JRN系列ラジオ番組「地方創生プログラム ONE-J」で、TURNSとのコラボレーション企画が放送されています(毎月第3週日曜日)。メインパーソナリティは女優の本仮屋ユイカさんとお笑いタレントのジャングルポケット・斉藤慎二さん。ゲストコメンテーターとしてTURNSプロデューサーの堀口正裕が出演し、地方で魅力的な取り組みをしている人や団体、名産物などを紹介しています。
5月21日の放送回では、地方の「お土産」と「祭り」に関する話題で盛り上がりました。収録の模様を前編・後編にわけてお届けします。
—後編—
よさこい祭りに魅了され、高知県に移住!
よさこいの発展を願う脇愛子さんの描く未来とは!?
全国の皆さんと電話でおしゃべりするニッポン列島生電話「ローカルレコメンド」。この日はTURNSスペシャルということで、堀口さんが推薦する2名にご出演いただきました。
5月21日の放送は、この日は日本の伝統文化「お祭り」を守るために挑戦する方々特集しました。
1人目は、高知県高知市の脇愛子さんです。1954年に高知で始まった“よさこい祭りそのもの”に魅了され、兵庫県から移住をされた方です。「踊るだけが、よさこいじゃない!」そんな脇さんの“熱いよさこい愛”を伺いました。
よさこい祭りは一般的なお祭りと違って、神様を祀るのではありません。戦後の高知の町を復興しようという地域活性がテーマに始まりました。
よさこい祭りには一定のルールがあり、
① 鳴子と呼ばれる打楽器を持つこと
② 前進して踊ること
③ よさこい節のフレーズが入った楽曲であること
といった決まりのなかで、さまざまな団体が独自の個性を発揮しています。
脇さんは大学進学で高知県に移住した際に友達によさこい誘われたことを機によさこいの世界へ足を踏み入れました。当初は1年くらいでよさこいは辞める予定だったという脇さんですが、よさこい祭り当日を迎えた日、町の雰囲気が全く違うことに驚いたといいます。普段はそこまで人の数が多くない高知の町に全国から人が集まり、お祭りを楽しんでいる様子に衝撃が走ったんだとか。
これをきっかけによさこいの魅力にどっぷりとハマった脇さんは、大学卒業後も高知県に移住し、よさこいの発展に尽力しようと決意します。大学時代は踊る側だった脇さんですが、次第に「こんな素敵な祭りを裏で支えてくれている人に恩返しをしたい!」と思うようになりました。運営は高齢化で人不足に頭を抱えているなかで、若い自分にできることはないかと考え、現在は祭りの裏方として、よさこいを盛り上げつつけてくれています。
今年でよさこい祭りは70回目を迎えるそうですが、記念すべき第100回目よさこい がより良い形で迎えられるよう、次の世代のためによさこいを盛り上げ続けたいと語る脇さんでした。
「祭りで日本を盛り上げる!」
オマツリジャパン 加藤優子さんが「祭り」にこだわる理由とは?
2人目は、東京都、加藤優子さん。「祭りで日本を盛り上げる!」をミッションに、全国の祭りをサポートする会社「オマツリジャパン」の代表取締役社長。この会社では…お祭り情報をまとめるサイトの運営から、お祭りでPRしたい企業とお祭り主催者とのマッチング、さらにはお祭りを活用した地域ブランディングのお手伝いなど、まさに「お祭り」で地域活性化に取り組んでいらっしゃるんです。どうして「お祭りなのか?」加藤さんにお話し伺いました。
会社を立ち上げたきっかけは2011年の東日本大震災。美大の3年生だった加藤さんは、現代アートを制作していました。未曾有の大災害の前で、今まで勉強してきたことは家や服や食べ物がなくて困ってる人を救うことができないのではないか?と思い、今後どうすべきか考えていたところ、青森のねぶた祭りに出会いました。震災直後で寂しいお祭りになるのではないかと思っていたところ、祭の時間になると地元の人がたくさん出てきて、祭りを楽しんでいる様子に、「祭りってこんなパワーあったのか!」と感動したんだとか。
しかし翌日新聞を見てみると「跳人という踊り手が、10年前から半減してる、10万人いた跳人が4万9千人に…」という情報を目にし、「こんなに巨大なお祭りでも困っているんだ、
それじゃあ小さいお祭りはどうなんだろう…日本の元気の源であるお祭りがなくなっちゃうって日本が日本じゃなくなるんじゃないか。」と感じました。
そこで、今まで勉強してきた表現力、発想力を祭りに生かせないだろうか……と思い、友人たちに声をかけて、サークル活動のように始めたのが、オマツリジャパンを立ち上げたきっかけです。
日本で1年で開催されるお祭りの数はなんと30万件もあるそうですが、そんなたくさんの祭りのサポートをしているのが、オマツリジャパンです。
主な取り組みは大きく5つ。
1つ目はオマツリジャパンでは日本最大級のお祭りポータルサイトを運営。そこで全国のお祭りの情報発信しています。
2つ目は観光庁とか文化庁とか都道府県とか市町村からのお仕事で、お祭りを活用して地域に人を呼び込む施策だったり、お祭り開催のサポートをしています。
3つ目は企業からのお仕事で、企業から協賛金を集めて、お金が足りなくて困っているお祭りとマッチング。
4つ目は全国のお祭り団体の発表の場を作る(商業施設などとマッチング)
5つ目がネットショップの運営。全国の郷土玩具だったり、お祭りのプレミアムな「体験」の販売を予定しています。
オマツリ好きや地方創生に情熱を燃やすメンバーが20数人集まって、古今東西飛び回って運営しているのがオマツリジャパンです。
そして、加藤さんにイチオシのお祭りも伺いました。
茨城県の笠間市で12月に開催される「悪態まつり」。白装束の天狗が、16ヶ所の祠へお供え物をして回るあいだに。参拝者同士で「ばかやろう!」「早く歩け!」など罵声を浴びせあい、お供え物を奪い合うという変わったお祭りです。
普段言えないストレスをお互いに発散することで、祭りのあとはみんなスッキリした様子なんだとか!
加藤さんの今後の夢は2つあります。
・祭りで日本を盛り上げること。
・笑いが絶えない面白い会社を作ること
この2つの夢が叶うまではこの活動は絶対にやめないと宣言してくれました!
ということで、この日はお祭りを愛する2名の方のアツいお話が伺えました。
ありがとうございました!
地方創生プログラム ONE-J
毎週日曜日の午前8時から10時まで、TBSラジオなどJRN(ジャパンラジオネットワーク)加盟の全国32局で生放送中。女優の本仮屋ユイカさんとお笑いタレントのジャングルポケット 斉藤慎二さんがメインパーソナリティを務め、「地方創生」をテーマに地方の魅力や日本各地の新しい取り組みを紹介。地方活性化のために日夜、挑戦している人、団体、企業の方々が出演し、日本全国に「明日を前向きに生きていくための元気になるヒント、気づき」を届けます。