2022年12月2〜4日(金〜日)の3日間に渡り、宮崎県の里山で「仕事」と「暮らし」を学ぶ2泊3日のスタディツアーを実施しました。参加者は、首都圏在住の学生から社会人まで7名が参加。
また、“宮崎ギョーザ王子” として宮崎餃子のPR活動をはじめ、宮崎の様々な魅力を発信する恒吉浩之さんにもコーディネーターとして同行いただきました。
ツアーは、日本三大秘境の一つと言われる椎葉村をスタートし、神話の里・高千穂町、そして古代ロマンを感じる西都市まで、宮崎県の里山をたっぷり感じる3日間。
その様子をご紹介します!
1日目:椎葉村・高千穂町
バスに乗り込み、秘境の地・椎葉村からスタート。コーディネーターの恒吉さんは、椎葉村の見どころについてこう語ります。
恒吉浩之さん
【プロフィール】1973年(昭和48年)、北海道旭川市出身。中央大学商学部卒業後、出版社に勤務。編集者としてパソコン誌、カルチャー誌、書籍に携わり、新雑誌やWebニュースサイトの立ち上げなどを行う。2017年に宮崎にIターン移住。みんなの経済新聞ネットワークの「ひなた宮崎経済新聞」を立ち上げ、副編集長に就任。勝手に宮崎餃子を発信する「宮崎ギョーザ王子」として地元テレビ局に出演。また、宮崎イチの歓楽街ニシタチでスナック紹介スナック「スナック入り口」のマスターとして店にも立つ。
「椎葉村は、そばや菜豆腐など山の幸が豊富で、また平家落人伝説が伝わるなど、魅力が満載の村です。さらに、地域おこし協力隊の受け入れにも積極的に取り組んでおり、任期終了後も地元に根付いて活躍している方が多数いるのも特徴です。参加者のみなさんには、椎葉村ならではの協力隊の活動や卒業後の働き方などについて知っていただけたらと思います」
まずは、椎葉村交流拠点施設「Katerie(かてりえ)」を訪問しました。施設の名前の由来は、「かてーりの家」。「かてーり」とは、椎葉の伝統的な助け合いのことを意味しています。
ここでは、現役地域おこし協力隊の方やOB・OGのみなさん7名が集まってくださり、一緒に昼食をとりながら自己紹介や意見交換を行いました。
昼食のお弁当は、2020年に地域おこし協力隊として椎葉村に移住してきた佐々木拓也さんの手作り。元々料理人だった佐々木さんは、現在「ささの茶屋」という調理施設を任され、配食サービスやお弁当の販売をされています。
鹿カツや金柑の甘露煮など、椎葉村の土地のものをふんだんに使った美味しいお弁当に、地域おこし協力隊の働き方や椎葉村での暮らしなど、各テーブルで話が弾みました。
椎葉村役場地域振興課の梅北実利さんによると、「椎葉村の地域おこし協力隊の任期後定住率は約7割と、全国平均を上回っている。短い時間でしたが、生き生きとした地域おこし協力隊OB・OGのみなさんとの交流の時間だけでも、その理由を感じることができたのではないでしょうか?」とのこと。
昼食後は施設内にある「ものづくりLab」にて、椎葉村の木材を使ったオリジナルキーホルダー作りを体験させていただきました。このスペースは、レーザーカッターや3Dプリンタなどの機械があり、“あったらいいな” をカタチにできる場所。
それぞれ好きな文字や絵を紙にデザインし、レーザー加工機で彫刻してもらいました。完成したキーホルダーを手にし、参加者のみなさんもとても嬉しそうにされていました。
さらにここKaterieの2階には、キッズスペースや会議室、コワーキングスペースなどもあり、子どもから大人まで楽しめる空間となっています。中でも2階の公共図書館「ぶん文Bun」には、今まで見たこともないようなワクワクする光景が広がっていました。
クリエイティブ司書として、図書館の立ち上げから携わっている小宮山剛さんに案内していただきました。
「私は、クリエイティブ司書をミッションに、地域おこし協力隊として2019年に福岡県から椎葉村へ移住しました。Katerieのキーコンセプトは『新しいって、なつかしい』。人口流出が進む中、子どものときの新しい経験が、将来懐かしい経験として思い出され、帰ってきたくなる場所を作りたいという思いが込められています。この図書館も子どもたちのことを一番に考えてつくりました。本を読む人も読んだことがない人も、ここに来ると楽しくてワクワクする気分になれる場所にしたかったんです」
本のレイアウトは、ジャングルジムのように小宮山さん独自の視点で組まれており、まるで “本の森” に迷い込んだような遊び心たっぷりの空間でした。
参加者のみなさんも好きな本を読んだり、クッションやハンモックでくつろいだりと、思い思いの時間を過ごしました。「私の家の近くにもこんな図書館があったらいいのに」という参加者からの声がいくつも上がっていました。
【交流拠点施設 Katerie】
住所:宮崎県東臼杵郡椎葉村大字下福良1829-70
アクセス:宮崎市から車で約3時間、熊本市から車で約2時間
バス:JR日豊本線「日向市駅」から宮崎交通バスで約2.5時間
電話:0982-67-2177
HP:https://katerie.jp/
いつまでもいたくなるKaterieに後ろ髪を引かれながら、次に向かったのは、54.4mの高さを誇る国の天然記念物「八村杉」がある十根川集落です。
マイクロバスでの移動でしたが、さすが日本三大秘境と呼ばれる椎葉村。途中、離合できないような狭い山道にドキドキする場面もありながら、バスの運転手さんの丁寧な安全運転で無事目的地へ到着しました。
八村杉は、十根川神社の境内にあり、別名「十根の杉」とも呼ばれています。写真からはなかなか伝わりづらいかもしれませんが、この杉は根回り19m、樹高54.4mもある巨木で樹齢800年にもなるのだとか。昭和10年に国指定天然記念物に指定されました。
また、この地域にある十根川集落は、重要伝統的建造物群保存区として、周辺の山々と調和する独特の美しい景色が形成されています。
【八村杉】
住所:宮崎県東臼杵郡椎葉村十根川
アクセス:椎葉村役場より車で20分
電話:0982-67-3139(椎葉村観光協会 )
HP:https://www.shiibakanko.jp/tourism/spot-3/spot4
椎葉村の大自然にパワーをもらい、2つ目の目的の町・高千穂町へ向かいます。
コーディネーターの恒吉さんによると、「天孫降臨の地の一つとして名高い高千穂町は、柱状節理と呼ばれる奇岩で囲まれた高千穂峡や、天照大神の岩戸隠れの舞台となったと言われる天岩戸など、見どころがたくさん。町を上げて観光にも力を入れています。パワースポットとしても有名で、全国からの移住者も多く、受け入れ体制も整ってきているのがポイント。ポストコロナで、国外からの観光客への対応にも迫られており、インバウンド向けの人材が求められています」とのこと。
高千穂町では、事業承継と観光産業への関わり方という視点で、町の魅力に触れてみましょう!
ホテルにチェックインして一息ついた後は、高千穂町の中心地にある「喫茶Gメン」で夕食&交流タイムです!
18時頃の喫茶Gメンの外観
ここを運営しているのは、京都府から移住した水野良亮さんと奥様。元々カフェとして別のオーナーが運営していた場所を引き継いで、新たに喫茶Gメンとして2022年5月にオープンされました。店内にはレコードが流れ、音楽好きの水野さんが作り出す心地よい空間になっています。
喫茶Gメンのおすすめは、カレー・ハンバーグ・チキン南蛮。どれも美味しい水野さんのお料理を頂いた後は、高千穂町の現役の地域おこし協力隊であり、特定非営利活動法人「一滴の会」事務局長である佐藤高功さんから、町の移住施策についてお話を伺いました。佐藤さんは、58歳で早期退職した後、地域おこし協力隊に応募したと言います。
「私は現在62歳。もともと高千穂町出身でUターンです。中学の時に高千穂を離れ、45年ぶりに帰ってきました。東京の製薬会社で勤務していましたが、高齢の父との同居のため早期退職し、地元にもどってから “地域に何か恩返しできないかな” と考え、地域おこし協力隊で募集している移住・定住業務に応募しました」
佐藤さんが所属している「一滴の会」は、移住情報バンクとして、空き家バンクの管理・運営をはじめとした高千穂町への移住検討者のためのサポートを行っています。
また、喫茶Gメンの水野さんも、「一滴の会」のサポートを受けて移住し、事業継承された一人です。
「私も移住するにあたり、佐藤さんをはじめ、地域の方々にサポートしていただきました。元々いつか夫婦で喫茶店をやりたいという漠然とした夢を思っていたところ、事業承継プラットフォームrelayというサービスを通して事業を引き継いだんです。新型コロナウイルスが広がり大変な時期ではありますが、それ以外は前オーナーさんから色々なものを引き継がせてもらえるし、地域ぐるみでお店を盛り上げようとしてくれるので、事業承継のメリットは大きいと感じています。57歳ですが、この土地で自分の生き方を模索していきたいなと思っています」
こうしてツアー初日では、地域おこし協力隊としての働き方や事業継承という魅力まで、幅広いジャンルの仕事について知ることができました。
【特定非営利活動法人一滴の会】
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町大字上野650-1橋本建装事務所内
電話:0982-83-0111
アクセス:https://www.itteki.org/map
HP:https://www.itteki.org/
【喫茶Gメン】
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井806-1 南町ビル 2階
電話:080-5302-2311
アクセス:https://r.goope.jp/kissagmen/about
HP:https://r.goope.jp/kissagmen
交流会の後は、夜神楽を見学するため高千穂神社へ。夜神楽は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)をはじめ、 日本神話や伝説の中に登場する神々が総出演する高千穂の伝統的な神事です。毎年11月中旬から翌年2月にかけて高千穂町内20の集落で夜通し奉納されます。この日は、全国的に寒波に見舞われ、ホッカイロが手放せない状況でしたが、その寒さを忘れるほどの厳かな雰囲気に心洗われる時間でした。
2日目:高千穂町・西都市
2日目は、高千穂のまちを観光産業の視点でまち歩き。
まずは、高千穂町岩戸地区にある「天岩戸交流センターあまてらす館」にて、福岡から移住し、天岩戸まちづくり協議会会長や観光ガイドなどを務める栗原智昭さんに町の魅力や神話についてお話を伺いました。
栗原さんは、高千穂移住歴21年。元々写真家として活動をしていた栗原さん。九州では絶滅したと言われていた野生熊の姿を捉えるため、高千穂町に通い始めたのが移住のきっかけだったという面白い経歴の持ち主です。通っているうちに、高千穂町のまちの雰囲気や地域の人々の人懐っこさに魅了され、移住を決めたとのこと。
高千穂町で観光産業に関わることについて、このように語ります。
「移住者として高千穂町に入り、取材の仕事などを通して高千穂町にどんどん詳しくなっていきました。そうしているうちにガイドの仕事をやることになりました。地元の人は生まれた時からその環境や文化が当たり前なので、地域の様々なことに疑問を感じませんが、私のような外から来た人間だからこそ、観光客と同じ目線でその地域の魅力と向き合えることがメリットですね。観光産業という働き方の分野では、宮崎屈指の観光地・高千穂であっても社会情勢や時期による人の動きに影響を受けるので、閑散期をどう乗り切るかが課題でもあります」
ざっくばらんにご自身の経験をお話してくださる栗原さんに、参加者のみなさんも興味津々の様子でした。
その後は、実際に岩戸地区にある、天岩戸神社、天安河原へ。この場所は、天岩戸神話の舞台となった場所。天岩戸神社は、日本神話(古事記・日本書紀)の中に書かれている天照大御神が隠れた天岩戸と呼ばれる洞窟を御神体として祀っています。
そして、ここを流れている岩戸川の川上には、天安河原が存在しています。そこは岩戸に隠れてしまった天照大御神に出てきてもらうため、八百萬の神々が集まって相談をしたと言われる場所。近づくにつれてだんだんと周りの空気感が変わってくるような、神秘的な雰囲気が漂います。
【天岩戸神社】
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073番地1
電話:0982-74-8239
アクセス:阿蘇熊本空港より車で約1時間30分
宮崎空港より車で約2時間15分
HP:https://amanoiwato-jinja.jp/
午後は、「一般社団法人 ツーリズム高千穂郷」の田崎美香さんに高千穂神社などのある三田地区と高千穂郷を案内していただきました。
田崎さんご自身は、2年前に東京からUターンされ、一つのことよりも様々な生業に関わった方が自身の強みを発揮できるという想いから、複業という働き方をされています。
高千穂町には数え切れないほどの神社が存在する中、田崎さんは、移住や自分の働き方と向き合っている参加者のために「心を鎮め、自分の道を切り開き、壁にぶつかっても勝つように」という願いを込めて3つの神社をセレクトしてくださいました。
(上段)高千穂神社で「鎮石(しずめいし)」に手をかざす参加者たち
(左下)荒立(あらたて)神社 (右下)槵觸(くしふる)神社
みなさんそれぞれどんなことを願ったのでしょうか?この日は、4つの神社とパワースポットを巡り、心身ともに清められた気がします。
最後は、高千穂町の観光地としては外せない高千穂峡へ。日本の滝100選に選定された名瀑「真名井の滝 」で記念撮影。令和4年9月に宮崎県を襲った台風14号の大雨で遊歩道の手すりが流されるなどの被害があった場所です。一日でも早く観光客に楽しんでもらいたいと現在は復旧され、国内外からの多くの観光客で賑わっていました。
【高千穂峡】
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井
電話:0982-73-1213
アクセス:車/宮崎市内から約2時間
電車/JR日豊本線延岡駅から路線バスで約1時間30分
高千穂町観光協会HP:https://takachiho-kanko.info/
高千穂町という観光地の歴史や働き方を肌で感じ、夕方からは西都市へ向かってバスを走らせます。「一滴の会」の佐藤さんからは、自宅の庭先で採れたという美味しそうなかぼすを沢山いただきました。佐藤さん、ありがとうございました!
佐藤さんにいただいたかぼすを分けて記念撮影
3日目:西都市
いよいよツアーも最終日。初日に訪れた秘境の地・椎葉村からは、だんだんと宮崎県の中心部に近づいてきました。
ツアー最後の地となる西都市の魅力について、コーディネーターの恒吉さんはこう語ります。
「古墳時代に造られた日本でも有数の古墳群『西都原古墳群』が有名な西都市。宮崎県の中央部に位置し、ピーマン、きゅうり、ズッキーニなど、農業も盛ん。新規就農のサポート体制も整っているため、農業移住者も多くなっています。また、コワーキングスペース『tomosite(ともして)』やサウナーに人気の「源泉かけ流し温泉 妻湯」など、ワーケーションでも利用できる施設が新たにできています」
この日はあいにくの雨でしたが、西都市では収穫体験や起業支援について学びを深めます。
まずは、2021年6月末に福岡市から移住し、ピーマン農家を営む松浦篤志さん・亜希子さんご夫婦を訪問。移住後、1年間の農業研修を行い、現在はJAトレーニングセンターのハウスで生産をしながら、完全独立に向け試行錯誤を繰り返しているとのこと。
もともとIT系の仕事をしていたという松浦さんですが、奥様の実家が宮崎市にあり、いつか宮崎で農業がしたいといつも話していたそうです。
篤志さんはこう語ります。
「移住までには、西都市以外にもさまざまな地域を調べました。新規就農フェアを訪れたのが最初の一歩でしたね。西都市の決め手は、就農の道筋がしっかりしていて、支援が充実していたことでした。西都市役所やJAの方、農家の先輩たちとのつながりやサポートがあるので心強いです。就農してからの生活は、勤めていた時と比べてストレスがなくなりました。どうしたら美味しいピーマンができるのだろうと、作物のために工夫したこと、実践したことが結果になって表れるのが楽しいですね」
就農のステップやピーマンの収穫方法について伺った後は、ペアに分かれ、いよいよ収穫体験です。ツヤツヤでパリッとした新鮮なピーマンたち。たった1時間弱の作業時間でしたが、ピーマンに愛着が湧いてくるようでした。参加者の皆さんが夢中になって収穫し、気づけばコンテナいっぱいのピーマンがこんなに!
収穫したピーマンは、ビニール袋いっぱいに詰め、お土産としていただきました。松浦さん、本当にありがとうございました!
体を動かした後は、宮崎市出身で福岡県から移住した河崎祐司さんが営む「アポロンカレー」にてランチ。居酒屋だった店舗を改装し、現在のお店をオープンされました。ランチ時のため、河崎さんにお話を伺うことはできませんでしたが、太陽をモチーフにしたロゴとおしゃれな店内からは、とってもおしゃれで地域でも人気のお店であることが伝わってきました。スパイスがしっかり香る、とても美味しいカレーでした。
【アポロンカレー】
住所:宮崎県西都市小野崎1丁目82番地
電話:0983ー42ー3333
アクセス:宮崎市内から車で約30分
Instagram:https://www.instagram.com/apollncurry/
お腹を満たした後は、西都市の起業・開業サポートについて知るため、「一般社団法人まちづくり⻄都KOKOKARA」へ。KOKOKARAは、⻄都市でまちづくりを推進しながら地域経済の活性化を担うため、2022年6月に新たに開所した起業・開業のサポートを行う相談窓口です。
ここでは、まちづくり課⻑の川上大介さんより、 地域での起業・開業するための流れや⻄都市のサポート体制についてお話を伺いました。ランチで伺った、アポロンカレーの河崎さんもこちらのサポートを受けて創業されたとのこと。
「初めての創業だと、何から手をつけたら良いのか分からないという方も多いと思いますが、そういう方に対して支援を行っています。また、西都市には『西都市創業等支援事業補助金』という独自の制度があります。これは、西都市で新たに創業する方や事業を引き継ぎ、新しいチャレンジをする方に対して最大160万円まで支援するものです。今年度は、11月末時点で15件申請があり、うち14件が採択されました。この補助金に関する申請受付は、年5回程度実施され、全国どこを探してもここまでの手厚い補助はないと思いますね」
参加者からも、西都市での創業に関する具体的な質問も飛び交い、空き家や空き店舗の課題の話まで幅広くお話いただきました。午前中の就農サポートを含め、西都市では新しいことに安心してチャレンジできる環境が整っていることを感じました。
あわせてまとめとして、3日間の学びや感想を参加者のみなさんと振り返りを実施。3つの地域の地域性の違いや、それぞれの方法でやりたいことを実践する先輩移住者の姿にとても刺激を受けたようです。
コーディネーターの恒吉さんからは、「宮崎は、何かやってみたいという人がいたら応援したいという人が多い。もしチャレンジしたいことがあれば、今回の出会いやつながりを大切にして、ぜひ関係性を築いていってください」とエールをいただきました。
【一般社団法人まちづくり⻄都 KOKOKARA】
住所:宮崎県西都市小野崎1丁目55番地
電話:0983-32-6242
アクセス:https://www.saito-kanko.jp/members/%E4%B8%80%E8%88%AC%E7%A4%BE%E5%9B%A3%E6%B3%95%E4%BA%BA%E3%81%BE%E3%81%A1%E3%81%A5%E3%81%8F%E3%82%8A%E8%A5%BF%E9%83%BDkokokara/
HP:https://saito-kokokara.com/
このツアー最後のスポットは、古代ロマンを肌で感じる西都原古墳群。西都市に入ってからずっと同行してくださっていた、西都市役所商工観光課の丸山さんにご案内いただき、みんなで散策しました。西都原古墳群は、国の特別史跡公園に指定され、300以上の古墳が点在しています。
広い公園内には、丘のようなさまざまな形をした古墳が至る所にあり、天気のいい日は、散歩やサイクリング、レクリエーションなど、地域の憩いの場として多くの方に愛されるスポットです。この日はあいにくの雨でしたが、1700年以上も前の歴史に思いを馳せながら散策することができました。
古墳群の中には、中を見学できる古墳も存在。
4世紀後半に築造された前方後円墳に入る参加者のみなさん。
【西都原古墳群】
住所:宮崎県西都市大字三宅西都原5670
電話:0983-42-0024
アクセス:https://mppf.or.jp/saito/access/
HP:https://mppf.or.jp/saito/
宮崎県の里山の「仕事」と「暮らし」を学んだ今回のツアー。地域おこし協力隊、起業・開業、事業継承、新規就農…自分らしい働き方や暮らしを営む様々な先輩移住者との出会いに、新たな生き方の選択肢が広がったのではないでしょうか。
ここからまた参加者のみなさんの新たな第一歩がスタートすることを、心から願っています。
また、参加者のみなさんには、2023年1〜3月に開催する宮崎県オンラインセミナーにゲストとしてご登場していただく予定です。ツアーに関するご感想など参加者の声を直接聞くことができます。
宮崎県の里山での暮らしや働き方に興味がある方は、ぜひこのセミナーもチェックしてみてください!
文・写真/黒木 麻莉恵
参加者の声
●その地域の方と直接お話しすることができ、誌面やインターネットで得られる情報だけではなく、実際に自分の目で見て体験することは大切だと思いました。
●宮崎が日本の歴史のさまざまな舞台となっていることを初めて知りました。宮崎の魅力はズバリ人柄の温かさです!
●全てが新鮮で、魅力的に感じました。どの地域も観光を通して関係人口を増やしたいと工夫しているところが伺え、関わってくださった方々もとても親切で、観光しているだけでは発見できない魅力がたくさんあるところだなと感じました!
●山間部の地域には、勝手に閉鎖的なイメージを持っていたのですが、オープンな印象に変わりました。このツアーで、人も行政も移住者を迎えるための工夫や、実際に移住後に受け入れてくれる度量があることを知ることができました。
●これからどんなことをしていこうかと悩んでいましたが、今回のツアーのように地域に入って、人と出会い、地域と繋がりを持っていけばいいんだなと感じました。
●出会ったみなさんが、それぞれやりたいことをやって充実した生活を送っているなと感じました。仕事を探すにあたっても、一つのことにこだわらず、いくつかの仕事をする働き方もいいかもしれないと思いました。