新しいくらしが見つかる場所(後編)

【福島県】福が満開、福しま暮らし情報センター

移住相談員2名、就職相談員2名の4名体制で、地方への移住を望む方の新しい人生の実現をサポートする、福島県の移住相談窓口「福が満開、福しま暮らし情報センター」。

前編に続き、就職相談員さんにもお話を伺いました。

 

一人一人にあった仕事情報を。
就職相談員のサポート

左/就職相談員の兵頭文香さん。福島県いわき市出身。右/就職相談員の六馬亜紀さん。福島県福島市出身。

-就職相談員さんにはどのような相談ができ、どのような情報が得られますか?

兵頭さん
「仕事や暮らしに関するご相談にお応えしているほか、ハローワークの機能も持っているので、求人情報をご紹介したり直接県内の企業さんとお繋ぎしたりもしています。
私たちはふるさと福島就職情報センター東京窓口ですが、福島窓口もあり、さらに県内7か所に「ふくしま生活・就職応援センター」があってそれぞれに相談員がいます。東京で相談を受けたら県内の相談員に連絡を取り、現地の最新情報を教えてもらうこともあります。求人票に起こしていないお仕事も本当にたくさんありますし、専門性の高いお仕事はそもそも一般の求人票には出てこなかったりするので、ご相談いただければ相談者さんの希望に添ったお仕事をご紹介できると思います。」

県内8か所の「就職相談窓口」の相談員とも連携して相談に対応している。

-どのような方が相談に来られていますか?

就職相談員の六馬さん。福島県の好きなところは、「フルーツ王国」と呼ばれるくらい年間を通して様々な種類の果物が採れ、自然も食も豊かなところ。

六馬さん
「学生も社会人も相談に来られていて、ご相談内容はお一人お一人様々です。学生さんは就きたい職業も分からず途方に暮れて来られる方もいるので、自己分析からお手伝いして、エントリーシートを一緒に作ったり、面接対策までサポートすることもあります。
特に学生さんは職業診断の結果をそのまま鵜呑みにして気にされている方も多いのですが、私たち2人はその診断結果を全否定するところから始めるんです。(笑)
実際にその仕事をしたこともないのに適職か否かなんて分からないですし、ご自身がやりたい気持ちが強いならその職業でやっていけると伝えています。福島県内で就職先が決まって現地の暮らしの情報が欲しいと来られる方には、移住相談員にも同席してもらっています。」


就職相談員の兵頭さん。福島県の好きなところは、それぞれの地域の方言にその土地らしさや人柄が表れていて、言葉にあたたかさがあるところ。

兵頭さん
「社会人も多くの方がご相談に来られますが、どのような仕事に就きたいのか悩んでいる方から福島県内の企業への転職をしようと決めている方、とにかく東京から離れたいという方まで様々な方がいらっしゃいます。ご相談に来られる背景は様々ですが、お一人お一人とじっくり向き合って、この先どういう生き方をされたいのか、ご自身でご自身の価値観に気付いてもらうようにしています。」

-相談対応する上で大切にされていることはありますか?

六馬さん
「時には何時間もかけて相談者さん一人一人に向き合いながら、『なぜ福島県なのか』ということをご自身の中で明確にしていただくことを大切にしています。特に福島県出身でない方は福島県に対して良いイメージを抱いて来られることが多く、だからこそ持っている情報に偏りがあることもあります。

そういう方に対しては、例えば地域によっては休日に草刈に駆り出されることがあるなど、都会とは異なる田舎ならではの人間関係があることも伝えています。

福島県の人は、自分が属しているコミュニティーに対する所属意識や責任感が強いです。今回の新型コロナウイルスに関しても、注意を払っています。それは自分が感染したら大変ということだけではなくて、地域に迷惑をかけないようにという感覚なんですよね。自分のことだけではなくて、地域コミュニティーのことも考えながら生活するというのは、東京で暮らしている方からすると不思議な感覚だと思います。

そうした地域の現実についてもお伝えしながら、相談に来られた方の福島県に対する情報の偏りをなくし、なるべく広い視野でこれからの暮らしを考えられるように気を付けています。」

「天然痘」が流行した時に病気の子どもたちに贈ったら、たちまち良くなったという言い伝えが残る会津の「赤べこ」

兵頭さん
「就職や転職活動って、辛いことも望まない結果になることもたくさんあって、ご本人の中でしっかりと意志が固まらないと続きません。情報提供はもちろんですが、どちらかというと私たちの役割は相談に来られる方の精神的な拠り所になることだと思っています。

福島でやりたいことや叶えたい夢、住みたい場所、収入を重視するのか。相談員と話す中でご自身が大切にしている価値観をご自身で理解して、就職活動を最後までやり遂げられるだけの意志を固めてもらうことを大切にしています。

福島の良い所だけを見て移住後に困ることがないよう、現実的な地域の姿もお伝えした上で『だから福島でないといけない』とご自身の中で意思や覚悟が決まるまでサポートしています」

-最後に、福島への移住を考えている方やこれから相談してみたいと考えている方へのメッセージをお願いします。

新妻さん
「移住はゴールではなくスタートなので、福島県に定着してより自分らしく生きられるようになったり、より豊かな暮らしが実現できるようになったりすることが一番だと思います。色々な相談者さんがいて、様々な新しい人生を福島県で実現されています。せっかく福島県を選んで下さったからには幸せになっていただきたいので、出来る限りのサポートをさせていただきます。」

佐藤さん
「福島県は広いので私自身もまだまだ知らない魅力がたくさんあります。相談者さんの不安やお悩みに応えようと現地の方々とやりとりをする度に、福島県の新しい一面を知ることができ、日々やりがいを感じています。私は人とお話しすることが好きなので、日々学ばせていただきながら、福島県で新しい暮らしを始めたいという方のお役に立てたらなと思っています。」

六馬さん
「就職や転職は人生を左右する出来事なので、やっぱり悩みが尽きなかったり、身近な人には相談できないこともあったりしますよね。両親に心配かけたくないから悩んでいてもなかなか言えないとか、奥様には言いにくかったりとか。相談員のように他人だからこそ話せることってたくさんあると思うんです。私は『愚痴を言いに来てください』とよく申し上げているんですが、悩みや不安を1人で抱え込まずに、心をサポートしてもらえる場だと思って気軽にお越しいただきたいです。」

兵頭さん
「長い人生の中では立ち止まったり振り返ったりする時もあると思いますが、そういう時期も前に進む時と同様に大切な時間です。就職も転職も移住も、良いことや幸せな結果に繋がることばかりではありません。前に進むためには、何かを諦めなくてはいけないことがあるかもしれません。そうした現実的なことも踏まえた上で、ご相談に来られた方が前向きに明るい未来を見られるように、多様な暮らしが叶う福島県ならではのカラーでお迎えします。」

 

豊かな自然の中で伸び伸び暮らしたい。
家族と過ごす時間を大切にしたい。
地元に帰って、故郷のために力を尽くしたい。

地方暮らしを望む理由も、移住後に思い描く暮らしも様々だろう。

地方移住に漠然とした希望を抱いている方にこそ、「福が満開、福しま暮らし情報センター 」の相談員さんの元を訪ねてほしい。
始めはぼんやりとした想いでも、相談員と話すことで自分の中にある軸が見えてくるはずだ。

より良い未来を共に見つめてくれる人と出会えるこの場所では、新しい暮らしに続く扉が、いつでも開かれている。

 

(文:高田裕美 写真:三浦えり)

 

                   
【福が満開、福しま暮らし情報センター】
住所:〒100-0006
東京都千代田区有楽町2-10-1東京交通会館8F ふるさと回帰支援センター内
電話:03-6551-2989
メール:fukushima@furusatokaiki.net
電話が繋がらない場合は、ふるさと回帰支援センター(03-6273-4401)までご連絡ください。
営業時間: 10:00〜18:00 火〜日曜(定休: 月・祝)
【LINE公式アカウント ふくしまぐらし。】
福島県では、LINE公式アカウントで、月に数回程度、交流・移住に関するお役立ち情報を発信しています。
是非、お友だち登録して、イベント情報などを逃さずチェックしてください!

アカウント名:ふくしまぐらし。
アカウント ID:@fukushimagurashi
【ふくしま移住応援ウェブマガジン エフステ!】
福島を舞台<ステージ>に新しい一歩を踏み出し、自分らしくステキに活躍している先輩移住者の声や、そうした人を支える移住サポーターをご紹介しています。
※エフステ!は福島県移住ポータルサイト「ふくしまぐらし」に統合されました。(2022年6月30日追記)

人気記事

新着記事