9月8日に開催される、上北エリア合同移住フェア。
その第1部では暮らしセミナーと題して、現地で活動する二人のゲストが東京にやってきます。当日どんなお話が聞けるのか、ゲストの一人・長堀晶さんにインタビューをさせていただきました!
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ミュージシャンであり、会社員であり、市民団体も。
5つの顔をもって働くコトとは?
「青森県に移住するまでは青森って聞くと、横殴りの雪が吹きつける”津軽海峡冬景色”みたいなイメージでした(笑)実際は、県内でも場所によって気候は異なり、私が暮らす三沢市周辺は比較的降雪量が少なくて、それまでの青森のイメージとは違いましたね。東京で取得してた情報って、ほんの一部なんだなってその時に感じました。」
結婚を機に東京から青森県三沢市に移住をした長堀晶さん。まさか自分が市民団体を運営するとは思ってもいなかったと話す長堀さんは、プロのドラマーでもあり、材(ZAI)株式会社の会社員でもあり、すべて合わせると5足のわらじを履いている。
「『いい意味で公私混同しろ』と社長が言っていて。そういう働き方を認めてくれる会社に出会えたのも大きいですね。一見違うように見えることでも相乗効果が生まれたり、他の活動の人脈にアドバイスをもらったり、いろんなチャンネルを持っていることが強みになっています。」
その活動のひとつとして生まれたのが、青森ヒバ材をつかった 打楽器 ”カホン” 。
そもそも ”カホン” とは箱状のものという意味で、昔からある楽器。経験を活かして青森のアピールにつながる事ができないかと考え、青森の県木であり名産であるヒバ材の資源活用を思い立ち制作。試行錯誤の末、ハンドメイドでつくられたカホンは、世界で一つしかない逸品となった。
▲青森ヒバ材をつかった打楽器”カホン”
「ニューヨークでカホンを演奏する機会もいただきました。外国人にもとても好評でした。これまで木工品として親しまれてきた青森ヒバに、音として楽しむっていう切り口を加えたことで、新たな出会いの創造にも繋がりましたね。
市民団体『Misawa Music Lovers』として実施してきた地域住民を巻き込んだ活動がきっかけとなって、『Aomori Hiba Cajon Band』というバンドも生まれました。
他にも、オリジナルのカホンキットを自分で組み立てて塗装して演奏するというイベントも企画しました。中学生の女の子から米軍基地のアメリカ人、市役所の人など…日常生活では交流のない世代が青森ヒバの打楽器という共通のテーマで一つになり、自然と輪が広がっていきました。」
すっかり青森での暮らしに馴染んでいる長堀さんだが、東京から見る青森と、青森から見る東京の景色の違いには驚いたという。
「東京にいた時はずっとミュージシャンの第一線で働いてきて、とにかく競争社会でした。今と違って、夜になるとギラギラしてでかけてくみたいな(笑)
それで、周りの人に青森に移住するって言ったら、みんなに音楽を辞めちゃうの?って言われたんですよ。メディアにも音楽をやめて会社員になった元ドラマーとか書かれたり。」
「振り返れば、ある意味では青森に来てからのほうが世界も広がった気がします。生活の充実度は格段に増していて、東京を離れたからって何かを諦める必要も辞める必要もないですね。
逆に、あのまま東京でドラムだけ叩いていたら、視野の広がりは持てなかったと思います。青森に来てみたら、案外東京って遠く感じないし、用事があればすぐ行ける。フィールドが広がって、選択肢が増えた感覚です。」
▲材(ZAI)株式会社の皆さんとの仕事風景
「まったくスローライフではないし、自分でやらなきゃいけないことは多い。けど、やる気さえあれば自分のスキルも経験もいかせるのが、田舎ですね。野球に例えれば、9人のところを3人でなんとかする感覚。
そうは言っても、日が暮れる頃には家に帰り、家族で夕食を食べ、夜は自分の時間が作れる。まさに仕事と生活が密着しています。」
全てに言えるのは、心にも時間にも余裕ができたことが大きかったと話してくれた。
長堀さんに会えるイベント「上北エリア合同移住フェア」の詳細はこちらより
(写真:蜂屋雄士/一部、長堀さんより提供)
ちなみに、もう一人のゲスト、魚崎朋己さんにもコメントをいただきました。
横浜と六ヶ所村を行き来しながら、プラントの設計・メンテナンスの会社を経営しています。その他に、地元食材を生かしたイタリアン料理のカフェ「cafe myufor」を運営しており、そのご縁で今年の4月から六ヶ所村の特産品販売所「六旬館」にあるレストランの運営にも携わらせてもらっています。
仕事で訪れたことからこの場所を気に入り六ヶ所村に来ましたが、愛媛県の田舎育ちということもあり、雰囲気にはすぐに打ち解けました。今では、愛媛の実家よりも青森の環境の方が馴染んでいます(笑)
こっちに引っ越してきてすぐに子供を授かったことが一番印象深く、都会の喧騒やストレスから解放されたことかなと家族で話しています。もちろん田舎町なので不便な部分もありますし、仕事には追われていますが、六ヶ所村にいるとゆっくりとした時間を過ごせていて、とても充実しています。
特産品販売所に関わらせていただいている縁もあり、今後は生産者・製造者・販売者がwinwinになれる仕組みを作っていきたいと考えています。何かいいアイデアがある方がいたら、ぜひお会いしたいですね!
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東京にいると、青森って遠く感じますが、行ってみるとオシャレなお店や施設もあるし、銭湯もたくさんあるし、思い描いていた田舎よりも暮らしやすいかもしれません。
なんだか気になった方は、ぜひ交流会に遊びにきてみてはいかがでしょうか?
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「上北エリア合同移住フェア」
日時:2018年9月8日(土)
時間:【第1部】13:30〜16:30/【第2部】17:30〜20:00
会場:【第1部】Travel Hub MIX/【第2部】全国うまいもの交流サロン「なみへい」
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