新しい場所に住み、自分でお店をはじめる。
未知の世界に飛び込む時は、誰だって勇気がいるものです。
そこで、もし、移住と起業の両方をすでに経験した人たちから、最初は何からはじめた? 資金調達における工夫は? ローカルでお店をはじめることの良さや気をつけておくべき点は? など、湧き上がる疑問に対する彼らなりの答えを事前に聞くことができたなら。
そんな願いを、雑誌『TURNS』のページをめくるような気軽さで、大阪にいながら叶えてみませんか。和歌山県にU・Iターンをし、お店をはじめた人たちが、あなたに会いに行きます。
「TURNS×W(ターンズ・バイ・ダブリュー)-体感する雑誌-」は、実際に『TURNS』で反響の高かったさまざまな特集をテーマに掲げ、大阪5回・東京5回の全10回、毎回異なる移住者2名をゲストにお迎えし、都心と和歌山県(=W)の接点をつくるシリーズ企画です。
8月25日(日)に開催する第2回・大阪編のテーマは、「地方でお店をはじめよう」。
今回のゲストは、新宮市で「9.5坪の小さなケーキ屋」と自称するフランス菓子店「Patisserie RaRe(パティスリー ラール)」を運営する、Uターン移住者の嶋本 有希(しまもと・ゆうき)さん。そして、和歌山市にあるバー&ダイニング併設のゲストハウス「Guesthouse RICO(リコ)」でマネージャーを務める、Iターン移住者の橘 麻里(たちばな・まり)さんです。
【guest #01 嶋本 有希さん】< Patissierie RaRe >
嶋本さんは、和歌山県南部に位置する那智勝浦町で生まれ、人口約2万8500人の新宮市で幼少時代を送りました。小さな頃からケーキ店になることが夢だった嶋本さん。高校卒業後は、多数のパティシエを輩出している名門「辻製菓専門学校」の大阪校に進学しました。
大阪にあるケーキ店で通算5年間働いたのち、フランスのパリにあるレストランのパティシエとして1年間勤務。2015年5月に帰国してUターンし、複数のバイトを掛け持ちして開業資金を貯め、2016年8月に念願のフランス菓子店「Patisserie RaRe」をオープンしました。
パティシエとしてケーキを作り、時には自ら店頭に立って接客もこなす、嶋本さん
「Patissierie RaRe」が構えられているのは、海・山・川の大自然や世界遺産など、新宮市の特徴的なスポットの周辺ではなく、おだやかな住宅街の一角です。この場所を起点に「小さなお店、大きなこだわり」という信念のもと、フランス菓子づくりの技法をベースに、地元食材を取り入れたオリジナルのケーキを日々手掛けながら、多数の企画にも挑戦しています。
例えば、新宮市を拠点に旅する料理人「trattoria_hale」と共に、1日限定のイタリアン・レストランをオープン。さらに、3周年を迎えるタイミングで「Patisserie RaRe」のブランドを再構築しようと、カフェ「TSUBAKI coffee and more」やパン屋「nagi」など、紀南の人気店とのコラボレーション企画を次々と展開。「お菓子で地域を変えよう」という思いから、地元新聞の1面を買い取った広告や、地元情報誌でのコラムの連載なども積極的に行っています。
今回のイベントでは、そんな嶋本さんに、極めてローカルなエリアでお店をはじめるメリットとデメリット、スモールスタートから活動を拡張させる工夫などを伺います。
「Patisserie RaRe」は、googleによる口コミで、5点満点中4.7点(投稿24件)という高評価を得ています。
お菓子には、地元で採れた旬の果物などをふんだんに用いています(photo:Patissierie RaRe)
那智勝浦町のレンタルスペース「Hanai“ハナイ″」とカフェ&雑貨屋「compi」との共同イベントも実施しました(photo:Patissierie RaRe)
【guest #02 橘 麻里さん】< Guesthouse RICO >
一方、人口約35万6000人の和歌山市にある「Guesthouse RICO」でマネージャーを務める橘さんは、兵庫県西宮市のご出身です。前職は、ロングライフをテーマに暮らしや観光をデザインの視点で見つめ直す企業「D&DEPARTMENT PROJECT」の大阪店に勤めていました。
退職後、両親が生まれた和歌山市で、学生時代から興味のあった“まちづくり”に関わる仕事がしたいと考えていた矢先に、現在の「Guesthouse RICO」のプロジェクトメンバーと知り合い、2015年12月のオープン以前から「Guesthouse RICO」の企画や運営に携わることになりました。
宿の旧エントランス前に立つRICOメンバー。右から2番目が橘さんです(photo:Guesthouse RICO)
昭和44年に建築された事務所兼共同住宅の空きフロアを活用して生まれた「Guesthouse RICO」。地域の人々の協力を得ながらDIYを取り入れ、大部分を自分たちの手で改装しています。2019年4月には、「“食べること”を通じて、旅と暮らしをつなぐ場所をつくりたい」という思いから、バー&ダイニング「Una rama de RICO(ウナ ラマ デ リコ)」を併設してオープン。その際に、クラウドファンディングを活用した資金調達にも挑戦しています。
さらに、まちの空き地や空き物件の活用相談を受け、木造アパートを活用したシェアハウス・アトリエ・ゲストルームの複合施設「KIBOU-SOU」を運営し、和歌山県内の約30店舗が「大新公園」に集うマルシェイベント「大新ピクニック」を開催するなどしています。
そんな橘さんには、ローカルを拠点にチームで店づくりや新事業に取り組むことのメリットとデメリットや、DIYやクラウドファンディングの経験談などもお話いただきます。
「Una rama de RICO」のPR動画。とまり木で憩う鳥たちのように、世界各国の旅人と地域の人々が寛いでいます。
2019年4月に開催された第2回「大新ピクニック -ほほろぎのマルシェ-」には、約4,000人が訪れました(photo:Guesthouse RICO)
元下宿「希望荘」を改装した「KIBOU-SOU」。現在、移住者を中心に4名が入居。残り3組の入居募集中です!(photo:Guesthouse RICO)
当日はゲストトークに加え、わかやま定住サポートセンター(大阪窓口)や和歌山市などの移住相談担当者も参加して、交流会を行います。
「嶋本さんや橘さんに会ってみたいかも」や「自分のお店を開きたい」など、ライトからディープまで、さまざまなニーズにお応えできる幅広い顔ぶれが会場に揃います。ぜひ、お気軽にご参加ください。このイベントが、初めの1歩の“追い風”となることを願っています。
ふと気付けば、あなたの人生に、和歌山暮らしという選択肢のページが増えているかも?
「TURNS×W」今後の開催予定(全10回)については、詳細が確定し次第、当サイトや関連SNSで随時お知らせします。1回だけのご参加も、連続でのご参加も歓迎です。思わず通いたくなるよう、さまざまなテーマでお待ちしております。
文:前田 有佳利
\2019年度TURNSx和歌山県の事業全体はこちら!/
https://turns.jp/28803
- TURNS×W|和歌山の「地方でお店をはじめよう」@大阪
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開催日 2019年8月25日(日) 時間 13:00~16:00(12:30開場、15:10から退場自由) 会場 The DECK [ザ・デッキ] 地図 住所 大阪市中央区南本町2-1-1 1F アクセス Osaka Metro 堺筋線・中央線「堺筋本町」駅 14番出口直結 、Osaka Metro 御堂筋線・中央線「本町」駅より徒歩約6分 定員 30名(先着順) 参加費 無料 主催 【主催】和歌山県【共催】大阪ふるさと暮らし情報センター【企画】(株)第一プログレス、和歌山移住計画 参加方法 下記申し込みフォームよりご応募ください。 お問い合わせ先 第一プログレス 和歌山県移住PR事業係
tel:03-6269-9732
mail:event★turns.co.jp
※★を@にかえてご使用ください。タイムスケジュール 12:30[開封]開場
13:00[表紙]はじめに「TURNS×Wとは」
13:10[目次]和歌山県ってどんなところ?「和歌山のキホン」
13:20[特集]ゲストトーク「地方でお店をはじめよう」
14:30[索引]和歌山県内の地域を紹介「エリアガイド」
15:10[付録]交流会
16:00[読了]閉場
- 進行
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和歌山移住会議|後呂 孝哉(うしろ たかや)1989年生まれ。新宮市出身。熊野エリアの観光拠点となるゲストハウス「WhyKumano」代表。東京の大学を卒業後、栃木県宇都宮市で会社勤めの傍ら 「世界一長いそうめん流しギネス挑戦」など地域を巻き込んだイベントを主催。 退職後、“侍”の格好で日本一周の旅へ。「熊野の魅力を世界へ広めたい」という思いからUターン。泊まれる私設図書館「Youth Library えんがわ」 の番頭を務め、2019年7月には那智勝浦町に「WhyKumano」を開業。和歌山移住会議|前田 有佳利(まえだ ゆかり)1986年生まれ。和歌山市出身。全国200軒以上のゲストハウスを旅する編集者。2011年よりゲストハウス情報マガジン「FootPrints」を運営。京都・大阪・東京を経て、2014年にUターン。2015年にフリーランスとして独立。2016年に書籍『ゲストハウスガイド100 -Japan Hostel & Guesthouse Guide-』(ワニブックス)を出版。2017年より月刊誌『地域人』でコラムを連載。ほか、greenz.jpライター兼エディター、ARCADE PROJECT実行委員など。