子育て世帯の移住先
「茨城県常陸太田市」が今、大注目の理由

さまざまな子育て支援に取り組んでいる茨城県常陸太田市。妊娠期から出産、子育て期までワンストップで相談できる子育て世代包括支援センター「ここキララ」をはじめとする行政サービスの充実や、再開発、スマートシティ化による新しいまちづくりにも力を入れている。親子でのびのびと遊べる施設や自然豊かなスポットもたくさんあり、子どもたちが健やかに成長できる環境が整っている。若い世代の暮らしに寄り添いアップデートを続けるまちの姿から、常陸太田市で子育てをする魅力を感じてほしい。


妊娠期から出産・子育て期までワンストップで相談できる

子育て世代包括支援センター「ここキララ」

市役所のすぐそばにある子育て世代包括支援センター「ここキララ」(以下、「ここキララ」)は2021年4月のオープン以来、妊娠期から出産、子育て期までの不安や悩みに対応するワンストップ相談窓口として、多くの市民に利用されている。広いキッズスペースが併設され、相談や手続きの間、子どもたちも楽しく遊んで待つことができる。

母子健康手帳の交付、児童手当などの各種手当の申請、保育園やこども園に関する相談対応や入園申請、子どもの一時預かり、放課後児童クラブの利用申請など、子どもに関することは「ここキララ」に来れば対応してもらえる。

「ここキララ」の主なサポート内容

(1)妊娠が分かったら
母子健康手帳や妊婦健康診査受診票の交付とともに、希望者へは父子健康手帳*を贈呈している。
*父子健康手帳には、お父さんに向けた妊娠、出産、育児に関する情報が載っているほか、日々の記録が記載できる。

(2)妊娠中〜出産後のサポート
伴走型相談支援として妊娠8カ月頃にアンケートと意向を確認。要望があれば保健師との面談ができる。電話または来所相談も随時実施している。

・こんにちは赤ちゃん訪問
子どもが誕生したすべての家庭に助産師や保健師が訪問し、体重測定や育児相談に対応。オンライン育児相談、産後のママの心身に関する相談にものっている。

・ひたちおおた助産師なんでも相談
妊産婦1人につき3回まで無料で助産師による専門的ケアを受けられる。利用期間は妊娠期~子どもが2歳になる誕生日の前日まで。

(3)保育施設・放課後児童クラブなどの情報提供・申請手続き
保育などに関する情報の提供や申請手続きを行っており、一時預かりなどの相談にも対応している。

(4)子ども発達相談
子どもの発達に関することや、子育ての不安・悩みなどについて、心理相談員や言語聴覚士などの専門スタッフが個別相談に応じる。


専門スタッフがあらゆる相談に対応
関連機関とも連携しながら育児をサポート

「『ここキララ』には保健師や家庭相談員、児童発達相談員といった専門スタッフが常駐し、それぞれの家庭の状況に応じた情報提供や支援を行っています。困ったときは1人で悩まずにお気軽にご相談ください」と話すのは、「ここきらら」センター長のHさん。

児童発達相談員のRさんは、保健師としての経験を活かし、主に子どもの成長と発達の相談を担当している。

「子どもたちは一人ひとり違って、得意なことや苦手なことがあります。苦手なことに注目してしまうと、本人やご家族が辛くなってしまうことがあります。私の役割は、困難を抱えた保護者へのアドバイスや課題解決に向けた情報提供、必要に応じて専門機関への橋渡しも行います。お子さんが、その子らしく生き生きと遊んだり、学んだりできるようにサポートをしていきたいです」(Rさん)

子どもや家庭での悩み相談については、家庭相談員のTさんとEさんが担当。Tさんは小・中学校の教員を長く務めた経験を活かし、家庭の困りごとに対応している。

「不登校や虐待といった深刻な悩みを持つご家庭もあります。私はそんなとき、子どもたちが安心して安全に暮らせることを第一に考えます。どうしたら親子ともに幸せになれるのか?一緒に解決策を探して、できるだけ良い方向に導くお手伝いをしたいと思っています」(Tさん)

Eさんはベテラン保育士として豊富な経験を持つ。

「身内だと話しづらいことでも、私たちのような第三者だと打ち明けられることもあります。まずは、じっくりとお話を伺います。育児の悩みは1人では荷が重くても、話してみること、分かち合うことで乗り切れることがあります」(Eさん)

受け付けた相談については、適宜、専門機関や施設と連携しながら支援に取り組んでいる。

「多様化する社会を反映して、子どもや家庭の抱える問題も複雑になっています。『ここキララ』だけでなく、専門機関と連携することで、フレキシブルに対応したいと考えています」(Tさん)

「ここキララ」のスタッフも含め、地域全体で子どもを育み、子育て家庭を見守る仕組みが常陸太田市では確立されているのだ。


親子でのびのびと遊べる施設、スポットが充実

常陸太田市は子育て支援のサービスが充実しているだけでなく、親子で一緒に楽しめるスポットもたくさんある。豊かな自然や生き物とのふれあいや、友だちや地域との交流を通じて、子どもたちはさまざまな力を育んでいる。以下に、子育て家庭におすすめしたい市内のスポットを紹介する。

じょうづるはうす

山吹運動公園親水広場内にある子育て支援施設。子どもたちの遊び場、保護者の交流の場として2018年にオープン。施設は予約なしで利用でき、親子で交流を楽しみながら、スタッフからアドバイスをもらったり、先輩ママ・パパたちと情報交換もできる。「骨盤体操」「親子体操教室」「親子ふれあい遊び」などのプログラムや、季節ごとに親子で楽しめるイベントも定期的に開催。カフェスペースや絵本コーナーもあるほか、屋外には遊具も多数設置され、夏には噴水広場で水遊びも楽しめる。屋内外問わず親子で快適に過ごすことができる。

https://kids313.com/

〒313-0007 茨城県常陸太田市新宿町1 山吹運動公園内
TEL/FAX:0294-32-7155
開館時:5月〜9月 9:00〜17:00、 10月〜4月 10:00〜16:00
休館日:月曜(月曜日が祝日の場合は翌日)、年末年始

竜神大吊橋

奥久慈県立自然公園にある竜神峡は、V字形の美しい渓谷が特徴。その中を流れる竜神川をせき止めた竜神ダムに架けられた竜神大吊橋は湖面からの高さが約100mあり、橋の上からの眺めも絶景だ。竜神ダムではボートやカヌーを楽しむこともできる。

https://ohtsuribashi.ryujinkyo.jp/

〒313-0351 茨城県常陸太田市天下野町2133-6
TEL: 0294-87-0375/FAX: 0294-87-0160
営業時間:8:30〜17:00

水府竜の里公園

竜神大吊橋の近くにあるオートキャンプ場。ハイキング・トレッキングコースの拠点としても利用されている。約2万6000㎡の広々とした園内には、24区画のオートサイトと15区画のフリーサイトを完備。夜になると園内は満点の星空に包まれる。

https://ohtsuribashi.ryujinkyo.jp/fun/ryuunosatokouen.html

〒313-0351 茨城県常陸太田市天下野町1629
TEL: 0294-87-0543/FAX:0294-87-0563
定休日:火曜日、水曜日、12/29〜1/3(年末年始)
※定休日が祝日にあたる際は通常営業し、翌営業日が定休日

かなさ笑楽校

旧金砂小学校(平成20年3月閉校)を改修した宿泊・交流施設。自然探索のほか、そば打ち・青大豆豆腐作り・石窯ピザ焼など多彩な体験プログラムを提供。グラウンドや体育館は合宿にも利用されている。

https://kanasahurusato.jp/

〒313-0103 茨城県常陸太田市下宮河内町820
TEL/FAX: 0294-76-9899


再開発、スマートシティ化で魅力・活力あふれる新しいまちに

常陸太田市では市民生活の向上を目指し、地域の開発事業や交通整備、ICT技術の活用にも積極的に取り組んでいる。市の中心部では商業施設を誘致し、そこにアクセスするための交通インフラの整備にも着手。また、行政手続きのオンライン化や、EV車購入時に補助金を支給するなど、スマートシティ化を進めている。

商業施設の充実

中心市街地に隣接する約26haの広大な土地を活用し、買い物環境の向上や雇用創出などを図るまちづくりを進めており、ショッピングモールやホームセンターの誘致を行っている。2023年3月には「カインズ」が、同年4月には「フォレストモール常陸太田」がオープンしたばかり。そのほかの街区でも「持続可能なまちづくり」を目指してさらなる開発が進められている。

自動運転EVバス「じょっピー」

2024年2月から上述の商業施設などを含めた中心市街地の一部で自動運転システムを搭載した自動運転EVバス「じょっピー」の運行を開始。乗車定員9名、運行速度18km/hで運行している。事前予約なしで利用でき、乗車料金は無料。車体には市の公式マスコットキャラクター「じょうづるさん」が描かれ、通行人や他の運転手等にも遠くからでも目立ちやすく親しみやすいデザインとなっている。

常陸太田市市内中学生フリー定期券
常陸太田市在住で、市内の中学校に通学する中学生に対して、市内すべての路線バスを無料で利用できる「常陸太田市市内中学生フリー定期券」を配布。乗客が減少している路線バスの利用率を上げて公共交通機関の維持を図るとともに、中学生の行動範囲を広げることにも一役買っている。

行政手続きのオンライン化
市では住民票や各種証明書の申請手続き、市立図書館利用登録申込など、さまざまな手続きがインターネット上からできるようになる行政手続きのオンライン化を進めている。職場や自宅にいながら、24時間365日、深夜や休日でも申請することができる。

常陸太田市行政情報アプリ「じょうづるさんナビ」
住民票の取得・転入転出、児童手当・介護認定申請、各種補助金の申請などがスマートフォンで手続きできるアプリ。広報・観光・イベント、行政、防災などに関する情報もオンラインで入手可能だ。
https://www.city.hitachiota.ibaraki.jp/page/page008796.html

クリーンエネルギー自動車等購入補助金
地球温暖化防止や脱炭素社会の実現に向け、クリーンエネルギー自動車等購入費の一部を補助する制度。電気自動車や充電設備の購入・設置にかかるコスト負担が軽減できる。
https://www.city.hitachiota.ibaraki.jp/page/page007135.html

 

1954年に1町6村が合併して誕生した常陸太田市。地域としては古い歴史と文化を持ちながらも、近隣の自治体との再編成を重ね、現在に至っている。そして今、地域一体となった子育てサポートにも注力しながら、市民が心豊かに暮らし続けられるよう地域の再開発、スマートシティ化にも着手している。街としてさらに成長していこうという姿勢に共感して移住する若い世代が、この先もますます増えていきそうだ。

 

常陸太田市はこんなまち

常陸太田市は茨城県の北東部にある人口約4万5000人のまち。県庁所在地の水戸市から北に20km、東京からは北に120kmに位置し、車、鉄道ともに都心部から約2時間程度の距離。

縄文・弥生時代から地域の中心地として栄え、江戸時代以降は水戸藩領地として発展。明治時代には郡役所の設置や棚倉街道の商業中心都市として繁栄してきた。特産物はそばのブランド品種「常陸秋そば」や、ぶどう、梨など。

奥久慈県立自然公園なども擁し、豊かな自然と歴史と文化に恵まれた地として、近年は東京近辺からの移住先として注目を集めている。

 取材・文:渡辺圭彦 撮影:中村 晃


〜常陸太田市 移住相談、子育て情報はこちら〜

常陸太田市移住ガイドブック「Re LIFE」
移住に役立つ情報や、常陸太田市の魅力を”ぎゅっ”と詰め込んだ移住ガイドブック。市公式マスコットキャラクター「じょうづるさん」が常陸太田市を紹介する動画や、移住者インタビューの動画、スライドショーなどが閲覧できるデジタルブック形式になっている。https://www.city.hitachiota.ibaraki.jp/data/ijyu/book/index.html#target/page_no=1


ひたちおおた移住のススメ

常陸太田市の生活情報や、子育て世代向けの支援制度、移住サポートなどを紹介。
https://www.city.hitachiota.ibaraki.jp/page/page008412.html


じょうづるホーム
常陸太田市内の空き家・空き地を「売りたい・貸したい」と考えている人から提供された情報を集め、利用希望者に物件を紹介する空き家・空き地バンク制度。気になる物件を見学することもできる。
電話:0294-72-3111
https://www.city.hitachiota.ibaraki.jp/page/page002895.html

                   

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