4万円減り、年間の手取り額は約166.6万円(月々の手取り額は約13.9万円)と独身の場合よりも増加します。

これは、配偶者控除が適用されることで、所得税が年間約8,000円、住民税は約3.1万円に大幅に減少するためです。

このように既婚者の場合は、配偶者の収入状況も考慮した上で税金計算を行うことが重要です。

年収200万円の手取り計算③ 税金控除・免除制度

年収200万円の手取り額を増やすには、各種税金控除・免除制度の活用が効果的です。まず、基礎控除(48万円)に加え、社会保険料控除で約30万円が所得から控除されます。

年収200万円の場合でも、以下のような控除を利用できます。

  • 生命保険料控除(最大4万円)
  • 地震保険料控除(最大5万円)
  • 医療費が年間10万円(または年収の5%)を超えた場合の医療費控除
  • ふるさと納税をした場合の寄附金控除
  • 住宅ローンを組んでいる場合の住宅ローン控除
  • 配偶者の年収が103万円以下なら最大38万円の控除

特に税金の控除で特に効果が大きいのは、配偶者控除です。

年末調整や確定申告の際には、これらの控除漏れがないよう注意しましょう。

年収200万円(手取り約161万円)はやばい?生活レベルのリアル

年収200万円(手取り約161万円)の生活は、一般的な平均年収と比較するとかなり厳しい状況です。

この章では、この収入レベルでの実際の生活水準やできることの限界について、リアルな視点で分析していきます。

  • 年収200万円の年収偏差値は33.3
  • 年収200万円の一人暮らしの生活費シミュレーション
  • 年収200万円で家族がいる場合の生活水準と対策
  • 年収200万円でできること・できないこと

それでは順に見ていきましょう。

年収200万円の年収偏差値は33.3

年収200万円の手取り約161万円は、年収偏差値でいうと33.3で平均値の50を大きく下回ります。

【年収200万円の正社員の年収偏差値】

年収額面 200万円
年収偏差値 総合 33.3
高卒 32.2
大卒 32.9
中小企業 34.1

※出典:年収偏差値チェッカー
※25歳の場合

国税庁令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、全国の平均年収は約460万円で、年収200万円はその半分以下という状況です。

地域別に見ても、青森県や沖縄県など地方の平均年収でも350万円以上あることを考えると、年収200万円は全国どの地域で見ても低水準といえます。

このような収入状況では、日常生活においてかなりの節約が必要になります。

【参考】都道府県別の平均年収・平均月収

都道府県 平均年収 平均月収(所定内給与額) 都道府県 平均年収 平均月収(所定内給与額)
全国平均 472.9万円 31.8万円 三重県 455.3万円 30.5万円
北海道 422.4万円 28.9万円 滋賀県 455.5万円 30.3万円
青森県 357.4万円 25.0万円 京都府 470.0万円 31.6万円
岩手県 379.6万円 26.0万円 大阪府 510.3万円 34.0万円
宮城県 419.5万円 28.9万円 兵庫県 477.3万円 31.7万円
秋田県 381.6万円 26.1万円 奈良県 437.2万円 30.2万円
山形県 372.3万円 25.6万円 和歌山県 438.6万円 29.8万円
福島県 406.7万円 27.9万円 鳥取県 368.9万円 25.8万円
茨城県 465.5万円 31.2万円 島根県 395.8万円 26.9万円
栃木県 496.3万円 32.3万円 岡山県 430.4万円 29.1万円
群馬県 435.9万円 29.7万円 広島県 444.3万円 29.7万円
埼玉県 460.9万円 31.7万円 山口県 433.8万円 29.0万円
千葉県 453.0万円 31.0万円 徳島県 396.6万円 27.1万円
東京都 546.5万円 36.9万円 香川県 410.5万円 27.9万円
神奈川県 530.5万円 35.0万円 愛媛県 411.3万円 28.0万円
新潟県 396.7万円 27.0万円 高知県 399.7万円 27.3万円
富山県 437.2万円 29.4万円 福岡県 437.7万円 29.7万円
石川県 432.3万円 29.0万円 佐賀県 395.8万円 26.9万円
福井県 420.7万円 28.5万円 長崎県 376.2万円 25.7万円
山梨県 437.4万円 29.2万円 熊本県 394.1万円 26.9万円
長野県 428.7万円 28.8万円 大分県 399.9万円 27.1万円
岐阜県 435.9万円 29.2万円 宮崎県 368.0万円 25.4万円
静岡県 461.0万円 30.5万円 鹿児島県 389.5万円 26.8万円
愛知県 490.0万円 32.2万円 沖縄県 368.3万円 26.5万円

※出典:厚生労働省の2023年(令和5年) 賃金構造基本統計調査 をもとに算出
※平均年収は、「所定内給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」により算出(所定内給与額は各種手当を除く)
※短時間労働者(パートタイム労働者)を除く

年収200万円の一人暮らしの生活費シミュレーション

年収200万円の手取り約161万円で一人暮らしをする場合、月々の生活費をどう配分するかが気になりますよね。

月の手取り約13.4万円とした場合、生活費の内訳をシミュレーションしてみました。

【年収200万円の一人暮らしの生活費】

手取り月収 約13.4万円
家賃 50,000円
水道光熱費 10,000円
通信費 8,000円
食費 30,000円
日用品費 5,000円
交通費 10,000円

これらの生活費を引くと、残りは約2万円となります。この残額から娯楽費や被服費、医療費などを支払う必要があり、貯金がほとんどできない状況と考えられます。

住まいが地方であれば家賃を2〜3万円に抑えられる可能性がありますが、それでも月々の貯金額は5,000円〜1.5万円程度と考えられます。

つまり不測の事態(病気や家電の故障など)に備える余裕がほとんどなく、特に都市部での一人暮らしは相当な倹約が必要な状況といえるでしょう。

年収200万円で家族がいる場合の生活水準と対策

扶養家族がいる場合、年収200万円の手取り年間約166.6万円と先述したとおり若干増えますが、それでも生活はかなり厳しいものになると想定されます。

この状況を改善するためには、配偶者の就労で家計収入を増やすことが最も効果的です。

しかし、子どもがいる夫婦が共働きになると、子どもを預けるための費用が新たに発生します。そのため、扶養内の103万円または130万円の壁を突破したほうがいいのか、家族で働き方を検討する必要があるでしょう。

また、児童手当や児童扶養手当、住宅手当など各種の手当や補助制度の活用も重要です。特に子どもの医療費助成制度や就学援助制度について積極的に調べ、上手に利用していきましょう。

年収200万円でできること・できないこと

年収200万円の手取り約161万円の生活では、できることとできないことがはっきり分かれます。

できることとしては、次のようなことが挙げられます。

  • 基本的な生活費(食費・住居費・光熱費)のやりくり
  • 公共交通機関の利用
  • 格安スマホの契約
  • 月に数回の外食 など

一方、難しいこととしては次のようなものがあります。

  • 新車の購入
  • 頻繁な外食や旅行
  • ブランド品の購入
  • 高額な趣味(ゴルフ、楽器など)の継続
  • 住宅ローンの組み方(年収の5倍が限度で約1,000万円程度) など

将来設計の面では、以下の点に不安が生じると考えられます。

  • 老後資金の準備
  • 子どもの高等教育費の貯蓄

また、突発的な出費(病気や事故など)への対応も難しく、常に生活の不安定さと向き合う必要があります。

このような状況で長期的な経済的安定を得るためには、支出の大幅削減か収入アップが必要といえます。

年収200万円(手取り約161万円)の生活レベルを上げるポイント

年収200万円の手取り約161万円という収入でも、賢く生活することで生活レベルを上げることは可能です。

ここでは、限られた収入でも生活の質を向上させるための実践的なポイントをご紹介します。

生活レベルを上げるポイント
  • 節約術を身につける
  • 少額からできる資産形成法に取り組む
  • 確定申告でお金を取り戻せるか確認する

それでは順に見ていきましょう。

節約術を身につける

年収200万円の手取り約161万円(月々の手取り約13.4万円)で生活するには、効果的な節約術を身につけることが重要です。

食費の節約では、自炊を基本にし、まとめ買いや特売品の活用、食材の無駄をなくす工夫が効果的です。月3万円の食費を2万円に抑えれば年間12万円の節約になります。

住居費を収入の3割以内(月4万円程度)に抑えられるように、可能であれば家賃の安い地域や物件を選ぶことも検討してみましょう。

水道光熱費は、こまめな消灯やエアコンの適切な使用、節水などの習慣が大切です。通信費は格安SIMに切り替えるだけで月3,000円以上の節約になることも。

また、交通費は可能な範囲で自転車を活用し、娯楽費は図書館や無料イベントを利用するなど、お金をかけない楽しみ方を見つけることも大切です。

少額からできる資産形成法に取り組む

年収200万円の手取り約161万円という限られた収入でも、少額から始められる資産形成は将来の生活を豊かにするために重要です。

まずは毎月1,000円からでも始められるつみたてNISAやiDeCoを活用しましょう。特にiDeCoは所得控除の恩恵も受けられるため、税金面でもメリットがあります。また、ポイント投資や貯め方を工夫することで、日常の買い物からも少しずつ資産を形成できます。

年収200万円の場合、急な出費に備えて手取り3ヶ月分(約40万円)の緊急資金を確保した上で、月々の余剰資金の10〜20%(1,000〜3,000円程度)を投資に回すことが理想的です。

確定申告でお金を取り戻せるか確認する

年収200万円の手取り約161万円の生活では、確定申告を活用して可能な限り税金を取り戻すことも重要です。

給与所得者でも確定申告により、先ほどお伝えしたとおり、様々な税金控除を受けられる可能性があります。

特に年収200万円の場合は住民税の負担が大きいため、ふるさと納税は効果的です。これらの控除を適切に活用することで、年間数万円の税金還付を受けられる可能性があります。

年収200万円の手取りはパートがおトク?共働き主婦は損?

年収200万円の手取り額は、正社員かパート・アルバイトかによっても大きく変わります。特に配偶者の扶養内で働く場合と扶養から外れる場合では、実質的な手取り額に大きな差が生じることがあります。

  • 年収200万円のパート・アルバイトの手取り額は約180万円!?
  • 配偶者控除と年収200万円の関係
  • 年収200万円の主婦(主夫)が扶養から外れるメリット・デメリット
  • 年収200万円の主婦(主夫)が損をしない働き方

それでは順に見ていきましょう。

年収200万円のパート・アルバイトの手取り額は約180万円!?

年収200万円のパート・アルバイトの手取り額は、社会保険の加入状況によって異なります。

週30時間未満かつ月収8.8万円未満で働く場合、社会保険に加入せずに済むため、所得税と住民税のみの控除となります。この場合、手取り額は約180万円程度となり、正社員の手取り約161万円より約19万円も多くなります。

ただし、週30時間以上または月収8.8万円以上で働くと社会保険に加入する必要があり、その場合は手取り額は正社員とほぼ同じになります。

特に時給1,200円で年収200万円を稼ぐには、週約32時間の勤務が必要となるため、社会保険加入の境界線上にあることが多いです。もし社会保険に加入しない働き方を選ぶ場合は、将来の年金受給額が減少するリスクも考慮する必要があります。

配偶者控除と年収200万円の関係

年収200万円の手取り額を考える際、配偶者控除との関係は重要なポイントです。

配偶者の年収が103万円以下であれば、納税者は最大38万円の配偶者控除を受けられます。また、配偶者の年収が103万円超150万円未満の場合は、段階的に減額される配偶者特別控除が適用されます。

年収200万円の場合、この配偶者控除・特別控除の対象外となるため、配偶者に扶養されている場合は注意が必要です。たとえば配偶者の年収が500万円で、あなたの年収が100万円から200万円に増えた場合、配偶者の税金負担が約7万円増加します。

このような「103万円の壁」や「150万円の壁」を考慮せずに年収を増やすと、世帯全体での手取り額が思ったほど増えないか、むしろ減少するケースもあることを理解しておきましょう。

年収200万円の主婦(主夫)が扶養から外れるメリット・デメリット

年収200万円の手取り額で働く主婦(主夫)が配偶者の扶養から外れる場合、次のようなメリット・デメリットがあります。

メリット
将来的な年金受給額が増加
自分名義の健康保険証で医療機関の利用がスムーズ
傷病手当金や出産手当金などを直接受給可能
扶養を気にせず働ける自由度の向上
デメリット
社会保険料の自己負担が発生(約30万円/年)
配偶者の配偶者控除がなくなり税負担が増加
配偶者の扶養手当がなくなる可能性(平均月2万円程度)

このようにメリットとメリットの両方がありますが、年収200万円で扶養から外れると、結果的に世帯全体での実質手取り額が年間10〜20万円程度減少するケースが多いのが現実です。

年収200万円の主婦(主夫)が損をしない働き方

年収200万円の手取りを目指す主婦(主夫)が損をしない働き方を選ぶには、どうすればいいでしょうか。

社会保険の加入基準を考慮して働く

まず、社会保険の加入基準(週30時間以上または月収8.8万円以上)を考慮した勤務時間の調整が重要です。たとえば週29時間、月収8.7万円以下で働けば、社会保険料負担がない状態で年収約200万円を実現できる可能性があります。

「掛け持ち」で働く

また、複数の職場で働く「掛け持ち」という選択肢もあります。各職場での勤務時間が短ければ社会保険加入義務が生じないためです。ただし、この方法は将来の年金額に影響するため、長期的視点では不利になる可能性があります。

年収250万円を目指して働く

もう一つの方法は、扶養から完全に外れる場合は思い切って年収200万円以上を目指すことです。

社会保険料などの負担増を考慮すると、年収250万円程度までアップすれば、手取り額は実質的に増加します。特に配偶者控除がなくなるデメリットをカバーするためには、単に年収200万円を目指すより、より高い収入を目指す方が合理的な選択となる場合があります。

年収200万円(手取り約161万円)はどんな仕事?業種別の平均年収も紹介

続いて、年収200万円という水準がどのような仕事や業界で一般的なのか、また未経験からでも年収200万円以上を目指せる職種について、業界別の平均年収データも参考にしながら解説します。

今後のキャリアプランを検討するための参考にしてみてください!

  • 年収200万円が見込まれる業界・職種の例
  • 未経験でも年収200万円以上を狙える仕事
  • 年収200万円をパート・アルバイトで達成する働き方

それでは順に見ていきましょう。

年収200万円が見込まれる業界・職種の例

年収200万円の手取り約161万円という水準は、どのような業界や職種で見られるのでしょうか。

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」をもとに業界別平均年収を見ると、

  • 農林水産・鉱業
  • 宿泊業・飲食サービス業
  • サービス業

など一部の業界では全体的に給与水準が低いことがわかります。

たとえば宿泊業・飲食サービス業は平均年収が264万円と最も低くなっています。特に飲食店のホールスタッフやキッチンスタッフは年収200万円前後のケースが一般的です。

小売業では、コンビニやスーパーの店舗スタッフ、アパレル販売員なども年収200万円台前半が多く、介護・福祉分野では、未経験の介護スタッフやヘルパーは年収200万円前後から始まるケースもあります。

さらに事務職も、特に地方の中小企業における一般事務や受付業務の場合、年収200万円台が少なくありません。

【参考】業種別の平均年収・月収

業種 平均年収 内訳
平均月収
(給料・手当)
賞与
全体平均 460万円 388万円 71万円
電気・ガス・熱供給・水道業 775万円 636万円 139万円
金融業、保険業 652万円 503万円 149万円
情報通信業 649万円 529万円 120万円
学術研究、専門・技術サービス業、教育・学習支援業 551万円 451万円 100万円
建設業 548万円 467万円 81万円
複合サービス業 535万円 418万円 117万円
製造業 533万円 430万円 103万円
運輸業、郵便業 473万円 410万円 63万円
不動産業、物品賃貸業 469万円 406万円 63万円
医療、福祉 404万円 351万円 52万円
卸売業、小売業 387万円 333万円 54万円
サービス業 378万円 335万円 43万円
農林水産・鉱業 333万円 290万円 44万円
宿泊業、飲食サービス業 264万円 248万円 16万円

※出典:国税庁令和5年分 民間給与実態統計調査」の「(第 13 図)業種別の平均給与」より
※月給は「給料・手当 ÷ 12ヶ月」で算出
※正社員以外を含む

未経験でも年収200万円以上を狙える仕事

年収200万円の手取り約161万円は低めの水準ですが、未経験からでもすぐに年収200万円以上を狙える仕事もあります。

まず、営業職は未経験でもインセンティブを含めると年収200万円以上になりやすく、実績を上げれば短期間で300万円以上も可能です。特に不動産営業や保険営業などは未経験歓迎の求人が多いです。

また、IT業界のカスタマーサポートやヘルプデスクなどの職種は専門知識がなくても始めやすく、年収200万円台後半も期待できます。

工場のライン作業や倉庫作業も未経験から始められ、時給1,200円前後で年収200万円以上を実現可能です。特に夜勤がある工場では深夜手当でさらに年収アップも見込めます。

配送ドライバーも普通免許があれば始められる職種で、宅配便や食品配送などは年収250万円程度から始められるケースが多いです。

介護職も人手不足が続いているため、未経験者の採用に積極的な傾向があります。

未経験から年収200万円以上を狙える仕事の例
  • 営業職
  • カスタマーサポート、ヘルプデスク
  • 夜勤のある工場のライン作業、倉庫作業
  • 配送ドライバー
  • 介護職

年収200万円をパート・アルバイトで達成する働き方

年収200万円の手取り約161万円をパート・アルバイトで達成するには、時給と勤務時間の組み合わせが重要です。

【年収200万円に到達する勤務時間】

パート・アルバイト時給 必要な勤務量(年間)
1,000円 約2,000時間(週約40時間)
1,200円 約1,667時間(週約32時間)
1,500円 約1,333時間(週約26時間)

特に次のような仕事は時給が高く、比較的少ない時間で年収200万円を達成しやすい職種です。

  • スーパーのレジ担当:時給1,100円〜
  • コールセンター:時給1,200円〜
  • 塾講師:時給1,500円〜
  • 季節性のあるリゾートバイト:時給1,300円〜

また社会保険の加入条件を考慮すると、複数の職場で働く「掛け持ち」も一つの戦略です。たとえば時給1,200円で、A社で週20時間、B社で週12時間働けば、社会保険に加入せずに年収約200万円を実現できます。

ただし、長期的なキャリア形成の観点からは、パートやアルバイトよりも正社員としてのキャリアを築く方が有利な場合が多いことも覚えておく必要があります。

年収200万円からの手取り収入アップ戦略

年収200万円の手取り約161万円という収入から、さらに収入をアップさせるための具体的な戦略をご紹介します。

年収200万円からの手取り収入アップ戦略
  • スキルアップで昇給・昇進を狙う
  • 副業・複業で手取りを増やす
  • 転職で年収アップを目指す

それでは順に見ていきましょう。

スキルアップで昇給・昇進を狙う

年収200万円の手取り約161万円から収入アップを目指すなら、まずは現在の職場でのスキルアップと昇給・昇進を狙うことが効果的です。

資格取得は最も明確な方法です。また社内研修を積極的に受講して専門スキルを高めたり、最近ではAIツールの活用方法を学ぶことも有効です。

現在の年収から30〜50万円のアップを目指すと、手取りで年間約24〜40万円の増加となります。

副業・複業で手取りを増やす

年収200万円の手取り約161万円の状況で、本業を続けながら副業で収入アップを図ることも効果的な戦略です。

主な副業の種類として、まずクラウドソーシングを活用したオンライン副業があります。Webライティング(記事1本3,000円〜5,000円)やデータ入力は、特別なスキルがなくても始められる人気の副業です。

また、空いた時間を活用したギグワーク(フードデリバリー、家事代行など)も柔軟な働き方ができます。

本業の就業規則を確認し副業可能であることを前提に、週5〜10時間の副業時間を確保できれば、月3〜5万円、年間36〜60万円程度の収入増が見込めます。労働時間や健康管理に注意しながら、無理のない範囲で副業に取り組むことがポイントです。

転職で年収アップを目指す

年収200万円の手取り約161万円から大幅な収入アップを目指すなら、思い切って転職するという選択肢も検討してみましょう。現在の職場で昇給が見込めない場合や、業界自体の給与水準が低い場合は特に有効です。

転職による年収アップを成功させるためには、まず市場価値の高いスキルを身につけることが重要です。資格取得や実務経験の積み重ねを通じて、より高い給与を提示してもらえる基盤を作りましょう。

転職活動では、転職エージェントの活用が効果的です。自分の経験やスキルを客観的に評価してもらい、適切な求人を紹介してもらえます。

年収200万円の場合、50〜100万円アップを転職の目安にすると、手取りで約40〜80万円の増加が期待できます。ただし転職を決める際は、年収だけでなく、勤務条件、福利厚生、キャリアパスなど総合的に判断することが大切です。

まとめ

この記事では、年収200万円の手取り額や生活実態について詳しく解説しました。

年収200万円の手取りは独身の場合約161万円(月13.4万円)で、扶養控除を受けられる場合はやや増加します。

年収偏差値は33.3と全国平均を下回りますが、パートタイムならではの税制上の優遇も。生活レベルを上げるには節約術の習得や副業の検討、スキルアップで転職するなど複数の選択肢があります。

この記事を参考に、将来を見据えた働き方やキャリアプランを描いてみてくださいね。