【求人】東北のヒトとコトをつなぎ、地域のハブとなる。新しいかたちのホテルで一緒に働く仲間を募集します

古くから息づいてきた伝統や文化。そうした“魅力”がたくさんある東北には、古いものだけでなく新しい魅力も日々誕生しています。2011年に起こった東日本大震災以降、東北の歴史や文化を受け継いだ革新的なコト・モノが数多く生まれているのです。にもかかわらず、それらがまだまだ世界、そして日本国内にも知られていない現状があります。

――東北の魅力を広く発信し、世界中の人に知ってもらえる場をつくりたい。

そうした想いから、東北にゆかりのある企業やプレイヤーでチームを組み、東北の中心都市・仙台に、今までなかったまったく新しいかたちのホテル『OF HOTEL』をつくろうと思い立った人たちがいます。

既存のあり方にとらわれない、可能性と刺激に満ち溢れたホテルで、一緒に働く仲間を募集します。

 

築47年のホテルを「東北の魅力を発信する拠点」に生まれ変わらせる

『OF HOTEL』が開業する場所は、仙台駅から徒歩6分の場所にある青葉区花京院1丁目。建物自体は築年数47年で、以前は老朽化したビジネスホテルでした。

なぜこの場所で“今までにない”ホテルの開業を目指すことになったのか。その経緯を、トータルプロデュースを担当するu.company株式会社の内山博文(うちやま・ひろふみ)代表と、仙台でのリノベーション事業を展開する株式会社N’s Create.の丹野伸哉(たんの・しんや)代表に伺いました。

左から内山博文さん、丹野伸哉さん

仙台市内でいくつものリノベーション案件を手掛けていた丹野さんのもとに、当時のホテルオーナーから改修の相談が舞い込んできたのが2019年頃のこと。築年数が経過しているため、どのような形で再スタートを切るのがベストなのか? 既にリノベーション事業のパイオニアとして活躍し、数々の企業のコンサルティングを行っていた内山さんをまじえ話し合った結果、「どうせなら、オーナーも変更して今まで仙台になかった新しいスタイルのホテルをつくろう」という計画が立ち上がったそう。

「仙台にあるホテルは、宿泊という機能そのものを売っているだけのホテルがほとんどだと感じていました」と内山さん。広さや綺麗さ、ベッドの大きさなどで多少の差別化はされていても、あくまでハード面で収益を得るいわゆる宿泊特化型のホテルばかり。

仙台のホテルマーケットを分析すると、東京からやって来る人の割合は全体の3割ほどと言われています。その3割の人たちと東北に思いを寄せる様々な人達にとって、「あのホテルがあるから仙台へ行ってみよう」と思ってもらえるような場所をいかにして作るか。そこに勝機を感じたのだそうです。

ではどのようにしてそんな場所をつくるか。そこで生まれたのが「 LOCAL SESSION」というテーマでした。東北を意味する「みちのく」の語源が“未知の国”であるように、未知の国東北の隠れた魅力を発信し、新たな機会を創出することを「 LOCAL SESSION」と名付けました。
仙台をはじめ東北には地域を代表する文化や伝統、クリエイターがたくさん存在するにもかかわらず、まだまだグローバルなプロモーションや表現が十分ではない状況があります。そこで『OF HOTEL』では、地域資源もホテルのコンテンツとして捉え、東北を愛し「もっと良くしたい」という思いを持つ人たちと一緒に、東北の魅力を発信する場を目指します。

それは単に、顕在化されているコンテンツを発信するのに留まりません。まだ知られていない東北の価値を発掘して発信する、ホテルで出会った人やモノ、コト同士が化学反応を起こし新たな価値を創造する。そんなホテルは、今まで仙台のどこにもありませんでした。ないなら自分たちでつくるしかない。仙台のホテル業界に、イノベーションを起こすのです。

でもそれは、ひとりの力では到底なし得ません。プロジェクトのチームメンバー、ホテルで働くスタッフ、地域の人々、東北でものづくりをするメーカー……たくさんの人が集まって力を合わせ、“セッション”するように共創することではじめて可能になると考えています。

 

ホテルの随所に「 LOCAL SESSION」を感じるストーリーがある

1階エントランスには、東北にゆかりのあるクリエイターのアイデアと力が結集したデジタルアートが

さらに、ホテルのテーマである「 LOCAL SESSION」は、建設の段階から始まっていると内山さんは言います。

デザインを手掛けるのは、秋田県出身の納谷新(なや・あらた)さん。建築だけでなく空間全てに東北と接点のある企業、人たちとのコラボレーションで計画されているそうです。

家具の一つ一つにもこだわりがあります。例えば客室に配置する椅子は山形県の天童木工からヴィンテージ家具を取り寄せたり、そこに乗せるクッションは東北地方で生まれた「裂き織り」の技術を用いて作ったもの。

「ホテルのどこを切り取っても、東北にまつわるストーリーがあるんです」と内山さんは語ります。

ホテルの構造としては、1階が受付、2階がカフェとワーキングラウンジ、3階から10階が客室となっており、さらに屋上には開放感あふれるアウトドアリビング、地下には東北のお酒と食材を提供する飲食店舗が入居します。

2階ワーキングラウンジは多様な利用シーンに対応できる可変性が特徴

ラウンジの中央には、東北の食を発信するポップアップ型キッチンを配置予定

宿泊客が自由に集い、利用できる2Fのワーキングラウンジでは、定期的にテーマを設けて展示会やイベントを開催する予定。そこで何かしらのインスピレーションを得たり、出会った人同士で繋がって新しい何かが生まれたり。

「クリエイティビティの高い人たちが行きたいと感じる、そこでコラボレーションが生まれる。そんな地域のハブとなるホテルになっていければ」と内山さん。

想像しただけで、ワクワクするスペースになりそうです。

ワーカーを想定したシングルルームの比率が高いが、家族やグループで利用できる大部屋もある

客室のコンセプトは、「我が家のような居心地の良さ」。部屋数を既存の64室から55室に減らし、宿泊客がよりゆったりと過ごせるよう工夫が凝らされています。

ダブルサイズのベッドと足を伸ばせるフローリング、作業がはかどるデスクが揃い、まさに我が家のような居心地の良さを実現

鏡の裏側には、なんと冷蔵庫が! 限られたスペースを最大限広く利用できる工夫が随所に凝らされている

単に間取りを広くしただけではありません。全部屋の床を上げてそこに岩手県の栗の木を使用したフローリングを張り、靴を脱いで過ごすつくりにしたことで、ベッドの上だけでなく部屋全体が居場所になりました。すると床の上に座ったり寝転がったりして過ごせたり、小さなお子さまとの宿泊にも安心なスペースに。部屋の面積自体はそう広くなくとも、とても居心地のよい空間となっており、満足感が得られます。

大部屋は最大6人まで利用可能。さまざまな層のユーザーが利用できる

 

「仙台の、東北のまちをもっと良くしたい」想いで初のホテル運営に乗り出す

今回の募集の雇用主となるのが『OF HOTEL』の運営を手掛ける「株式会社COMMONS.」。株式会社COMMONS.は、今回『OF HOTEL』の企画にも携わり、仙台でのリノベーション事業を手掛ける株式会社N’sCreate.の関連会社です。
株式会社N’sCreate.は、仙台における既存の不動産ストックビジネスを展開し、主にリノベーションを手掛ける会社として2014年に誕生しました。創業当時、仙台に不動産ストックビジネスを行う会社がほとんどないなかでの会社設立は、非常に革新的なチャレンジでした。

N’sCreate.とCOMMONS.それぞれの代表を務める丹野さんは、仙台市出身。新しい価値を生み出し、自身が生まれ育った仙台というまちをもっと豊かにしたい、というビジョンを掲げ、これまでさまざまなリノベーションに取り組んでいます。

そうしたなかで縁のあったホテル改修の話。今までは「つくる」ところまでが自分たちの使命であり役割だったけれど、それよりもっと街に根づいて、溶け込むものを生み出すにはどうしたらいい?――そう考えて、今回初めて運営にまで携わることを決めたといいます。

そんなCOMMONS.とタッグを組んで、共同運営者として開発から企画運営まで広く携わるのが内山さんです。内山さん自身は愛知県出身で、東京を拠点に活動されていますが、「東北にまったく縁がないわけではない」のだとか。

「岩手県に3年ほど勤めていたことがありますし、記憶はないけど実は青森県で生まれていたらしいです(笑)。3シーズン暮らしていた頃は、仕事や遊びを含めて東北中を縦横無尽に走り回っていましたから、東北の良さはよく知っているんです。一方で、それを十分に発信、表現できていないなというもったいなさも感じていました」

そんなさなか、丹野さんからホテル改修の相談を受け、「それなら、地域のハブとなって東北の良さを発信する、そんなホテルをつくりたい」そう考えたそう。

何よりも東北を愛し、その魅力を知るおふたりだからこそ、「東北をもっと盛り上げたい、その魅力を広く伝えたい」というビジョンに賛同してくれる人を求めています。

 

「今までになかったホテル」だからこそ求める人材

今までのホテルとは一線を画す、まったく新しいホテル。どんな人材を求めているのでしょうか。

今回、募集する職種は「ホテルマネージャー」と「ホテルスタッフ」の2種類。ですが、業務内容としては大きな違いはないと丹野さんは言います。

「まずはチェックインやチェックアウト、清掃や宿泊予約の管理など、通常のホテル業務が1つ。もう1つは、宿泊者とのコミュニケーションやホテル内で開催するイベントの企画など、『OF HOTEL』ならではの業務をお願いします。肩書によって役割を明確に分業化するのではなく、スタッフ全員が1つの目標に向かってすべての業務を均一化されたクオリティでこなせるのが理想です」

これらに加えてマネージャー候補には、スタッフの管理やホテル内外の人とのやり取りなどを担当してもらうそう。東北内外から新しい学びや発想の刺激を求める「クリエイティブワーカー」が集まる『OF HOTEL』で働けば、間違いなく刺激的な日々となるでしょう。

そんな刺激的な日々を求めて、既に『OF HOTEL』で働くことを決めたマネージャーとスタッフの2名にもお話を伺いました。成富徳一(なりとみ・のりかず)さんと佐藤亜美(さとう・あみ)さん。いずれもホテル勤務経験があり、「今まで仙台になかった画期的なホテルで、新たなチャレンジをしたい」という理由でCOMMONS.の仲間入りを果たしました。

ホテルマネージャーの成富さん

「元々音楽活動を行っていて、クリエイティブな人たちが好きなんです。今まで仙台にはなかった、クリエイティブの発信基地局のようなホテルが開業すると聞いて、ホテル業界に18年間携わってきた経験を生かしながらもっと楽しく働けそうだと感じ、ここで働くことを決めました」

ホテルスタッフの佐藤さん

「私はホテル業を経験した後に営業職に就いたのですが、やっぱりお客様に喜んでもらえる仕事がしたいと思い、またホテルの世界に戻ってきました。私自身も音楽やアートが好きですし、今までのホテルとは少し違う働き方がしたいと考えていたタイミングでこちらの開業を知って。これからいろいろな人とコミュニケーションできるのが楽しみで仕方ありません」

どんな人と一緒に働きたいですか?と伺うと、成富さんは「ホテルでの業務経験やテクニカルなことよりも、遊び心があってそれをお客様と共有できるホスピタルマインドがある人」、佐藤さんは「何事にも全力で楽しめて、ピンチもポジティブにとらえることのできる人」と答えてくれました。

たくさんの人とセッションし、共創できるホテルを目指して

「新しい価値をつくり、イノベーションを起こすときって、走りながらスピーディーに軌道修正を繰り返すことが大切だと思うんです。良いところは残し、悪いところは解決する。その積み重ねでどんどん変えていく。そういう感覚が絶対に欠かせません」と内山さん。

『OF HOTEL』がやろうとしているのは、従来のホテルでは得られない人と人との出会いやコトの提供。それを実現するには、偶発性をどう誘発するかにかかっています。それは、現場にいて実際にお客様とコミュニケーションするスタッフにしかできません。

ではその偶発性をどう起こすのか? 可能性を感じて『OF HOTEL』を訪れてくれたお客様に、どう価値を提供するか? それは、まだまだこれから考えて作っていく段階です。

『OF HOTEL』は、オープンしてお客様が泊まって終わり、のホテルではありません。オープンした後もずっとずっと進化し続ける、東北に関わるたくさんの人たちとセッションし合いながら、これからの東北の未来をつくっていくホテルです。

ワクワクしながら、ドキドキしながら、『OF HOTEL』の今後を一緒に考える。そんな仲間の1人に、あなたもなってみませんか?

(文:岩崎 尚美 写真:佐々木 信也)

 

▽求人の詳細はこちら
https://n-cre.jp/recruit/hotel_careers/

 

                   
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