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大分県オンライン移住フェア「FREE OITA」
開催レポート

2020年11月1日(日)〜7日(土)までの1週間、大分県の移住フェアをオンラインで開催。
1日には、大分から直接魅力を発信する「トークセッションLIVE」や「ワークショップ」が行われました。ここでは、その初日の模様をレポートします!

 

●トークセッション1「おんせんだけじゃなくITも熱い!」

企業や個人の垣根を越えた“つながり”を大切に

「大分では“温泉”と同じくらい、“IT”が熱いのをご存知ですか?」

トークセッションの冒頭にそう話すのは、出身の大分県で2017年にWebディレクション専門の「株式会社コラボ」を立ち上げた、後藤洋介さん。意外に思うかもしれないが、大分県ではIT関連のスタートアップや、都市部からのIT企業進出などが増えつつあり、大分をフィールドとした最先端のIT技術の実証プロジェクトが行われるなど、全国的に注目を集めている。

そんな中、大分でのITビジネスの盛り上がりを全国に発信すべく、2018年にスタートしたのが「おおいた県IT部」。後藤さんは、そのまとめ役も務めている。

「大分のIT業界の魅力は、横のつながりが強いところ。お互いにサポートし合いながら、業界全体を盛り上げていこうという機運があります。実際に、マンパワーが足りないときはサポートし合ったり、コラボしたりして仕事に取り組んでいます」

手がけるプロジェクトは、有名企業のホーページ制作をはじめ、業務用のシステムやサービスの開発、アプリ制作など多岐にわたる。仕事の依頼は東京を中心に全国から。いわゆるニアショア開発を多く手がけている。

「発注する東京の企業にとっても、『大分ではIT業界内でサポートし合いながら、満足のいく仕事をしてくれる』と、横のつながりが強いことはメリットの一つに感じてもらえています」

ゲストの後藤洋介さん(左)と、勝河祥さん(右)

 

未経験からIT技術が学べ、就職・転職もサポート

もう一人のゲスト、勝河祥さんは、横浜生まれ大分育ち。
ITの制作デザイン会社「LAUNCH CRAFT(ランチクラフト)」の代表を務めながら、大分のIT業界で活躍する人材を育成するための私塾「OITA CREATIVE ACADEMY(おおいたクリエイティブアカデミー/以下、OCA)」の校長として運営を手がけている。

「大分のIT業界を担う新たな人材を輩出することを目指すOCAでは、未経験からでもプログラムやデザインの最新技術を学べる点が大きな特徴です。社会人として働きながら受講する人も多く、就職や転職のサポートも行っています」

実際に、埼玉からOCAで学ぶために移住し、大分のIT企業で活躍している卒業生や、大分に住みながら東京のIT企業に就職し、リモートで働いている人もいるという。

「エンジニアであれば入塾して3カ月〜半年ほどから、ディレクターでは早い人で入塾1カ月後から、仕事を始める人もいます。『ITの世界で活躍したい、働いてみたい』という方は、大分にはその大きな可能性が広がっていると思います」

 

ITによるクリエイティブで地域を元気に!

最後にこれからの目標について、二人にうかがった。

後藤さん:「コロナの影響でテレワークなどが進んだことで、どこにいても仕事ができる時代が、より身近になってきました。移住をはじめ、二地域や多拠点居住など、多様な働き方、さまざまなライフスタイルを目指す人が増えていくなかで、私たちは別府市に温泉付きのゲストハウス『ちくぜんや山荘』をオープン。大分駅前で手がけるコワーキングスペース『Oita Co.Lab Lounge(大分 コラボ ラウンジ)』のリニューアルも計画中です。これからも、コミュニティづくりを通じて、大分のIT業界の環境をよりよくしていきたい。さらに、ゲストハウスやコワーキングスペースが、大分への移住を考える人にとって、地域を深く知るためのきっかけの場になればと思っています」

勝河さん:「大分では、後藤さんをはじめ上の世代の人たちが、ITによるクリエイティブを通じて、地域を盛り上げようと尽力されてきました。次は、僕たちがそのバトンを受け継ぎ、さらに次の世代とも連携しながら、IT業界や地域をより良くしていきたいと考えています」

※当日のトークセッションは、こちらから見ることができます。
FREE OITA「IT」

 


 

●トークセッション②「大分の古民家 暮らす楽しみ、作る楽しみ!」

自然の音や四季の変化を身近に感じる豊かさを実感

トークセッションの第2部は「大分の暮らしと古民家」がテーマ。

ゲストの1組目は、大分県の北東部に位置する小さな城下町・杵築市(きつきし)山香町で、築150年の古民家を生かして「山香文庫(やまがぶんこ)」という農村民泊を営みながら、お茶の栽培や加工も手がける牧野史和さんと、鯨井結理さん。

もう1人は、2019年に栃木から地域おこし協力隊として杵築市に移住し、人が集まる場づくりを目指し、山香町にある古民家をセルフリノベーション中の青木奈々絵さんだ。

左から、牧野史和さん、鯨井結理さん、青木奈々絵さん

 

最初に伺ったのは、移住して実感した大分暮らしの魅力について。

山口県出身で、東京の大学在学中に農業を志ざし、卒業後、地域おこし協力隊として杵築市に移住した牧野さんは、東京と大分のいちばんの違いは“音”だという。

「こちらの生活で実感したのは、『音がない』こと。車や電車など人工的なノイズが少なく、小鳥の声や木々の葉音など、自然の音がよく聞こえます。もう一つは、『音を出せる』こと。田舎では周囲の家が離れているので、床をギシギシ鳴らしても、改装で少々音を出しても、誰にも怒られません。そういったストレスフリーなところが魅力ですね」

埼玉県出身で、関東でヨガインストラクターとして働いてきた鯨井さんは、移住先を探していたときに杵築市を訪れ、当時、地域おこし協力隊だった牧野さんに案内してもらったのをきっかけに、2018年3月にこちらに移り住んだ。

「町の小さなスーパーにも、普通にその日に水揚げされた新鮮な地元の魚がずらりと並んでいるのを見て、とても驚きました! 食材の移り変わりで、季節を感じる。よく、『豊かさはお金でははかれない』と言いますが、こちらに来て、本当にそのとおりだなと実感しています」

 

古民家改装を通じて、地域の人の温かさを実感

青木さんは、杵築市の地域おこし協力隊として、空き家バンクの運営や移住相談業務を手がけている。

「杵築市は、空き家バンクに掲載されている物件が比較的充実しているのが特徴。コロナの影響もあり、いつか移住をと考えていた方がスピード感を持って物件を探し始めるなど、移住への関心の高まりを感じています」

青木さん自身も、空き家バンクで見つけた築150年以上の大きな古民家を、パートナーと一緒に改装している。

「DIYで改装していると、地元の人が『頑張ってるねー』と声をかけてくれたり、道具を貸してくれたり、遠くに住む友人たちが旅行がてら改装を手伝いに来てくれたり、いろいろな人とのつながりが深まっていくのが嬉しいですね」

この古民家には、井戸やかまどが残されている。それを復活させて薪で調理したり、育てた野菜で調味料をつくったりと、昔ながらの暮らしが体験できるような農家民泊を、来年春ころにオープンするのが目標だ。

 

気になる地域があったら、まずは足を運んでみよう!

最後に移住する地域を探すポイントについてうかがった。

「移住を検討中の方は、気になる地域があったら、まずは実際に足を一歩踏み出し、訪れてみましょう。その際に、予定を詰め込みすぎないのがオススメです。人との縁をたどって、出会いを楽しみながら地域を巡ると、より深く魅力を知ることができます。移住先として大分県や杵築市が気になっているという方は、ぜひ気軽にお越しください!」

そう話す鯨井さんは、現在も東京の所属するヨガスタジオの運営をオンラインでサポートしたり、全国各地でインストラクターを務めたりと活動している。

「今後は、山香文庫の運営を手がけながら、自分の大切にしているボディケアや地域の魅力である里山の暮らし体験などを通じて、訪れた方が心と体に余裕を取り戻すお手伝いをしていけたらと思います」

さらに、牧野さんが続ける。
「私は、ゆくゆくは山香文庫の周りに広がる、かつての段々畑跡を活かして、“食の公園”にするのが夢です。誰が植えても、誰が収穫しても構わない、食をキーワードに、にこやかに賑やかに暮らせる場所がつくれたらと考えています」

※当日のトークセッションは、こちらから見ることができます。
FREE OITA「古民家」

 


 

●「臼杵煎餅ワークショップ」レポート

地元の有機生姜を手塗りする伝統技法を体験!

11月1日には、大分の銘菓「臼杵煎餅(うすきせんべい)」をつくるオンラインワークショップも開催された。
講師は、大正8年創業の「後藤製菓」5代目の後藤亮馬さん。

 

「臼杵煎餅は、お殿様が江戸の参勤交代のときに持っていく食料としてつくられたのが始まり。当初は、ひえや粟でつくられていた煎餅が、だんだん小麦粉で製造されるようになり、臼杵市で生産が盛んな生姜が加えられ、生姜の風味が楽しめる煎餅になりました」と後藤さん。

ワークショップでは素焼きの煎餅に、臼杵市の有機生姜でつくった「生姜糖」を刷毛で塗って縞模様をつける、昔ながらの工程を体験した。後藤製菓の職人たちも、同じように一枚一枚手塗りで模様を仕上げており、1日に1500枚ほど手がけるという。

参加者は後藤さんに教わりながら、まずは生姜糖の粉末を電子レンジで溶かし、「生姜のタレ」をつくり、それを伝統的なシュロの刷毛を使って煎餅に手塗りした。

「綺麗な縞模様をつくるコツは、煎餅が割れるのを恐れず、刷毛でゴシゴシこするように少しずつずらしながら塗っていくこと」と後藤さん。

最初は苦戦していた参加者も、後藤さんのアドバイスを受けながら、だんだんと上手く塗れるように。最後に、つくり立ての煎餅を味わいながら、参加者は次のように話してくれた。

「最初は、生姜糖をつけすぎてしまったのですが、結果的により生姜の風味が感じられて、とてもおいしかったです! 自分でいろいろ試せるのが、手作りならではの楽しさですね」

また別の参加者は、「シュロの刷毛が思ったより硬くて、これを使って毎日たくさんの煎餅をつくっている職人さんを尊敬します。塗りたてと少し乾燥した煎餅では、食感や風味が違って、いろんな味わいが楽しめるのも面白いなと思いました」と教えてくれた。

「余った生姜のタレは、お湯で溶かして生姜湯にしたり、フルーツをつけて味わったり、いろいろ楽しんでいただけます。工場では、職人が煎餅をつくる様子も見学できますので、ぜひ気軽に大分にも遊びにお越しください!」(後藤さん)

 


大分県と県内の市町村では、引き続き、オンライン移住相談を受け付けていますので、お気軽に相談してみてください。
また、移住に関する情報が満載のサイトも、ぜひ、チェックしてくださいね!

●オンライン移住相談窓口
https://www.iju-oita.jp/archives/11832

●大分への移住情報は「おおいた暮らしポータルサイト」
https://www.iju-oita.jp/

●大分の先輩移住者の声「大分移住手帖」
https://oita-ijyutecho.com/