2020年12月17日、TURNSが注目する「ネットの大学managara」と、地域をフィールドに新たなチャレンジを学ぶ「さとのば大学」の提携発表会・説明会がオンラインで開催されました。
今回は、両者が提携するきっかけと、2021年4月からスタートする「さとまなプログラム」の今後についてレポートします。
出会いは「TURNS」だった
「ネットの大学managara」と「さとのば大学」は、2020年10月20日に発行された「TURNS Vol.43 学びを止めるな」を通じて出会いました。
「TURNS Vol.43 学びを止めるな」は、将来を担う子供たちの”学びの場”の変化について特集しています。TURNSでは、「ネットの大学managara」と「さとのば大学」を、”オンラインでつながる新たな学びの場”として紹介しています。
「TURNS Vol.43 学びを止めるな」が発行されると、ネットの大学managaraの阿野孝さんから「さとのば大学に興味がある」とTURNS編集部に連絡があり、さとのば大学の信岡良亮さんに連絡したところ、「さとのば大学もネットの大学managaraに興味がある」との返答があったため、提携に至りました。
「ネットの大学managara」と「さとのば大学」は、それぞれお互いのどこに魅力を感じたのでしょうか。
ネットの大学managara 阿野さん「学んだことを即実践に移せる環境がさとのば大学にある」
ネットの大学 managara 設立プロジェクトリーダー 阿野孝
ネットの大学managaraは、キャンパスに通うことなく、いつでもどこでもスマホやパソコンなどで学ぶことができる”持ち運べる大学”です。また、文部科学省認可の通信制大学であるため、大学卒業の資格(学士号)の取得ができます。
一般的に、大学での学びは、社会に出るまでどのように役立つのかわからないことが多いです。ネットの大学managaraは、授業で学んだ経済学や経営学を働いている職場や現場などで活かせるよう、10分という短時間の授業構成になっており、隙間時間で学べる仕組みとしています。ネットの大学managaraの特長を、さとのば大学のプロジェクト活動を組み合わせることで、大学の授業内容を地域で即実践でき、地域課題解決に貢献できると感じました。
さとのば大学 信岡さん「高校卒業時点で選べる通信制大学のプラットフォームを持っている」
さとのば大学 主宰・運営 株式会社アスノオト 代表取締役 信岡良亮さん
さとのば大学は、1年間を1つの地域で過ごし、社会課題解決に向けたプロジェクト活動をしていくダブルスクール型大学です。通信制の大学と提携をしたいと考えていたときにTURNSの取材を受け、発行された誌面にネットの大学managaraを見つけました。
一般的な通信制大学は、実学を知っている社会人向けが多い中、ネットの大学managaraは高校を卒業した方を対象としたプラットフォームを構築しています。高校を卒業した若者が地域にいながら経済学や経営学を学ぶことができ、地域活動に貢献しながら大学卒業の資格までとれるところに魅力を感じました。
両者の強みを活かした「さとまなプログラム」
「ネットの大学managara」と「さとのば大学」の提携により発足した「さとまなプログラム」は、両者の強みを活かして地域の課題を解決できるプログラムです。ネットの大学managaraで経済学や経営学をオンラインで学び、さとのば大学の地域課題解決に向けたプロジェクトに、大学の授業内容を反映させ、地域課題を実際の現場で解決をしながら、大学卒業の資格を取得できます。
「さとまなプログラム」の今後について
地域でのプロジェクト学習をしながら、大学卒業の資格取得ができる「さとまなプログラム」は、2021年4月から全国5ヶ所でスタートします。
今後「さとまなプログラム」は、さとのば大学が地域課題解決プロジェクトの受け入れ地域を増やし、ネットの大学managaraのオンライン授業の内容を活用して、地域課題の解決を加速させていく方針です。
地域を学びの場としつつ、地域課題の解決と活性化を実現できる「さとまなプログラム」は、今の時代に合った新しい学びといえるでしょう。
さとまなプログラム ウェブサイト
https://managara.nsu.ac.jp/satomana/
文・齊藤優太