
関東屈指の観光のまちにインパクトを起こしたい人、求む!
千葉県北東部に位置し、関東平野を貫く利根川に抱かれた香取市。
人口約6万9千人のまちは、かつて舟運で栄えた商家町の風情を残す“北総の小江戸”佐原や、全国に約400社ある香取神社の総本山・香取神宮、そして、水郷筑波国定公園に指定される豊かな自然を感じる水郷佐原あやめパークと、全国的な知名度を誇る観光名所を多く擁しています。
その香取市では2025年9月現在、29人の地域おこし協力隊が活躍中。今回、新たに2名の隊員を募集しています。
新隊員のミッションは、どちらも“まちのメインコンテンツ”に関わる仕事。観光のまちをさらに盛り上げる任務は、人生を変えるワクワクを与えてくれるはず!
経験・資格不問! 観光産業と地域PRに関わりたい人必見の任務
今回募集しているのは、映画やテレビドラマのロケを誘致する「フィルムコミッション推進分野」と、佐原観光の中心施設「伊能忠敬記念館」で活躍してくれる地域おこし協力隊です。
東京都心から約70km、成田空港から約15kmの距離で交通アクセスも優れることから、昨今は江戸の景色を求めるインバウンド旅行者の姿も絶えない香取市。その香取市において、ロケ誘致や中心観光施設におけるまちの魅力発信は、大きなやりがいに満ちた任務といえるでしょう。
どちらの任務も経験や資格は不問。あなたの熱意で、まだ香取市の魅力を知らない人たちに素敵な情報を届けてください!
【募集任務①】二千点以上の国宝を所蔵「伊能忠敬記念館」の魅力発信(1名)
香取市は、わが国初の実測による日本地図を作製した偉人・伊能忠敬の故郷です。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、「小江戸さわら舟めぐり」でも有名な小野川沿いには、忠敬が17歳から49歳まで暮らした国指定史跡「伊能忠敬旧宅」と、国宝含む歴史的資料を数多く所蔵する「伊能忠敬記念館」があります。今回募集しているのは「伊能忠敬記念館」の活動に携わる地域おこし協力隊です。
応募に学芸員の資格は必要ありませんが、大切なのは来館者目線・住民目線で新風を起こせる“新鮮な眼”。特に、今後さらなる発展を図る中で情報発信や情報収集に長けた人が求められています。
いわゆる「伊能図」など国宝「伊能忠敬関係資料」2,345点を所蔵する施設に携われるのは本ミッション最大の醍醐味。同館職員は「伊能忠敬や博物館に詳しくなくても、業務を通じて覚えながら楽しく活動していただければ」と話し、最初の知識やスキルよりも情熱が試される任務といえるでしょう。
◆取り組む業務は?
◇伊能忠敬記念館の情報発信・情報収集
◇国宝資料等のデジタル・アーカイブ化や公開に関する業務
◇展示、資料管理および教育普及に関する業務
◇来館者対応および案内 etc…
◆どんな人を求めている?
◇待ちの姿勢ではなく、積極的に取り組める人
◇知らないこと、初めて経験することでも好奇心を持てる人
◇地域の人とチームワークを大切にしながら活動できる人
【募集任務②】「フィルムコミッション」でロケ隊と地域をつなぐ(1名)
映画やテレビドラマの撮影地を訪れ、その土地の風土に触れるロケツーリズムは、今や地域を外部にPRし、関係人口等を増やす重要なキーになっています。香取市もフィルムコミッションを設立し、現在1名の先輩隊員がロケの誘致を推進中。任務の魅力や醍醐味については、この後のインタビューをチェックしてみてください。
◆取り組む業務は?
◇ロケ地の誘致活動
◇制作会社等との下見および打ち合わせ、ロケの立会い
◇ロケ素材の収集
◇エキストラ及び撮影支援スタッフの管理および登録
◇外部関係機関との連絡調整
◇ロケ地マップなどのプロモーションツール作成 etc…
◆どんな人を求めている?
◇映画、テレビドラマなどの映像エンターテインメントが好きな人
◇積極的に新たな地域資源を見つけ出せる人
◇地域の人と制作関係者、双方と信頼関係を築ける人
◇制作関係者からの細かな依頼に応えられる、調整力に自信がある人
任期中〜卒業後の活動も全力でバックアップ!
任期中は、市の担当課が活動をしっかりフォロー。さらに、隊員のサポート業務を請け負う一般社団法人カトリンクが着任時の市内案内や活動内容の相談など、隊員の取り組みを多方面から支援します。
また、香取市には地域おこし協力隊が起業する際に活用できる「香取市地域おこし協力隊起業等支援補助金」があります。これは、香取市の地域おこし協力隊を卒業した後、香取市に3年以上居住することを条件に、補助金が交付される制度です。
「香取市で新しいお店を始めたい」「地域で事業を立ち上げたい」
そんな夢を安心して実現できる環境が整っています。
先輩に聞いてみよう! 現役地域おこし協力隊インタビュー
香取市で現在活躍中の2名の隊員にインタビュー。どうして香取市の協力隊に応募したのか、実際の活動状況、任期を通じて描く未来などを伺いました。先輩隊員のリアルな声を応募の参考にしてみてください。
\フィルムコミッション推進分野・宮崎 強さんに聞きました!/
(プロフィール)
千葉県成田市出身。高校卒業後、自衛官として勤務。任期満了で除隊後、港湾管理会社などで海事職、事務職などを経験。香取市に移住する前は、東京港で船舶給水の仕事に従事していた。2024年9月に香取市地域おこし協力隊に着任し、現在2年目。移住を機に絵を描き始め、いずれは香取市の公式キャラクターを作るのが密かな野望。
――香取市地域おこし協力隊に応募したきっかけは?
両方の祖父母が今の香取市になる前の旧佐原市と旧栗源町の出身で、子どもの頃からよく来ていた土地だったことに加え、かつて舞台俳優をやっていたり映像作品のエキストラに参加していた経験があったので、募集を見て「自分にもできるかも」と興味を持ったのがきっかけです。
――映像制作に関わる仕事は未経験からのチャレンジでしたが、面接ではどのようなことをアピールしましたか?
フィルムコミッションの今後の展開について、当時の自分なりにまとめた資料を提出しました。香取市は山も川もあり、のどかな風景や古い建物も多いロケーションの豊富なまちです。都心からそう遠くなく、成田空港が近いこともメリットで、ロケを呼び込むには申し分ない環境だと思っていたので、それを伝えられたのが良かったのだと思います。
――普段はどんな活動をしていますか?
現在はまだ組織を作っている過渡期なので、市役所のシティプロモーション推進室に拠点を置きながら、市の職員の方とバディを組む形で活動しています。嬉しいことにロケの問い合わせがひっきりなしに届いているので、業務の8割はロケハンと撮影の立会いです。ほとんど外にいるので年じゅう日焼けしています(笑)。そのほかの時間は新しいロケ候補地の発掘やロケ弁の準備、車両やトイレの手配に協力してくださる業者さん探しに費やしています。
アイドルのミュージックビデオで屋台の店主役を演じたことも
――任期3年間の半分に近づきつつありますが、ここまでの手ごたえはどうですか?
幸いにもメジャーな映画とテレビドラマの誘致に成功し、1年目の課題は当初考えていたよりも早くクリアできました。フィルムコミッションの認知度向上を課題に取り組んでいる2年目も、佐原の古い町並み以外の地域でも撮影実績が作れていることで、以前までは「また佐原でしょ」という感じだった市内の空気が徐々に変わってきているのを肌で感じます。
――ロケハンをたくさん受け入れても実際の撮影が決まるのは、そのうちの一部だと思います。断られた時はやっぱりガッカリしますか?
落ち込むことはまったくありません。ロケが決まらなくても新しい繋がりができることがこの仕事の醍醐味ですし、「あそこのフィルムコミッション、対応良かったな」って印象を持ってもらえたら別の作品につながることもありますから。地域とのつながりも同様で、制作側のリクエストに当てはまる候補地が見つからない時に、以前にロケハンだけお世話になった方から良い場所を紹介いただくことがあります。内外に繋がりが生まれる度、どんどん仕事が面白くなっていますね。
――今回は宮崎さんとチームを組む新たな隊員を募集しています。どんな人にこの任務をおすすめしたいですか?
フィルムコミッション担当者の役割は決して制作の裏方ではありませんが、業務を通じて映画監督や映像カメラマン、ディレクター、照明さんやメイクさんなど、プロの仕事を間近で見ることができます。自分でも映像を録って、地域を元気にしたいと考えているような方には、まさにうってつけのポジションではないでしょうか。
――最後に市内のグッドロケーションを熟知する宮崎さんだからこそ知る“とっておきの景色”を、TURNS読者にだけこっそり教えてください。
伊能忠敬の墓地もある「観福寺」は、平安時代創建の古刹で、春は桜、秋は紅葉の名所として時代劇のロケ地としてよく使われています。同じく桜の名所では、「小見川城山公園」も見晴らしが良くて私が好きな場所のひとつです。あと、佐原の古い町並みのイメージが強い香取市ですが、結婚式場の「聖フランシスコ教会」は西洋的で素敵な場所ですよ。
イギリスの教会をイメージして建築された結婚式場「聖フランシスコ教会」
\農業振興分野・福永正伍さんに聞きました!/
(プロフィール)
兵庫県明石市出身。22歳の時に温泉施設を運営する企業に就職し、施設の館長などを経験。その後、中国・上海の関連企業に出向し、入浴施設のコンサルティングや関連機器の営業を約4年半担当する。帰国後、2024年4月に香取市地域おこし協力隊に着任し、現在2年目。フルティカトマトと桃太郎トマトの栽培研修を任務とし、任期後の新規就農を目指している。バドミントン、タッチラグビー、キャンプなど多趣味でアクティブな性格。
――まずは福永さんが農業に関心を持ったきっかけを教えてください。
コロナ禍が始まった時、中国の上海で働いていてロックダウンを経験しました。そこで都市全体に物資がまったく届かない中、米が底をつくような生活を体験して食の大切さに気付かされたのが、農業に興味を持った始まりです。それから日本の農業や新規就農の制度についていろいろと調べ、退職して帰国後から全国の農地巡りをする中で香取市の環境に惹かれました。
研修先の和郷園 でのトマト収穫
――出身地から遠い香取市の地域おこし協力隊に応募された決め手は?
実は近隣の自治体で一週間ほど泊まり込みの農業体験をして、そこでも協力隊を募集していたのですが、求められるミッションが細かな部分で自分に合わなかったんです。それに対して香取市の制度は自由度が高く、話を聞いてみると柔軟に対応してくれることを知って応募を決めました。香取市は千葉県の北総エリアで最も大きな市なので、任期後の就農を見据えるといい土地が見つかりそうだと感じたのも志望理由のひとつです。
――「香取市の制度が柔軟だった」という点について、もう少し具体的に伺いたいです。
別の自治体では週5日で研修先に通うことが必須だったのですが、香取市は「メインの研修先の同意があれば、他のところに出向いても構わない」とか、「任期の中で目指す作物が変わってもいい」と言ってくれて、いろんな面で動きやすいと感じました。実際、今の研修先も「繁忙期以外の時は月に15日くらい来てくれればいいよ」と言ってくださっているので、迷惑をかけない形で浅草のマルシェに出店してみたり、加工食品の勉強でセミドライトマトを作ってみるなど、いろんなことにチャレンジする時間を作っています。
浅草寺境内にて開催された香取市マルシェに出店
――任期のちょうど半分に差しかかりましたが、3年間でどんなプランを描いていますか?
本当に何も技術がないところからのスタートだったので、1年目は7月に始まる作付けから、5〜6月にかけて迎える収穫のピークまで、一連の作業を学ぶことに費やしました。その間、園内の実験棟で自分のトマトを栽培させてもらったのは、本当に良い経験でした。2年目からは引き続き技術を教えていただきながら、併行して就農地探しやハウスの設備選びにも動き始めています。
――香取市は協力隊員間の交流も盛んなのでしょうか?
そうですね。SNSのグループなどでコミュニケーションを取っています。違う任務の協力隊員の中にも農業に関心がある人は多く、先日もトマト栽培を体験したいという2名の隊員が作業体験に来てくれました。僕も着任時にカレーパーティーで歓迎会をしてもらったり、他の分野で地域活性化を目指している隊員の活動を見学させてもらったりしているので、隊員間の交流は盛んだと思います。また、香取市では2泊3日で協力隊の活動を体験できる「おためし地域おこし協力隊」というプログラムを行っていて、それに協力した隊員同士が互いの活動を知ったり、体験に参加された方が後に本隊員になって縁が生まれるケースも多いようです。
――最後に、任期後に見据える将来像を教えてください。
まずは一人で圃場を完璧に仕上げられるようになることが残りの任期の目標です。その上で、卒隊とともに新規就農に移行できる体制を整えたいと考えています。加工食品の製造にも興味があり、いずれは法人化もしたいと思っていますし、一歩ずつ進みながら商品の輸出ができるくらいまで成長するのが当面の目標です。
協力隊OGが運営する交流・活動拠点が誕生
協力隊OGの齊藤瑠奈さんが設立した「香取移住相談センターcoMADO(こまど)」が2025年7月に誕生。協力隊と地域住民が交流を図る開放デーを月に一度設けるなど、協力隊の活動拠点を目指しています。
「開設日には協力隊員が駐在することで『香取市の地域おこし協力隊に会いに行ける場所』にしたいと思っています」と齊藤さん。
こうしたOB・OGの応援が厚いことも、香取市が地域おこし協力隊の受け入れに力を入れてきた証といえます。
香取市地域おこし協力隊へ応募を考えている方へ
\宮崎さんからのメッセージ/
フィルムコミッションの仕事は、人の繋がりが無ければ成立しません。興味を持っていただいた方々のお気持ち次第でロケの実現が決まる側面もありますし、地域の方の理解があって撮影が実行できることに、コミュニケーションの大切さを日々感じています。今はYouTubeや有料配信、アニメ作品の舞台探しなど、ロケハンの幅も広がっています。活躍の幅は無限大なので、ぜひ一緒に香取をロケの名所にしましょう!
\福永さんからのメッセージ/
香取市は米やサツマイモで千葉県随一の収穫量を誇る農業も盛んなまちです。今回募集する任務は農業とは直接関連がありませんが、僕のフルティカトマトはもちろん、新鮮でおいしい野菜に出合える環境は暮らしの豊かさに直結していると思います。隊員間の交流も盛んなので、香取で夢を語り合える日を楽しみしています。
\齊藤さんからのメッセージ/
昔からの伝統文化や農が身近にある暮らしが色濃い香取市ですが、同じ市内であっても地区や集落ごとにまったく異なる雰囲気を感じる、知れば知るほど個性に富んだ地域です。ぜひ協力隊の一員になって、ご自身の目と心で興味や価値観に合う場所を見つけてください。定住した協力隊OB・OGもあなたの熱意を応援します!
\香取市からのメッセージ/
歴史の教科書にも載る偉人の功績をあなたらしいアイデアで世間に発信する任務も、あなたの足で発見した場所が映画やドラマの舞台になって誰かの感動につながる任務も、どちらも簡単には得難い経験です。高い意欲で地域を活性化し、観光のまちをアップデートする力になってくださる方をお待ちしております。
2泊3日の体験プログラム「おためし地域おこし協力隊」のご案内
香取市では、地域おこし協力隊を目指す方に向けて、地域での暮らしや活動をまるごと体験できる「おためし地域おこし協力隊」を実施しています。
このプログラムでは、現役やOB・OG隊員による活動紹介や交流を通じて、地域の魅力や課題、協力隊の役割、地域との関わり方などを学ぶことができます。
さらに、香取市産の食材を使った料理づくり、現役協力隊員との意見交換会、民泊施設として活用されている古民家の見学、地域課題の解決に向けたワークショップなど、多彩な体験をご用意。協力隊としての活動のイメージを深めるとともに、香取市の今を多角的に知ることができます。
次回の開催は2026年2月21日(土)から23日(月)まで。香取市の暮らしを肌で感じながら視野を広げ、自身の可能性を確かめられる絶好の機会です。ぜひご参加ください!
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都道府県+市町村 千葉県香取市 募集状況 募集中 勤務地 ①伊能忠敬記念館
伊能忠敬記念館を基本とし、必要に応じて市外での活動を行う。
②フィルムコミッション推進
原則市内雇用形態 業務委託契約を締結し、個人事業主として業務を行う。 給与 月額265,000円 福利厚生 ①伊能忠敬記念館
住居費上限月55,000円、燃料費等上限月10,000円、通信費上限月5,000円。各種税金や社会保険料等は隊員で負担する。
②フィルムコミッション推進
住居費上限月55,000円、燃料費等上限月15,000円、通信費上限月10,000円。各種税金や社会保険料等は隊員で負担する。
仕事内容 ①伊能忠敬記念館
(1)伊能忠敬記念館の事業に関する情報発信・情報収集業務
(2)国宝資料等のデジタル・アーカイブ化及び公開に関する業務
(3)展示、資料管理及び教育普及に関する業務
(4)来館者対応及び案内業務
(5)その他、伊能忠敬記念館に関連する業務
②フィルムコミッション推進
映像作品のロケーション撮影が円滑に行えるよう、映像制作者と地域社会の間に立ち、連絡や交渉を担う業務である「フィルムコミッション」を通して地域活性化を目指し、以下の業務を行います。
(1)ロケ地の誘致に関する業務
(2)フィルム制作会社等との下見及び打ち合わせ、ロケ現場の立会いに関する業務
(3)ロケ素材の収集に関する業務
(4)エキストラ及び撮影支援スタッフの管理及び登録に関する業務
(5)外部関係機関との連絡調整に関連する業務
(6)ロケ地マップなどのプロモーションツール作成に関する業務
(7)その他、フィルムコミッション事業運営及びシティプロモーション事業に関する業務勤務時間 1週間当たり38時間45分(1日あたり7時間45分)を原則 応募資格 ・普通自動車運転免許保持
・パソコンの一般的な操作が可能選考プロセス 1次選考:書類審査
2次選考:面接審査
採用問い合わせ先 ①伊藤忠敬記念館
香取市教育委員会 生涯学習課 伊能忠敬記念館
Tel:0478-54-1118/Fax:0478-54-3649
E-mail:inoh-museum@city.katori.lg.jp
②フィルムコミッション推進
香取市総合政策部秘書広報課シティプロモーション推進室
Tel:0478-50-1204/Fax:0478-54-7140
E-mail:city-pro@city.katori.lg.jp備考・その他 活動開始日は、市・採用者の協議により決定します。