26歳、バンドが解散。冷めきれない情熱を次は仕事へ。
そして今、地元・佐賀で、地域の人と仲間に支えられながら挑戦を続けている。
-これまでの歩みや転職までの道のりを教えてください。
私は佐賀県佐賀市の出身です。高校卒業後、大学進学を機に福岡へ出ました。学業に加えて、バンド活動に打ち込みました。ハイエースを買って全国ツアーに出向いたり、リリースしたCDの売り上げに一喜一憂したり。音楽が全てだった20代前半。でも26歳のとき、バンドは解散しました。仲間と夢を追ってやり切った分、心にぽっかりと穴が空いたようでした。それでも、冷めきれない情熱が胸の奥に残っていました。「次はこの熱を仕事に向けよう」そう決めて小売業の世界に飛び込みました。
最初は、大手ディスカウントストアに就職。現場で売り場づくり、仕入れ、店舗運営を基礎から学びました。その後、全国展開するコンビニチェーンに就職し、スーパーバイザーとして8店舗を担当し、売上管理やオーナーとのやりとり、売上アップの戦略づくりまで経験しました。数字と現場の間を行き来する中で、次第に「もっと地域に根ざし、人と顔を合わせながら働きたい」という思いが強くなっていきました。
-佐賀へのUターンと転職先にモリナガを選んだ理由は?
32歳のとき、父が体調を崩したことをきっかけに、家族のことを改めて深く考えるようになりました。子どもにとっても、田舎で子育てをする方がいいのではないか。そんな思いが強くなり、転職を決意しました。佐賀は、帰省するたびに空気の柔らかさや人の温かさを感じ、「ここで生きていきたい」と思える場所でした。それが転職、そして移住を決めた理由のひとつでした。妻は都会への憧れが強く、当初は佐賀への移住に前向きではありませんでした。それでも「ここで家族と生きていきたい」という思いを貫き、転職活動を始めたのです。
その後、転職サイトでモリナガを知り、若手バイヤーのインタビュー記事に心を打たれました。「自分で考え、仕入れ、売り場を作る面白さ」を語るその姿に、ここでなら自分も挑戦できると強く感じました。
-入社後、どんな挑戦がありましたか?
最初はドライグロッサリー部門で仕入れや売り場を担当しました。その後入社1年で新規ベーカリー立ち上げのチーフに任命されました。でもパンの経験も知識もゼロ。研修先の名古屋のパン製造会社で缶詰状態で基礎を叩き込み、生地、発酵、焼成の流れを体で覚えました。「もう一度転職するくらいの挑戦だ」と心の中で思ったのを覚えています。
掲げた目標はオープン初日1000個販売。周囲からは「無理じゃないか」と言われました。でも、腹を決め、スタッフやパートさんと何度も研修を重ね、試食会を開き、夜遅くまで意見を出し合いました。迎えたオープン当日。祈るような気持ちでした。お客さまの反応は期待以上。気づけばパン棚は空に。目標の1000個をやり切った瞬間、「やったな」と仲間と交わした一言に胸が熱くなり、「ここからが本当の勝負だ」と心に刻みました。
-モリナガの職場環境はどんなところですか?
モリナガは挑戦を応援してくれる会社です。そして何より、人間性を重んじる会社だと感じます。小売業は目先の売上を優先しがちですが、モリナガは「一人の人間として正しいか、正しくないか」を判断基準にしています。だから、地元に根ざし、地域の人たちに愛され続けているスーパーなんだと思います。そんな環境で働くことで、「何のために仕事をするのか」を改めて考え、大きく成長できました。
私が担当する新商品の開発にも、現場の仲間たちは毎回前向きに、熱意を持って取り組んでくれます。「ここをこうしたらもっと良くなる」「次はこれを試そう」と意見を出し合い、試作と改良を重ねます。だからこそ、毎月10数個もの新商品を送り出すことができています。その熱い現場の一体感が、今の自分を支えてくれています。
-佐賀で暮らし、働く今の気持ちは?
佐賀で働くことで、地域の人の温かさを改めて感じています。福岡で働いていた頃は、数字や効率に追われることが多かった。でも今は、お客様がパンを手に取って「おいしかった」と声をかけてくれる。その言葉が、自分の力になっています。
休日には同僚と唐津まで釣りに出かけ、釣った魚は父が捌いてくれます。父との会話のきっかけにもなり、家族の絆を深める大切なひとときです。妻も今では「佐賀に移住してよかった」と言ってくれます。
-これからの目標を教えてください。
新しい商品を作り、売り場を作り、若手の挑戦を後押しし、新店舗のベーカリー立ち上げにも全力で取り組みたいです。地域に愛される売り場を、仲間と一緒に作り続けたい。そのために、これからも挑戦し続けます。
-転職を考えている人へのメッセージをお願いします。
不安はあって当然です。でも「自分が大切にしたいもの」に向き合って選んだ道なら、後悔はありません。無理だと言われた1000個のパンを売り切った日と同じです。一歩を踏み出せば、新しい景色が必ず見えます。その一歩を、ぜひ踏み出してほしいです。
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