秘境の山村
人口約1600人の小さな村、泰阜(やすおか)村。長野県南部、暴れ川と呼ばれる天竜川沿いの急峻な山にしがみつくように点在する家々は、この地に暮らす人々の力強い独立心を示唆するようです。泰阜村は、明治22年に市町村制が開始して以来、130年以上一つの村として自立して生きていきました。険しい山々に住むには、互いに助け合わないと暮らしていけません。大変そう?まあ聞いてください。
暖かな春の日
6月、全村民が一斉に花を植える日があります。「花いっぱい運動」です。青い空の下、道沿いや自分たちの家の近くにマリーゴールドなどの花の苗、約4万株を植えていきます。観光名所もテーマパークもないこの村で、精一杯の心意気です。春以降、泰阜村に入るとどこにいっても様々な花が楽しめます。フクジュソウ、ウメ、カタクリ、シロバナタンポポ、サクラ、スイセン、パンジー、そしてマリーゴールド。それらは決して派手ではないけれど、地に足をつけて地道に暮らしてきたこの村の人々に似ています。
さわやかな夏の夜
村のお祭りは、派手なお神輿を繰り出したり、参道にずらっと出店が並んだりするようなものではなく、みんなで作り上げるもの。重機を使える人は重機を、力を出せる人は力を、料理ができる人はその腕を振るいます。この時とばかりに、大人たちは餅を投げ、酒を飲み、焼き肉をほおばります。子どもたちはお菓子をもらい、花火をし、走り回ります。静かな谷に、夜遅くまで笑い声が響きます。
凍てつく冬の朝
全てが凍る厳しい冬。寒い時には氷点下15度まで下がることがありますが、雪はほとんど積もりません。しかし、たまに積ると慣れないためか、あちこちで車がつるつる滑ります。通りがかった人たちが声を掛けあい、押したり引いたりしながら助けます。一人暮らしのお年寄りの家には、地域の人や社会福祉協議会や役場が様子を見に行き、雪かきをします。行事も農作業も少ない時期なので、近隣のスキー場に遊びに行く人もいます。
あの子が生まれた日
地域の宝は、子ども達です。「何か手伝えることはある?何でも言ってね」。子育て中の親が、村の人によくかけられる言葉です。みんなが親戚のような関係性のなか、子ども達はのびのびと育ちます。子どもが生まれると、村から最大50万円の出産祝い金が贈られます。村内放送やケーブルテレビでは、出産のお知らせが流れ、皆に祝われます。そうそう、なぜだか双子が多いので、双子の親の相談相手もたくさんいますよ。
日々を分かち合う
そんな村だから、人と関わりたくない人には住みにくい村なのかもしれません。一人ぼっちでもなんとかなる街に住むのとは根本から違います。コンビニもファストフード店も、ゲームセンターも映画館もありません。人生の豊かさは、一人一人の価値観によって異なります。誰かの人生に深く関わって生きたい。人と喜びを分かち合いたい。悲しみも分かち合いたい。輝く地域の人々の中で自分も輝きたい。そんな人はぜひ一度遊びにおいで下さい。
オーダーメイド型移住体験ツアー
泰阜村では、関心を持っていただいた方に対し、オーダーメイド型移住体験ツアーを随時受け入れています。保育園、小学校、中学校、診療所、村営住宅など、村内にあるほとんどの施設が見学できます。NPOや民間企業等も交渉可能です。こんな人に会いたい、話してみたいというのもOKです。お泊りの場合には、村内の各種宿泊施設がご利用いただけます。まずはお問い合わせ下さい。待っとるに。
長野県泰阜村
オーダーメイド型移住体験ツアー
のお申し込みは以下サイトから!
http://vill.yasuoka.nagano.jp/
問い合わせ先
〒399-1895 長野県下伊那郡泰阜村3236-1
泰阜村役場 村づくり振興室 移住担当
電話 0260-26-2111 メール muradukuri2@vill.yasuoka.nagano.jp
http://vill.yasuoka.nagano.jp/