多様な幸せの形が共存する地域づくりを、福井県若狭町で共に考える

第4期 若狭ソーシャルビジネスカレッジ募集

福井県南部にある若狭町は、山も海も身近にあり、豊かな自然環境に恵まれているだけでなく、縄文時代の遺跡や古墳群が見られ、古い歴史のある町。
そんな若狭町でフィールドワークや町の方との交流体験を通して、地域とともに生きる暮らしを考える「若狭ソーシャルビジネスカレッジ」の第4期参加者を募集することになりました。

目次

  1. 1.「想いを共有できる場」を求めて、カレッジが誕生。
  2. 2.全8回!まちに触れ、ともに「これから」を考える
  3. 3.カリキュラム
  4. 4.第1期に参加した徳川さんが大阪から移住した話

「想いを共有できる場」を求めて、カレッジが誕生。

若狭ソーシャルビジネスカレッジは、2021年度で4期目の開講となります。カレッジを運営するのは、スポーツツーリズムや子供向けの自然体験キャンプなどを手がける一般社団法人 若狭路活性化研究所。同研究所の代表理事、そして旅館経営者でもある田辺一彦さんが地方経営者として感じてきた課題意識から、このカレッジが立ち上げられました。

代表の田辺一彦さん

若狭町生まれの田辺さんは、学生時代の東京や大阪での暮らしを経て、家業の旅館を継いだ方です。県外からの移住者が、仕事や生活のミスマッチによってまちから離れていく状況を目の当たりにして、「まちの人口増加の視点以上に、個人の生活や幸せについて寄り添い、ともに考えることが必要なのではないか」と感じた田辺さん。

それぞれの人の多様な幸せの形が共存しあう地域づくりを目指し、「想いを共有し、共に考える場」を求めてカレッジの立ち上げへとつながりました。

これまでのカレッジ活動の様子

若狭の地域資源を活用した生業「アウトドアツアーガイド」体験

実際に集落に入り、地域の成り立ちや住民の想いや生き方に触れます。

以前のカレッジの参加者募集記事に田辺さんやスタッフの方の想いが詳しく掲載されています。あわせてご覧ください。
▶︎【2018年度】福井県若狭町で「自然と共存した持続可能なビジネスの在り方」を探る
▶︎【2019年度】2019年度「若狭ソーシャルビジネスカレッジ」地域とともに生きる暮らし方を探る

全8回!まちに触れ、ともに「これから」を考える

若狭町ソーシャルビジネスカレッジは、2021年7月から2022年3月までの全8回の内容で開講します。

「地域を知る-地元学」
「人を知る-聞き書き」
「自然を体感する」
「自分を見つめる-セルフデザイン」

といったテーマを設け、座学やフィールドワーク、ワークショップなどを行ったり、懇親会をしたりと、学びだけではない交流の機会を大切にしながら、ソーシャルビジネスや地方での幸せな暮らし方について一緒に考えていく内容となっています。

カリキュラム

NPO法人共存の森ネットワーク理事長の澁澤壽一氏や半農半X研究所の塩見直紀氏を特別講師に迎え、農業や漁業、旅行業をはじめとして、地域で活躍する地元の人たちも講師陣として登場を予定しています。仕事面だけでなく、日々の暮らしについてカレッジでしか聞けない、リアルな話も聞けるかもしれません。(内容は一部変更の場合もございます)

第1回|7月3〜4日
開講・地域を知る-地元学
第2回|9月4~5日
自然をフィールドにする生業を考える
第3回|10月2~3日
人の想いや暮らしを知る-聞き書き
第4回|11月6~7日
今の地域を知る-地元で活躍する方への取材
第5回|12月4~5日
自分を知る-セルフデザインワークショップ
第6回|2022年1月15~16日
先輩から学ぶ-カレッジ修了生による実践活動の体験
第7回|2月5~6日
自分の生業、ビジネスプランを考える
第8回|3月5日
活動報告会

また、カレッジは参加者や移住希望者と地域をつなげる役割を担う場になってきていて、移住・起業などの相談をされることも増えてきています。このことを受けて、修了生を対象に、移住や就職・起業の個別支援も積極的に行なっています。

第1期に参加した徳川さんが大阪から移住した話

実際にカレッジ参加後に、移住をした方がいます。
第1期生として受講した徳川貴文さんは、当時勤めていた大阪から福井県小浜市に移住し、2020年7月から地域おこし協力隊の隊員として活動をしています。そんな徳川さんにカレッジ参加の経緯や現在の活動に至るまでをお聞きしました。

新たな生き方を探したくて参加
石川県出身で福井県若狭町には縁もゆかりもなかった徳川さんは、当時、大阪の大手通信販売会社で働いていて、移住することは特に決めていたわけでもなかったといいます。

「都心部で働くといろんな方に会えるかもしれませんが、より狭く深く人と関わり、自分が共感できる人に貢献することや、リアクションを得られることをしたいと漠然と思っていたんですね。そんなときに、若狭町のカレッジ参加者募集を知ったんです」と振り返る、徳川さん。

社会人として経験を積んできた中で、自然と近い地域の中で人とていねいなコミュニケーションをとりながら暮らしたいと思っていたところに、TURNSのカレッジ募集記事を見かけて応募に至ったといいます。

「1dayセミナーなど単発や短期で受講できるものもありましたが、カレッジの募集を見て、土日に参加できるし、福井に行くこともできる。やはり現地に行かないと気づけないこともあると思って、思い切って参加することにしました」。

徳川さんは、このカレッジの事前説明会で特別講師の一人であるNPO法人共存の森ネットワークの理事長である澁澤寿一さんの言葉に、共感を覚えたのが決め手になって参加を決めたそうです。

「単に地域活性化ということでなく、社会のこと、そして地球環境のことまで考えてこのカレッジができたと聞きました。1回の講義ではすぐに何かの解決に直結するわけではないけれど、『これは参加してみたい』という思いになりました」。

想いに触れて、地域が近くなってゆく
実際に参加をした徳川さんが感じた、若狭ソーシャルビジネスカレッジの良さを話してくれました。「なによりも、カレッジの運営している方たちの思いに触れることができたのはよかったですね。地域の一人として自分ごとにして運営されている姿に非常に熱量を感じましたし、どんな方がこのまちにいるかということがより理解できたと思います」と徳川さん。

さらにカレッジに参加したことで、自分自身の行動にも変化があったといいます。
「地域に足を運ぶことのハードルが下がったと思います。それまでは、旅行に行くことはあっても、自分が地域のことを知らないと、緊張感を覚えてなかなか地域の人とコミュニケーションをとったり、深く知ろうとするところまでの行動はできませんでした。カレッジで実際にまち中へ行ったり、運営の方含め地元の方たちと触れ合う中で、地域が近くなっていったんです。自分の動きを軽やかにしてくれたのは、このカレッジに参加したからだと思っています」。

徳川さんは、カレッジをきっかけにこれまで以上に自らさまざまな地域に出向く機会が増え、まちに足を運ぶことに積極的になっていったそうです。

つながりが築ける場所
カレッジ修了後、事務局から小浜市のプロジェクトに参画してみないかと声をかけられた徳川さんは、「やってみたい」と移住を決意。

大阪から移住した徳川さんは、現在、隣接する小浜市の地域おこし協力隊として、また隊員の研修先でもある企業の社員として、二足のわらじで小浜市で暮らしています。2017年に小浜市が策定した市と地域の事業者らが連携して取り組む「内外海地区活性化計画」に参画し、小浜市志積(しつみ)で地元企業が運営する漁家レストラン「レストラン内外海(うちとみ)」などの経営管理を担っています。

「小浜市は、海も山もあるし自然が近いところで暮らせる環境があるのは私にとっては本当に心地よい環境だと思っています。市内では車があれば基本的に生活に困ることはありません。都会から移住してきましたが、不便さは感じていないですね」と徳川さん。

最後に、カレッジ参加を検討する人たちに向けたメッセージをくれました。

「ビジネスカレッジと聞くと、少々堅いイメージを抱く人もいるかもしれませんが、実際の内容はビジネスだけに特化しているわけではありません。何度も若狭町に訪れながら、まちの中に行ったり、いろんな方たちとの交流もたくさんあるので、一度ではできないつながりができます。これはお金には変えられない体験ですね。それを考えてお金のことを言ってしまうと、30,000円って安い(笑)」。

「地域で事業をおこして、経済効果を生んで……というのも大切な視点ではあるのですが、ビジネス色を強くして生きていきたい人よりは、暮らしながら住んでいる方と一緒になって地域をよくしていきたいと思う方が参加してみる価値はあると思います」と徳川さんは話してくれました。

若狭ソーシャルビジネスカレッジは、年間を通じて土日に実施され、その期間は一見長く感じるかもしれません。しかし、季節の移ろいを感じながら地域のことが知れ、自分がこのまちで暮らしたらどうなるかをよりイメージすることができます。じっくりとまちの雰囲気も人の暮らしも知ることができるので、「今すぐ移住までは考えていないけど、いろんな地域のことを知りたい、自分や周囲の人の幸せも考えながら暮らしたい……」と漠然と思っている方でも参加しやすいカレッジです。

地域の課題解決やソーシャルビジネスに関心がある人、Uターン、Iターンなど、今後田舎で暮らしたい人、「半農半X」な暮らしに関心がある人、田舎に興味があり、何かできないかと考えている人、共に考え、行動できる仲間を求めている人

こんな方は、ぜひ参加してみてください!

                   
2021年度 若狭ソーシャルビジネスカレッジ
開催日 2021年7月3日(土) 〜2022年3月5日(土)
会場福井県三方上中郡若狭町
定員15名程度
参加費30,000円(全8回分)もしくは1回のみ参加の場合は、5,000円/回
参加費補足※飲食・宿泊代は別
主催若狭ソーシャルビジネスカレッジ実行委員会(若狭町次世代定住促進協議会、(一社)若狭路活性化研究所)
参加方法ホームページの申し込みフォーム、または以下の項目をご記入の上、メールまたはFAXにてお申し込みください。
1.氏名(ふりがな) 2.年齢 3.性別 4.所属 5.略歴
6.連絡先(郵便番号、住所、電話番号、メールアドレス)
7.応募動機(顔写真付き)
8.このカレッジを知ったきっかけ
応募期限:4月5日(月)より随時受付中
※過去の活動の様子は、ブログをご覧ください。
お問い合わせ先若狭路ソーシャルビジネスカレッジ事務局
〒919-1461 福井県三方上中郡若狭町海山64-4-1 (一社)若狭路活性化研究所内
TEL:0770-47-1747 FAX:0770-47-1652
Mail:college★wakasaji-ari.com
※★を@に変換してご利用ください。
※TURNSでは紹介のみ行っています。お問い合わせ・ご連絡はイベント主催者さまへお願いします。

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