転職活動で必ず求められる自己PR。でも「何をアピールすれば良いのか分からない」「簡潔に書けない」という悩みを抱える方は多いのではないでしょうか?

この記事では、履歴書や職務経歴書、面接、それぞれの場面で効果的な自己PRの書き方を解説します。

業種別の例文や未経験職種へのチャレンジ方法まで、実践的なノウハウが満載です!この記事を参考に、強みを最大限アピールしましょう。

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2024年11月19日調査:各転職エージェントの取り扱い求人件数・各転職サイトの掲載求人数

Contents

自己PRとは?

自己PRとは、転職活動における自己紹介の要です。その内容が選考の成否を大きく左右することがあります。選考を勝ち抜くためには、単なる自己アピールにとどまらず、採用担当者の評価基準を意識した戦略的な自己PRが必要です。

ここでは、効果的な自己PRを作成するための基本知識と、採用担当者が重視する3つのポイントについて解説します。

  • 履歴書に自己PRを書く目的
  • 自己PRの基本フレームワークは「PREP法」
  • 採用担当者が重視する3つのポイント

それでは順に見ていきましょう。

履歴書に自己PRを書く目的

自己PRは自己紹介の要であり、面接官や採用担当者に対して自分がどのような能力や経験を持ち、その企業にどのように貢献できるかを伝えます。

履歴書の自己PRの最大の目的は、「自分は企業の課題解決に貢献できる人材である」というのを証明することです。

言い換えると、自己紹介を「企業側のベネフィット」の視点で考えることが重要です。単なる自己アピールや長所の羅列では、採用担当者の心には響きません。あなたの経験やスキルが、どのように企業の業績向上や課題解決に貢献できるのかを具体的に示す必要があります。

また自己PRは「事実に基づく」ものでなければなりません。抽象的な性格や印象ではなく実際の業務経験や達成した成果を基に作成することで説得力のある自己PRになります。

自己PRの基本フレームワークは「PREP法」

効果的な自己PRは、「PREP法」というフレームワークで構成すると分かりやすくなります。

PREP法とは、まず「Point」で結論を述べ、次に「Reason」でその根拠を示します。続いて「Example」で具体的な体験や事例を紹介し、最後に「Point」で再度結論を述べて締めくくる文章の構成方法です。ここに数値実績があれば、より説得力が増します。

PREP法の文章構成
  1. Point…結論
  2. Reason…根拠
  3. Example…具体的な体験や事例
  4. Point…再び結論

このフレームワークを使うことで論理的で説得力のある自己PRを作成できます。また面接での質疑応答にも対応しやすくなります。

採用担当者が重視する3つのポイント

採用担当者は主に次の3つの観点であなたの自己PRを評価しています。

  • 即戦力度
  • 成長性
  • 協調性

1つ目は「即戦力度」です。企業が求める経験やスキルをどの程度持っているかを評価されます。

2つ目は「成長性」です。未経験の分野であっても、学習意欲や適応力が高ければ、将来的な戦力として期待できると判断されます。過去の経験から、あなたの成長力を示す事例を盛り込むことが重要です。

3つ目は「協調性」です。どんなに優秀な人材でも、チームで働く上での協調性がなければ採用は難しくなります。チームでの成功体験や、周囲と協力して目標を達成した経験を効果的に伝えましょう。

自己PRの書き方講座 履歴書編|短い文で印象づけるコツ

履歴書の自己PR欄は、面接前の採用担当者があなたを評価する重要な項目です。限られたスペースで効果的にアピールするためには、明確な書き方のルールがあります。

ここでは、基本的な構成から印象的な短い文章の作り方まで、実践的なテクニックをご紹介します。

  • 履歴書の自己PRの文字数は200〜400字
  • 読みやすい文章は一文50字以内
  • 履歴書の短い自己PRで印象づける「キャッチフレーズ」
  • 自己PRで避けたほうがいいNG表現

それでは順に見ていきましょう。

履歴書の自己PRの文字数は200〜400字

履歴書の自己PR欄の文字数は、「200〜400字程度」が目安です。長すぎる文章は読み手の負担となり、かえって印象が悪くなる可能性があります。

この文字数の中で、以下の文章構成を作ります。

結論(自己PR)→根拠(具体例)→実績や成果

PREP法を基本とし、まず冒頭で最も伝えたいことを述べます。そこから具体的な経験や実績で裏付けていく流れにします。

文体は「です・ます調」で統一することを忘れずに。パソコンで作成する場合は、読みやすい「である調」を使用しても構いませんが、「である調」と「です・ます調」が混在しないように気をつけましょう。

読みやすい文章は一文50字以内

読みやすい文章にするコツは、「一文を50字以内」に収めることです。長文は読み手の理解を妨げ、印象も悪くなります。

また段落分けを効果的に行うことで文章の流れが分かりやすくなります。1段落には1つの主張や話題だけを含め、3〜4行程度を目安に段落を分けます。

さらに箇条書きや数字を使うことで具体的な実績や成果が目立つようになります。ただし箇条書きは最小限に留めるように気をつけましょう。箇条書きを多用すると文章の流れが損なわれてしまいます。

履歴書の短い自己PRで印象づける「キャッチフレーズ」

短い自己PRでも印象を強く残すためには、「キャッチフレーズ」を使用します。自分の特徴を端的に示すキャッチフレーズを冒頭で示すと、強く印象づけることができます。

そのあとに、根拠となる能力や経験を文章の要所に配置します。志望する職種や業界で重視されるスキルを強調しましょう。

また自分らしさを表現する独自のエピソードを1つは入れましょう。ただし業務に関係のない趣味や特技は避け、仕事に関連する経験を選びます。

具体的な数字や実績を盛り込むことも重要です。「売上30%アップに貢献」「クライアント満足度95%」など、具体的な数字は読み手の印象に残りやすくなります。

自己PRで避けたほうがいいNG表現

履歴書の自己PRで避けたほうがいい表現は、以下の3つです。

  • 決意表明
  • 抽象的な表現
  • 謙遜

まず避けるべき表現の代表例は、「頑張ります」「学ばせていただきます」といった決意表明です。自己PRでは、過去の経験や実績から、あなたの能力や可能性を示しましょう。

また「コミュニケーション能力が高い」「責任感がある」といった抽象的な表現も避けます。これらの特性は具体的なエピソードや成果で示し、結果的に読み手がそう感じるように導きます。

さらに否定的な表現や謙遜する表現も適切ではありません。「〜ではありませんが」という表現はかえって弱みを強調することになるため、自己PRでは使わないように気をつけてくださいね。

自己PRの書き方講座 職務経歴書編|履歴書との差別化

職務経歴書の自己PRは、履歴書よりも詳しく自身の強みを伝えます。特に転職活動では、これまでのキャリアを活かしつつ、志望企業での活躍をイメージさせる内容が求められます。

この章では、職務経歴書で効果的な自己PRを作成する方法を解説します。

  • 履歴書の自己PRとの差別化ポイント
  • 前職の経験を活かした自己PR作成法
  • 未経験の仕事に応募する場合の自己PR作成法

それでは順に見ていきましょう。

履歴書の自己PRとの差別化ポイント

職務経歴書の自己PRでは、履歴書よりも具体的なエピソードや数値実績を盛り込むことができます。文字数も500〜800字程度の記述が可能です。

差別化のポイントは、「業界や職種特有の専門用語」を適切に使用することです。ただし使いすぎは逆効果です。読み手に配慮した分かりやすい表現を心がけましょう。

また時系列での経験の積み重ねを示すことでキャリアの一貫性や成長過程を表現できます。特に転職時は、この点を意識した構成が効果的です。

前職の経験を活かした自己PR作成法

前職での経験を自己PRに書くときのポイントは、「実績の再現性」を示すことです。過去の成功体験を、志望企業でどのように活かせるのかを具体的に説明します。

まず具体的な業務内容と、そこで発揮したスキルや能力を明確に記述します。「何を」「どのように」「どんな結果を出したか」「志望企業ではどう活かせるか」という流れで説明することで説得力が増します。

また業界特有の課題を解決した経験がある場合は、それを強調します。特に志望企業が直面していそうな課題との関連性を示せれば、即戦力としての評価が高まります。

未経験の仕事に応募する場合の己PR作成法

未経験職種へのチャレンジでは、「転換可能なスキル」のアピールが重要です。直接的な業務経験がなくても、関連するスキルや知識をどのように活かせるかを説明します。

たとえば営業職から事務職への転換では、細かな数字を扱った経験や顧客データの管理経験などを強調します。異なる職種でも活かせるスキルは意外と多いものです。

また業界研究や資格取得など、志望職種に向けた準備活動も積極的にアピールします。学習意欲や向上心を示すことで未経験でもチャレンジする価値のある人材だと評価されやすくなります。

自己PRの書き方講座 面接編|面接官を唸らせる自己PRテクニック

続いて面接での自己PRについて見ていきましょう。この章では、面接官の印象に強く残り、高評価につながる自己PRのテクニックをご紹介します。

  • 面接の自己PRはSTAR法を活用
  • 面接での質疑応答テクニック
  • 面接形式ごとの自己PRの使い分け

それでは順に説明します。

面接の自己PRはSTAR法を活用

STAR法とは、説得力のある自己PRを構築するためのフレームワークです。以下の4つで構成されます。

  • S(Situation) :どんな状況だったか
  • T(Task) :何が求められていたか
  • A(Action) :どう行動したか
  • R(Result) :どんな結果が得られたか

具体例として「前職での業務改善」を見てみましょう。

  • S :受注処理に時間がかかり、納期遅れが発生
  • T :処理時間の短縮と正確性の向上が必要
  • A :Excelマクロを活用した自動化システムを構築
  • R :処理時間40%削減、納期遅れゼロを達成

面接の自己PRは、このように具体的なストーリー形式で話します。そうすることで、面接官に強く印象付けることができます。

面接での質疑応答テクニック

面接では質問を通して自己PRを掘り下げて聞かれます。特に以下の質問はよく聞かれるため、具体的なエピソードを交えて回答できるよう準備しておきましょう。

  • 「なぜそう考えたのか」
  • 「他に検討した方法は」
  • 「苦労した点は」

また質問の意図を理解して的確に回答することも重要です。面接官の表情や反応を見ながら、どのくらい詳しい説明を求められているかを判断して調整することで、より効果的なコミュニケーションが取れます。

面接形式ごとの自己PRの使い分け

自己PRの内容や展開方法は、面接形式によって変えると効果的です。面接形式には、以下のようなものがあります。

  1. 個人面接
  2. 集団面接
  3. グループディスカッション
  4. Web面接

個人面接では、より詳細な経験や成果を説明できます。一方、集団面接では、簡潔で印象的なエピソードを中心に構成します。またグループディスカッションでは、チームワークやリーダーシップを示す経験を強調すると良いでしょう。

Web面接の場合は、画面越しでも伝わりやすい、明確な数値実績や具体的なエピソードを準備します。表情やジェスチャーにも気を配り、熱意が伝わるよう工夫しましょう。

履歴書の短い自己PR例文集<業種・職種別>

転職活動では、業種や職種によって求められる自己PRの内容が大きく異なります。ここでは、主要な職種別にすぐに使える自己PR例文をご紹介します。これらの例文を参考に、あなたの経験や強みを織り交ぜながら効果的な自己PRを作成しましょう。

  • 営業職への転職者向け自己PR例文
  • 事務職への転職者向け自己PR例文
  • IT業界への転職者向け自己PR例文
  • 販売・サービス業への転職者向け自己PR例文

それでは順に見ていきましょう。

営業職への転職者向け自己PR例文

営業職の自己PRで重要なのは、数字で示せる実績と顧客との関係構築力です。以下の例文を参考にして、あなたの実績値に置き換えてカスタマイズしてください。

例文1

前職では、新規開拓営業として月間平均30件の訪問を行い、3年間で売上200%増を達成しました。特にお客様の課題をヒアリングし最適な提案を行うことで、契約継続率95%を維持してきました。

例文2

異業種での営業経験を活かし、商材の価値を分かりやすく説明することに自信があります。前職では、説明資料を全面改訂し商談時の成約率を15%から35%に向上させました。

事務職への転職者向け自己PR例文

事務職では、正確性と効率化への取り組みが重要なポイントとなります。具体的な業務改善例を含めることで即戦力としてアピールできます。

例文1

経理事務として、月次決算業務を担当し3年間ミスなく遂行してきました。Excelマクロを活用した業務効率化により、処理時間を従来比40%削減し残業時間の削減にも貢献しました。

例文2

総務部で書類管理を担当し、デジタル化を推進したことで書類探索時間を1日あたり2時間削減しました。また部門間の連携業務もスムーズに行えるよう、業務マニュアルを整備しました。

IT業界への転職者向け自己PR例文

IT業界では、技術スキルと問題解決能力の両方が求められます。資格やプロジェクト経験を具体的に記載することが効果的です。

例文1

Webアプリケーション開発のPMとして、5名のチームを率い、3件のプロジェクトを納期内に完遂しました。顧客との仕様調整や進捗管理を徹底し高い顧客満足度を維持しています。

例文2

独学でPython、JavaScriptを習得し基本情報技術者試験にも合格しました。現職では社内システムの改善提案を行い、日次処理の自動化により工数を30%削減しました。

販売・サービス業への転職者向け自己PR例文

販売・サービス業では、顧客満足度向上への取り組みと、数値実績の両方をアピールすることが重要です。

例文1

アパレル販売員として、接客から在庫管理まで幅広い業務を担当していました。お客様の要望を丁寧にヒアリングし、コーディネート提案を行うことで個人売上を前年比120%に伸ばしました。

例文2

飲食店店長として、スタッフ教育に注力し接客マニュアルを整備しました。その結果、顧客満足度調査で地域1位を獲得しリピート率を15%向上させることができました。

履歴書の自己PRが思いつかないときの対処法

「自己PRを書こうとしても、なかなか自分の強みが見つからない」

このように悩んでいる人も多いのでは?この章では、自己PRのネタを見つけ出すための具体的な方法をご紹介します。

  • これまでの経験から強みを探す方法
  • 自分の長所を発見する5つの質問
  • 企業が求める人材への紐付け方

それでは順に見ていきましょう。

これまでの経験から強みを探す方法

まずは、過去の仕事での経験を時系列で整理することから始めましょう。日々の業務の中で「うまくいった経験」や「感謝された経験」を書き出すことで、強みを発見する手がかりにします。

具体的な手順として、1週間ごとの業務日誌を作成します。「どんな課題があり」「どう対処し」「どんな結果が出たか」を細かく記録していきましょう。

この作業を通じて自分が無意識に発揮していた強みや、当たり前に思っていたことの客観的な成果が見えてきます。些細な成功体験でも、必ずメモに残すことが重要です。

自分の長所を発見する5つの質問

以下の質問に答えてみてください。

  • 最も長く続けていることは何か?
  • 周囲から頼られる場面はどんなときか?
  • 仕事で最も充実感を感じる瞬間は何か?
  • 困難を乗り越えた経験は何か?
  • 仕事以外で努力し続けていることは何か?

この回答から、あなたの持続力、信頼性、モチベーションの源泉、課題解決力などが見えてくるはずです。このように自己分析を深めることで、転職に役立つ長所を発見することができます。

企業が求める人材への紐付け方

最後は見つけた強みを、企業が求める人材に紐付けていきます。求める人材像によくある要素は、以下の7つです。 

  1. 主体性
  2. 実行力
  3. 課題発見力
  4. 解決力
  5. チームワーク
  6. 協調性
  7. リーダーシップ
  8. 専門性・技術力

たとえば「同僚の業務効率化を手伝った経験」は、課題解決力とチームワークの両方にアピールできます。このように、1つの経験を複数の視点で捉えることで自己PRの幅が広がります。

未経験職種の自己PRに説得力をもたせるには?

未経験職種への転職は、自己PRが特に重要になります。経験がなくても、これまでのキャリアで培ったスキルや能力を活かせることをアピールし意欲と適性を効果的に伝える方法をご紹介します。

  • 異業種での経験の活かし方
  • 未経験分野の自己PRに使える「8つの基本スキル」
  • 意欲と適性をアピールするコツ

それでは順に見ていきましょう。

異業種での経験の活かし方

異業種での経験を活かすポイントは、「汎用的なスキル」に着目することです。たとえば営業職の経験は、社内外とのコミュニケーション能力や、課題発見・解決能力として捉え直すことができます。

また業界や職種を越えて共通する業務にも注目します。データ分析、プロジェクト管理、チームマネジメントなど、多くの職種で求められるスキルを具体的に示していきましょう。

実績は、数値だけでなくプロセスにも重点を置いて説明します。「どのように課題を分析し」「どんな工夫で解決したか」という思考プロセスを示すことで新しい職種でも応用できる能力をアピールできます。

未経験分野の自己PRに使える「8つの基本スキル」

未経験の分野に転換できるスキルを見つけるには、まず志望職種で必要とされる能力を細かく分解します。求人票やその職種の実務経験者の情報から、具体的なスキル要件をリストアップしましょう。

次にあなたの経験を「8つの基本スキル」で整理します。

  1. コミュニケーション力
  2. 論理的思考力
  3. 問題解決力
  4. リーダーシップ
  5. 計画立案力
  6. 実行力
  7. 分析力
  8. 創造力

これらの視点で経験を見直すことで、未経験の分野でも活かせるスキルが見えてきます。

意欲と適性をアピールするコツ

未経験職種へのチャレンジでは、学習意欲と適性の高さを効果的に示すことが重要です。資格取得への取り組みや、独学での学習経験を具体的にアピールしましょう。

またその職種を志望する明確な理由と、長期的なキャリアビジョンを示すことで一時的な興味ではないことを伝えます。キャリアチェンジを考えるきっかけとなった経験や、その分野での具体的な目標を説明できると良いでしょう。

さらに基本的な業界知識や、実務で使用するツールへの理解を示すことで即戦力として期待できる人材だというアピールができます。

転職活動での自己PR必勝法

転職活動では、書類選考から面接まで一貫性のある自己PRが求められます。ここでは、経験を効果的に活かし志望動機と組み合わせながら、面接でも説得力のある自己PRを展開する方法をお伝えします。

  • 経験を活かした自己PR作成テクニック
  • 志望動機との効果的な連携方法
  • 面接での自己PR展開術

それでは順に見ていきましょう。

経験を活かした自己PR作成テクニック

転職活動での自己PRは、「過去の実績」と「将来の可能性」の両方を示すことが重要です。まずは、これまでの経験を3つの視点で整理します。

1つ目は「定量的な成果」です。売上、利益率、業務効率化の数値など、具体的な実績を洗い出します。2つ目は「定性的な成果」で、社内評価や顧客からの評価などを整理します。

3つ目は「成長のストーリー」です。困難をどのように克服し、どんなスキルを身につけてきたのか、その一貫したストーリーを作ることで説得力が増します。

志望動機との効果的な連携方法

自己PRと志望動機は、密接に関連付けることで相乗効果が生まれます。まず志望企業が求める人材像を明確にします。企業研究を通じて、特に重視されている要件を把握しましょう。

次にあなたの強みと企業の求める要件を照らし合わせます。「この経験が、この企業でこう活かせる」という具体的なイメージを持つことが大切です。

また業界特有の課題に対する解決策も盛り込みます。前職での経験を基に、志望企業でどのような貢献ができるかを具体的に示すことで即戦力としての評価が高まります。

面接での自己PR展開術

面接では、履歴書や職務経歴書に書いた内容を掘り下げて質問されます。そのため、具体的なエピソードを複数用意しておくことが重要です。

特に、「その時どう考え」「なぜそう行動し」「どんな結果が得られたか」という流れで説明できるよう準備します。面接官の質問の意図を理解し的確に回答することでより深い理解を得られます。

また企業研究で得た情報を基に、その場で具体的な提案ができるよう準備しておきましょう。「御社ではこんな課題があるかと思いますが、前職での経験を活かしてこのように解決できると考えています」といった提案ができれば、即戦力としての評価が高まります。

よくある自己PRの失敗パターンと対策

最後に、転職活動でよく陥りがちな失敗例と対策をご紹介します。

  • よくある自己PRの失敗例
  • 採用担当者に刺さる自己PRにするには?
  • 失敗を防ぐ!自己PRのチェックリスト

それでは順に見ていきましょう。

よくある自己PRの失敗例

履歴書の自己PRで最も多い失敗パターンは、「抽象的な表現」の羅列です。「責任感がある」「コミュニケーション能力が高い」といった表現は、具体的な実績や行動例がなければ説得力がありません。

改善策として、「営業部門のリーダーとして10名のチームを統括し年間売上目標120%を達成」「クレーム対応を任され、6か月で顧客満足度を15ポイント改善」など、具体的な数値や成果を示します。

また「〜ができる」「〜する自信があります」といった可能性の表現も避けましょう。代わりに「〜を実現しました」「〜を達成しました」など、実績ベースの表現に変更します。

採用担当者に刺さる自己PRにするには?

次に多い失敗パターンが、「自分が何をしたか」で終わってしまう自己PRです。

自己PRの目的は、最初にお伝えしたとおり、「自分は企業の課題解決に貢献できる人材である」というのを証明することです。つまり、採用担当者の心に響く表現にするには「企業視点」で自分の強みや成果を表現し直す必要があります。

「自分が何をしたか」ではなく「それによって何が実現できたか」に重点を置き、「企業にどう貢献できるか」を示すのがポイントです。

たとえば「Excel関数を使いこなせます」という表現は、「Excel関数を活用して請求書作成の工数を50%削減し、経理部門の残業時間削減に貢献しました」と書き換えることで、より説得力が増します。

また業界や職種で重視される専門用語を適切に使用することで、即戦力としての印象を与えることができます。ただし使いすぎは逆効果なので、バランスに注意が必要です。

失敗を防ぐ!自己PRのチェックリスト

上記のような失敗を防ぎ、より効果的な自己PRに仕上げるためのチェックリストをご紹介します。

自己PRチェックリスト
□ 具体的な数値や成果が含まれているか
□ 企業の課題解決に繋がる内容になっているか
□ 一文が長すぎないか(50字以内が目安)
□ 抽象的な表現を具体例で補強しているか
□ 志望動機と整合性が取れているか
□ 専門用語の使用は適切か
□ 文体は統一されているか
□ 誤字脱字はないか

このチェックリストを使って客観的な視点で見直し、履歴書の自己PRをブラッシュアップしてください!

みんなが使っている転職サービス上位6選 【1,382人に聞いた転職サービス利用状況】

実際に登録したことのある転職サービスについてアンケートをとりました。アンケート結果として、みんなが使っている転職サービスの上位6サービスは以下です。

  • 1位|リクルートエージェント(821人)
  • 2位|doda(564人)
  • 3位|リクナビNEXT(389人)
  • 4位|マイナビAGENT(312人)
  • 5位|ビズリーチ(288人)
  • 6位|エン転職(282人)

転職サービスの利用アンケート(クラウドワークス) 回答数:1,382 / 集計期間:2024年09月19日~10月03日

1位|リクルートエージェント(利用回答数:821人) 圧倒的な求人数

「リクルートエージェント」は、株式会社リクルートによる転職エージェントです。求人数、安定したサービス品質でまずは登録が必須のエージェントです。

まず何と言っても求人数が多いことがおすすめの理由として挙げられます。転職成功の実績も多く、優れているのは求人の数だけではありません。業界に精通したアドバイザーが在籍しているので、ぴったりの求人を見つけ出してくれます。求人やサービスの質・量ともにトップクラスで転職エージェントとしては定番・王道のサービスです。

営業・技術系を中心にあらゆる業種・職種をカバー。総合型ながら条件ごとに特化したページもあり、使いやすいのも人気の理由です。

リクルートエージェントのおすすめポイント
求人数が圧倒的に多い
業界に精通したアドバイザーが在籍
条件ごとに特化したページがあり使いやすい

基本データ

リクルートエージェント
求人数 公開求人474,685件/非公開求人399,542件(2024年10月22日現在)
提供サービス エージェントサービス、提出書類の添削、面接対策、独自に分析した業界・企業情報の提供
拠点 東京・北海道・宮城・宇都宮・さいたま・千葉・横浜・金沢・新潟・長野・静岡・名古屋・京都・大阪・神戸・岡山・広島・高松・福岡
URL https://www.r-agent.com/

リクルートエージェント 公式サイトを見る

2位|doda(利用回答数:564人) エージェント/サイトの一体型で自分でも応募が可能

「doda」は、人材紹介・転職支援を行う大手「パーソルキャリア」が運営する総合型転職サイトです。エージェントサービスも利用できる点が人気の理由の1つになっています。

dodaも求人数が多く、非公開求人も条件が良いものが多いのが大きなポイントです。

また転職サイトと転職エージェントの一体型で、使い方の自由度が高いのもおすすめポイント。エージェントサービスでは専任のキャリアアドバイザーがサポートしてくれます。なお企業との対応は採用プロジェクト担当が行い、求職者と企業とでそれぞれ別のプロフェッショナルが対応します。

dodaのおすすめポイント
非公開求人も好条件多数
転職サイトと転職エージェントの一体型で自由度が高い
専任のキャリアアドバイザーがサポート、企業は別のプロフェッショナルが対応

基本データ

doda
求人数 公開求人262,342件/非公開求人31.049件(2024年10月22日現在)
提供サービス スカウトサービス、年収査定、合格診断、レジュメビルダー、「自己PR」発掘診断、転職タイプ診断、はたらく女性のためのモヤモヤ解消診断、オンライン仕事力診断
拠点 東京・横浜・札幌・仙台・静岡・名古屋・大阪・京都・神戸・岡山・広島・福岡・鹿児島
URL https://doda.jp/consultant/

doda 公式サイトを見る

3位|リクナビNEXT(利用回答数:389人) 求人サイト群の中でも最大級の求人数と使いやすさ

リクナビNEXT

 

「リクナビNEXT」は、大手の株式会社リクルートによる定番の転職サイトです。サイトの見やすさや使いやすさにも定評があります。

エージェントなしの狭義の転職サイトの中では、求人数はトップクラス。新規の求人も多く、定期的にチェックすることで希望に合う求人に出会える可能性が高まります。

ツールが便利でサイトが使いやすいのも特長です。たとえば「気になるリスト」を使うと、気になる企業や後でゆっくりチェックしたい企業をリスト化できるほか、気になるに追加した企業から面接のオファーが来る可能性があります。

そのほか、公開求人・非公開求人の企業からオファーがもらえる「オファーを待つ」、自己分析ツール「グッドポイント診断」などがあります。

リクナビNEXTのおすすめポイント
サイトが使いやすい
狭義の転職サイトでは最大級の求人数
大手の株式会社リクルートによる定番の転職サイト

基本データ

リクナビNEXT
求人数 公開求人824,000件以上(2024年10月22日現在)
提供サービス オファー、気になるリスト、グッドポイント診断
URL https://next.rikunabi.com/

リクナビNEXT 公式サイトを見る

4位|マイナビAGENT(利用回答数:312人) 20代・30代の求人に強い

「マイナビAGENT」は、さまざまな転職サイトを運営している株式会社マイナビによる転職エージェントです。きめ細かいサポートが受けられると評価されています。

とくに20代・30代の求人が多いので、その世代の人にはおすすめです。また全国に拠点があり地方の求人も充実しているので、大都市圏以外で探している人にもぴったりです。

履歴書や職務経歴書のサポートも充実、初めての転職でも安心して利用できます。IT、営業など業種・職種別のサービスもあります。自分が探している業種と一致するならより探しやすくなるでしょう。

マイナビAGENTのおすすめポイント
20代・30代の求人が多い
地方の求人も充実
履歴書や職務経歴書のサポートもあり安心

基本データ

マイナビAGENT
公開求人数 非公開
提供サービス エージェントサービス
拠点 東京・神奈川・北海道・宮城・愛知・京都・大阪・兵庫・福岡
URL https://mynavi-agent.jp/

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5位|ビズリーチ(利用回答数:288人) ハイクラス向けで企業からスカウトが受けられる

「ビズリーチ」は、ハイクラス求人が多いのが特徴の転職サイトです。厳密にはスカウト型のサイトで、エージェントではありません。登録するとヘッドハンターや企業からのスカウトが受けられます

最大の特長は、ハイクラス求人が多いことです。年収1,000万円以上の求人が1/3以上を占めています。一定以上の経験やスキルがある人が転職活動するのに役立つサービスです。

もう1つの大きな特徴として、登録するだけでヘッドハンターや企業からスカウトが届く点があります。以前は「スカウト」と「プラチナスカウト」の2種がありましたが、今は「プラチナスカウト」に一本化されています。プラチナスカウト経由での採用は全体の約70%。採用される可能性が高く、スカウトが届いたら大きなチャンスです。実際、企業からスカウトが届いた場合は書類選考が免除されます。

基本的にヘッドハンターはアドバイスをしませんが、場合によってはアドバイスをもらえることもあります。無料プランと有料プランがあり、有料プランは制限なく求人に応募できます。

ビズリーチのおすすめポイント
ヘッドハンターや企業からのスカウトが受けられるハイクラス向けサイト
企業からプラチナスカウトが来た場合は即面接が可能
有料プランなら制限なく求人に応募できる

基本データ

ビズリーチ
求人数 公開求人138,081件(2024年10月22日現在)
提供サービス スカウトサービス、有料プラン(プレミアムステージ)
拠点 東京・大阪・名古屋・福岡・静岡・広島
URL https://www.bizreach.jp/

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6位|エン転職(利用回答数:282人) サイトが使いやすく情報も充実、利用者の満足度が高い

「エン転職」は、人材サービス大手の一つエン・ジャパン株式会社による転職サイトです。エージェントサービスも利用できます。

オリコン顧客満足度調査の転職サイト部門で、2018年から2024年まで7年連続で総合満足度No.1となっています。サイトの使いやすさは定評があり、自力で検索・応募するのに適したサービスです。口コミなどの情報も充実しており、企業間の比較検討もしやすくなっています。

さらに転職サイトのほか転職エージェントとしても利用することができ、非公開求人も多数保有しています。大手ですが最大手ほどでない規模で、きめ細かいサポートを受けることが可能。また女性向けのページのほか、ミドルや若手ハイキャリアなどに特化した関連サイトもあります。

エン転職のおすすめポイント
2018年から2024年まで7年連続で総合満足度No.1
サイトが使いやすいほか情報も充実
非公開求人も多数保有

基本データ

エン転職
求人数 公開求人152,678件(2024年10月22日現在)
提供サービス エージェントサービス
URL https://employment.en-japan.com/

エン転職 公式サイトを見る

まとめ

この記事では、履歴書、職務経歴書、面接で効果的な自己PRの書き方を解説しました。

自己PRを作るときのポイントは、企業視点で自身の価値を示すことです。具体的な数値実績を交えながら、企業の課題解決にどう貢献できるかを説得力のある形で伝えましょう。

履歴書では200〜400字、職務経歴書では500〜800字を目安に、PREP法やSTAR法を活用して論理的に構成します。また面接では、書類選考時の内容を掘り下げながら、エピソードを交えて説明できるよう準備することが大切です。

この記事の内容が、自己PRを作る際のヒントになれば幸いです。

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