「いつかは農業をやってみたい」「コロナ禍が緩和されたら、具体的に農地を探したい」など農業に興味のある方たち向けに、茨城県那珂市の農家の皆さんから「農」に関わるヒントを学べるオンラインツアーを開催!
農家の現場から農作業の様子も生中継で配信された。
農業の先輩たちが現地から生でアドバイス
最初の中継は、実家の農家を継いだ「那珂市のアニキ」小林さんのキャベツ畑から。2㎏もあるキャベツを、器用に包丁を使い、手作業で収穫する姿に感嘆!
小林大輔さん(「那珂アグリス」「フェルミエ那珂」会員)
「那珂市は災害も少なく、いろいろな作物が育てられる土壌なので、自分と相性の合う作物を探すのがおすすめ。就農に関するサポートもあるので農業が初めての人もチャレンジしやすい地域です」(小林さん)
「那珂市は貸し農園もあるので、段階的な就農ができると思います」(地域おこし協力隊 入江さん)
実際にキャベツの収穫の様子をオンライン中継。包丁を使い、すべて手作業で行っている。
2番目の現場中継は、定年後に農業を始めた助川操さんと3年前に脱サラして農業の道に入った息子の助川勝さん親子のサツマイモ畑から。親子2代で農業を営んでいる。
干し芋が専門で、助川さんがつくる「芋助」の干し芋は、日本一の干し芋生産量を誇る「ひたちなか・東海・那珂ほしいも協議会」の「ほしいも品評会」でも高い評価を得ている。
(左)助川操さん(株式会社芋助 代表取締役)(右)助川勝さん
中継ではサツマイモの掘り出し作業と選別作業を見学しながら、助川さんから農業の話を伺った。
「農業は自然相手だけれど、やったらやっただけのことが返ってくるのでやりがいがある。若い人にどんどん参入してほしい。やる気があれば何とかなるし、那珂市には農業委員もいて、農業をやりたい人向けにバックアップ体制は整っているのでまずは相談してください。」(操さん)
「農業をやっていて、お客さんの反応を見るのが一番楽しい。もっと多くの人を喜ばせたい。農業はとても楽しいし、目標を立てて努力していけばきっとうまくいくと思います。」(勝さん)
干し芋用のサツマイモを機械で掘り出した後、大中小と型崩れの4種類に選別。繁忙期にはなんとスタッフ20人以上で収穫!
「那珂市の農家の方はみなさん仲良しで、優しくおおらか。外からの人に対しても温かく接してくれます」(地域おこし協力隊 八子さん)
今は、サツマイモだけでなく、新しく市のプロジェクトでかぼちゃのペーストの生産を始めており、今後はかぼちゃ作りも展開していくそう。助川さん親子に今後も注目したい。
最後は、赤大根、冬瓜、かぶ(もものすけ)、赤ネギ、ほうれん草、食用菊、イタリアンパセリ、茎ブロッコリーなど那珂市で採れた珍しい野菜が並ぶ「ふれあいファーム芳野」から中継。
仲田正義さん(農業活動拠点施設運営組合「ふれあいファーム芳野」組合長)
農業は作物の販売が特に大変なため、「売る場所」である直売所経営に尽力しているのが仲田さん。 ここは出荷しながら農家同士がコミュニケーションをとれる場所でもあり、前述の小林さんもキャベツなどを出荷している。
作物をきれいな荷姿にし、お客さんの立場に立って陳列するのが売れるコツ。
ふれあいファームでは珍しい野菜も含め、色々な種類の野菜が並ぶ。
ふれあいファーム芳野名物「殿中もち」(写真上)、「手作り味噌」(写真下)など、工房で作られた加工品も。
「農業が好きで、50歳で脱サラして始めましたが毎日が面白い。一番の魅力は種をまき、育て、自分の気に入る野菜ができた時。明日に悔いを残したくないので、やりたいことをやりたいし、楽しくなければ仕事ではないと思います。自分にとって農業は一生の仕事です。自分で育てる楽しみを味わいたい人は農業にぜひ参加してほしい」(仲田さん)
\参加者の声/
・那珂市の農家の作業や生の声が聞けて良かった。
・農業に興味があり、始める勇気をもらえた。
・就農するのに年齢は関係なく、やりたい気持ちが一番という 言葉が刺さった。
・今回初めて那珂市のことを知ったが、東京からも意外と近いので、これをきっかけに那珂市にまずは行ってみようと思った。
INFORMATION
《移住者向けの助成金制度》
子育て世帯等住宅取得助成制度
子育て世帯、新婚世帯が市内に初めて住居を取得する際に助成金がもらえます。
移住支援金制度
東京23区在住、または東京圏内在住で東京23区に通勤する方が移住し、対象企業に就職、もしくは起業した場合、支援金がもらえます。
詳しくは那珂市移住相談窓口まで[那珂市役所4階]
茨城県那珂市福田1819-5(政策企画課地方創生グループ内)
☎ 029-298-1111(内線438)
✉iinaka-kurashi@city.naka.lg.jp
(文・考伽真由美 写真・渡部聡)