子育て世代に嬉しい佐賀ライフの魅力とは?
ユニークな子育て支援事業を展開する佐賀県の山口祥義県知事(以下知事)を囲んで、子育て真っただ中の3人の移住者による座談会を開催。リアルな佐賀県での子育て、暮らしについて伺いました!さらに、12月14日に有楽町で開催される移住イベント「佐賀さいこう!暮らし&しごと体感フェア」の情報もご紹介します!
佐賀県知事×移住者座談会
PROFILE
佐賀県 山口祥義知事
平成元年東京大学法学部卒業後、旧自治省(現総務省)入省。内閣安全保障・危機管理室では災害現場の最前線を指揮。過疎対策室長として地域課題に取り組み、秋田県、鳥取県、長崎県など地方自治体での豊富な経験を有す。JTB総合研究所、ラグビーW杯2019組織委員会、東京大学大学院教授など民間等でも活躍。平成27年1月、佐賀県知事に就任。現在3期目。
みやき町 細田皓一さん
埼玉県富士見市出身。子育てに適した環境を考え、長女の高校卒業のタイミングである2024年に妻の故郷、三養基郡みやき町に移住。佐賀県しごとの相談室(移住支援室内)を利用してJAさがに転職。佐賀移住後に4人目の子供である次男が誕生。
唐津市七山 野田早百理さん
福岡県福岡市出身。佐賀県地域おこし協力隊・地域おこしコーディネーター。オンライン英会話プログラム「SAYURI ENGLISH」代表。水と緑が豊かな里山への移住を考え県庁移住支援室を活用し、理想の地・七山へ移住。現在4人目の子供を妊娠中。
小城市 嘉村早紀さん
大阪府出身。小城市出身の夫と共に、小城市の饅頭屋から事業継承のために移住を決意。4人の子供を自然豊かな場所で育てたいという思いも移住の後押しに。2019年「創作和菓子ひかり」をオープン。佐賀県産の素材を使った和菓子が人気を集めている。
移住の決め手は人の温もりと自然環境
TURNS編集部 皆さんの移住のきっかけを教えてください。
知事 私も移住者ですね(笑)。佐賀に来て今年で10年になります。両親が佐賀出身で子供の頃から何度も佐賀に来ていたし、佐賀の素晴らしさを日ごろから聞いていました。そのご縁で県知事選に出馬しましたが、私は佐賀を都会化したくないと考えたんです。人、文化、伝統、自然景観を活かして磨き上げた方が佐賀の良さをしっかり出せると考えていました。
細田 僕は埼玉、妻はみやき町出身で、盆正月に佐賀に行くたび良いなって。自然が多い、食べものも美味しい。知れば知るほど、佐賀のほうが子育ても生活もしやすいんじゃないかと。それから移住関連のイベントに参加した時、登壇されていた山口知事の「都会化したくない」というお話に共感して、佐賀に移住だ!と決めました。
知事 そうでしたか。移住にあたって家族会議はしました?
細田 佐賀の良さは子供たちもよく知っていたので、大賛成でした。移住を決断して転職先や家探し、学校など、家族みんなで計画を立てて、今年の4月に無事移住しました。
嘉村 私は大阪で、主人は小城市出身の和菓子職人です。大阪か佐賀でお店を出したいと考えていたところ、小城市のお饅頭屋さんから事業継承のお話があって、詳しく伺いに佐賀へ行きました。子供も一緒でしたが、どこに行っても地元の人たちが話しかけてくれて、人が温かいなぁと。あと、田んぼで遊ぶ子供たちの姿がすごく良くって。和菓子屋の夢を追いかけての移住ですが、私は佐賀で子育てをするのが楽しみになりました。
知事 移住の決め手となるポイントは、何気ない日常の中にあるのかもしれませんね。
野田 私は福岡の都会育ちで、小さな頃からトトロのような田舎に憧れていました。前職はCAでドイツの田舎町に住んでいましたが、結婚を機に帰国してからもずっと田舎に住みたくて。当時は山口県在住で、鳥取、島根、福岡、大分、佐賀と色々回って移住先の目星をつけていましたが、コロナが始まって。でも、世の中がガラッと変わった今が移住のチャンスだと思って、佐賀の移住相談室をたずねると地域おこし協力隊のことを教えていただいたんです。地域のために仕事ができて、家の補助が出て、地域コミュニティにもなじみやすい。唐津市七山で2名の協力隊を募集していたから、夫婦で応募しました(笑)。築67年の古民家に住んでいますが、七山は川の水がおいしく、自然がきれいで最高です。
知事 七山は文字通り山に囲まれた自然豊かな集落ですが、最近、移住者が増えていますね。
野田 アメリカ出身の方もいて、山奥で本場のハンバーガーが食べられます(笑)。他にもアートギャラリーをされている方とか、色んな移住者さんがやってきて、地元の方が本当に温かく受け入れてくれています。
知事 新しい場所では新しい出会いがあって、素晴らしい道がひらけていく。移住には良い面がいっぱいあります。
充実の支援事業で子育てがもっと楽しく
TURNS編集部 実際に住んで魅力を感じるところは?
細田 都会では公園に行くにも車移動で時間がかかり、到着しても駐車場に入れず順番待ち。滑り台も大渋滞でした。佐賀は駐車場が広いし、渋滞はほとんどない。自然を活かした公園は本当に広くて、子供たちものびのびと遊んでいます。同じ時間とお金をかけても、佐賀は満足度が高いと身をもって感じました。子供が子供らしく育っていく環境が一番の魅力です。
知事 佐賀にはあえて作り込まず遊具も置いていない、子供が思い思いに考えながら遊ぶ公園もあります。謎かけ公園です(笑)。
細田 確かに遊具がない分、落ち葉や枝を拾って子供自身が遊びを考えるのが良いですね。
嘉村 移住当初は車でよく出かけましたが、子供たちの最近の遊び場は家の庭とか近くの川です。自然がいっぱいだから、友達と虫をつかまえて遊ぶだけでも大満足みたいです(笑)。
野田 私は子供を見守ってくれる人や環境です。七山のように山間部の保育園や小学校は小規模なので、先生の目が一人一人に行き届きます。地域の方たちも子沢山で、近所のおじいちゃんやおばあちゃんは自分の家の子のように可愛がってくれます。この環境がうちの子には合っていたようで、七山に来てから子供の笑顔が増えました。
知事 わが子のように地域全体で子供たちを見守る、ふわっと受け止めるような寛容さも県民性だと思います。若者からすると、地域の見守りはちょっと暑苦しいかもしれないですが(笑)。佐賀では10代後半と20代前半は県外に出て急に人口が減りますが、30代から40代の年齢になるとまた増えます。都市部に出た若者が、やっぱり佐賀が良いって帰ってくるんです。
野田 共働きなので、子育て支援の施設やサービスが充実しているのもすごく助かります。
細田 そうそう。佐賀県のアプリやSNSでは、公園や子連れで行ける飲食店が紹介されているので、よく活用しています。
知事
佐賀県では『子育てし大県“さが”プロジェクト』を実施していますが、「子育てをしたい、楽しいと思う気持ちが大事」という県民の声がヒントになりました。子供たちの幸せを応援する事業がたくさんあります。例えば、身近に本がある環境を作ろうと、新刊児童書は全て購入し、病院や公民館にも図書館の分室や図書コーナーを設置しています。また、県内の中学3年生を対象に、胃がんの一因となるピロリ菌の検査を公費で行い、菌が見つかったら無料で除菌しています。これは佐賀県から未来を担う子供たちへのプレゼント的な事業です。
子供が生まれる前から子育ては始まっている
TURNS編集部 知事ご自身の妊婦体験や家事チャレンジの動画も話題となりましたが。
知事 私自身の体験ですが、20年ほど前、3人目の子供が生まれた時に育児休暇をとったんです。朝から晩まで子供の世話をして、料理や掃除をして、気づくことがいっぱいありました。もうひとつ、子供が生まれる前から子育ては始まっていて、家事育児のベースづくりが大事です。妊婦さんの大変さと家事育児サポートの大切さを実感するために、佐賀・宮崎・山口の3人の県知事で妊婦体験をしました。寝返りが打てなかったり、バスに乗っても本当に大変で。妊婦さんの気持ちにも共感できたし、実際に体験すると男性側の意識も変わってくると思います。
野田 私はいま臨月ですが、靴下も履けないくらいです。
細田 実は僕も妊婦ジャケットつけたことがあります。階段をのぼる時に足元が見えず、本当に危ないなと思いました。
知事 私が身につけたのはジャケットですが、妊婦さんには大切ないのちが宿っています。最近、佐賀の若い男性は家事育児を率先してやる人が増えてきました。これは非常に良い傾向だと思っています。
多彩な体験で未来が輝く佐賀の『骨太な子育て』
野田 うちの長男はもともと元気でしたが、佐賀に来てからさらに野生味が加わって(笑)。木とか岩とかどんどん登って、周りのお兄ちゃんたちもたくましいから自然児になっています。
知事 まさに佐賀らしい『骨太な子育て』ですね(笑)。自然の中に日常生活が溶け込んでいるような環境だからか、佐賀の子供はスポーツが得意な子が多く、さまざまなジャンルのアスリートを輩出しているんですよ。
TURNS編集部 SSP(サガ・スポーツ・ピラミッド)構想などスポーツに関連した教育にも取り組まれていますね。
知事 SSP構想では、アスリートを目指す子供たち、スポーツをする人だけではなく、もっと視野を広げて、観る人も支える人も、何かしらの形でスポーツを楽しむことのできる人づくり、地域づくりをしようと考えています。今年の国スポや全障スポでも、そうした想いを全面に打ち出しました。SAGAアリーナに行くと、子供たちは目を輝かせているんですよ。地方都市にいながらプロの競技を目の当たりにできますから。また、SAGAアクアという世界基準のプールがあります。床が可動式で、水深を3mから30cmまで調整できます。子供たちも楽しむことができ、バシャバシャ遊んでもらう体験会では、みんなとても喜んでくれます。
TURNS編集部 佐賀には、成長に繋がるような体験の場がたくさんあるんですね。
知事 佐賀は、自然だけではなく、人、モノ、システム、さまざまな出会いがある『宝箱』のようなところです。福岡まで40分と近く、県内のどこに行くにも便利です。都市部に近い壮大な宝箱かな。実際、佐賀はリピーターが多いんですよ。佐賀のことが好きになって何度もやってくる。それから移住、定住につながっています。佐賀でいろんな体験、いろんな出会いをされて、子供も大人も幸せになってほしいですね。
佐賀県でのびのびと子育てを楽しむ皆さんの声、いかがでしたでしょうか?
佐賀県の暮らしやすさに関心を持たれた方は是非、12月14日開催のイベント「佐賀さいこう!暮らし&しごと体感フェア」にご参加ください!
12/14開催 イベントのご案内
\12/14 開催! 県内企業・団体・市町など約50ブースが出展/
仕事も、暮らしも! あなたの移住の不安解消します!
有楽町 東京交通会館12階 ダイヤモンドホール
●くらしの相談
「さが移住サポートデスク」や市町移住担当者が、さまざまな「さが暮らし」情報をお届け。
●しごとの相談
佐賀県内のIT関連、製造業、建設業界、バス・タクシーなど多種多様の業界から出展多数!
●佐賀の情報満載エリア
佐賀県の風景・生活・文化がわかる動画やデータなどが盛りだくさん!
出展者50人分の「休日の過ごし方パネル」からは、佐賀の生活がイメージできます。
●佐賀の人と交流エリア
これからのしごとのこと、理想の住まい、休日の過ごし方など、焚火台を囲みリラックスしておしゃべりしませんか?
昨年のイベント会場の様子
文・山田美穂 写真・内藤正美
- さがさいこう! 暮らし&しごと体感フェア
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開催日 2024年12月14日(土) 〜2024年12月14日(土) 会場 11:00-16:00東京交通会館12階ダイヤモンドホール 地図 住所 東京都千代田区有楽町2丁目10-1 アクセス JR線 JR山手線・京浜東北線:有楽町駅(京橋口・中央口(銀座側)) 徒歩1分 地下鉄 有楽町線:有楽町駅〔D8〕 徒歩1分 参加費 無料 主催 佐賀県移住支援室/産業人材課 参加方法 申し込みなしで参加できます。
※事前に申し込みいただいた方には、当日会場で佐賀県の特産品をプレゼント!