福島県を南北に貫く阿武隈高地のほぼ中央に位置する川内村は、周囲を山々に囲まれた、平均標高456mの緑豊かな村。高原特有の気候を生かした農業や林業が営まれ、近年では、豊かな自然から得られる水や米などの地域資源を生かし、「酒の村」をテーマにした新たな村づくりも進んでいます。
その始まりのひとつとなったのが、東日本大震災からの復興を目指して始まったワインづくり。その後、クラフトジンなど新たな酒づくりが生まれ、現在はどぶろくづくりにも挑戦するなど、「酒」を新たな地域の魅力へと育てる取り組みが広がっています。
そして、こうした動きを支えているのが、川内村の地域資源に可能性を見いだし、自分の“好き”や“得意”を掛け合わせながら、新しい仕事や暮らしをつくる若き移住者たちです。
TURNSでは今回、川内村に移住し、それぞれの方法で酒づくりに挑戦する2人を訪ねました。なぜ川内村を選び、この地で何を実現しようとしているのか。2人の仕事と暮らしを通して、「酒の村」から生まれつつある新しい可能性を紹介します。
\地域おこし協力隊募集中/


かわうちワイナリーでのワインブドウ栽培・醸造・PR活動に取り組み、
ワインで村を盛り上げる地域おこし協力隊を募集しています!
▼詳細はこちら!
https://www.kawauchimura.jp/temporary/page001550.html
地域の空き家を、世界が注目する蒸留所にしたクラフトジンマイスター

「naturadistill 川内村蒸溜所」の大島草太さんが造るのは、川内村の豊富な地下水とカヤの実や橘、クロモジなど村内にも自生する日本固有の植物を使ったクラフトジン。2024年にオープンしてまだ2年ほどですが、アジア最大級の蒸留酒の品評会「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2026(TWSC)」で金賞を受賞するなど、国内外から高く評価されています。

そんな「naturadistill」があるのは村のメインストリートが通る町分地区。元は薬局の倉庫だった場所を、蒸溜所兼レストランバーに改装しました。
「当時の建具も再利用しながら、できるところはDIYしています。ジンはもともと薬として扱われていた背景もあるので、この場所がいいなと思ったんです」
大島さんが初めて川内村を訪れたのは大学生のとき。東日本大震災と原発事故の被災地をまわる授業の一環だったといいますが、出会った村人がみんな前向きで魅力的な地域だと感じたそう。
その後、隣の田村市でクラフトビールの醸造所「ホップジャパン」の立ち上げに関わるようになり、そのまま社員に。そこで酒造りのおもしろさに目覚め、独立を考え始めたそう。実績のあるビールではなく、ジンを選んだのは海外留学時の経験から。
「海外に向けて発信するなら保存性を高めることが必要。ジンならその条件をクリアしつつ、この土地の色も表現できるのではと考えました」

川内村を拠点にキッチンカービジネスも展開してきた大島さん。蒸留所をゆかりのある川内村に置くことは自然な流れでした。ビールや日本酒に比べ、飲み手を選ぶイメージのあるジンですが、心配はご無用。今では村民が農作業帰りに買いに来てくれたり、県外の知人への贈り物に使ってくれたりと、しっかり地元に根付いています。
「一見、村には似合わないような事業でもやりようだと思うんですよね。特に川内村には暮らしも観光もどちらもゆるやかに存在しています。地元が難しいならよそから人を呼べるものにすればいいし、意外なもののほうがきっと面白いですよ!」
スタッフや友人の手を借りて蒸溜所2階を改修。2026年9月、レストランバーをオープン
なんとも大島さんらしい説得力のある言葉。今後も宿として改修予定の空き家が、町分地区に2軒あるとのことで、すでに変化の兆しは見えています。
「訪れるきっかけになる場所が1軒だけではなくいくつもあれば、より地域の魅力も深まっていくと思うんです。川内村のいいところは、誰か一人のキーマンが引っ張っていくのではなく、みんながやんわり関わりながら産業を育てていける余白があるところ。それぞれの個性が発揮しやすい場所だと思います」
川内村を世界中から人が訪れる魅力的な場所にするために。
大島さんの挑戦は続きます。
ワイナリーを軌道に乗せた元地域おこし協力隊
大島さんが空き家活用と酒造りの先輩なら、次に訪ねた安達貴さんは、「酒造り」と「地域おこし協力隊」の先輩です。
東京都出身の安達さんは、大学の醸造学科で酒や発酵食品について学び、卒業後は山梨県や青森県など各地でブドウ栽培やワイン造りの経験を積みました。現在は「かわうちワイナリー」に隣接する「高田島ヴィンヤード」の約4ヘクタールの畑でブドウを栽培しながら、年間約15,000本のワインを製造しています。

そんな安達さんが川内村と出会ったのは、村が東日本大震災からの復興に向け、新たな産業として進めていたワイン事業がきっかけ。標高約750mに広がるブドウ畑と、そこで一からワインづくりに挑戦できる環境に可能性を感じ、2020年12月に川内村に移住しました。
地域おこし協力隊として「かわうちワイナリー」の立ち上げに携わり、3年間の任期を終えた後も村に定住。現在は「かわうちワイナリー」の栽培・醸造責任者として、ブドウ栽培から醸造、生産管理、技術指導までを担っています。

初めて川内村を訪れたときの印象を尋ねると、返ってきたのは「村だな」というシンプルな言葉でした。
「よくも悪くも何もないので、正直、買い物などでは不便を感じることもあります。でも、その分のんびりしていて自然がいっぱいで、環境はとてもいいです」
都会のような便利さはなくても、目の前には山々が広がり、季節の変化を身近に感じられる。そんな環境のなかで、自分が培ってきた技術を生かしながら、新しい産業を一から育てていけることも、川内村で暮らし、働く魅力のひとつです。

川内村で新しいことに挑戦する上で大切なのは、専門的な経験だけではないと安達さんは話します。
「県内の技術支援機関によるサポートなども期待できるので、未経験からの挑戦も可能です。一方で、村で新しいことを始めるためには、地域の農家さんや住民、行政など、多くの人の力を借りることになります。だからこそ、人と関わる力も大切です」
地域おこし協力隊の拠点として親しまれている「川内村複合まちなか拠点 うまわーる」
そんな安達さんがワインに続く新たな挑戦として関わっているのが、「どぶろく」です。
川内村産の米と豊かな地下水を使い、新たな酒づくりができないかと考えていました。大学で醸造を学んだ経験から関心を持ち、村の未来を官民の垣根を超えて話し合いデザインしていく「川内村未来デザイン会議」に参加。住民へのヒアリングや先進地への視察などを通し、どぶろくを新たな地域産業として育てていくための取り組みを進めています。
ワインづくりで培った経験を生かしながら、川内村の米や水、そして地域に受け継がれてきた文化を、次の酒づくりへつなげていく。ワインから始まった川内村の酒づくりは、安達さんたちの挑戦によって、さらにその可能性を広げようとしています。
震災と原発事故の影響で、一時は全村避難となった川内村。現在は、復興のその先にある「創生」を目指した村づくりが進んでいます。
その新しい風景をつくっているのは、昔からこの地で暮らしてきた人たちだけではありません。川内村の自然や地域資源に可能性を見いだし、自分の経験や“好き”を持ち込んだ移住者たちの挑戦が、村に新たな産業や文化を生み出しています。
ワイン、クラフトジン、そしてどぶろく。豊かな水や農産物、受け継がれてきた文化に、新しくやってきた人の経験やアイデアが掛け合わされ、「酒の村・川内村」の物語は少しずつ広がっています。
完成された場所ではなく、まだこれからつくっていける余白がある。自分のやりたいことを地域とともに形にしたい人にとって、川内村は挑戦しがいのある場所です。
次の挑戦者がつくる一杯もまた、川内村の新しい未来を醸していくはずです。
\地域おこし協力隊募集中/

川内村では、東日本大震災からの復興と地域の新たな産業づくりを目指し、2015年からワイン事業に取り組んでいます。
2016年には原料となるワイン用ブドウの栽培を開始。その後、事業の担い手となる「かわうちワイン株式会社」が設立され、現在ではブドウの栽培からワインの醸造・販売、SNSを通じた地域の魅力発信まで、幅広い事業を展開しています。
その挑戦は着実に実を結び始め、「日本ワインコンクール2026」や「サクラアワード2026」で金賞を受賞するなど、川内村のワインは専門家からも高い評価を獲得。県内外での知名度が高まるとともに、販売本数も順調に伸びています。

こうした成長をさらに加速させ、ワインを川内村の未来を支える産業として根付かせていくため、ワイン事業に携わる地域おこし協力隊を募集します。
活動は、ブドウの栽培やワインの醸造だけにとどまりません。商品企画やマーケティング、販売、情報発信など、ワインづくりを軸に多彩な仕事に関わるチャンスがあります。
「ワインやお酒づくりに興味がある」「自然豊かな地域で農業に挑戦したい」「商品づくりや販売を通して地域を盛り上げたい」。そんな思いを持つ方にとって、さまざまな可能性が広がる仕事です。
一本のワインから、地域の未来をつくる。
川内村で、新しい挑戦を始めてみませんか?
▼詳細はこちら!
https://www.kawauchimura.jp/temporary/page001550.html
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都道府県+市町村 福島県川内村 募集状況 募集中 勤務地 かわうちワイナリー 川内村大字上川内字大平地内(村外研修等あり) 募集職種 地域おこし協力隊 雇用形態 会計年度任用職員(フルタイム) 給与 月給244,500円 福利厚生 ①保険については、共済組合保険、厚生年金、雇用保険(1年目のみ)、厚生年金に加入します。
②各種手当あり
③地域おこし活動に要する経費として、村から予算の範囲内で支援します。
(活動車リース料、住宅賃料(光熱水費別)、活動旅費、研修費、消耗品費等)
④引っ越しに必要な経費や生活備品等の購入費については本人負担となります。
仕事内容 〇ワインブドウの生産・収穫及びほ場の管理
除草、剪定、芽欠き、誘引、新梢管理、除葉、摘房、収穫作業
〇ワインの醸造・製品化・出荷・営業販売(県内・首都圏等)
収穫、選果、破砕、発酵、熟成、瓶詰、コルク(王冠)打栓、封蝋、
ラベル張り作業、ワイン出荷作業(配送伝票作成)、ワイン納品、
県内外販売イベント参加
〇ブドウ栽培やワインに関する情報発信(広報やSNSを活用したPR活動等)
広報かわうちでの活動報告、InstagramやFacebook、LINE等での情報発信
☆最長3年の協力隊任期満了後は、各施設での経験を活かしてそのまま就職していただくことも可能(双方の合意のもと)ですし、別の地域で「地域おこし」の経験を活かしていただくこともできます。また過去には、県内・村内での人脈などを活用して、起業やまちづくり会社等への就職を果たした先輩移住者もいます。
勤務時間 週38時間45分(完全週休二日制)
原則:月曜日~金曜日 午前8時30分~午後5時15分(変動あり)
土日祝日に出勤した場合は、代休を取得して頂きます。
応募資格 以下の要件をすべて満たす方
①普通自動車運転免許(AT限定可)
(実際に車の運転経験がある方)
②学歴 高等学校卒業以上
③委嘱の日において40歳以下の方
④居住地要件
応募日において、三大都市圏をはじめとする都市地域等(過疎・山村・離島・半島などの条件不利地を除く)に在住(住民登録をしている方)で、川内村地域おこし協力隊として採用後、川内村に住民票を異動して居住できる方
⑤基本的なパソコン操作(ワード、エクセル等)ができる方
⑥地域になじみ、地域の方々との共同活動に積極的に取り組める方
⑦地方公務員法第16条に規定する一般職員の欠格事項に該当しない方
募集期間 週38時間45分(完全週休二日制)
原則:月曜日~金曜日 午前8時30分~午後5時15分(変動あり)
土日祝日に出勤した場合は、代休を取得して頂きます。
選考プロセス ①第一次審査(書類審査)
下記書類を郵送または電子メール、持参のいずれかの方法で川内村役場担当者に提出してください。
・川内村地域おこし協力隊員募集用紙
・住民票(応募日から起算し3か月以内に取得したものに限る。)
・普通自動車運転免許証のコピー(表・裏コピー)
※ご提出いただいた書類は返却いたしませんので、あらかじめご了承ください。
②第二次審査(面接審査)
第二次審査の日時・場所は、第一次審査終了後に合格者へ別途通知いたします。
③結果通知
選考の結果は、第二次審査終了後に文書で通知いたします。
※選考にかかる交通費等の経費は、すべて応募者の負担となります。
採用問い合わせ先 川内村役場 総務課 企画政策係 主査 秋元喜夫
TEL 0240-38-2111
MAIL kikaku@vill.kawauchi.lg.jp
〒979-1292
福島県双葉郡川内村大字上川内字早渡11-24
備考・その他 【求める人物像】
・性別不問
・体力のある方(畑やワイナリーでの力仕事や、イベントなど立ち仕事あり)
・農業やお酒に興味がある方
・明るく前向きで何事にも一生懸命取り組み、協調性と主体性がある方