「経理のキャリアパスが知りたい」と思っている方へ。
この記事では、経理職の基本的なキャリアパスから転職に役立つ具体的なアドバイス、面接でのキャリアプランの回答例文まで、経理のキャリア形成について詳しく解説します。
経理職は安定した需要がある職種として転職市場でも人気です。経理職でキャリアアップを考えている方は、この記事を読んでぜひ参考にしてください!
Contents
経理職のキャリアパスとは
経理のキャリアパスは単なる経理事務から財務戦略の立案まで幅広くあり、求められるスキルや役割もさまざまです。そのためキャリア形成は計画的に行う必要があります。
この章では、経理の仕事の基本知識について解説します。
- 経理職の主な役割と仕事内容
- 経理職に求められる基本的なスキル
- キャリアパスの重要性
それでは順に見ていきましょう。
経理職の主な役割と仕事内容
経理とは企業活動の要となる重要な職種です。単なる数字の処理だけでなく経営判断に関わる重要な役割を担っています。
経理の基本的な役割は、企業の財務状況を正確に把握し適切に記録・報告することです。日次業務では、伝票処理や仕訳入力、現金出納管理などを行います。月次では試算表の作成や収支分析、四半期・年次では決算業務や税務申告資料の作成を担当します。
また経理部門は他部署との連携も重要です。営業部門との売上管理や、購買部門との経費精算、人事部門との給与計算など、様々な部門と協力して業務を進めます。さらに監査法人や税理士との外部折衝も重要な責務となります。
経理職に求められる基本的なスキル
経理職には、まず正確な数字処理能力と会計知識が不可欠です。簿記の基本原則を理解し仕訳から決算まで一連の流れを把握する必要があります。また会計ソフトの操作スキルも重要で、特にExcelの高度な機能を使いこなすことが求められます。
コミュニケーション能力も重要です。経理部門は社内外の多くの関係者と連携するため、的確な報告や説明ができることが必須です。また近年ではコンプライアンス意識や、業務改善の視点も重要視されています。
キャリアパスの重要性
経理職のキャリアパスを理解することは、自身の成長戦略を立てる上で重要です。
経理の実務経験を積みながら、段階的にスキルアップを図ることでより責任のある立場へステップアップできます。また将来的な選択肢を広げるためにも、計画的なキャリア形成が必要です。
キャリアパスを意識することで必要な資格取得の時期や、習得すべきスキルの優先順位が明確になります。また転職や昇進の機会を活かすためにも、自身の立ち位置とゴールを把握しておくことは大切です。
経理職の代表的なキャリアパス例
経理職のキャリアパスは、企業規模や業界によって様々な形があります。一般的な昇進ルートから専門性を活かした特殊なキャリアまで、自分に合った道を選択できることが特徴です。
- 一般的な経理職のキャリアパス
- 企業規模別の経理職のキャリアパス
- 専門性を活かした様々なキャリアパス
それでは順に見ていきましょう。
一般的な経理職のキャリアパス
キャリア年数 | 主な業務内容 | 必要なスキル・資格 |
---|---|---|
入社~3年 | 経理事務として伝票処理や仕訳入力などの基本業務を担当し、実務経験を積む。 | 日商簿記2級の取得 基本的な税務知識の習得 |
5年目以降 | 月次決算の主担当や決算書作成の責任者を担う。また、チームリーダーとして後輩指導も行う。 | 税務申告や監査対応の経験 リーダーシップ |
7~8年目 | 経理課長として部門の管理職に昇進。部門のマネジメントに関わる。 | 経理全般の実務経験 マネジメントスキル |
10年目以降 | 経理部長や財務部長として部門全体をマネジメント。経営戦略の立案や取締役会への報告を行う。 | 経営戦略の理解 経営層とのコミュニケーションスキル |
15年目以降 | CFOや取締役として経営に参画する。また、社外取締役や監査役として活躍する道もあり。 | 高度な経営知識 経理および財務に関する専門知識 |
経理職の一般的なキャリアは、経理事務からスタートします。
入社後3年程度は、伝票処理や仕訳入力などの基本業務を担当し実務経験を積みます。この時期は、日商簿記2級の取得や、基本的な税務知識の習得が重要です。実務と資格の両面でスキルを磨くことで次のステップへの準備が整います。
5年目以降は、月次決算の主担当や、決算書作成の責任者として、より重要な役割を担います。またチームリーダーとして後輩の指導も任されるようになります。
この段階では、税務申告や監査対応など、より専門的な業務も経験します。7〜8年目になると、経理課長として部門の管理職を任されることも多くなります。
10年目以降では、経理部長や財務部長として、部門全体のマネジメントを担当。経営戦略の立案や、取締役会での報告など、経営層との関わりも増えていきます。
15年以上のキャリアを積むと、CFOや取締役として経営に参画するチャンスも生まれます。また経理の専門性を活かして、社外取締役や監査役として活躍する道も開かれています。
企業規模別の経理職のキャリアパス
企業規模 | 特徴とキャリアパス | 主な経験・スキル |
---|---|---|
大企業 | 経理業務が細分化され、財務会計、管理会計、税務、資金管理などの専門分野でキャリアアップが可能。各分野でスペシャリストを目指せる。 | 専門的な会計知識、各分野での高度な実務スキル |
グローバル企業 | 海外子会社への出向やIFRS対応プロジェクトのリーダーを経験でき、国際的な視点を得られる。またジョブローテーションが活発で、幅広い分野を経験可能。 | 国際会計基準(IFRS)の理解、グローバルな経理経験、ジョブローテーションによる多様なスキル |
中小企業 | 少人数で幅広い業務を担当することが多く、オールラウンドな経理スキルを身につけやすい。また経営者との直接的なやり取りが多く、経営感覚も養える。 | オールラウンドな経理能力、経営感覚 |
ベンチャー企業 | 経理全般を少人数で担当し、IPO準備や資金調達、経営企画に関わる機会が多い。これによりCFOや経営者としてのキャリアパスが開かれる。 | 幅広い経理・財務スキル、IPO・資金調達経験、経営視点 |
大企業では、経理業務が細分化されており、各専門分野でのキャリアアップが可能です。たとえば、財務会計、管理会計、税務、資金管理などの専門チームに分かれており、それぞれの分野でスペシャリストを目指せます。
グローバル企業では、海外子会社への出向や、国際会計基準(IFRS)対応プロジェクトのリーダーなど、国際的な経験を積むチャンスがあります。また経理部門内でのジョブローテーションも活発で、財務会計、管理会計、税務などの専門分野を幅広く経験できます。
一方、中小企業では少人数で幅広い業務を担当することが多く、オールラウンドな経理スキルを身につけやすいのが特徴です。また経営者と直接やり取りする機会も多く、経営感覚を養いやすい環境があります。
ベンチャー企業では、少人数で経理全般を担当することが多く、IPOを見据えた管理体制の構築や、資金調達、経営企画など、幅広い経験を積むことができます。これらの経験は、将来的なCFOや経営者としてのキャリアにつながります。
専門性を活かした様々なキャリアパス
キャリアパス | 特徴と役割 | 必要なスキル・知識 |
---|---|---|
税理士・公認会計士 | 経理知識を活かして独立し、税務や会計の専門家として活動。 | 税務・会計の深い知識、独立起業のスキル |
経理コンサルタント | 複数企業の経理体制構築や業務改善を支援。ERP導入や内部統制整備、決算早期化などを担当。 | 業務改善スキル、ERPや内部統制の知識 |
フリーランスの経理顧問 | スタートアップや中小企業を支援し、経営アドバイスも行う。 | 幅広い経理スキル、経営アドバイス能力 |
M&A担当 | 企業価値評価やデューデリジェンスを行い、M&Aをサポート。 | 企業価値評価、デューデリジェンス知識 |
ベンチャー企業のCFO | 財務戦略や資金調達など、経営の要となる役割を担う。 | 財務・経営知識、戦略的思考 |
経理システム導入コンサルタント | ERPやRPAの導入支援、デジタル化推進など、IT関連の支援。 | IT・システム知識、プロジェクト管理能力 |
人材紹介コンサルタント | 経理の専門知識を活かし、経理人材の採用サポートを行う。 | 採用知識、経理専門知識 |
M&Aアドバイザー | 投資銀行や会計事務所でM&Aに関する業務に携わる。 | M&A知識、ファイナンスの知識 |
経理の専門知識を活かし税理士や公認会計士として独立することも可能です。また経理コンサルタントやフリーランスの経理顧問として、複数の企業をサポートするキャリアもあります。
経理コンサルタントは、複数の企業の経理体制構築や業務改善を支援します。特に、ERPシステムの導入や、内部統制の整備、決算早期化プロジェクトなど、専門的なコンサルティングニーズが高まっています。
フリーランスの経理顧問としては、スタートアップ企業や中小企業の経理業務を支援し経営アドバイスも行います。
近年では、事業会社のM&A担当や、ベンチャー企業のCFO、経理システムの導入コンサルタントなど、新しいキャリアの選択肢も増えています。また経理の知識を活かして、経理専門の人材紹介コンサルタントになるケースもあります。
またM&Aアドバイザーとして、企業価値評価やデューデリジェンスを担当するキャリアも注目されています。投資銀行や会計事務所、コンサルティングファームなどで、経理の専門知識を活かした業務に携わることができます。
さらに経理業務のデジタル化が進む中、経理システムのコンサルタントや、RPAの導入支援など、IT関連のキャリアも広がっています。
経理職のキャリアパスに必要な資格・スキル
経理職のキャリアアップには、適切な資格取得とスキル向上が欠かせません。業務の幅を広げ、昇進や転職を有利にするためにも、計画的な資格取得とスキルアップが重要です。
- 必須となる資格の種類と取得時期
- キャリアアップに有効な上級資格
- ビジネススキルとマネジメント能力
それでは順に見ていきましょう。
必須となる資格の種類と取得時期
経理職の基礎となる資格は、日商簿記検定です。まずは3級から始めて、実務に必要な2級までの取得を目指します。
一般的には入社後3年以内に2級取得が推奨されます。また基本的なPCスキルを証明するために、MOS(Microsoft Office Specialist)資格も有用です。
決算業務や税務申告に関わる場合は、税理士試験の科目合格も視野に入れます。特に、法人税法と簿記論は、実務に直結する科目として重要です。また英語力が必要な場合は、TOEIC600点以上を目標とすることが一般的です。
キャリアアップに有効な上級資格
キャリアアップを目指す場合、日商簿記1級や公認会計士試験へのチャレンジが有効です。
これらの資格は、高度な会計知識を証明し管理職やスペシャリストへの道を開きます。また米国公認会計士(USCPA)は、グローバル企業でのキャリアを考える際に強みとなります。
近年注目されているのが、CFP(ファイナンシャル・プランナー)やCMA(公認管理会計士)といった専門資格です。これらは、財務戦略の立案や経営判断に関わる際に役立ちます。またITパスポートなどのIT関連資格も、システム化が進む経理業務では重要性を増しています。
ビジネススキルとマネジメント能力
資格以外にも、実務で必要なスキルを磨くことが重要です。特にExcelの高度な機能(ピボットテーブル、マクロなど)の習得は、業務効率化に直結します。また財務分析力や予算管理能力も、上位職を目指す上で必須のスキルとなります。
マネジメント能力も重要です。部下の育成やチームマネジメント、プロジェクト管理能力は、管理職として必要不可欠です。また経営者や他部門との折衝力、プレゼンテーション能力も、キャリアアップの過程で求められるスキルです。
経理職のキャリアパスを築く方法① キャリアアップ戦略
経理職のキャリアアップには、計画的なスキル習得と戦略的なキャリア形成が必要です。昇進や昇格を実現するためには、実務経験だけでなく自己啓発や新しい分野へのチャレンジも重要となってきます。
- 昇進・昇格に必要な要件
- スキルアップの具体的な方法
- キャリアアップの成功事例
それでは順に見ていきましょう。
昇進・昇格に必要な要件
経理職での昇進・昇格には、実務能力の向上が基本となります。
まずは日常業務の正確な遂行と、効率的な業務改善の実績を積むことが重要です。また決算業務の統括や税務調査対応など、責任ある業務を任されることで評価につながります。
管理職への昇進では、部下育成やチームマネジメントの能力も重視されます。経理知識だけでなくリーダーシップやコミュニケーション能力の向上も必要です。また経営視点での数値分析や、経営層への提案力も求められます。
スキルアップの具体的な方法
スキルアップの方法は多岐にわたります。社内研修や外部セミナーへの参加は基本です。
特に最新の会計基準や税制改正に関する知識のアップデートは欠かせません。また経理関連の資格取得も、計画的に進めることが重要です。
デジタルスキルの向上も必須です。経理システムやRPAツールの活用能力、データ分析スキルなどが求められます。さらに英語力の向上や、経営に関する知識の習得も、キャリアの幅を広げる上で有効です。
キャリアアップの成功事例
典型的な成功例として、入社5年目で経理課長、10年目で経理部長、15年目でCFOに昇進したケースがあります。この場合、実務経験の積み重ねに加え、公認会計士資格の取得や、海外子会社での勤務経験が評価されました。
また経理部門の業務改革プロジェクトをリードし、コスト削減と業務効率化を実現したことで昇進につながったケースもあります。デジタル化推進やグローバル展開など、会社の重要課題に積極的に関わることがキャリアアップの近道となります。
経理職のキャリアパスを築く方法② 転職を考える
経理職は企業にとって必要不可欠な職種であり、転職市場でも常に一定の需要があります。特に即戦力となる経験者や、専門性の高い人材への需要は堅調です。
- 経理職の求人動向と年収相場
- 経理職の転職に有利な経験・スキル
- 経理職の転職の注意点
それでは順に見ていきましょう。
経理職の求人動向と年収相場
経理職の求人は、企業規模や業界を問わず、安定的に存在しています。
特に決算業務や連結会計、国際会計基準(IFRS)の経験者は、引く手あまたの状況が続いています。年収は経験年数や保有資格によって大きく異なりますが、一般的に経理課長クラスで500〜700万円、経理部長クラスで800〜1,200万円程度となっています。
中小企業では、経理部門の立ち上げや体制強化のための求人も多く見られます。また派遣やフリーランスとしての働き方も増えており、多様な就業形態を選択できる環境が整っています。
経理職の転職に有利な経験・スキル
経理職が転職市場で評価される経験として、決算業務の主担当としての実績や税務調査対応の経験が挙げられます。
また連結決算や英文財務諸表の作成経験、IPOや組織再編の経験なども高く評価されます。システム導入や業務改革のプロジェクト経験も、付加価値として認められます。
資格面では、税理士や公認会計士の資格保持者は、常に高い需要があります。また日商簿記1級や米国公認会計士(USCPA)なども、転職市場での強みとなります。さらに英語力やITスキルも、グローバル企業やIT企業への転職では重要な要素となります。
経理職の転職の注意点
経理職の転職を考える際は、単に年収アップだけでなく長期的なキャリアプランを考慮することが重要です。
特に管理職として転職する場合は、部門の規模や裁量権の範囲、部下の人数なども確認が必要です。また経理システムの種類や、決算体制なども、重要な確認ポイントとなります。
また転職時期も重要です。決算期を外すなど、前職への影響を最小限に抑える配慮も必要です。さらに転職後のギャップを防ぐため、面接では業務内容や職場環境について、具体的に確認することをおすすめします。
経理職の面接で使えるキャリアプラン例文
経理職の転職の面接では、キャリアプランを明確に説明することが求められます。具体的なスキルアップの計画や、将来のビジョンを示せるように準備しましょう。
この章では、経理職の面接で使えるキャリアプランの回答例文をご紹介します。
- 経験年数別の回答例
- 志望動機と将来のビジョン
- 具体的な目標設定の例文
それでは順に見ていきましょう。
経理のキャリアプラン例文1|経験年数別の回答例
経理職の面接では、経験年数に応じた適切な目標設定が重要です。現在の立ち位置を踏まえながら、具体的なステップアップのプランを示すことで、計画的なキャリア形成への意欲を伝えることができます。
経理経験3年未満の回答例
このフェーズでは、基礎スキルの習得と実務経験の蓄積に重点を置いた目標設定が効果的です。また資格取得と実務の連携を意識した回答が説得力を高めます。
経理経験5年以上の回答例
中堅層では、これまでの経験を活かしつつ、より高度な専門性や戦略的な視点を意識した目標設定が求められます。資格取得計画と連動させることで、具体性のある回答となります。
経理経験10年以上の回答例
ベテラン層では、専門性とマネジメント能力の両面での成長プランを示すことが重要です。また経営視点での貢献や、組織全体への波及効果を意識した回答が効果的です。
経理のキャリアプラン例文2|志望動機と将来のビジョンの回答例
志望動機では、企業の特徴や業界の状況を踏まえた具体的な回答が効果的です。たとえば、以下の例文1、例文2のように企業の特徴と自身のキャリアプランを結びつけて説明します。
例文1
例文2
また将来のビジョンでは、具体的な時期と目標を示すことが重要です。以下の例文3のように段階的なキャリアプランを示します。
例文3
経理のキャリアプラン例文3|将来の目標の回答例
経理職の将来目標は、具体的な時期と達成したい成果を明確に示すことが重要です。また目標達成のためのアクションプランも併せて説明することで、実現可能性の高い回答となります。
短期目標の例文
入社後2年程度の期間で達成できる、現実的かつ具体的な目標設定が重要です。基本業務の習得と、次のステップへの準備を意識した回答が効果的です。
中期目標の例文
3年程度の期間で、リーダーシップの発揮や専門性の向上など、キャリアの幅を広げる目標設定が求められます。また具体的なプロジェクトへの参画意欲を示すことで、実践的な回答となります。
長期目標の例文
5年以上の長期的な視点で、組織への貢献や経営との関わりを意識した目標設定が効果的です。若手育成への意欲も示すことで、組織人としての成長プランが伝わります。
専門性強化の例文
資格取得や語学力向上など、具体的なスキルアップ計画と、それを活かした業務展開のビジョンを示すことが重要です。グローバル対応力など、付加価値となるスキルの習得計画も効果的です。
経理職のキャリア形成における注意点
最後に、経理職のキャリアパスを歩む上で避けるべきミスや克服すべき課題についてまとめます。
- 避けるべき一般的なミス
- 年代別の課題と対策
- ワークライフバランスの考え方
それでは順に見ていきましょう。
避けるべき一般的なミス
最も多いミスは専門性の向上を怠ることです。
経理職は普段から業務量が多いだけでなく、決算期には大量の業務に追われます。そのため日々の業務をこなすだけで、新しい知識やスキルの習得を後回しにしてしまう傾向があります。
また特定の業務だけに特化し過ぎて、経理全体の視野が狭くなることも注意が必要です。デジタル化への対応の遅れも致命的です。従来の手作業にこだわり過ぎず、新しいツールや技術への適応力を養うことが重要です。
さらに社内外のネットワーク構築を疎かにすることも、キャリアの幅を狭める要因となります。
年代別の課題と対策
20代では基礎スキルの習得が最優先です。しかし資格取得に集中するあまり、実務経験の蓄積がおろそかになることがあります。30代では、専門性の深化とマネジメントスキルの両立が課題となります。
40代以降は、新しい技術や制度への適応が課題となりやすいです。継続的な学習と情報収集を心がけ、変化に対応する柔軟性を保つことが重要です。また後進の育成にも力を入れ、組織全体の底上げを図ることが求められます。
ワークライフバランスの考え方
経理職は、決算期に業務が集中する特徴があります。このため、計画的な業務遂行と効率化が重要です。また繁忙期と通常期のメリハリをつけ、休暇取得やスキルアップの時間を確保することも大切です。
テレワークやフレックスタイムの活用も、ワークライフバランスの改善に効果的です。また副業や自己啓発活動を通じて、新しい知識やスキルを習得する機会を作ることも検討に値します。
まとめ
この記事では、経理のキャリアパスについて詳しく解説しました。
経理職のキャリアパスは、個人の目標や適性によって多様な選択肢があります。
経理でキャリアを形成するためには、基礎的なスキルと実務経験を着実に積み重ねながら、自身の強みを活かせる道を選択することが重要です。資格取得や専門性の向上、マネジメントスキルの習得など、計画的なキャリア形成を心がけましょう。
また経営環境の変化に対応できる柔軟性と、継続的な学習意欲を持ち続けることが、経理職として成功するための鍵となります。