TURNS

魅力的な人とともに、穏やかな日常を過ごす
【前編】
お試し移住、体験しました! in 埼玉北部

TURNSが企画した、埼玉北部でのお試し移住体験企画。
第1段は、東京在住のライターさんに熊谷市・寄居町を滞在してもらった体験ブログをお届けします。

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魅力的で面白い、お店や人があふれる街。

東京で生まれ、東京で育った私は、あまり他の県のことを知らなかったんだなと今回の移住体験で思い知りました。滞在先に関する事前情報と言えば、「熊谷は最高気温で有名な場所」「寄居は東武東上線の終点」というイメージしか持っていなかったからです。

渋谷から湘南新宿ラインに乗って、1時間ちょっとで到着。東京都心部からのアクセスは良好です。ここ熊谷は、埼玉北部の一大拠点で、北に少し足を伸ばせば高崎へ、少し南下すれば大宮、東京にも行くことができます。熊谷駅を降り立ち、眼前には大きなデパートと飲食店の数々。とても規模の大きい街で正直びっくりしました。

 

今回、熊谷・寄居の移住体験では、さまざまな方にお会いしました。

最初にお会いしたのが、ちょうど1年ほど前に開局したばかりのコミュニティラジオ『FMクマガヤ』の代表を務める、宇野 元英さん。もともと宇野さんは、『マスラヲコミッショナー』というバンドでベースを担当していたそう。メジャーデビューし、全国ツアーを回るほどの売れっ子になりましたが、これからという時に解散。その後、熊谷市に戻り、音楽系フリーペーパーの発行や熊谷市の観光協会職員として働きます。

「バンドの活動が大きく広がったのも、ラジオがきっかけでした。昔からラジオの可能性を知っていて、クマガヤで挑戦したい人を応援できる場所を作りたいなと思って」

その想いから、2018年に会社を立ち上げ、熊谷市初のコミュニティーラジオ『FMクマガヤ』を開局。「とにかく熊谷には面白くて郷土愛を持っている人が多いです。魅力のあるお店も増えてきているように感じます。」と、熊谷の魅力は “人” だと語ります。

また、ラジオの他に、実家を改装したコミュニティースペース『キューノ』の運営や、埼玉県北のバンドを集めた『熊谷フェス』の開催、熊谷のテーマソング『Wake Up熊谷』の作曲など、精力的に熊谷を盛り上げるための活動をしています。

「バンドでメディアに出演したときも、『熊谷から来ました宇野です』と自己紹介をしていました。バンドを通して、少しでも熊谷の魅力を伝えられたらと思って」

熊谷のために何かしたいというよりも、気づいたら必然的に熊谷のPRをしていたという宇野さん。幅広くいろんな活動をしているように見えますが、軸はひとつで、すべて生まれ育った熊谷に繋がっていくんですよと楽しそうに話してくれました。

 

ラグビーで「終わり」ではなく、これを「きっかけに」

熊谷駅から直結の商業施設『アズ熊谷』には、『クマガヤプレイス』と呼ばれるコミュニティカフェがあります。

『クマガヤプレイス』は、熊谷の街に暮らす人たちと連携しながら、地域の魅力やモノ・コトを伝える場所で、ホシカワカフェの本格コーヒー、熊谷唯一のベーグル専門店『ウスキングベーグル』のベーグルなど、地元のお店の味を楽しめます。

ここでは、『ウスキングベーグル』の店長・臼杵さんにお話しを伺いました。臼杵さんはお店の他にも「熊谷ラグビー 合唱団 団長」「ラグビーロードランニングチャレンジ」など、ラグビーを通して熊谷を盛り上げる活動も行っています。

「熊谷という街をどうすれば面白くできるか、と考えている人がこの街には多いんです。ラグビーワールドW杯が熊谷で開催されることなんて、前にも後にも二度とないかもしれない。一大チャンスではないけれど、なにかおもしろいことができればと思って、さまざまな活動をしています」

特に、臼杵さんの名が熊谷じゅうで広まった活動の一つに「熊谷ラグビー 合唱団 団長」があります。ラグビーW杯の開催中、熊谷に訪れる代表チームをおもてなしするために、対戦国の国歌をみんなで歌う合唱団を結成。計7カ国の国歌を練習するべく、熊谷ラグビー場には計400人が集結しました。せっかくだから小学校でも歌ってもらおうと教育委員会に働きかけたところ、この取り組みは熊谷市内の各地にも広がりました。

他にも、まちを盛り上げるという思いから ”スクラム” と ”クマガヤ” を掛け合わせた造語で『スクマム!クマガヤ』というスローガンも熊谷市始動で新たに生まれました。市民が一体となって進める「ラグビータウンクマガヤ」のまちづくりの行動指針でもあり、臼杵さんのような民間の協力者たちと市役所がタッグを組み、まさに官民連携で熊谷じゅうが盛り上がり、ラグビーW杯2019年は大盛況に終わりました。

このエピソードを聞いて、この「スクマム!クマガヤ」というスローガンが熊谷の街に深く浸透しているように思えました。

 

とにかく多い!魅力的な「熊谷グルメ」

いろいろな人のお話しを聞き、脳も八分目になったところで、腹八分目にすべく、熊谷の名物「フライ焼き」を食べに小山食堂へ。

熊谷の魅力の一つが食。うどん、モツ焼き、コーヒー、フライ焼きなどなど、名物料理がたくさんあるんです。(今回は、コーヒーともつ焼きが食べられなかったのが悔やまれる。それは次回のお楽しみに残しておきます…)

小山食堂では「肉入りふらい」を注文。食感はちぢみのようにもちっと。中にお肉がたくさん入っていました。ボリューミーなので、これだけでお腹いっぱいに。

熊谷の食として、もう一軒訪ねた「加賀家食堂」は、創業1968年で52年を誇る老舗の大衆食堂。今では、熊谷市内に「PUBLIC DINER(パブリックダイナー)」「PUBLIC LOUNGE(パブリックラウンジ「cafe&bar PUBLIC CULTURE(パブリックカルチャー)」「PUBLIC SWEETS TART&PIE(パブリックスイーツタルトアンドパイ)」「パンと、惣菜と、珈琲と。」「THE PUBLIC」と系列店を複数展開している有名店です。

加賀家食堂の焼肉定食。「ザ・定食」という感じで落ち着く。ご飯が大盛りに近いので、男性でも満足する量。

加賀家食堂のメニューはたくさんあるので悩みます……!

ちなみに、各お店に共通しているのが「PUBLIC」という名前。これは、大衆食堂の本来の形「あらゆるお客さんが集まって楽しく過ごす」というコンセプトを大切にしたいという想いから、「公的な」「みんなの」という意味を持つ「PUBLIC」として使っているそう。そして、今回の宿泊先も、この加賀家食堂の系列施設である「THE PUBLIC」なのでした。

手島地区の住宅街にひっそりと佇む古民家「THE PUBLIC」。

古民家とはいえ、内装は本格的にリノベーションされており、非常に暮らしごこちのよい空間になっています。

囲炉裏から、部屋の外の縁側まで、趣ある和の空間はそのままに。今回は、この古民家を貸切状態にできました。なんてぜいたく。

 

聞くと、「THE PUBLIC」は「加賀家食堂」や「PUBLIC DINER(パブリックダイナー)」とは一線を隠す存在だとか。

「この宿は、自然と人、人と人が有機的につながる暮らし・生き方をテーマとした実験的な空間です。より生活に根ざした空間になっています」と、「THE PUBLIC」の運営管理をしている尾崎なつ江さんは語ってくれました。

「熊谷はとても食べ物が豊富です。もつ焼き、コーヒーなど。実際にここで提供するごはんも、野菜から卵、牛乳まで全てオーガニックで、熊谷のものを多く使っています」

オーガニックと謳うだけあって、繊細でていねいな食事の数々。写真は、THE PUBLICで提供しているオリジナルの朝食メニュー。手作りグラノーラに自家製ドレッシング付きの生野菜サラダ、僕もはじめていただく「ギー(Ghee)※」など。

※バターを加熱し、ろ過したもので「最高の油」と言われている。アーユルベーダなどに使われる。

早朝サイクリングに向かう写真。朝日がきれい。

裏手には荒川の土手がすぐ目の前に。天気が良ければ、わずか数歩で荒川沿いにサイクリングやジョギングをすることができます。自然と隣り合いながら、熊谷を素材まるかじりで味わえる暮らし方のできる場所でした。

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後編では熊谷市のお隣・寄居町をレポートします。

(体験者:俵谷龍佑)