はたらいてみる{ 長野県立科町 }
Update on 2017.01.10

蓼科山と共に暮らし、町を盛り上げてくれる地域おこし協力隊募集

白樺高原の大自然をいかして、町の魅力をPRしてみませんか?

観光地として親しまれてきた、白樺高原のいま


白樺湖や女神湖など高原のリゾート地として、観光が栄えてきた白樺高原。

夏には避暑地として休暇や登山を楽しむ方々が訪れ、冬はウィンタースポーツが楽しめる場所。たくさんお店があるわけではないけれど、何よりも雄大な大自然が年間を通して味わえる、それこそがここの魅力です。



東京からは新幹線で1時間20分ほど。最寄駅の佐久平から車で40分ほど走らせると、雄大な蓼科山(たてしなやま)のふもとの町、立科町に到着します。

町の由来にもなっている「蓼科山」から北に長く広がる立科町は、古くから蓼科山の恵みを受けて歩んできました。現在は人口7千人ほどの小さな町ですが、観光開発が進んできた昭和30年代頃のピーク時には、年間約240万人の観光客が訪れるリゾート地として、都心部の人々にも親しまれてきました。

※立科町発足当初、「蓼科」の字を当てようとしましたが、当用漢字に「蓼」が無かったこと、また、蓼科山が古くは「立科山」と呼ばれていたことなどから、今の「立」の字が当てられています。

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もともと白樺高原は湿原地帯で、蓼科山から湧き出てくる水とともに暮らしが営まれてきましたが、その水は冷たく、稲作には不向きだったそうです。そこで、現在の白樺湖(旧・蓼科大池)が一大プロジェクトとして人工的につくられ、水源として農業、畜産に活用されました。その景色の美しさから景観地となり、昭和30年代からはスキーなどの観光地としての知名度も上がっていきました。


また、年間降水量が少なく晴天率が高いことが、農作物の成長に良い影響を与えており、特に、旨味がたっぷり含まれているコシヒカリ、蜜の入った「たてしなりんご」、柔らかい肉質の「蓼科牛」と、市場での評価が高い農産物はブランド力を持ち、町の産業として根付いています。

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現在も観光面には力をいれており、夏は女神湖畔と白樺湖畔で花火大会を開催したり、町に2つあるゲレンデでスキー・スノーボードが楽しめますが、近年はスキー客の減少により、観光客も減っていく一方。町としても、なんとか以前のような活気を取り戻したい、そんな想いが生まれており、夏にゴンドラナイトを開催するなど、新たなチャレンジを行っています。

そして、さらに立科町に眠る地域資源を掘り起し、他の市町村と差別化を図っていきたいという思いから、今回、新たな地域おこし協力隊を募集することにしました。


町の課題を発見して、自分ごととして取り組む


現在、立科町では2人の地域おこし協力隊員が活動しています。
まずは、そんな先輩隊員たちがどんな仕事をしているか、それぞれに聞いてみました。

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農業振興事業に携わっている中島貴宏さんは、宮城県仙台市の出身で現在33歳。以前はホームセンターでマネージャーをしていたそうですが、趣味であった登山を極めたいと思い、退職。八ヶ岳の山小屋で勤務したのち、「長野で農業に関わりたい」と行き着き、立科町の地域おこし協力隊として活動しています。

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現在の仕事内容は、りんごの栽培やワイン用ブドウの栽培といった農作業が中心。最近では、有害鳥獣駆除のハンターとしても修行中とのこと。中島さんに、活動して感じることなどを伺ってみました。

「立科町でも他の農村部と同様に、農家の高齢化や後継者問題などがありますね。まだ実がなる木が伐採されてしまって、徐々に栽培面積が縮小されています。また、後継者不足は農業だけではなくて、ハンターの減少により鳥獣被害の増加につながっているんです。
そうなると、ますます農作物の収入は減ってしまいますし、耕作地の放棄にも繋がってきていますね。一次産業は、人と自然の住み分けが重要だと感じていて、立科町のような大自然の中で人が暮らし続けていくには、避けて通れない課題です。

最近では、少しずつですが一次産業への新規参入者も増えてきています。私のように都会での働き方や仕事に疑問を感じた方や、自然と向き合いながら人間らしい生活をしたい方が全体的に増えているのかなと感じています。どうしても今の社会は、“会社組織ありき”という考えがまだまだ主流ですからね。

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立科町では、昨年から新規就農希望者に対して農作業体験ができる“ワーキングホリデー”を行っており、東京国際フォーラムで開催される新規就農フォーラムへも参加しています。農業に興味がある方に向けた取り組みを行うことで、一人でも多くの人が『立科町で農業を』してくれるといいなと思っています。

何より一番は、『お天道様のもとで農作業するのは楽しい!』と言うことです。同じように感じてくれる人を大歓迎しています!」

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2人目は、移住定住促進事業に携わっている浜野みゆきさんです。

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浜野さんは東京都足立区の出身。田舎暮らしをしたいと考えた時に、東京で開催された説明会に参加したことがきっかけで、中島さんと同じく昨年から地域おこし協力隊として活動しています。

「立科町を選んだのは、幼い頃から旅行でも何度か訪れていてイメージが出来たからです。説明会に参加したのも何かの縁だと思っています。

現在は、移住定住促進事業の活動をしています。普段の活動内容は、移住したい方に町の紹介をしたり、まちの魅力を盛り込んだポスターの作成や、空き家バンクの紹介・案内などを行っていたりと多岐に渡ります。
町内のイベントや様々な場面に顔を出すことも頻繁にあるので、住民の方と接する機会が多いですね。おかげさまで、地域の空き家情報も教えてもらえて、少しずつ空き家バンクの登録物件も増えてきました。
生活面では、地域の方が野菜や漬物をおすそ分けしてくれたり、「ちゃんと食べてる?」と気遣ってくれたり…。町内に身内がいない私にとっては、そういった関係性が何よりも心強くて助けられます。」

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「また、知っている人が増えることで、情報も協力者もどんどん増えていきます。地域おこし協力隊員になってもうすぐ1年が経ちますが、地域に積極的に飛び込んで、色々な方と関わっていくことが大事だなあと日々感じています。
私の仕事は移住定住事業なので、人と人をつなげることが不可欠です。なので、移住された方と地域の方をつなぐ架け橋になれるように、地域に溶け込みながら情報を発信していきたいなと思っています。

立科町は自然も豊かで新鮮な食材があるので、心も身体もゆったりと暮らせる場所だと感じています。一緒に町を盛り上げてくれる人に来てほしいですね。」

浜野さんは空いた時間を使って、町内の食材をいかした商品開発も楽しんでいるそうです。

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お二人とも任期1年目ですが、それぞれに立科町でやりたいこと、自分にできることを探して活動に取り組んでいます。

先輩に続く地域おこし協力隊となるあなたにも、先輩隊員のように自分自身の得意分野をいかしながら仕事を作り出してほしいと担当の小渕さんは話してくれました。

「初めのうちは、私たち役場の担当者と一緒に町をまわってもらったり、地域の方々に挨拶にいったりしながら、とにかく立科町のことをたくさん知ってほしいと思っています。同じ町内でも、地区によって暮らし方や課題もそれぞれなので、町全体のことを知ってもらい、課題を一緒に探して、あなたの強みを活かしてどんどん新しい企画にチャレンジしてほしいです。

困ったことがあれば、私たち担当者が全面的にバックアップしますので、地域を何とかしようという熱い想いのある方がいいですね。」

中島さんのように農業に関わる仕事をすることもできるし、浜野さんのように人と人を繋げる移住コーディネーターにもなれる。町にはまだまだたくさんの課題があるが、その分、可能性が広がっていると語ってくれました。

「それと、立科町は、プライベートも充実させられる環境だと思っています。中島さんもそうですが、このあたりに移住してくる方は、登山やウィンタースポーツなど山遊びが好きな人が多いように感じます。大自然がすぐ近くにあるので、年間通してアクティビティが楽しめるのはここの魅力ですね。都内への行き来が楽で、週末に日帰りで息抜きに遊びに出ることもできます。

そういった意味では、農業をなりわいとしなくとも、自給自足に近い暮らしをすることもできます。もちろん、イベントなどで土日でも仕事になることはありますが、オンオフのバランスがしっかり取れる人なら、休日もしっかり楽しめると思います。」

楽しめる点だけでなく、覚悟したほうがいいという点も教えていただきました。

「冬の寒さと車の運転です。雪が降ったときは、道路の除雪などは地元業者がしてくれますが、家の周辺などは自分たちで雪かきをしなければならないので、慣れないうちは大変かもしれません。とは言っても積雪は年に数えるくらいなので、そこまで構えることはないですが、冷え込みは大変厳しい場所ですね。それと、生活には車が必須になるので、運転が苦手ではない方がいいと思います。

逆に夏はカラッとしていて過ごしやすく大変気持ちのよい季節です。大自然に囲まれているので四季の移ろいがはっきりしています。そういった自然の中での暮らしを楽しめる方は向いていると思います。」

他にも、若い男性だと地元の消防団活動にも入らなければいけないし、地域行事にも積極的に参加するといった、いわゆる”田舎らしさ”はあるそうですが、それも含めて、ここでの暮らしを楽しんでほしいと話していました。


「立科町」をもっと知ってもらえるように


最後に、今回応募してくれる方に向けてメッセージをいただきました。

「 “立科”って、よく“蓼科”だと勘違いされるんです。
蓼科山や蓼科高原は有名ですが、あくまでも僕らは “立科町” (たてしなまち)なんです。(笑)

なので、しっかり町のPRをしながら『立科町』として知ってもらえるような仕掛けをしていきたいですね。」

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「そのためには、外の人に向けた発信だけでなく、地域の人たちと連携していくことも大切だと思っています。立科は内気な人も多いですが、いざ何かをやるとなると協力的な人ばかりです。これから新しい協力隊の人と、地域のみなさんが元気になれるような企画も行っていきたいですし、町外・県外からも多くの人が訪れてくれるような誇れる町にしていきたいですね。

そういった意味で、立科町にはまだまだたくさんの可能性があると思っています。ぜひ、ヨソ者目線をいかして、気づけていない魅力や地域資源を発掘して、いずれは立科町の広告塔になってくれるような人を求めています。

ぜひ、立科人として町民から愛されるような方をお待ちしております!」



Information
勤務地立科町内
募集職種地域おこし協力隊(2名)

申し込み受付を終了しました。
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