【移住者インタビュー】
仕事も子育てもコミュニティ活動も満喫中!
楽しいことづくしの相生あいおいライフ

新幹線で大都市への移動も快適
海と山に囲まれた自然豊かなまち、相生市

兵庫県の南西部に位置する相生あいおい市。瀬戸内海に面し、かつては造船の町として栄えた歴史があり、現在でも製造業や漁業が盛んに営まれている。海や山が近くに広がる自然に恵まれた環境で、釣りやキャンプ、ハイキングなどさまざまなアクティビティを堪能できる。

新幹線停車駅の「相生」駅から神戸・大阪・東京などの都市部にスムーズにアクセスできるのも魅力だ。子育て支援や教育施設の充実、住宅や就労の支援など、若い世代の移住・定住を促進するさまざまな取り組みが行われており、活気あふれるまちづくりが進められている。

渡部政弘わたなべまさひろさん(42歳)は、そんな相生市に惹かれて2017年に移住してきた。渡部さんご夫婦と小学5年生、小学1年生の娘さんとの4人家族で、現在は“便利屋”として、相生で暮らす人たちの困りごとを解決する事業を起こして活動中だ。さらにイベントを企画・開催するなど、地域内外の人と人をつなぐまちおこしにも積極的に関わっているという。

「相生市で仕事と暮らしを楽しみ尽くしている」と語る渡部さんに、移住の経緯や相生市での生活について話を聞いた。

相生市民の心の広さに惹かれて

渡部さんは徳島県出身。大阪の学校を卒業し、奈良県にある医療法人の訪問看護ステーションで理学療法士として働いていた。

「僕自身は、ほかの地域に行くことに特に抵抗はありませんでした。長女の小学校入学や次女の出産を控えたタイミングで、妻の実家のある兵庫県に移りました」

その時に引っ越した先は、相生市ではなく別の地域。ただ、夫婦ともに勤務先が相生市の病院だったため、相生市の人や町の雰囲気を肌で感じていたという。

「病院のスタッフの方や患者さんが、僕たちのことを受け入れてくださって、相生市っていいなぁと興味を持ちました。僕はこれまでもいろいろな地を転々としてきましたが、人をすっと受け入れてくれる相生市の人の雰囲気にとても惹かれたんです。交通のアクセスもよく、海も山もあり自然も豊かです。地元の人は『相生はもう終わりや』なんて言うんですけど、そんなところも面白くて。相生市の可能性を感じたんです」

こうして渡部さん一家は、2017年に相生市に移住した。

医療費・給食費が無料。魅力的だった多彩な子育てサポート

相生市は、子育て応援都市を宣言し、子育てしやすい環境づくりに注力している。出産祝・子育て応援金の支給、18歳までの医療費が無料、幼稚園から小学校・中学校までの給食が無料など、市が行うサポートは多岐にわたり、ご夫婦ともに魅力を感じていたという。

「子育て支援の手厚さには驚きました。特に、子どもの医療費が無料、給食費も完全無料というのは、子どもがいる家庭には非常にありがたいです。ほかの地域から移住してきた人からも、『子育て支援制度が移住の決め手になった』とよく聞きます」

さらに、子どもの“学び”にも相生市独自のサポートがある。現代版寺子屋相生っ子学び塾を開校し、元教員などのボランティアたちが、自ら学びたいと考えている子どもたちに学習指導を行っている。科目は国語・算数、英語、珠算しゅざん(そろばん)があり、渡部さんの娘さんは珠算に興味を示しているという。

また、子育て学習センターでは、広いプレイルームで子どもを遊ばせながら、子育ての悩みを教育指導員に相談したり、親同士で情報交換ができるふれあいの場を提供。地域に馴染みのない子育て中の移住者も、ここで新しい友だちや仲間を見つけることができる。

移住、子育て、そして起業。
地域の人々の暮らしを支える“便利屋”になる

渡部さんの現在の仕事は、「いわゆる便利屋業です」と言う。移住した当時は病院や介護施設で理学療法士として働いていたが、さまざまな人と接する中で、「相生で暮らす人の困りごとを解決したい」と、便利屋業を始め、起業するに至った。

業務は電球の交換や仏壇の掃除、部屋の片付け、子どもの遊び相手など、多岐にわたる。利用者は20代から80代までと幅広い。渡部さんは、困っている方に解決策を提供するだけでなく、理学療法士の経験や知識を取り入れて仕事をしている。

「以前、プランターの片付けの依頼をいただいたことがありました。お家へ伺うと、プランターがたくさんあって、お花がとても好きな方だということがわかりました。聞けば、『外へ出て水やりができなくなったために花を全部枯らしてしまった』とのこと。普通は『わかりました。すべてお片付けしますね』という流れになり、プランターを処分するでしょう。ですが、僕の場合は会話を重ね、洗濯物はどのように干しているかを聞いてみたんです。その方は、縁側から洗濯物を干しているということで、『縁側から水やりができるプランターの台を作らせてもらえませんか?』と提案しました。水やりさえできれば、大好きなお花をこれからも育てられますよね。僕の仕事は、依頼者が大事にしていたことを継続できるように環境改善をすることなんです」

その人が本来の自分らしく生きるお手伝いをすることは、理学療法士として渡部さんが行ってきたリハビリテーションと同じだという。

「“その人らしさ”とは何か、その人が何を大事にしているかを深掘りし、提案できることが僕の強みです」

自然、交通アクセス、生活利便性、街並み、すべてに満足

「相生」駅にはJR山陽本線と赤穂線、山陽新幹線が通っている。姫路まで電車で約20分、神戸まで約60分、大阪へは新幹線を使って約50分で行き来ができる。山陽自動車道も近く、車での移動も快適だ。

「暮らすのに何の不自由もありません。車も電車も新幹線も利用できるので、移動がしやすいですね。東京から来てくれた人たちも、『相生っていいわ』とアクセスの良さに驚いています」

スーパーや日用品を売る店舗も多く、買い物も便利で生活しやすい。渡部さんはさらに自然に囲まれていることを挙げ、「すごく贅沢な暮らしができていると思います」と話す。

「相生市は、海と山の両方が近くにあるので、自然の中で遊ぶのにもってこいですね。瀬戸内海は穏やかで、5kmほど入り込んだ相生湾はもっと穏やか。釣りや潮干狩り、シーカヤックも気軽に楽しむことができます。さらに山も近く、子どもたちが歩けるコースもあるので家族みんなで出かけています」

海好きな人も山好きな人も、それぞれの趣味を満喫できるのが相生市の魅力だ。

「相生市は災害も少ないため、安心して暮らせる場所だと感じています。さらに個人的におすすめなのは、ノスタルジックな街並みです。銭湯や駄菓子屋さんなど、当時のまま残っている建物もあり、造船で栄えた企業城下町の情緒が感じられます。この場所には、遊びに来た人たちをよく案内しているんです。移住を考えている人にも相生市の魅力を体感できる機会があるといいなと思っています」

現在、相生市では移住を検討している人に向けて、相生市での暮らしを見学・体験できるツアーやお試し住宅を用意している。スーパーや病院との距離感を確認したり、海や山をまわってアクティビティを見学したりしながら、日常の暮らしの感覚を実感できる。

相生市での暮らしを見学・体験!
あいおい暮らしオーダーメイドツアー

https://www.city.aioi.lg.jp/soshiki/teiju/ordermadetour.html

祭りやイベントを自主的に企画。
地域の人とつながり、みんなで相生を盛り上げる

季節の祭りやイベントを覗いてみるのも、相生市の雰囲気を知るひとつの手だ。相生市では伝統的な祭りが盛んに行われている。5月にはペーロン船(手こぎの木造舟)に乗って海上を駆ける相生ペーロン祭。相生ペーロンは、長崎から伝来して100年以上の歴史を誇る市の伝統文化だ。秋には市内各地で獅子舞が見事な演技を披露する「秋祭り」が開催される。毎年多くの人々が参加し、相生市の活気と文化を感じることができる。

現在渡部さんは、祭りやイベントの運営側として関わることが増えてきた。

「『この町が好き』とみんなが言えるきっかけを作りたいと思い、お祭りやイベントを企画してきました。僕自身、相生に移住して相生市民でいることを誇りに思っています。そんな想いで模索しながら取り組んでいます」

「船人間コンテスト」は、まさに渡部さんが企画したイベント。第2回目が今年9月3日に開催された。

「相生がかつて“造船の町”だったことを知らない人がたくさんいます。子どもたちをはじめ、市内外の人たちに造船所や船のことを知ってもらいたいと思い、造船所の風景が残る相生湾で、誰でも気軽に参加できるイベントとして『船人間コンテスト』を企画しました。参加者がオリジナルの船を作って海に漕ぎ出しレースを行います。その後も、名産の牡蠣汁を振る舞ったり、観光マップを配布して町を案内したりしながら、造船の歴史を持つ相生の魅力を伝えています」

移住者と地域をつなぐ架け橋になる

相生市で暮らす人とともに、「船人間コンテスト」をはじめとしたさまざまな活動に取り組んできた渡部さん。移住した当初、地域に溶け込むためにどんなことを心がけたのだろうか。

「とにかくいろいろなコミュニティに入りました。1人でできることには限りがありますし、異なる価値観に触れると発見があり、より町への愛着が湧いてきます。そうやって巻き込まれていった結果、今度は人を巻き込んでいけるようになります。巻き込まれて巻き込む。そのサイクルでやってきました」

現在は自治会長も務め、意見交換会を開いて活動の担い手を巻き込んでいるという。さらに渡部さんは、相生市と移住を考える人とをつなぐハブ的な存在にもなっているそうだ。

「移住してそこで暮らそうと思うとき、やはり地域の人とつながる必要があります。僕自身はどんどん地域の中に入っていきましたが、入りたいと思ってもなかなか踏み込めない人もいらっしゃいます。相生市は新しく入ってくる人を受け入れてくれる場所。僕はこの“入る場”を作りたいですし、相生市の“入口”になりたいと思っています。僕が移住者とも地域ともつながり、両者をつなぐ架け橋になれたらと思っています」

相生市を語る渡部さんは終始笑顔で、楽しげな空気が伝わってくる。

「そりゃあ、楽しまな!僕が全力で楽しむことで、イベントやお祭りに人が集まり盛り上がります。人とのつながりがより豊かな暮らしを作ると思っているので、これからも大事にしていきたいです」

取材・文:鈴木ゆう子 撮影:大坊 崇


▼子育て応援都市宣言 AIOIあいおい
http://www.eetoko-aioi.jp/
幼・小・中の給食無料化・子育て支援・若者の定住促進・学びやすいまちづくりなど相生市が取り組んでいる子育て応援都市宣言サイト

相生市での暮らしを見学・体験!あいおい暮らしオーダーメイドツアー
https://www.city.aioi.lg.jp/soshiki/teiju/ordermadetour.html
相生市では、移住を考えている方を対象に、個別のご希望に合わせたオーダーメイド型のツアーを実施しています。
例えば、以下のような要望に合わせたツアー行程を組むことが可能です。

・ 海の見える地域をまわってみたい
・子どもが遊べる場所や保育所、学校をみてみたい
・スーパーや病院などの距離感をみてみたい 等

相生市の魅力や生活環境を実際に体験しながら、移住後の具体的なイメージを膨らませてみませんか?

移住・定住に関するお問い合わせ
相生市企画総務部 定住促進室
〒678-8585兵庫県相生市旭1丁目1番3号
Tel:0791-23-7125 Fax:0791-22-6439
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