岐阜県の郡上八幡は、川と温泉の恵み豊かな「水のまち」。城下町のため、歴史や文化が息づき、観光・レジャーも充実しています。
今回、市街地のほど近く「相生地域」で、レトロなドライブインを再活用するプランが始動。そこで、企画や運営を一緒に挑戦するメンバーを募集します!
▲相生地区は長良川沿い。渓流遊びや、とびきりの鮎が自慢。
郡上八幡は、自然と文化・観光の町
郡上八幡といえば、日本三大盆踊りの1つ「郡上おどり」。風情ある城下町にずらりと列をなし、7〜9月の約30夜にわたって踊られます。特にお盆の4日間は徹夜でおどり明かすのが特長で、コロナ前は東京や名古屋から参加する若い世代も加わり、盛り上がりを見せていました。
▲400年以上の歴史を持つ「郡上おどり」。例年、お盆の4日間は徹夜で踊る。
1,000軒以上の町屋が並ぶ市街地の中では、空き家をリノベしたカフェなども点在。過去には地域おこし協力隊が活動し、そのまま定住するOB達もいるそうです。
*これまでの町おこしの様子はこちら
https://turns.jp/?s=郡上
「相生」はスローな暮らしが楽しめるエリア
今回の募集は、そんな市街地から車で5〜10分ほど離れた「相生地区」です。
山と川がダイレクトに感じられるエリアなので、大自然に抱かれながら日常をゆったり過ごすにはぴったり。
▲飛び込んだり、ラフティング、沢登り、渓流釣りなど、川のお楽しみが満載
長良川を望む天然温泉も堪能できるので、温泉好きな人も注目です。
▲町にある「ホテル郡上八幡」の露天風呂。日帰り入浴可。
山へ入っていくと「大滝鍾乳洞」があり、釣り堀りや、流し素麺でもワイワイできますよ。
▲鍾乳洞の中には落差30mの滝!圧巻!
▲鍾乳洞への往復は、木製のケーブルカーでほっこり
もし家族での移住や、結婚・出産を考えている人は、教育環境も気になりますよね。
相生地区には、認定こども園・小学校・中学校が500m圏内。子育てにも安心なエリアなんです。
▲相生地区の人口は約3千人。小学生は約150人、中学生は約75人。
けれども、多くの地方と同様に、人口減少や高齢化の波がじわじわと……。
そこで、これまで地元メンバー(相生地域づくり協議会)は、住民の交流の場を作ったり、地域の魅力を発信するイベントなどを行ってきました。
どんな活動に取り組むの?
相生での地域おこし活動は、いま主に4つあります。
[1]軽トラ朝市
[2]ドライブインシアター
[3]相生パーティー
[4]新プロジェクトの立ち上げ
ここまで活動を伺うなかで、「相生地域づくり協議会」のみなさんが口々に語るのは
・子ども達に地元の魅力を知ってほしい
・できれば長く住んでほしい
・一度、他のエリアに住んだとしても、戻ってきてほしい
という、子ども達への熱い想い!
新プロジェクトの構想は…
そんな熱意を胸に、協議会メンバーは5年前から活動してきました。
けれどもここ数年は、コロナ等で地域イベントができなかったり、観光客の減少も課題に。
また、若い世代のUターン後の受け皿がないことも見えてきました。
そこで、新たなプランを模索!
・活かしきれていない観光施設がある
・地元資源の活用、産業振興も必要
・地域で稼げる仕組みをつくりたい
・若い人がUターン後、働ける場を
それを丸っと叶えるため、昔からあるドライブインを再活用しよう、という構想が持ち上がったのです。
▲取材日は雨。「郡上での雨は、水のまちに歓迎されている」との説も!?
▲「相生地域づくり協議会」中心メンバーのみなさん
今は、団体客や修学旅行生の昼食会場やお土産の売店として、ときどき使用しているこの施設を、「道の駅」のようにいつも賑わう場にしたい、というのがビジョンです。
▲地域おこしをする上で、すでに”箱”や特産品があるのはメリット。
たとえば、地元の人が野菜を売ったり、新しい売店をつくったり。
正直、予算が限られているため、大がかりな改装はできないかもしれません。
でも併設のホテルに調理場や天然温泉があるので、足湯カフェを行う…なんてことも夢ではないかも!?
こんな人に来てほしい!
このプロジェクトを進めるため、相生地区では、はじめての「地域おこし協力隊」を募集することになりました。
\主な仕事内容/
1)既存イベントの運営
(軽トラ朝市・ドライブインシアター・相生パーティー)
2)新プロジェクトの立ち上げ
(ドライブイン再活用のアイデア出し・企画・実行など)
\こんな方は大歓迎/
○地域づくりに意欲をもって取り組みたい人
○地域の魅力や資源を発掘・発信したい人
○人と人を繋ぐマルシェの企画などに、興味や経験のある人
○売り場づくり・販売・運営などに、興味や経験のある人
○田舎暮らし・川遊び・山遊び・ウインタースポーツ等が好きな人
活動メンバーも紹介します
さてここで、一緒に活動するみなさんが、どんな人たちかをご紹介。
まずは若手メンバーから。
写真上は谷口天馬さん。下は左から武藤慎哉さん、(村瀬会長)、武藤里恵さん、和田淑子さん。
以下、中心的なメンバーに、やりがいや意気込みなども伺いました。
和田滋紀さん:
「イベントを開くと、子ども達が『すごく楽しみにしてた』という表情で来てくれるんです。それが、この町の活動のやりがいです」
▲ふだんは「ホテル郡上八幡」営業担当。「嫁ターン」で神戸から郡上へ。映画好きが高じて映画イベントを企画。
渡邉聡さん:
「PTA会長を経てこの4月から加わりました。普段は仕事で全国を飛び回っていますが、郡上から東京日帰りや仙台日帰りもできますよ。ネット環境も悪くないので在宅ワークも可能です」
▲趣味は人と交流すること。地元で好きなのは、幼少期から変わらぬのどかな川の眺め。普段の仕事は省エネ環境ビジネス等の営業関連。
本田教治さん:
「いつも地域のことばかり考えていて、この協議会では、すべてを担当しています。『何としても相生の起爆剤になりたい』という想いと、住民の方々に喜んでもらえることが活力の源です!今日来られなかった若手メンバーも含め、『共通の目標を、世代を超えてかなえたい』と思っています!」
▲趣味と本業はスクリーン印刷でのものづくり。また自宅周辺には「1000㎡の汗と努力の芝桜」で観光スポットを創出。
村瀬正人さん:
「これまで約40年、PTAから自治会、この協議会の会長、と地元に必要なことを何でもやってきました。座右の銘は『頼られたら応える人であれ』という父の言葉。地域に貢献したい、という気持ちの方を待ってます。最終ゴールは自立できる地域づくりや、持続可能な地域づくりですが、今回はまず、その基礎を一緒に作っていきましょう」
▲会長はふだん保険代理業を営み、晩酌のお供は芋焼酎と鶏の郷土料理「かわきも」。
チャレンジ精神ある方からのご応募、お待ちしています!
おまけ:「相生」の魅力をもっと
◆動画で見る
https: //youtu.be/bayYLZf0KMg
◆現地でつながる
∟ほかの地域おこし協力隊
郡上市内には、何名かいるので、仲間と交流することも可能です。∟キーパーソン
また相生には、郡上全体の観光施策を、長年にわたって動かしてきた仕掛け人もいるので、意見やアドバイスがもらえることも。
▲大滝鍾乳洞など複数の施設を有する「郡上観光(株)」代表の河合徹さん。中部エリア全般の観光マーケティングに精通。
◆場所を知る
▲郡上は、名古屋から高速バスで76分のアクセス良いエリア
編集・文/竹内葉子(トレスクリエイト)
写真/西澤智子