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おいしい地元食材たっぷり 小田原発朝ごはんイベント レポート

東京から新幹線で約30分、都心への通勤圏内にある小田原。江戸時代には東海道の宿場町として栄えたとあって、歴史と文化の漂う場所です。

小田原駅前には駅直結の商業施設あり、朝採れの地場産食材が並ぶ地下街あり。おまけに国際観光地箱根までも箱根登山鉄道で15分という“いいとこ取り”の環境です。市内には観光、レジャー施設が充実し、海の幸も山の幸も豊かなグルメスポットも多数。そんな小田原の魅力を「食」を通して知ってもらおうと、今回の日帰りイベントが企画されました。

 

生まれも育ちも小田原の店主から聞く、街の今昔

近代的な商業施設や飲食店が並ぶ駅前には、明治、大正から続く老舗も健在です。最初に訪れた名産品製造販売の名店「まると」は1920年創業。干物や梅干し、かまぼこなど朝ごはんにぴったりの小田原の産品が揃います。

「漁師の街として栄えてきた小田原は特にかまぼこが特産品として有名で、『かまぼこ通り』という通りができたほど。今、通りには12店舗のかまぼこ店がひしめいています」とご主人。
地元客、観光客の客足が途絶えず、午前中からお店は賑わっていました。

▲無添加の梅干しは「まると」の自信作。ここでは揚げたてさつまあげ、わさび漬け、梅干しを購入しました。

朝が早かったので開いている店舗はまばらでしたが、駅前にある1910年創業の肉屋「NAKAGAWA298」へ立ち寄りました。神奈川を代表する幻の高級和牛、「相州牛」を扱う一方、100円台で手作りコロッケを提供するお手頃価格的な一面も。参加者たちも揚げたてのコロッケをパクリ。立ち上る湯気とともに「おいしい!」と歓声が上がりました。中川さんの息抜きスポットは小田原城。真っ赤な学橋を見ながら、堀の周りをのんびり歩くのが、なんとも風情があって好きなのだとか。

 

地元のヒト・コトとつながりたいなら

バスに乗り込み訪れた先は、かまぼこ通りの先、海のすぐそばにある「志村屋米穀店」。店長の志村さんは、子どもたちが田植えや稲刈を体験するイベント「田んぼアート」を開催したり、地元のイベントに関わったりと、コミュニティをよく知るまちのキーパーソン的存在です。

▲明治20年から続く老舗だが、モダンな店構えで入りやすい雰囲気。

▲移住者の相談役にもなることも多い志村さん。参加者の質問にも熱が入る。

ここのお店の特徴は、ご飯3種の食べ比べができること。日替わりでお米を炊いてくれるので、常連になればなるほど、自分好みの味に出会えるチャンスがあります。
さらに、志村さん自ら田んぼでお米づくりをされているとのことで、食べ比べのうち2つは減農薬の自作のお米。ここでも「おいしい!」の声が続出しました。

 

地場の食材を使った「こめこぱん」

老舗が元気な小田原ですが、新店舗にも勢いがあります。その一つが、小田原かまぼこの本店が軒を連ねる「かまぼこ通り」に2017年10月にオープンした、米粉専門店「こめこめこ かまぼこ通り店」です。

▲こめこめこの店内。千葉で暮らしていたお母様も移住し、親子で店を切り盛り。

店長の山口さんは2014年に小田原に移り住み、自宅で米粉にこだわった料理教室を主宰したところ、パンを買いたいというリクエストに応える形で2017年に開店。使っている米粉は地元、小田原産で、先に訪ねた志村米穀店から仕入れています。山口さんは、「小田原は人と人との交流、それも地産地消で活動している人同士のつながりが活発な街ですね。ずっと前から暮らしているような気がしています」と弾ける笑顔で語ってくれました。

 

歴史情緒あふれる街なみを知る

最後の訪問先は1906年頃創業の老舗「下田豆腐店」。豆腐はもちろん、出来立てのがんもどきが絶品。揚げ物1つから購入できる手軽さと美味しさに「家の近くに欲しい」という感想がこぼれます。周辺は歴史マニアにはたまらない古い建物や文化財が並ぶ板橋エリアです。

▲創業明治39年の下田豆腐店は、レトロな佇まいが魅力的。多くの人に愛されたお店は今年の3月31日で閉店する予定。

▲たまねぎ揚げ、3個151円という驚きの安さ。

 

小田原産づくしの滋味深い「朝ごはん」

今回イベントの主役である「朝ごはん」をいただいた場所は、小田原のまちを一望できる一軒家。


献立内容は以下の通り(カッコ内は提供元)。
主菜……あじの干物 (ひもの屋半兵衛)
副菜……焼きしいたけ(峯自然園)、紫大根とカブの酢漬け、紫大根のソテー、からし菜の胡麻和え、水菜と紫大根サラダ(ともにとんとん野菜) 生卵(春夏秋冬) 
味噌汁……味噌(加藤兵太郎商店)、お揚げ(下田豆腐店)、さつま芋と長ネギ(移住サポーター佐藤賢さんの自家栽培)
ご飯(志村屋米穀店)

こちらの食材の多くを用意してくださったのは、結婚を機に19年前に地元、小田原にUターンした移住サポーターの佐藤賢さん。地産地消の食材に、腕によりをかけて調理してくださり、味噌汁の具材も提供していただきました。独身時代は東京で暮らしていた佐藤さんですが、東京で子育てをしたくないとUターンを決意。

「今の通勤時間はわずか20分。家族と過ごす時間が増えました」と嬉しそうに語ります。

「生まれも育ちも小田原の人、Uターンの人など、小田原にはこの土地が好きな人が集まる場所がたくさんあって、一度顔見知りになると、人、イベント、仕事とどんどん繋がっていくのが魅力。今回の〝朝ごはん〟の企画も、地元の友人に声をかけたら、こんなに豊富な食材が集まりました」

毎回100人ほどの人が集まる異業種交流会にも、積極的に参加しているそうです。

木製のお椀と箸を提供していただいた薗部産業の薗部さんは、モニターで器作りの工程を解説。小田原の木工技術と伝統の技を後世に伝えたいと、手間暇を惜しまないハンドメイドの器作りを追求しているという話に、参加者たちも手にした器や箸を眺めては感心していました。

▲器を削る刃物も手作り。器は100個中2㎜以内の誤差という職人技という薗部さんの話に、驚きの声が上がる

料理が出揃い「いただきます」の後、黙々と食べ続ける参加者たち。参加者は、「見た目シンプルだけど、どれも味がふくよか」「体が喜ぶ味がします」と参加者は満足の様子でした。

▲各々で購入者おかずと共に、バラエティ豊かな小田原の食材が並んだ。

あじの干物は手開きで、浜風に近い冷風乾燥(県条例で天日干しは禁止)後、冷凍せずに仕上げた逸品。肉厚で、口の中に入れるとホロリと身がほぐれ、食感、塩加減ともにご飯が進む味です。ご飯は、志村屋米穀店イチオシの地元ブランド「はるみ」。米の食味ランキング(日本穀物検定協会主催)の5段階評価で最高の「特A」を受賞した味に、誰もが納得していました。生卵は、市内の里山にある養鶏場「春夏秋冬」の自然養鶏で育ったこだわりたまご。

副菜もどれも鮮度が高く、小田原駅からほど近い、久野エリアで栽培された原木しいたけは、肉厚で炭火で焼いただけのシンプル調理でも、歯ごたえ、甘みが抜群。七輪でさっと炙っていただきました。

 

先輩移住者が語る小田原暮らしの魅力

さらに、「朝ごはん」会場には先輩移住者が駆けつけてくれました。
6年前にご主人の転勤を機に、小田原にやってきた藤森さんは、2018年6月に一念発起してwebデザイナーとして起業。同じく平澤さんも、娘さんの大学進学を機に、2017年3月に家族で小田原に移住。築約70年の平屋暮らしを楽しみつつ、通販事業などの会社を設立しました。

▲(左)webデザイナーとして起業した藤森さん。「海が近く、お魚の安さに驚きました」と実体験を笑顔でお話されました。(右)移住後に、会社を立ち上げて通販やパッケージデザインを手がけている平澤さん。

最後に体験談を語って下さった佐藤さんは東京出身です。2018年3月に移住し、7月にフラワーアレンジメントのショップ「君思い、花は微笑む」を開設。「東京に比べてのんびり。ストレスフリーの生活は快適です」と笑みがこぼれます。

▲「気分転換に海へ行ったり、箱根まで足をのばしたりとストレスがたまらない」と語る佐藤さん。

 

穏やかな小田原時間は、笑顔と活気が充満

内容盛りだくさんの食事と先輩移住者のトークに、お腹も気持ちも満たされた表情を浮かべる参加者たち。地元密着型のお店や先輩移住者から聞いた小田原の暮らしに対して、異口同音に「また行ってみたいお店ばかり。穏やかな天候で、人ものんびり。都会と田舎がほどよく調和していて暮らしやすそう」と好印象です。

朝ごはんの後は、市内をぐるりとバスで移動。街なみを眺めながら公共施設、スーパー、病院など生活に必要な環境を確認した。途中、富士山を臨める曽我エリアでアイス工房に立ち寄って小休憩も。朝採れの野菜が並ぶ農産物直販所や、まだ田んぼが残る螢田地域など、エリアによって異なる小田原の暮らしスポットを見ることができました。

地元の人同士の交流も活発で、移住しても地域に馴染みやすい雰囲気が広がっている小田原市。
そして、海の幸も山の幸も豊富で、自然の恵みがいっぱい。とれたて、作りたてが気軽に手に入り、毎日の食事の鮮度、おいしさが格段にアップする。そんな穏やかで贅沢な日常を垣間見ることができた小田原のイベントでした。

\参加ご家族の声/
「通いたくなるお店をいろいろと巡れて楽しかったです。職場が都内なのですが、小田原なら新幹線通勤で通える距離。海あり、山ありで週末は気軽に箱根に遊びに行くこともできそう。長く住む場所として、小田原は理想的だと実感しました」


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写真:中根祥文 文:浜堀晴子