移住の一歩は、地域に興味を持つことから!
常陸太田市でお試し暮らし
茨城県北部に位置する常陸太田市では、地域の風土や暮らしを体験できるお試し居住施設「田舎暮らしトライアルハウス」を市内3カ所で展開。
東京・浅草に暮らす山下さん一家が、そこで一泊。常陸太田市の日常を体験してきました。
茨城県常陸太田市
東京から約120㎞。電車でアクセスする場合、水戸からJR水郡線で常陸太田駅まで約30分。車の場合は常磐自動車道那珂ICから約20分、日立南太田ICから約15分。県内最大の市域を誇り、「常陸秋そば」をはじめブドウやナシが特産品。
田舎暮らしトライアルハウス Machiya
築50年あまりの民家を改修したお試し居住施設。縁側や庭から一帯に広がる田んぼや周辺の山々が一望できる。トイレや浴室もきれいにリフォームされており、快適に暮らせる。食器や調理器具、寝具など、生活に必要なものは基本的にそろっている。
山下雄一郎さん(42歳)は出版社勤務。由起子さん(40歳)はフォトグラファー。長男の虎太郎くん(3歳)と次男の由船くん(8カ月)の4人家族
「うわっ、お部屋がひろーい!」
常陸太田市が運営する『田舎暮らしトライアルハウス Machiya』を訪れた山下さん一家。玄関を入ると奥さまの由起子さんから感激の声が上がった。
「山と田んぼを望む景色も癒されますね」と雄一郎さんも気に入った様子。長男の虎太郎くんは、庭でアマガエルを捕まえるのに夢中。雨上がりの鮮やかな緑の森からセミの声が響き、山に沿ってさわやかな風が抜けていく。
東京じゃ実現の難しい平屋の一軒家と200坪ほどの広さがある広い庭で田舎暮らし体験ができる。「カブトムシいるかな?」と虎太郎くんテンションも上がっている
「自由に過ごしてくださいね。都会のようなレジャー施設はありませんが、自然は豊かですから。常陸太田市は広いのでいろいろ足を運んで、この街の日常を体験してください」と案内してくれたのは、この施設管理人で地域づくりに取り組む「ポットラックフィールド里美」代表の岡崎靖さんだ。
岡崎靖さん『合同会社ポットラックフィールド里美』代表
地域産品の開発・販売、情報発信、教育事業など、地域の内と外をつなぐ活動をしている。『田舎暮らしトライアルハウス Machiya』の施設管理人でもある。「短期間でも住んでみて地域に触れることで、環境や地元の風習などを知ることができますので、気軽に体験しに来てください。水のきれいな里山にきっと癒されますよ」
「移住に興味があってもいきなりって難しいじゃないですか。そこで、まずはこの街がどんなところか短期間でも暮らして体験してもらえたらと思って。実際、お試し居住で地域とのつながりが深まって、移住してきた方もいますよ」(岡崎さん)
\トライアルハウスを体験したい方は、こちらへ連絡を!/
合同会社ポットラックフィールド里美 (シェアスペースポットラック)
常陸太田市折橋町858-1
電話:0294-33-5313
部屋は10畳の和室と8畳の和室が2部屋、6畳の洋室が2部屋ある。囲炉裏テーブルに興奮を抑えきれない山下さん一家
特別なアクティビティはなくても、周辺の田んぼや森を歩いているだけで、いろいろな発見がある。地元の人との話も楽しい
山下さんも、今日はここで一泊。
市街地までは車で約15分。途中で子育て支援施設『じょうづるはうす』に立ち寄った。小さな子どもがいると、子育て環境はやっぱり気になる。
絵本や遊具など、小さな子どもたちの好奇心をくすぐるものがいっぱい。広いので多少走り回っても大丈夫
▲じょうづるはうす
2階建ての建物は1階がカフェスペースと乳幼児たちのプレイルーム、2階が絵本やままごとコーナーもあるオープンスペースになっている。屋外の遊具も充実。噴水広場もあり夏は水遊びをする子どもたちで賑わう(コロナ禍のため、今年の噴水は中止)
「ここもお庭が広いですねぇ。絵本や遊具もいっぱいあるし、カフェスペースもあって1日いられますね」と太鼓判を押す由起子さん。
虎太郎くんも早速遊具で遊び始めた。ここは親たちの交流の場にもなっており、移住者にとっては知り合いを作るのにも最適だ。
一息ついたところで、夕食の買い出しに『道の駅ひたちおおた』に行くことにした。
道の駅は9時~18時までオープン。旬の食材が揃う直売所やフードコートがあり、常陸太田市ならではのお土産も買える。子どもが遊べる遊具やトマトの摘み取りができる体験農場もある(体験農場は現在休止中)
▲道の駅 ひたちおおた
地元の食材がずらりと並ぶ。どれも採れたて新鮮。しかも、都会のスーパーに比べたらずっと安い。さて、今夜はこのお野菜で何を作ろうか
道の駅の充実ぶりも目を見張る。地元の食材が並ぶ直売所はもちろん、ビュッフェスタイルのレストランも人気で、休日には200台以上駐められる駐車場がいっぱいになるそう。
1日たっぷり遊んで帰る頃にはすっかり夕方。虎太郎くんも由船くんも車の中で寝てしまった。
「正直、田舎暮らしって考えたことなかったんですが、子どもがこれだけ思いっきり走り回って遊べる環境はいいよね」と雄一郎さん。
「移住とはいわず、1泊で遊びに来るだけでもいいじゃない。この環境に触れるだけでも、すごく楽しかったもの」と、由起子さんも素敵な時間を過ごせたようだ。
カナカナカナっとヒグラシの声が夏の夕方の涼しい風に乗って聞こえてくる。山の向こうに太陽が沈むと西の空に一番星が輝いた。
文・和田義弥 写真・梅田信幸
〜 常陸太田からのお知らせ 〜
田舎暮らしトライアルハウス Machiya
【居住物件】茨城県常陸太田市町屋町2212-1
【利用料金】1日2,000円、8日目以降は1,000円(光熱水費込み)
【構 造】木造平屋建て5DK
【設 備】電気、ガス、風呂、水洗トイレ
【備 品】冷蔵庫、洗濯機、石油ストーブ、掃除機、炊飯器、電子レンジ、簡単な調理器具、食器類、布団類
【周辺施設】常陸太田駅11㎞、道の駅ひたちおおた12.7㎞、コンビニ3.3㎞※路線バスが通っていますが本数が少ないためお車の利用をお勧めいたします。
住宅取得促進助成
子育て世帯(結婚5年以内の夫婦又は中学生以下の子どもがいる方)が住宅を取得する際に最大50万円の助成を実施しています。新婚家庭への家賃助成
新婚家庭(結婚3年以内の夫婦)を対象として、家賃助成(1世帯あたり月額2万円)3年間最大72万円を実施しています。
▼お試し居住のお問い合わせ先
常陸太田市少子化・人口減少対策課
電話:0294-72-3111(内線314.346)▼ひたちおおた移住・定住総合サイト『じょうづるライフ』
http://www.city.hitachiota.ibaraki.jp/page/dir004947.html