いわて最北にある海沿いの町
岩手県洋野町(ひろのちょう)は岩手県の最北東端部に位置し、北は青森県、東は太平洋に接する「海と高原のまち」です。平成18年に沿岸の種市町と山側の大野村が合併して誕生し、現在の人口は約16,000人。漁業、農業、酪農などの一次産業がさかんで、ウニやホヤが特産品として有名なほか、しいたけやほうれん草、乳製品も多く作られています。
また大野木工という木の器や裂織りといった手仕事に触れられるおおのキャンパスや、種市海浜公園など、自然を感じることができる観光スポットもあります。
地域おこし協力隊を支えるfumoto
一般社団法人fumotoは2019年に洋野町地域おこし協力隊OBである大原圭太郎さんが設立しました。地域おこし協力隊の募集・中間支援、関係人口創出事業、デザイン・企画等のクリエイティブ事業を行っています。
今回は代表理事の大原さんにお話を伺いました。大原さんは宮城県仙台市出身です。どのような経緯で洋野町に移住したのでしょうか。
大原さん:「ずっと都市部で働いていましたが、東日本大震災以降、働き方や暮らし方を考えるようになり、地方の仕事に目を向けていました。そんな中、妻の出身地である洋野町の地域おこし協力隊の募集を見つけました。そして2016年から観光推進員として町の観光に関する情報の発信、町のイベント、トライアルツアーの企画運営を行政と一緒に行っていました」
洋野町の地域おこし協力隊第1号としてさまざまな活動していた大原さん。少しずつですが、地域で活動するプレイヤーとの出会いもありました。しかし、地域おこし協力隊の任期は3年。任期後の進路が用意されているわけではありません。観光推進員としていろいろなチャレンジをしてみて、地域の観光を盛り上げるために個人で動くのは難しいと思い始めます。
大原さん:「洋野町には何が必要かを考えたときに、チャレンジする人を増やす仕組みや
1人ではなくチームで動ける仕組みがあったらいいのではないかと思いました。また、地域おこし協力隊の制度も活用できたらとも考えました」
地域でチャレンジする人を増やし、自分はそれを支える役割になろうと考えた大原さん。
多くの自治体では行政で地域おこし協力隊を受け入れていますが、民間で受け入れや活動支援をしている団体もあります。洋野町でも民間で地域おこし協力隊を受け入れ、大原さんが活動の支援をしたり、任期後について共に考えられたら、という想いからfumotoは誕生しました。
fumotoには現在10名の協力隊が所属しています。デザインや農業、建築、サイクルツーリズム、サーフツーリズム、特産品の開発など、それぞれが地域のために活動しています。
大原さん:「洋野町のような小さな町では、移住や観光の支援を役場が担っていることが多いですが、民間で行った方がじっくりと深く向き合えることもあると思っています。何より自由度も高い。地域や社会に求められていることを、行政と民間と共に手を取り合って行っていく。fumotoはそういった存在でありたいと思っています」
地域おこし協力隊募集の紹介
現在fumotoでは、さまざまなミッションの地域おこし協力隊を募集しています!
●移住コーディネーター(1名)
洋野町の人口が減少していく中で、新たな視点で洋野町の魅力発信や地域活動に関心がある人の相談に親身に対応し、移住に限らない関係性を築いていける方を募集しています。
【活動内容】
・SNSやインターネット等を活用した情報発信
・交流イベントや移住体験ツアーなどの企画、実施
・(一社)fumotoが運営する移住相談所での移住を希望する方や検討している方などの相談対応
・岩手県やその他団体が開催する移住促進イベントへの参加
●食を通じた地域貢献事業(1名)
洋野町はウニやホヤなどの海産物をはじめ、乳製品や農作物など他地域に誇れる食材が多くあります。地域の食文化や食材を活かした新たなメニュー開発や商品開発に取り組み、3年後は洋野町で食に携わる事業での起業や就業を目指していただける方を募集します。
【活動内容】
・洋野町、周辺地域の食文化、食材のリサーチ
・SNSやインターネット等を活用した情報発信
・地域の事業者と共に商品開発やメニュー開発
●農業を通じた地域貢献事業(1名)
遊休農地を活用して新規就農を目指し活動していただける方を募集します。現在、令和2年4月に着任された地域おこし協力隊が無農薬野菜作りに取り組んでおり、最初はその方に教わりながら活動し、新たな遊休農地の開拓と農業者の担い手を目指していただける方を募集します。農業に興味があったら未経験の方でも丁寧に教えてくれるので心強いと思います。
【活動内容】
・農家さんでの見学、お手伝い
・遊休農地を活用し、学びながら農業を実践
・任期後の就農を目指し、計画を立て取り組む
●企画提案型(2名)
洋野町の課題は人口減少による経済の衰退、働き世代の減少、高齢化、後継者不足などがあります。この課題を解決するためにも、今ある資源を別な形でいかしたり、自らが一次産業の後継者となり次の後継者を呼ぶきっかけになるなど、地域課題解決への糸口を目指し活動していただける方を募集します。ご自身の興味関心が高く、経験やスキルを活かせる分野でご提案ください。
地域おこし協力隊には、ミッション型(自治体が定めた事業に取り組むもの)とフリーミッション型(地域のビジョンに合った事業を企画する)があります。もともと洋野町はミッション型のみでしたが、fumotoで地域おこし協力隊を募集するなかでいろいろな提案をしてくれる人が多かったことから企画提案型を取り入れることになりました。現在fumotoで活動している企画提案型の協力隊は以下の通りです。
【企画提案の例】
・農業
遊休農地を活用し、農業を行っています。現在は町内に3つの畑を借りています。育てた野菜は産直などで販売も行っています。
・ものづくり
洋野町の工芸品である大野木工について職人さんと共に作品を作ったり、大野木工に関する調査などを行っています。
・歴史
洋野町の歴史や文化について調査し、町内の方にも興味を持ってもらえるようマップの作成などを行っています。
・水産振興
「人と海洋環境が共に循環して自立する社会」を軸に町内の水産業従事者と共に活動しています。
洋野町地域おこし協力隊の応募期限は2021年12月6日(月)まで。
詳しい内容や、応募用紙は下記のURLからご覧ください。
募集専用サイト:http://start-hirono.com
洋野町ホームページ:http://www.town.hirono.iwate.jp/docs/2020070300013/
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■お問い合わせ
一般社団法人fumoto
〒028-7914
岩手県九戸郡洋野町種市23-25-68
0194-66-8870
info@fu-mo-to.jp
(文:千葉桃子(一社)fumoto 写真:(一社)fumoto提供)
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都道府県+市町村 岩手県洋野町 募集状況 募集中 勤務地 岩手県洋野町 募集職種 移住コーディネーター(1名)
食を通じた地域貢献事業(1名)
農業を通じた地域貢献事業(1名)
企画提案型(2名)
その他6つのプロジェクトでも募集中募集期間 2021年12月6日(月)まで 採用問い合わせ先 一般社団法人fumoto
〒028-7914
岩手県九戸郡洋野町種市23-25-68
0194-66-8870
info@fu-mo-to.jp