町の魅力を全国に広めるべく多彩な取り組みを行っている鳥取市。今回は、移住希望者対象のツアー「鳥取体験ガイド」と、このツアーのプログラムのひとつ「すごい!鳥取市ワーホリ!」を作成するワークショップにお邪魔しました。
砂丘や梨だけじゃない、鳥取の魅力を発信中
「鳥取体験ガイド」では、空き家物件案内や職業相談、子育て環境見学など参加者の要望に応じた行き先に、地元をよく知るコンシェルジェが案内してくれました。
今回訪ねたのは、他の地域から鳥取に移住して活躍している人たち。地元の人と協同して鳥取の高品質な木材を販売する会社を立ち上げた人、大学入学を機に鳥取市に住み、農業研修を経て就農した人など、活躍の舞台はさまざまです。口を揃えて鳥取の魅力を「環境のすばらしさ」「人のよさ」と挙げ、居心地がよいと話していたのが印象的でした。
TAICHIRO
地元の建築家とU・Iターンの若者が共同で立ち上げた会社。建築事務所を営む澤太一郎さんと河合眞智子さん(写真左)が収集した一枚板に惚れ込んだ坂口祐貴さん(中央)が、友人の藤野継使さん(右)とともに起業を提案。店舗や住宅用に高品質な木材を販売しています。
吉永農園の吉永昇平さん
大学入学を機に熊本から鳥取へ移住。在学中に農業の面白さを知り、研修を経て鳥取市内で就農。兵庫との県境に近い山間地域で、地元の仲間とともに有機農法での米作りや加工品製造に取り組んでいます。中山間地域で平地が少ないため耕作単位が少なく、獣害も少なくないが、食味のよい米が取れるのがやりがいとのこと。
直売所(かろいち、わったいな) 鳥取市民の台所。地元産の食材が揃います。
「体験ガイド」の最後に訪れたのが、鳥取駅の近くにある「移住・交流情報ガーデン」。
移住に関する相談窓口で、移住者と市民の交流の機会となるイベントも開催しています。移住定住コンシェルジュ・リーダーの?木章子さんは 「移住前だけでなく、移住してからのサポートも行っています。土日も開けていますので、気軽に立ち寄ってほしいですね」 と話していました。
鳥取市移住・交流情報ガーデン
これから移住したいという相談のみならず、移住してからのサポートもしてくれる。駅前の便利な場所にあるので気軽に立ち寄れる。地縁のない移住者がここでイベントを開催することが、店などを持つきっかけになることも。
移住定住コンシェルジュ 横山毅さん
今回「鳥取体験ガイド」の案内をしてくれた横山さん。ご自身もUターンで兵庫県から地元に戻ってきたとのこと。
鳥取でワーホリ!?
この「体験ガイド」のプログラムのひとつに「すごい! 鳥取市ワーホリ!(ワーキングホリデー)」があります。これは東京や大阪などの大都市圏に住む20〜30代の若者を対象に、鳥取市でのリアルな暮らしを気軽に体験してもらうという企画です。2017年夏から本格稼働予定で、その具体的なプランを作成すべく、鳥取市の呼びかけでワークショップが開催されました。
出席したのは、地元企業や市民、まちづくりのリーダー、I・U・Jターン組の人たちなど、年代も職業もバラバラ。「鳥取市の魅力をたくさんの人に知ってほしい」という思いはみなさん共通していました。グループに分かれてディスカッションを行ううちに、初対面同士でも打ち解けて、おたがいの専門や得意を知ることで、アイデアがどんどん湧き出ている様子でした。
グループごとに「農村体験」「アウトドアスポーツで自然満喫」「商売をしたい人の応援」など、プランをまとめ、発表したところ多彩なアイディアが揃いました。これらのヒントを反映して、2017年8月以降に実施する「ワーホリ」の具体的なプログラムを作成します。
会の主催者で、鳥取市の広報を担当する川口弥文さんは「自由でユニークなアイデアが集まったので、最大限生かしてプログラムを固めたい」と話してくれました。乞うご期待ですね!
?参加者の声/
<鳥取体験ガイド>
移住定住コンシェルジュが2日間、専用自動車で現地を案内してくれる。訪問先は、事前にメールや電話などで相談しながら決められます。ガイド料は無料。自宅から鳥取までの交通費、宿泊費、飲食費、入館料等は個人負担。
申込先
鳥取市定住促進・Uターン相談支援窓口
電話:0120-567-464
ピンクのすご!ウサタクシーは限定3台。市内の見どころをガイドしてくれる観光プランもあります。
<すごい!鳥取市ワーホリ!>
鳥取市での暮らしを気軽に体験できるプログラム。2016年から取り組みを開始、2017年から本格稼働予定。
開催時期:2017年夏以降
日数:2泊3日
人数:1回3人まで
詳細:https://www.city.tottori.lg.jp/worholi/
すごい!鳥取市のキャラクター「すご!ウサギ」が描かれたポスト。駅前や市役所など市内にいくつか点在。
▽「すごい!鳥取市ワーホリ!」の動画はこちら
(写真:栗原洋平 文:柴崎朋実)
- Share on
- ツイート