暮らしのなかにある「食」や「温泉」、「自然」を楽しめる
「ワーケーションモニターツアー」体験レポート

【群馬県 利根沼田エリア 編】

TURNSでは12月に、群馬の自然に囲まれて働くワーケーションモニターツアー(利根沼田エリア編)を開催しました。

参加したメンバーは東京の企業で働く会社員の方々です。「自然を満喫しながら、仕事に取り組みたい」「群馬の食材が美味しいと最近知ったので、食事を楽しみたい」「普段はリモートワークで家にこもって仕事をしているので、余暇を楽しみながら仕事をしてみたい」など、様々な理由で参加されました。

今回のツアーでは、仕事時間をしっかり確保し、食事や温泉で日々の疲れを癒しリフレッシュするなど、ワーケーションならではの魅力を堪能することができました。

その様子をお届けします!

 

– 1日目 みなかみ町 –
大自然を眺めながら、設備の整ったコワーキングスペースで “仕事時間”

群馬県の最北端みなかみ町は、東京駅から新幹線で約60分ほどの距離です。

みなかみ町に到着し、まず最初は仕事前の腹ごしらえ。創業250年の老舗蕎麦屋『そば処角彌(かどや)』を訪れました。

そば処角彌(かどや)
住所:群馬県利根郡みなかみ町幸知189-1
電話:0278-72-2477
営業:11:00~売り切れ次第閉店
定休日:木曜
アクセス:水上I.C.より車で10〜15分、水上駅よりタクシーまたはバスで10~15分、湯檜曽駅から446m
HP:https://kadoya-soba.com/

地元の人たちに愛されているお蕎麦屋さんで、観光客や家族連れで賑わっていました。私たちはお店で手打ちをしている「へぎそば」を注文。

みなかみ町は「水」が美味しいということで、お蕎麦もみずみずしくて、あっという間に平らげてしまいました。また、みなかみ産の希少なきのこ「雪割茸」や椎茸、舞茸の天ぷらも頂くことができ「こんな美味しいきのこ食べたことがない!」と、その美味しさに参加者全員が感動していました。

 

そして、食事が終わり、この後からはしっかりと仕事に取り組みます。訪れたのは『テレワークセンターMINAKAMI』です。

テレワークセンターMINAKAMI
住所」:群馬県利根郡みなかみ町月夜野3273-2(旧月夜野幼稚園)
電話:050-5809-8952
平日 10:00〜18:00
アクセス:東京駅から最寄駅上毛高原まで66分
HP:https://tw-g.org/

『テレワークセンターMINAKAMI』は、使われていない幼稚園を改装して2017年にオープンしたコワーキングスペースです。作業スペースは2部屋あり、フリーアドレス、テレワーク用の個室やパーテーションで区切られた席もあります。Wi-Fiも完備されており、Webミーティングングやネット環境下での作業もできます。有料の飲み物エリア、電子レンジ、コピー機も備え付けられており、椅子はワーキングチェアで、仕事環境はしっかり整っていました。

利用者はIターンの移住者でフリーランスが多く、東京の仕事をテレワークで行なっている人もいらっしゃるとのこと。ドロップインの利用も可能で、温泉などに入りながらワーケーションする方もいるそうです。

施設の運営者にお話を聞くと、「テレワークセンターMINAKAMIは、利用者さんや地元の皆さんのコミュニティもあり交流の場になっています。BBQやボードゲームなどを通した交流会も行われていて、地域の移住者や異業種の方との繋がりを作ることができます」とのこと。

また、「みなかみはアウトドアスポーツが好きな人にはとってもおすすめです。冬はスキーやスノーボード、夏は湖でSUP、利根川でラフティングができます。春先には、谷川岳からの雪解け水が川へ流れ、激流になるので、よりアクティブな体験が好きな人は気に入ると思います」とみなかみ町の魅力を教えてくれました。

参加者からは「Wi-Fiが強くネット環境が途切れず、Web会議もスムーズにできました」「個室があってリモート会議に参加でできたので良かった」「椅子がワーク用なので、作業しやすかったです」という声が上がっていました。

元々は保育園だった建物を改装してつくられた場所で、扉や部屋の看板、水道などにその名残があり懐かしい雰囲気があります。教室だった二つのワーキングスペースには個室、パーテーションで区切られた机、大きなテーブルがあり、仕事の内容によって作業場所の使い分けができます。

また、廊下の外からはみなかみの大自然を眺めることができ、仕事の休憩時間も東京にいるときとはまた違うリフレッシュをすることできます。

 

仕事後の余暇は、『テレワークセンターMINAKAMI』から車で25分のところにある『湯テルメ谷川』で温泉に入って仕事の疲れを癒し、リフレッシュできました。

湯テルメ谷川
住所:群馬県利根郡みなかみ町谷川514-12
営業時間:10:00~20:30 ※7月~10月は 朝9時より営業致します (入場は20時まで)/2階休憩室は19時で終了致します
電話:0278-72-2619
アクセス:JR水上駅からタクシーで5分
HP:https://mizunofurusato.com/yuterume

 

「雪景色がとても綺麗で東京では絶対に味わえない体験でした」「温泉がすごく熱かったけど、外の空気がとても冷たくて交互浴ができてリフレッシュになりました」と、参加者からも大満足の様子。

また、2階には休憩スペースがあるので、入浴後はPCを開いてちょっとした作業をしたりなど、参加者それぞれの時間を過ごしていました。

 

温泉でリラックスした後は、本日の宿『WIND+HORN』に向かいます。『WIND+HORN』はみなかみ町にある一棟貸しのコテージ。

WIND+HORN
住所:群馬県利根郡みなかみ町上牧2232-1
電話:050-5532-8650
アクセス:新幹線=東京駅から乗り換えなしの66分/自動車=練馬ICから月夜野ICまで約85分、練馬ICから水上ICまで約94分/車=高崎駅から最寄り上牧駅まで約58分、上牧駅から施設まで徒歩約13分
HP:https://www.windandhorn.com/

ウッドデッキからは晴れていれば谷川岳を一望できる絶景スポットもあります。

1日1組の貸切コテージで、プライベートも気兼ねなく過ごすことができる宿です。Wi-Fi完備、電源があり、2部屋の個室とリビングがあるので、プライベートと仕事の部屋を分けて使うこともできます。

システムキッチンでは、食材を買ってきて料理をして過ごすことができますし、床暖房をはじめ暖房設備が整っているので真冬のシーズンでも暖かく過ごすことができます。

また、コテージの庭では焚き火をすることができます。この日は雪が積もっていましたが、火を焚くと真冬でも暖かく、参加者はタブレットを持ってきて映画を見ながら焚き火を楽しんだそうです。
夜空がとても澄んでいて星も綺麗に輝いていて、都会にはないリラックス体験を味わうことができました。

夕食はコテージでミルフィーユ鍋を囲みながら、お互いの仕事の話や、どんなワークスタイルで働いているのか、趣味や今まで旅をしてきた場所など会話がはずみました。

ワーケーションはフリーランスやSEなど場所や時間に融通の効く職種の人たちに限られた体験だと思っていましたが、最近は企業でも完全リモートワークを推奨していたりと会社員でも少しずつワーケーションをする機会が増えているのです。

 

2日目 みなかみ町→片品村
地域の交流拠点を訪れ、地元移住者と交流する

2日目は、しっかり仕事の時間を取る日です。午前中はゲストハウス&コワーキングスペース『ほとり』に向かい、それぞれ仕事に取り組みました。

ゲストハウス&コワーキングスペース『ほとり』
住所:群馬県利根郡みなかみ町湯原809−6 2F
電話:050-5586-9767
アクセス:電車=JR上越線 水上駅 徒歩12分/車=水上I.C.から7分
HP:https://www.hotori-minakami.com/

『ほとり』はゲストハウスが併設しているワーキングスペースで、コンセプトは「人と人をつなぐ場所」。

『ほとり』を運営をしている田宮幸子さんは、1年ほど前にみなかみ町にIターンしました。普段はエンジニアの仕事をリモートワークでしながら、『ほとり』を運営しています。“繋がりを生み出せる場所を持ちたい”という思いで『ほとり』を作り、“みなかみの地元・移住者・旅行者が交じわる場所”として、いまでは賑わっています。

また、みなかみ在住の月会員の方が主な利用者ですが、ドロップインも可能なので、旅館のWi-Fiが弱く困って訪れた人、山登りに来たついでに訪れる人、車中泊で旅をしている人など、様々な人が『ほとり』を訪れています。

壁にはここに訪れる人たちが交流できるような伝言板もあります。

ワーキングスペースはテーブルとカウンター、4人席の個室もあり会議などにも使えます。Wi-Fi、電源完備、フリードリンクも使用料に含まれています。

交流イベントも盛んだそうで、地元の人と移住者が交流して新たな仕事が生まれたこともあると田宮さんは教えてくれました。

例えば、Uターン者のカメラマンは『ほとり』で街の人たちと交流する中で動画の制作を受注したり、町の写真部を作ったりして活動しているそうです。さらに、旅行者のカメラマン×写真部でコラボ企画をすることもありました。

みなかみ町は、観光地であるということや、最近は移住者が増えているということもあり、町の人たちが境界線なくオープンに人を受け入れる風土があると感じているとのことです。

 

お昼休憩では、群馬のローカルフード『登利平』の鳥めしをいただきました。群馬でも根強い人気のあるローカル弁当です。お店を訪れると、地元の人たちがひっきりなしにやってきてお弁当を買っていきました。

上州御用 鳥めし本舗『登利平』(沼田店)
住所:沼田市高橋場町2059-12
電話:0278-22-5454
営業時間:10:00~20:00
HP:https://www.torihei.co.jp/

食欲をそそるタレは、半世紀もの間代々受け継がれているもの。鶏肉もあっさりしていて食べやすく、仕事が忙しい時でも気軽に食べることができるお弁当でした。

 

そして、お昼過ぎには、本日宿泊する『尾瀬パークホテル』に到着。

尾瀬パークホテル
住所:群馬県利根郡片品村戸倉982
電話:0278-58-7111
アクセス:https://ozepa.net/access/
HP:https://ozepa.net/

チェックイン後は、食堂にあるワークスペースで仕事を行いました。

『尾瀬パークホテル』は“レトロな山ホテル”がキャッチコピーで、懐かしさ溢れる館内のインテリアや内装に囲まれながら仕事に取り組むことができました。

食堂のワークスペースにはWi-Fiがしっかり完備してあり、オンラインの会議をしていても途切れることはなく、とてもスムーズに会話ができました。テーブルも広くPCや資料などを広げることもでき、テーブルごとに電源も置いてあるので、作業しやすい環境が整っています。

ふとPCから目を離して窓を見ると、雪景色が広がっており、仕事をしながら非日常感を味わうこともできます。

仕事がひと段落し、夕方からはみんなでサウナハット作りをし、余暇の時間を過ごしました。サウナハットは、まず最初に頭の型を取り、その型に羊毛を重ねていきます。形ができたら、石鹸水に浸けるとフェルトになり、サウナハットができるのだそうです。仕事とは違うクリエイティブな脳を使うことで、「頭の中をリセットできた」と参加者は言います。

サウナハット作りを教えてくれたのは『尾瀬パークホテル』ディレクターの六本木ユウジさん。

ユウジさんが被っている可愛いクマのサウナハットも手作りで、「上達すればこんな可愛いのができるんだ!」と大盛り上がりでした。

サウナハット作りもひと段落して、夕食は『尾瀬パークホテル』で地元の食材を堪能しました。夕食には地域おこしデザイナーの中村茉由さんも参加。2015年に片品村の地域おこし協力隊として着任し、今は『北毛茶屋』を運営。その傍ら、片品村地域おこし研究所を立ち上げ、移住や定住の研究とサポートをしています。

食事中は今日の夕食の食材について、群馬でどんな食材が美味しいのか、なぜ片品村に移住したのかなど参加者と交流を深めました。中村さんは「この周辺は本当に自然環境が良くて、水も美味しい。冬もしっかり雪が降るので、日本の四季を楽しめるのもすごくいいところ」と参加者に片品村の魅力を伝えてくれました。

 

3日目 片品村
「山サウナ」で心身ともにととのい、新鮮な地元食材を堪能した “余暇の時間”

3日目は朝6時半にホテルの前に集合し「山サウナ」を体験しました。サウナハット作りを教えてくれた六本木ユウジさんが、ここでも「山サウナ」の入り方を教えてくれます。

六本木さんは旅先のエストニアで出会ったスモークサウナ(ユネスコ無形文化遺産)の人と自然が共存している文化に共感し、『尾瀬パークホテル』にも自然を感じられる「山サウナ」を取り入れました。

昨日つくったサウナハットを被って体験する準備も完了!外に出ると雪に囲まれたテントサウナが設置されています。
最初は寒さのあまりに声が震えていましたが、テントサウナに入った瞬間「暖かくて気持ちいい!」との声が。テントサウナの中では利根沼田のクロモジのアロマウォーターを使ったロウリュウを体験することができ、自然に包まれるような香りを楽しみました。そして、テントから出てきた参加者の体からはモクモクとした湯気が。雪に囲まれながら外気浴をしました。

「最高に気持ちい〜!」と参加者全員、大絶賛!最後には雪にダイブする人も。「東京では味わえないワーケーションの朝活としては最高!」「頭がスッキリしてこの後の仕事も前向きに取り組めそう」「自然に囲まれてすごくリフレッシュできた!」と大満足の「山サウナ」でした。

ワーケーションツアー最後のお楽しみは、前日の夕食時間もご一緒した中村茉由さんが運営する『北毛茶屋』で昼食をいただきました。

北毛茶屋
住所:群馬県利根郡片品村菅沼272−1
メール:hokumouchaya@gmail.com
電話:0278-25-3577
営業時間:11:00~22:00
定休日:水・木曜日 ※現在は完全予約制
HP:https://www.facebook.com/hokumouchaya/

群馬の食材で作られたうどんのお膳は、こんにゃくやお豆腐、野菜などそれぞれがとっても新鮮で「食材が違うだけで、いつも食べている料理がこんなにも美味しくなるの?!」と、参加者の皆さんはびっくりしていました。

 

\参加者の声/

最後に、3日間体験したワーケーションツアーの振り返りをしました。参加した方々からはこのような声を頂きました。

「温泉も良かったのですが、『尾瀬パークホテル』で体験した「山サウナ」がとにかく最高でした!東京ではできない体験をしながら、温泉や「山サウナ」でリフレッシュして仕事に取り組めたのがとても良かったです」

「群馬のご飯がとても美味しくてびっくりしました。観光地に行くとご当地のグルメを食べ過ぎて、胃が疲れてしまうこともあるけど、体に優しい食材ばかりだったので、体にも負担がなく仕事にスムーズに取り組めたのがよかったです」

「雪や星空などの自然に囲まれた時間がとっても特別なもので、気持ちもポジティブになって仕事も集中できました」

「みなかみ町や片品村に住んでいる人たちの声を聞きながら過ごすことで、これからの暮らしや生き方において学びを得ることができた」

 

仕事をしながら、自然や食、地域の人を通して「利根沼田エリア」の魅力に触れた今回のワーケーションツアー。旅先では地元の人に愛されるスポットや食材の魅力に触れることで、ただ観光地に行くのではなく「利根沼田エリア」の“暮らし”も垣間見ることができました。

特に、自然に囲まれて過ごせたことで、仕事とプライベートのオン・オフの時間をきっちりと切り替えることができ、とてもリフレッシュできたと、参加者は口を揃えて言います。そうした、美しい大自然、新鮮な食材、温泉が身近にあることも、ここ数年でみなかみ町や片品村に移住者が増えている理由の一つなのでしょう。

そして、現地をご案内してくださった橋本拓海さん、田宮幸子さん、中村茉由さん、六本木ユウジさんなど、みなかみや片品村で生き生きと暮らす“人”たち。彼らが温かく迎えてくれたことで、ぐんま暮らしの魅力をより肌で感じることができました。

群馬の「利根沼田エリア」でワーケーションを体験する際は、ぜひ雄大な自然の中に身を置きながら、設備の整ったコワーキングスペースを活用し、地域の人と触れ合ったり食事や温泉を楽しむことで、心身ともにリフレッシュする時間を過ごして欲しいと思います。

 

写真・文:三浦えり

 

▼群馬県でのテレワーク、ワーケーション情報はこちらから
https://gunmagurashi.pref.gunma.jp/g_telework/

 

▼県央エリア(前橋市・渋川市)の体験レポートはこちら
おしゃれな「まちなか」と群馬の名湯・伊香保温泉を満喫する
「ワーケーションモニターツアー」体験レポート
https://turns.jp/57316

                   

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