はたらいてみる{ 青森県弘前市 }
Update on 2016.10.04
弘前市(相馬地区)地域おこし協力隊
満天の星と美味しいりんご、津軽人情に囲まれながら、あなたが必要とされる場所で働いてみる
本州の最北端、青森県の西に位置する弘前市は、全国一位の生産量を誇るりんごが有名な地域。その中でも特にりんご産業や伝統行事が盛んな場所が、今回の舞台となる相馬地区です。津軽の暖かさを感じられるこの地で、新たに地域おこし協力隊を募集しています。
りんご、星、ねぷた…。四季で巡る、相馬の地域資源
弘前市街地から車で約15分。一面に広がるりんご畑と津軽富士「岩木山」を望む自然豊かなロケーションの中に、相馬地区はあります。弘前市の人口が約17万人に対し、相馬は3,400人ほど。老若男女が元気に暮らす小さな地区です。弘前市のりんごは全国生産の約2割のシェアを占めており、その中でも相馬のブランド「飛馬りんご」は良味良品の産地銘柄として有名で、サクサクと歯ごたえが良く、糖度の高いりんごです。このりんごは全国各地にも出荷されているので、知らず知らずのうちに口にしている方も多いかもしれません。
そんな美味しいりんごを作る相馬の農家さんたちは、1年中畑に通い、今日も情熱をもって育てています。本場の津軽弁に最初は戸惑うかもしれませんが、心優しく、彼らの周りでは笑い声が絶えません。
また、綺麗な相馬川の上流をさかのぼると、沢釣りと山菜のメッカ藍内地区。天然のイワナやヤマメ目当ての釣り人や山菜採りで賑わいます。夏になれば武者絵の山車とお囃子、「ヤーヤドー」の掛け声が市街地に響き渡る「弘前ねぷたまつり」。毎年160万人以上の観光客が押し寄せる、東北を代表するお祭りの一つです。相馬のねぷたも毎年、見事な武者絵と威勢の良い大きな掛け声で市街地を運行しています。
夏も終わり、肌寒さを感じる頃。空を見上げると、圧巻の満天の星が見えます。特に流星群の流れる夜、シャワーのように星が降り注ぐ光景は地元民だけが見られる特権です。そして長く厳しい寒さの冬が到来すると、スキーを楽しむ人たちで賑わいます。岩木山は雪化粧をしてより美しい姿に。「今日の岩木山は綺麗だね」、これが相馬の人たちの挨拶です。
減り続ける人口と失われつつある相馬の活気
四季折々の自然が楽しめる相馬地区ですが、人口減少と共に、ある課題を抱えています。相馬地区の人口は、昭和35年に5,701人だったものが、平成22年には3,704人、そして現在(平成27年)では3,455人にまで減少し、過疎地域として認定されています。人口構成も65歳以上の割合が多く、高齢化は加速する一方です。人口減少により農業の担い手が減り、耕作放棄地が発生し、りんごの出荷量が減ってきています。このままでは、代々守られてきたりんごの樹をいつか切る日が来るかもしれない…そんな思いに駆られている農家も少なくありません。
また、相馬には地域で活動するコミュニティが多数存在します。女性中心に農作物の加工品を開発する団体や伝統工芸を特産品としてPRする団体、教育やスポーツ、健康の側面で地区の活性化を図る団体など幅広く活動していますが、ここでもやはり担い手不足となっており、活動を閉じてしまう団体も出てくるようになってしまいました。
そんな状況ではありますが、相馬で長い間暮らしてきた地元の方々が「活気で満ち溢れた昔の元気な相馬を取り戻したい!」と一致団結し、地区の将来について話し合いの場が持たれてきました。そして、地域のコミュニティ活性化やPRを進めていくために、地域おこし協力隊の募集をはじめることになったのです。
地域おこし協力隊の活動とは
相馬地区の地域おこし協力隊は2015年から活動を始め、2年目を迎えています。初代の地域おこし協力隊として活躍する米山竜一さんは神奈川県育ちの32歳。旅行好きで弘前と出会い、お祭りや景色、人の暖かさに感動し、移住を考えていた時に地域おこし協力隊の募集を知ったそう。そんな米山さんに活動のお話を伺ってみました。「私自身、弘前には何度も通っていたので生活面での不安はなかったですね。受け入れ体制もしっかりしていて、よそものの私にも地域の人たちがとても親切にしてくださって、正直驚いています。始めの頃は、趣味の写真を活かし、写真やインターネットを通じての情報発信がメインでしたが、最近は地域の人と一緒に、この相馬のために何ができるかを話し合い、企画を作り、小さなことでも実行するようにしています。やはり相馬の強みはりんごなので、りんごをフックにした企画を地域と一緒に考えたいと思っています」
【米山さんが行った、リアルな相馬暮らしを伝えるフォトストーリー「相馬365」の一コマ】
米山さんと地域の若者が企画した「弘前市相馬地区 伝統行事ツアー」では、五穀豊穣・家内安全を祈願して、岩木山に集団登拝する行事「お山参詣」に地元の大学生などが参加してくれたり、「東京から移住してきたよそものの女の子」を主人公にしたリアルな相馬暮らしを米山さんの写真で伝えるフォトストーリー「相馬365」では、外部へのPRとしてはもちろん「見慣れていたはずの風景がこんなに美しく映ると思わなかった」「地元の魅力が再発見できた」と地元の方々からも大好評。米山さんの活動を通して、少しずつではあるが相馬の人々にとっても地元の良さを見直し、活気を取り戻していくきっかけとなっているようです。
助け合い、誰にでも優しい相馬の人たち
相馬に生まれ育ち、現在も暮らしている大学生の三上なつきさん。地域おこし協力隊の活動にも積極的に協力してくれています。そんな彼女にも、相馬の暮らしについてお話を聞いてみました。「自然豊かで、ご飯が美味しいというのも魅力の1つかと思いますが、何よりみんな仲が良いですね。助け合いながら同じ場所で一緒に育ってきたし、誰とでも仲良くできるのは、繋がりの深い相馬特有の良さかもしれません。また、市街地までは車でいけばすぐなので、不便さもあまり感じたことはありません。田舎暮らしが不安な人も、すぐに馴染めると思いますよ」
大学卒業後は県内の企業に就職予定で、引き続き相馬から通う予定の三上さん。三上さんのように市街地で学業や仕事をしながら相馬で暮らす女性が多いのもこの土地の特徴かもしれません。
仕事内容は、あなたらしさを活かすこと。
豊かな自然や伝統ある文化、暖かい人たちに恵まれていながら、人口減少や活気あるコミュニティが失われつつある相馬地区。その危機を脱するためには、地域と一緒に歩んでいく即戦力の人材が必要です。2016年、相馬地区では新たに2人の隊員を募集することになりました。相馬で言う「即戦力」とは何を指すのか。それは、エキスパートという意味合いではなく、あなた自身の「経験」だと思っています。地域の若者とすぐ打ち解ける、おかあさんたち・おばちゃんたちと一緒に活動ができる、子どもたちにスポーツが教えられる、チラシやポスターをデザインできる、WEBサイトが作れる、農作物の加工品のアイデアがある、農業に興味がある・・・など、多岐に渡ります。
あなたらしさを活かしていく中で、「よそもの」の視点から相馬の地域資源を活用し、地域の人たちと一緒に変化を楽しんでいける人。そんな意味で即戦力な人に来て欲しいです。なので、仕事内容はひとりひとりの経験や意向によって変わっていくと思っています。
また、地域おこし協力隊となったあなたを受け入れるのは、相馬地区の担当だけではありません。地元の国立大学や市役所本庁、JAなどが一体となって「地域おこし協力隊応援協議会」を結成しており、地域の人々の強力なサポートも受けることができます。相馬を盛り上げようとしている方々や地域おこし協力隊のOB、地域コミュニティの研究を行う大学教授などとも連携して、「報告・連絡・相談」をしっかりすることで現在の自分自身の立ち位置や目的の再認識、全体の士気を高める場として大いに活用されています。
最後に、休日の楽しみも忘れてはいけません。冒頭であげた「ねぷた祭り」はもちろんですが、弘前公園は日本有数の桜の名所で、お花見シーズンは美味しい露店や楽しいイベントも味わえます。現存十二天守の1つ、弘前城は、現在は100年に一度の天守曳屋工事をしており、その貴重な姿を見ることもできます。
そして、「りんごの街」弘前のスイーツといえば、アップルパイ。「アップルパイガイドマップ」を片手に街を散策するのも面白いです。ぜひ休日は、友達や家族と一緒に、弘前の良さを体感してほしいと思っています。
「経験を地域に活かす」という選択肢を
働き方が多様化していく社会で、「何のために働くのか」を見つめ直している人が多いと聞きます。見知らぬ地域のために働くという発想ではなく「自分の経験を最大に活かせる場所として地域がある」、そんな発想でシフトできる方、選択肢として加えることができる方を弘前市相馬地区では大歓迎します。あなたの経験が、一番喜ばれる場所で働いてみませんか。
Information
勤務地 | 青森県弘前市相馬地区 |
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募集職種 | 地域おこし協力隊(2名)※非常勤嘱託員として採用されます |
申し込み受付を終了しました。
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