先輩移住者に聞く、淡路島のリアルな暮らし。
「オーダーメイドツアー」体験レポート!

「淡路島で暮らしてみたい」

横浜市在住の大石富美子(おおいし・ふみこ)さんは、これまでに何度か淡路島を訪れるうちに、美しい海をはじめとした豊かな自然やおいしい食など、島の魅力に惹かれ単身での移住を考えるようになりました。

けれど、実際に暮らすとなると、住まいや仕事、地域の人との関わり方、何より「車の運転ができない自分でも生活できるのか」など、気になることも。そんな疑問を確かめるために大石さんが参加したのが、「あわじ暮らし総合相談窓口」が手がける「オーダーメイドツアー」です。

▲写真左が、横浜からツアーに参加した大石さん

このツアーは、事前に面談やオンラインで参加者の希望や知りたいことをヒアリングし、その人に合わせて訪問先や内容を組み立てる、1泊2日のオリジナルプログラム。観光スポットを巡るのではなく、淡路島で暮らす先輩移住者などを訪ね、移住して良かったことから、ちょっと気になることまで、生の声を聞くことができます。

「いきなり定住するのはハードルが高い」と考える大石さんがリクエストしたのは、「シェアハウスを見てみたい」、「実際に移住した人のリアルな声を聞きたい」という2つでした。今回は、そんな大石さんのオーダーメイドツアー初日に同行しました。

13:00|洲本ICに到着。オーダーメイドツアーがスタート

▲車に乗り込みツアーへ出発!

9月のシルバーウィークの祝日、神戸・三宮からの高速バスに揺られること約1時間、大石さんは13時過ぎに、淡路島のほぼ中央にある洲本ICに降り立ちました。

バス停で出迎えたのは、「あわじ暮らし総合相談窓口」の赤松清子さんと小松 茂さん。ここからは車に乗り換え、最初の目的地である南あわじ市のシェアハウスに向かいます。その車中、大石さんは淡路島への移住を考え始めたきっかけについて話してくれました。

大石さん「淡路島へ移住された『オンラインセミナー』の宮北結僖先生と出会ったことがきっかけで、淡路島を訪れるようになりました。昨年9月と11月のワークショップに参加し、今年も講座やイベントで7回ほど島を訪れる中で、何度も足を運ぶうちに、淡路島の魅力に自然と惹かれていきました。私には、将来海の見える平屋で、ゴールデンレトリバーを飼いながらパートナーと暮らしたいという理想があって。淡路島なら海が身近にあるので、その夢が叶えられるかもしれないなと思っているんです」

14:00|空き家を再生したシェアハウスへ。「まず住んでみる」という選択

▲最初にシェアハウス(写真左の建物)を見学

洲本ICから車を走らせること約40分、島の南部にある南あわじ市阿万地区へ到着しました。

迎えてくれたのは、田畑尊靖(たばた・たかやす)さん。田畑さん自身も東京での会社員生活を経て、2021年に南あわじ市へ移住。現在は中小企業診断士や行政書士の資格を活かし、地域ビジネスの支援や自治会活動などに奔走しています。

この日、田畑さんが案内してくれたのは、自宅近くの古民家を買い取り、リノベーションして完成させたシェアハウス。

田畑さん「南あわじ市には、移住お試し住宅のような場所があまりなかったので、移住の入り口になるような拠点が作れたらと思い、シェアハウスを立ち上げたんです」

▲建物は美しくリノベーションされている

玄関をくぐると、立派な梁が残る開放的な廊下が。最大4人が暮らせる個室のほか、共用のキッチンやシャワールーム、トイレなどを備えています。大石さんが特に目をとめたのは、南側に面した明るい部屋でした。

大石さん「窓が大きく、風の通りも良くて気持ちがいいですね。横浜でも長くシェアハウスに暮らしているので、部屋の広さやコンセントの位置、収納の工夫などを見ても、ここならすぐにでも暮らせるイメージが湧いてきます」

▲南側の部屋を見学する大石さん

「いきなり物件を購入するのではなく、まずはシェアハウスで暮らしてみたい」と考える大石さんに対し、田畑さんも「まず住んでみる」ことの大切さを話します。

田畑さん「一度シェアハウスなどで暮らしを体感し、人間関係も作った上で定住を本格的に考えるほうが、失敗は少ないと思います。特に家を買ったり、借りたりするとなると、地元の方との信頼関係も重要になります。このシェアハウスを、淡路島に馴染むための拠点にしてもらえたらうれしいですね」

▲キッチンも新しくリフォーム

「車なし」で暮らせる? 実際の生活を聞いてみる

もう一つ、大石さんがどうしても確かめておきたいのが、「車なしで暮らせるかどうか」です。

田畑さん「ここから最寄りのスーパーまで、歩いて20分ほど。私も散歩がてら買い出しに行きます。ただ、大きなイオンやドラッグストアへ行くとなると坂道もあるので、自転車なら電動アシスト付きが現実的ですね。最寄りの海水浴場までも歩いて30分ほどなので、都会で歩き慣れている人なら苦ではないと思いますよ」

▲淡路島のリアルな暮らしについて教えてくれた田畑さん(右)

ただし、せっかく淡路島に移住するなら、免許を取得したほうがより世界が広がるだろうと、田畑さんは話します。「島内を広く移動したり、隣の四国まで足を伸ばしたりして暮らしを楽しむなら、早いうちに免許を取るのも一つの選択肢だと思います」

実際に暮らしてみなければ分からないことは、交通事情だけではありません。例えば、田畑さんが教えてくれたのは、「水道代」について。淡路島では本州から水を引いて供給を安定させていることもあり、水道料金が意外と高いそうです。

地域とのつながりから、少しずつ仕事が広がっていく

もう一つ、大石さんが興味深そうに聞いていたのが、移住後の「仕事」の話でした。

田畑さん自身、移住した当初から現在のように地域で幅広く仕事をしていたわけではありません。近所の農家の人たちが集う飲み会の場に誘われたことをきっかけに地域との関わりが生まれ、自治会や商工会にも参加。そこで自身の経験や資格を知ってもらうことで、少しずつ相談や仕事の声がかかるようになり、今では忙しい日々を過ごしています。

田畑さんが話してくれた、地域の人とのコミュニケーションを楽しみながら、少しずつ輪を広げていくという姿勢に、大石さんも深く頷いていました。

▲田畑さん宅の庭には手作りの石窯が鎮座。野菜や果樹なども植えられている

15:30|鍼灸サロンをDIYで開いた、同世代・単身の先輩移住者を訪ねて

田畑さんのシェアハウスを後にした一行は、南あわじ市内の漁師町であり、鳴門の渦潮観光の拠点である福良へ。ここで大石さんを迎えてくれたのは、先輩移住者の吉田薫子(よしだ・かおるこ)さんです。

東京から南あわじ市へ移住し、現在は「鍼灸マッサージうずのて」を営む吉田さん。電機メーカーの営業職を経て、鍼灸マッサージの資格を取得。海外で医療・美容関連の仕事に携わった後、長男の大学進学を機に単身で淡路島へ移住しました。大石さんにとっては同世代であり、女性一人で島に飛び込んだ、まさに等身大のロールモデルです。

▲東京から移住した吉田さんが開いた「鍼灸マッサージうずのて」

しかも、吉田さん自身も、かつてこのオーダーメイドツアーを利用し、そこでの出会いや情報が、移住の決め手になった経験を持っています。

吉田さん「私は雪が降らないところが希望で、四国や中国地方など瀬戸内エリアを中心に10カ所以上巡りました。その中で淡路島に来て、相談員の赤松さんや小松さんと巡り合い、このオーダーメイドツアーで医療関係の方のお話を聞いたり、空き家バンクの物件を見せてもらったりしたご縁が決め手になったんです」

DIYで手を入れながら、自分に合う空間をつくる

▲床や壁はDIYで張り替えたという店内

店内に入ると、白い壁に水色の扉がアクセントになった、清潔感あふれるサロン空間が広がっています。驚くことに、この空間の多くは吉田さんがDIYで手がけたものだそう。

吉田さん「購入した中古物件は床板が湿気で傷んでいたので、絨毯を剥がして床板を張り替え、断熱材を入れました。壁紙を貼ったり、ペンキを塗ったり、YouTubeや図書館で情報を集めながら少しずつDIYをしてきました」

ただし、電気配線の増設やトイレの設置など、専門工事はプロに依頼したといいます。

吉田さん「安全面に関わる工事はプロに頼み、自分ができる内装仕上げをDIYで行うことで、開業のための初期費用を抑えることができました」

▲ドアの塗り替えも自ら行った

「ほどよい距離感」が心地いい。福良でのご近所付き合い

福良での暮らしについて尋ねると、吉田さんは「昔ながらの東京の下町を思い出すような温かさがある」と微笑みます。

吉田さん「福良は昔からの漁師町で移住者も多く、外から来た人に対してもオープンだと感じます。自分から挨拶し、引っ越しや工事の際に一声かけるよう心がけていれば、程よい距離感で見守ってくれます。今では、近所のおばあちゃんと防犯対策を協力したり、お祭りや餅つきに誘ってもらったり、新鮮な野菜を差し入れてもらったり、とても気にかけてもらっています」

大石さんも「お隣さんと声を掛け合って一緒に防犯対策をするなんて、都会にはない温かさでとてもいいですね」と深く共感していました。

本業が軌道に乗るまで。アルバイトから仕事の縁が広がった

▲試しに施術をしてもらった大石さん

大石さんが特に熱心に聞いていたのが、移住初期の「仕事と収入」のリアルです。本業が軌道に乗るまで、吉田さんはスキマバイトや地域の単発アルバイトを活用したといいます。

吉田さん「観光地であり農業も盛んな淡路島には、ホテルや飲食店をはじめ、特産の玉ねぎの収穫など様々なアルバイトがあります。私も、開業準備期間は本業の収入がない状態だったので、ゴールデンウィークに皿洗いの単発バイトに入ったところ、お盆休みにも声をかけてもらったり、別の事務のアルバイトを紹介してもらったり、ご縁で仕事が広がっていきました」

一方で、仕事の選択肢を広げるうえでは、車の有無も一つのポイントになると吉田さん。アルバイト先によっては移動手段が必要になるため、「免許の有無で、できる仕事の幅も変わってくる」と話します。

大石さん自身も、現在は派遣で働きながら、デザインや動画制作、コーチングの仕事も手がけています。移住後の仕事を一つに絞るのではなく、今ある経験やスキルを活かし、複数の仕事を組み合わせながら暮らしていく。吉田さんの経験は、大石さん自身のこれからを考える、大きなヒントになったようです。

知りたかったことを1対1で確かめて、移住がより具体的に

田畑さんのシェアハウス、吉田さんの自宅サロン。2軒の訪問を終え、初日の行程を締めくくる頃には、疑問や不安の多くが解消され、大石さんの表情もすっきりと明るくなったように感じました。

大石さん「今回参加してみて、自分が知りたいことが聞け、見たいところを見られるのが、オーダーメイドツアーの最大の魅力だと実感しました。移住希望者といっても、移住後にしたい暮らしや仕事、抱えている不安は、人それぞれ違います。このツアーは自分専用のプログラムだからこそ、自分が本当に知りたかった疑問を1対1でじっくり聞くことができました。何より私と同じように単身で移住し、島で生き生きと暮らしている同世代の方たちの生の声を聞けたことが、一番の安心につながりました」

中でも、「自転車があれば、当面の生活はできそう」という実感が得られた一方、「暮らしや仕事の幅を広げるには免許があったほうがいい」と分かったことは大きな収穫だったといいます。「水道代など生活コストのリアルな面」や「複数の仕事を組み合わせた働き方の可能性」などが知れたのも、とてもヒントになったと振り返ります。

▲この日は、洲本市中心部にあるホテルに宿泊

大石さん「まずは、シェアハウスなどで暮らしてみて、そこで淡路島の暮らしを体感しながら、自分に合いそうだと確信できたら定住すればいいし、もし合わなかったらまた別の場所を探せばいい。この進め方がやっぱり良さそうだと感じました。横浜へ戻ったら、まずはシェアハウスに住んで淡路島暮らしを体感することを目標に、今の仕事や生活を見直していきたいと、より具体的に考えられるようになりました」

\淡路島の暮らしをもっと知りたい人へ/
自分が知りたいことをじっくり聞きたいなら

「オーダーメイドツアー」

今回、大石さんが参加したのが、参加者一人ひとりの希望や疑問に合わせて行程を組むオーダーメイド型のツアー。

事前の対面やオンラインによるヒアリングをもとに、住まいや仕事、地域との関わり方など、気になるテーマに合わせて内容を組み立て、スタッフが同行します。

「あわじ暮らし総合相談窓口」ホームページの「移住者の声」などに紹介されている先輩移住者を訪ね、暮らしのリアルな話を直接聞けるのも特徴です。
※ツアーは受入れ人数上限あり。また。日程などにより、希望する移住者に会えない場合があります。

「あわじ暮らし総合相談窓口/移住者の声」はこちらから

▲あわじFANクラブが運営する交流拠点施設「宙 -おおぞら-」のリビング

 

まずは気軽に淡路島を訪れてみたいなら
「淡路島暮らし探訪バスツアー」

兵庫県淡路県民局では、島の日常を体感し、先輩移住者の体験談を聞くことができる日帰りバスツアーも開催。R7年、8年は2回ずつ実施しました。

大石さんも以前バスツアーに参加したことが、今回のオーダーメイドツアーにつながりました。まずはバスツアーで島を知り、気になることをオーダーメイドツアーで深掘りする方法もあります。

兵庫県淡路島暮らし探訪バスツアー2026年秋を開催します!
詳しくは画像をクリック
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実際に暮らしてみたいなら
短期滞在支援施設「宙-おおぞら-」

さらに一歩進んで、実際に淡路島で暮らしながら、自分に合う場所かどうかを確かめたい人には、あわじFANクラブが運営する短期滞在支援施設「宙-おおぞら-」という選択肢もあります。

最短1カ月から利用でき、滞在しながら住まいや仕事を探したり、島暮らしを体験したりすることができます。
※入居には事前の対面による面談が必要です。空室状況等はWEBサイトをご確認ください。

短期滞在支援施設「宙-おおぞら-」はこちらから

※あわじ暮らし総合相談窓口は、兵庫県淡路県民局の委託により、NPO法人あわじFANクラブが運営しています。

 

まずは話を聞いてみるのも第一歩

▲「あわじ暮らし総合相談窓口」の相談員の皆さん

「淡路島に興味はあるけれど、何から調べればいい?」という段階でも、移住相談窓口に相談できます。

兵庫県淡路県民局が設置する「あわじ暮らし総合相談窓口」では、淡路市・洲本市・南あわじ市と連携し、淡路島での暮らしについて相談を受け付けています。まずは、下記ホームページにある相談員直通ダイヤルや問い合わせフォームで、気軽に淡路島の暮らしについて問い合わせてみてください!

INFORMATION
あわじ暮らし総合相談窓口はこちらから

 

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